17 / 223
17・求める夢に忠実であれ女子校生4
しおりを挟む
17・求める夢に忠実であれ女子校生4
「ん?」
パッと視界が変化すると、その空間は色彩豊かだと思った。複数の色が混在してひとつの固まりになっていると、最初はそう思った。
しかし、色彩豊かな割にはえらく不安定で落ち着かない気分にさせられるのも事実だと思う息吹、まっすぐ立ち冷静に空間を見渡してみる。
「ようするに絡まった糸って感じか」
つまりここ、結衣の内面というのは複数の感情がひどい絡み具合になってしまっている。それは融和というよりはただの厄介な混在であり、色彩豊かというのもよくよく見ればブサイクな絵具混ぜみたいなモノ。
「この色か」
グレーの糸束という空間に映し出される映像を見たらすぐにわかった。結衣の不安気な顔やおびえる表情が浮かんでいるせいだ。それはおそろしい出来事に直面したゆえのモノというよりは、弱い自分の特性というモノ。だからこのグレーの糸は他の糸より少し太いのである。
「で、これが……」
臆病の糸は他のいろんなところに結びついている。だが何より問題なのは……発奮である赤色とがっちり固く結びついていること。赤糸の方が細いのでグレーの方がパワーを持っている。生まれつきなのか、それとも生まれた後にこういうカタチを本人が作ってしまったのか、今はわからないがとにかく問題である。
「こんなに絡み合っていると解くというのはムリだ。斬るしかない」
息吹は日本刀を取り出すと、グレーと赤の絡みを斬りほどこうとした。するとどうだろう、突然に後ろからはがいじめを食らう。
「な、なんだ?」
後ろを見るとそれは泥人形であるが、明らかに結衣であろう事がわかる。髪型も体型も、豊満なふくらみとかいうのをまったく同じ。背丈は息吹の方が高いのだが、それがうまくごまかされているのは夢もしくは精神世界の成せるワザなのかもしれない。
「結衣、なんでジャマをする」
「それを斬ったらわたしはやっていけない」
「なんだ、どういう意味だ」
「なぜって……」
泥人形が言うには、グレーの糸が赤とつながっているというところには、よく見れば透明のとても太い糸が混じっている。それは心の安定というモノであり、本来は臆病の糸と結びついているモノだ。ただしグレーの糸に負けないほど太いモノとして絡み合っているゆえ、臆病を理由に逃げるのが心地いいと感じさせれるように成り立ってしまっているのだった。
「この太い糸を切ったらわたし怖くなる」
「それはダメなんだよ、結衣。こんなに太いのはダメなんだよ。すべての糸は同じ細さでないとダメなんだ。逃げるのが心地いいなんて結論になるな」
後ろから取りつく泥人形はおそるべき力である。それは前向きに生きたいと思いながら、それが怖いからイヤだという反動によるものであり、とてつもないマイナスパワーを奮い立たせている。
「エネルギーの使い方をまちがえるな、こんなの不幸になるだけだ」
息吹、汗を流しながらもグッと体の向きを変えた。その一瞬が泥人形をちょっと驚かせたらしく力がゆがむ。
「邪魔するな!」
背負い投げ一本。泥人形が背中から倒れ落ちる。
「ダメ、斬らせない」
スクっと立ち上がった泥人形は息吹の方を向いて力強く言い放つ。
「いつまで臆病をやるんだ?」
「わからない。でも……」
「でも?」
「来年からは心を入れ変える」
「またそれか」
息吹、泥人形を見つめながら居合抜きの構えに入る。この泥人形がいる限りダメだろうか、人形を斬る事にした。
「わたしの心はわたしが自分で守る」
「それは守っていると言うのではなく、逃げているっていうんだ!」
息吹の刀がうなった。泥人形の首を飛ばし、両腕を斬り上げ左右の足を斬り落とす。すると泥人形の胴体がゴロゴロと転がる。
「生まれ変われ、結衣」
日本刀を胴体に突き刺す。すると首も両足も両腕もない一片がググっと悶えるように動く。
「よし、後は糸を斬れば」
息吹、再び向きを変え糸を切ろうと思った。あの猛烈にがっちり絡み合っているところを斬ってしまえば結衣は変わる事ができると身構える。
