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第五章
3 月下香の夜花
しおりを挟む「待って、何を……」
既にぬぷーとストローサイズの細長いものが葵の尻に入っていた。細くて痛くはないけれど、液体の感覚はあり、それが止まることなくずっと注がれていた。
「あと少しで500CC入るよ。良い子だね」
東條の良い子だねが葵は大好きだ。
――んん――、イヤイヤ、後孔がどんどん熱くなってきた。
経験値の浅い葵は、初めての経験に身体を固くし、ポーカーフェイスの笑顔とは裏腹にこわばる四肢は素直だった。
「熱い、熱い、熱いよ――大和さん。こんなの知らない。怖い」
「大丈夫。俺にしがみついておいで」
言われて必死になってしがみ付き、後孔にキュっと力を入れる。
紬はこんな反応はしなかった。涙目で聞く葵が新鮮で、やはり二人は違うのだと実感した。
「なんでこんなに熱いの?」
「この液体は特殊でなぁ。精子と反応するように出来ている。最初は中出しされたい依頼者の要望で作った。何度頼んでも、『お腹が痛くなるでしょ』って恋人が中に出してくれないって、依頼者に泣かれてな。俺としては中出ししない男の気持ちも分かるのだが、まぁこれも仕事だ。売れる玩具なら作らない手はないからな。だからゴムをしてツキまくっても痒さが落ち着かないように、落ち着かせるには薬液の成分と中和するように精子が必要でな。ところがなぁ」
「ところがぁ?」
「お前はまだ経験がないからわからないだろうが、中出しされると腹をこわすんだ」
「知識だけなら知っています」
長くて太い肉棒で結腸の奥を突きまくらないと熱さは止まらない。根本的な原因解決は精子との融合なのだが、それだと中出しをされた人間に、負荷がかかり過ぎる。おねだりしたい人間からのリクエストが形になった薬液だが、害はないとは言え、ただセックスで中出しされるしか改善策がないというのもなぁ、すっきりせん」
「何が嫌なの?」
「だって腹壊すんだぞ」
「大和さんって、ドエスなくせに基本ヘタレですよね」
「さっきも言ったなぁ」
「しかも……わりに純情」
「純情ってなんだ」
むっとしてそう言うと、東條大和を形成する物の成分の一つです。と葵は答えた。
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