が、しかし……突如としてすごい音が発生。それ前世の記憶を引っ張り出しても見当たらないすごい大群の迫る音と思えた。
「な、なんだ?」
振り返ると、さっきと同じ泥人形が膨大に……もはや無限大数のごとく走って来る姿が目に映る。
「結衣……そこまでして弱い自分を守りたいか、それで夢をかなえたいとか言うのか」
一瞬どうしようかと息吹は悩んだ。これはもう重症の領域だから放っておくか? と思わなくもない。ホストをやっていた頃の自分ならそうしただろう。ここまで勇気のない人間が夢を追いかけるんじゃねぇとつめたい言葉で終わりにしただろう。
しかし……ここで放っておくとこの少女は残念な人生しか送れない。それならチャンスを与えてやるくらいはしてもいいだろうかと思い直す。もしこの糸のぶっ太い絡みを切ったらどうなるか? 少女は変わるかもしれないし変わらないかもしれない。どちらかわからないが、少女の好きな方を取ればいいと結論付けた。
「結衣、臆病な自分を捨ててみやがれ!」
息吹の刀がついにお目当ての個所を斬った! すると問題の絡み合いがほどける。意図が生き物のように蠢き太さを細さへと変えていく。
―ぎゃーー
息吹の鼓膜が破れそうになるほどの絶叫が響き渡り、バッタバッタと泥人形が倒れていく。もしすのすべてが上にのしかかっていたら、息吹は何もできなかったとしか思えないほどの数だ。
「これで後は結衣次第」
息吹はそうつぶやいてから結衣の部屋に戻った。白い電気に包まれた室内の中央に立っち、ベッド上の女子に目を向ける。すると実にばっちりなタイミングで、眠っていた結衣が体を起こす。
「はんぅ!!」
汗びっしょり……感情が抑え込まれたように青ざめ、両目は大きく開き、肩手を巨乳ってふくらみに当て、少しばかり声を出せない結衣だった。
「ぁ……」
ゆっくり意識が戻っていく結衣と息吹の目が遭う。
「お目覚め?」
見下ろす息吹が言ってみると、結衣は大きく深呼吸。そして枕を自分の前に置くと、疲れたとばかり上半身を沈める。
「ハァハァハァ……伊吹さん……」
「うん?」
「人の夢っていうか、人の中に入りましたね」
「悪かった、でもそうしたいと思ったから」
「ん……ぅ……」
結衣、もう一度深い深呼吸をした後、少し無言の時間を作ってからやや落ち着いたって声で言った。
「伊吹さん……」
「なんだ?」
「いま……何時ですか?」
「午後9時だな」
「明日の夜8時まで時間をください。そしてその時間にまた来てください」
「なんで?」
「わたし、登録した所に自分の作品をアップします。だからわたしの作品を見てください、いえ、見て欲しいんです」
「いいよ、べつに、結衣が行動すればそれで良しだから」
「お願いです、見てください! 笑われてもいいから」
「わかった、そうしよう」
「約束ですよ? 必ず来てくださいよ?」
明日になっても結局はアップされない可能性も無くはあらず。されど今の結衣は人生初めての熱いやる気を胸に持っていた。
「ん?」
パッと視界が変化すると、その空間は色彩豊かだと思った。複数の色が混在してひとつの固まりになっていると、最初はそう思った。
しかし、色彩豊かな割にはえらく不安定で落ち着かない気分にさせられるのも事実だと思う息吹、まっすぐ立ち冷静に空間を見渡してみる。
「ようするに絡まった糸って感じか」
つまりここ、結衣の内面というのは複数の感情がひどい絡み具合になってしまっている。それは融和というよりはただの厄介な混在であり、色彩豊かというのもよくよく見ればブサイクな絵具混ぜみたいなモノ。
「この色か」
グレーの糸束という空間に映し出される映像を見たらすぐにわかった。結衣の不安気な顔やおびえる表情が浮かんでいるせいだ。それはおそろしい出来事に直面したゆえのモノというよりは、弱い自分の特性というモノ。だからこのグレーの糸は他の糸より少し太いのである。
「で、これが……」
臆病の糸は他のいろんなところに結びついている。だが何より問題なのは……発奮である赤色とがっちり固く結びついていること。赤糸の方が細いのでグレーの方がパワーを持っている。生まれつきなのか、それとも生まれた後にこういうカタチを本人が作ってしまったのか、今はわからないがとにかく問題である。
「こんなに絡み合っていると解くというのはムリだ。斬るしかない」
息吹は日本刀を取り出すと、グレーと赤の絡みを斬りほどこうとした。するとどうだろう、突然に後ろからはがいじめを食らう。
「な、なんだ?」
後ろを見るとそれは泥人形であるが、明らかに結衣であろう事がわかる。髪型も体型も、豊満なふくらみとかいうのをまったく同じ。背丈は息吹の方が高いのだが、それがうまくごまかされているのは夢もしくは精神世界の成せるワザなのかもしれない。
「結衣、なんでジャマをする」
「それを斬ったらわたしはやっていけない」
「なんだ、どういう意味だ」
「なぜって……」
泥人形が言うには、グレーの糸が赤とつながっているというところには、よく見れば透明のとても太い糸が混じっている。それは心の安定というモノであり、本来は臆病の糸と結びついているモノだ。ただしグレーの糸に負けないほど太いモノとして絡み合っているゆえ、臆病を理由に逃げるのが心地いいと感じさせれるように成り立ってしまっているのだった。
「この太い糸を切ったらわたし怖くなる」
「それはダメなんだよ、結衣。こんなに太いのはダメなんだよ。すべての糸は同じ細さでないとダメなんだ。逃げるのが心地いいなんて結論になるな」
後ろから取りつく泥人形はおそるべき力である。それは前向きに生きたいと思いながら、それが怖いからイヤだという反動によるものであり、とてつもないマイナスパワーを奮い立たせている。
「エネルギーの使い方をまちがえるな、こんなの不幸になるだけだ」
息吹、汗を流しながらもグッと体の向きを変えた。その一瞬が泥人形をちょっと驚かせたらしく力がゆがむ。
「邪魔するな!」
背負い投げ一本。泥人形が背中から倒れ落ちる。
「ダメ、斬らせない」
スクっと立ち上がった泥人形は息吹の方を向いて力強く言い放つ。
「いつまで臆病をやるんだ?」
「わからない。でも……」
「でも?」
「来年からは心を入れ変える」
「またそれか」
息吹、泥人形を見つめながら居合抜きの構えに入る。この泥人形がいる限りダメだろうか、人形を斬る事にした。
「わたしの心はわたしが自分で守る」
「それは守っていると言うのではなく、逃げているっていうんだ!」
息吹の刀がうなった。泥人形の首を飛ばし、両腕を斬り上げ左右の足を斬り落とす。すると泥人形の胴体がゴロゴロと転がる。
「生まれ変われ、結衣」
日本刀を胴体に突き刺す。すると首も両足も両腕もない一片がググっと悶えるように動く。
「よし、後は糸を斬れば」
息吹、再び向きを変え糸を切ろうと思った。あの猛烈にがっちり絡み合っているところを斬ってしまえば結衣は変わる事ができると身構える。
が、しかし……突如としてすごい音が発生。それ前世の記憶を引っ張り出しても見当たらないすごい大群の迫る音と思えた。
「な、なんだ?」
振り返ると、さっきと同じ泥人形が膨大に……もはや無限大数のごとく走って来る姿が目に映る。
「結衣……そこまでして弱い自分を守りたいか、それで夢をかなえたいとか言うのか」
一瞬どうしようかと息吹は悩んだ。これはもう重症の領域だから放っておくか? と思わなくもない。ホストをやっていた頃の自分ならそうしただろう。ここまで勇気のない人間が夢を追いかけるんじゃねぇとつめたい言葉で終わりにしただろう。
しかし……ここで放っておくとこの少女は残念な人生しか送れない。それならチャンスを与えてやるくらいはしてもいいだろうかと思い直す。もしこの糸のぶっ太い絡みを切ったらどうなるか? 少女は変わるかもしれないし変わらないかもしれない。どちらかわからないが、少女の好きな方を取ればいいと結論付けた。
「結衣、臆病な自分を捨ててみやがれ!」
息吹の刀がついにお目当ての個所を斬った! すると問題の絡み合いがほどける。意図が生き物のように蠢き太さを細さへと変えていく。
―ぎゃーー
息吹の鼓膜が破れそうになるほどの絶叫が響き渡り、バッタバッタと泥人形が倒れていく。もしすのすべてが上にのしかかっていたら、息吹は何もできなかったとしか思えないほどの数だ。
「これで後は結衣次第」
息吹はそうつぶやいてから結衣の部屋に戻った。白い電気に包まれた室内の中央に立っち、ベッド上の女子に目を向ける。すると実にばっちりなタイミングで、眠っていた結衣が体を起こす。
「はんぅ!!」
汗びっしょり……感情が抑え込まれたように青ざめ、両目は大きく開き、肩手を巨乳ってふくらみに当て、少しばかり声を出せない結衣だった。
「ぁ……」
ゆっくり意識が戻っていく結衣と息吹の目が遭う。
「お目覚め?」
見下ろす息吹が言ってみると、結衣は大きく深呼吸。そして枕を自分の前に置くと、疲れたとばかり上半身を沈める。
「ハァハァハァ……伊吹さん……」
「うん?」
「人の夢っていうか、人の中に入りましたね」
「悪かった、でもそうしたいと思ったから」
「ん……ぅ……」
結衣、もう一度深い深呼吸をした後、少し無言の時間を作ってからやや落ち着いたって声で言った。
「伊吹さん……」
「なんだ?」
「いま……何時ですか?」
「午後9時だな」
「明日の夜8時まで時間をください。そしてその時間にまた来てください」
「なんで?」
「わたし、登録した所に自分の作品をアップします。だからわたしの作品を見てください、いえ、見て欲しいんです」
「いいよ、べつに、結衣が行動すればそれで良しだから」
「お願いです、見てください! 笑われてもいいから」
「わかった、そうしよう」
「約束ですよ? 必ず来てくださいよ?」
明日になっても結局はアップされない可能性も無くはあらず。されど今の結衣は人生初めての熱いやる気を胸に持っていた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
48歳主婦の宅建試験挑戦―そして年下彼がくれた勇気と恋
MisakiNonagase
恋愛
「お母さん」でも「奥さん」でもない、私の名前を呼び止めたのは、26つも年下の彼だった。
「48歳、主婦。私が手に入れたのは、資格(ライセンス)と、甘く切ない自由だった。」
スーパーのパートに明け暮れる平凡な主婦・中西京香、48歳。
目的もなく始めた宅建試験への挑戦が、枯れかけていた彼女の人生を激変させる。
インスタの勉強垢で出会ったのは、娘よりも年下の22歳大学生・幸正。
「不倫なんて、別の世界の出来事だと思っていた――」
そんな保守的で、誰より否定的な考えを持っていたはずの京香が、孤独な受験勉強の中で彼と心を通わせ、気づけば過去問演習よりも重い「境界線」を越えていく。
資格取得、秘めた大人の恋。そして再スタート、
50歳を迎えた彼女が見つけた、自分だけの「地平線」とは。
不動産、法学、そして予期せぬ情熱が交錯する、48歳からの再生と自立の物語。
捨てられた王妃は情熱王子に攫われて
きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。
貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?
猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。
疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り――
ざまあ系の物語です。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
10秒で読めるちょっと怖い話。
絢郷水沙
ホラー
ほんのりと不条理な『ギャグ』が香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる