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一章・・・宵の森
どう足掻いても鬼
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さらに二年が経過した。
現在、新月は必死に走っている。
その後ろから、笑いながら追ってくる鬼。
「あははははっ!もっと早く逃げないと追いついちゃうよー?」
その手には、苦無が握られている。
それを全力で走る新月の背に投げつけてくる。
逃げる位置にも、動きを読まれて投げつけられているため、スピードを上げる他ない。
木の幹や地面に刺さった苦無は、鬼の手に自ら戻っていく。
ピピピピッ・・・・・・
森に似合わぬ、無機質な電子音がなる。
鬼の動きが止まり、袖からその音がするものを取り出して止める。キッチンタイマーだ。
「うん、初めてだね。逃げ切れたのは。」
鬼の正体は無論、紅月である。
額の角が引っ込んだのを確認し、新月はその場に崩れる。
「づ、づがれだ・・・・・・」
いくら森が疲労を回復してくれるとはいえ、消耗に回復が追いつかなければ当然疲れる。
横になれば疲労はどんどん回復していき、息も整う。
「まぁ、三時間全力でとばしたら、そりゃあ疲れるよね。」
「やらせているのは紅月さんですけどね・・・」
「そりゃあ、武器を扱うのに体力は必要だから。」
「分かってますけど・・・紅月さんが武器を持って追いかけてくる必要はあるんですか?」
「逃げてる時の方が体力使うし、全力で走るでしょ?ちょっとでも遅くなったら刺さるわけだし。」
ヒクッ、と頬が引き攣った。
この地獄の鬼ごっこは、武器の使い方を教えて貰いはじめた日から毎日続いている。
最初は泣きながら逃げていた。一時間からちょっとずつ伸びて、もう三時間まで伸びている。
障壁を作って防ごうなんて小癪なことを考えたこともあったが、攻撃は貫通して飛んでくるために諦めて走ることにした。
元々好きなこと以外は続けることが苦手な性分なのだが、この鬼ごっこは本当に嫌だった。だが、武器の稽古の後、その武器を紅月は持ったまま、問答無用で始まるため、逃げることは出来ずに現在に至る。
「だいたい、何が不満なんだい?
体力も付けられるし、習っている武器からの逃げ方もわかるしで悪いことなんかないと思うんだけど・・・。」
新月がこの鬼ごっこを苦手とする一番の理由は・・・
「紅月さんが怖すぎるんですよ・・・」
そう、紅月はどう足掻いても鬼なのだ。
鬼であるが故に逃げるものを全力で追い、獲物を確実に仕留めようとしてくる。猟奇的なハンターの目をして追いかけてくるのだ。怖くないわけがない。
新月が死なないことをいい事に、確実に仕留めようとしてくる。
(何度心が折れたことか・・・)
紅月はいくら神と契約して、何も食べずに生きていけるとはいえ、鬼なのだった。
(それに全部の武器を使えるように、なんて返事しちゃったばっかりに、もう二年も鬼ごっこしてるんだよな・・・)
追いかけてくるのは本物の鬼。
マジでシャレにならない。
「でもまぁこの武器で最後だし、新月も逃げ切れるようになったわけだし、何も問題ないって!」
確かに、戦闘技術の上達は目覚ましいものだった。“学習能力向上”のスキルも相まって、ひとつの武器の習得に二ヶ月かからなかった。
「どれも私と対等に打ち合えるようになったし、免許皆伝でいいんじゃないかな?」
「ありがとうございます・・・?」
「あっ、でも鬼ごっこは続けようね。体力は大事だからね!」
嬉嬉として鬼ごっこを続けると言った紅月に、ガクッと項垂れてしまう。
(俺は闘いたい訳じゃなくて、スローライフを送りたいのに・・・
いや、もう紅月さんがいる時点で無茶な気がしてきた。)
でもふと思い出す。今の生活は自給自足で、料理も全て自分で作っている。石窯だって(魔法を使って)自分で作ったし、火種も(魔法を使って)自分でおこしている。
(もしかして気がついてなかっただけで、俺は十分スローライフを送れているのでは・・・!?)
そう思うと、鬼ごっこなんて大したことじゃないような気がしてくる。
が、追いかけてくる時の紅月を思い出してしまう。
(やっぱり気の所為だよ・・・確かにマイペースに過ごしてるっちゃ過ごしてるけど、全然スローじゃない・・・)
だって、もはや護身を通り越しているのは自分でも分かる。
新月を鍛えるのを、紅月は明らかに楽しんでいるのだ。鬼の本能を少しでも刺激することはストレス発散になっているらしい。
ストレス発散させられる身にもなってくれ。
(これからは消耗しないように逃げることも考えようかな・・・)
家に帰る前に神殿に寄る。
半壊状態なのだが古代遺跡であるため、十分事足りる。一応家に簡易式の神殿(神棚)はあるが、壊れかけでも神殿がいいらしい。
持ってきたお供え物を置き手を合わせると、少しの浮遊感の後、白い空間に着く。
【いらっしゃい、新月。前回からそう経ってないが・・・何かあったのかな?】
ツクヨミの神域だ。
初めにかわした約束通り、ちゃんと一ヶ月に一度は必ず来ている。
「聞いてくれますか、ツクヨミさん・・・」
そして、ちょっと愚痴っていた。
紅月の地獄の鬼ごっこが始まってからは、三日に一度のペースになっている。
ちなみに、《畏まらなくていいし、紅月みたいな挨拶もいらない》と言われている。
【ははは、紅月は相変わらずのようだな。丸くなったとはいえ鬼の子だ。
それに、あの子は人の子の脆さをよく知っている。だからついつい過保護になってしまうのだろうな。】
「毎回そうおっしゃいますけどね・・・紅月さんが追いかけてくる時、めちゃくちゃ怖いんですよ?」
一緒に炬燵に入ってぬくぬくする。神域に季節や温度はないけれど、炬燵は落ち着く。
【はは、紅月は鬼の子、新月は人の子だからなぁ。】
「俺にとっては笑い事じゃありませんて・・・」
のほほんとした喋り方をするツクヨミのおかげか、ここに来ると安心出来る。
紅月とも同時進行で話しているらしいが、説明されても詳しいことはわからなかったため、神様の不思議パワーだと納得しておくことにする。
「あれ、結構楽しんでますよね・・・」
【楽しんでおるなぁ。
いくら神の眷属といえど、元は鬼。人を追いかけるということは本能なのだ。許してやれとは言わんが、大目に見てやってくれ。】
「俺以外にやったら承知しないとだけ、伝えておいてください。」
【わかったわかった、釘をさしておこう。】
このやり取りは既に何度もしているのだが、嬉々として追いかけられる度に精神がすり減るため、何度も繰り返してしまっていた。
ちなみにツクヨミは、新月に会う時は必ず七実の姿だ。
【そういえば紅月から聞いたが、とうとう紅月から逃げ切ったそうだな?】
「はい。やっと逃げ切りました・・・」
【紅月が大層喜んでいた。《私も気を引き締めて、きっちり追いかけなければ》とも言っていた。】
「なんてこったい・・・・・・」
あの鬼は、地獄から解放してくれるつもりは無いらしい。
【まぁ、人の子にとって鬼の子は天敵だからなぁ・・・かなり恐ろしいだろうな。
無理だとは思うが、自重するように言っておこう。】
「ありがとうございます・・・」
もう時間らしい。
引き戻される感覚がある。
「じゃあ、また来ますね。今日のお供え物はクッキーです。お茶請けにでもどうぞ。」
【ああ、頂くとしよう。
またおいで。】
目を開けると、元の場所にいる。お供え物は綺麗に無くなっている。
(お気に召したようだ・・・次は多めに作ろう。)
「新月も帰ってきたみたいだね。帰ろうか。」
「はい。」
これからも鬼ごっこは続くのだと思うと少し気が重いが、なんだかんだでこの生活は気に入っている。
もう少し追われるのも、悪くないかもしれない。
・・・さすがにずっとは勘弁して欲しいが。
To Be Continued・・・・・・
現在、新月は必死に走っている。
その後ろから、笑いながら追ってくる鬼。
「あははははっ!もっと早く逃げないと追いついちゃうよー?」
その手には、苦無が握られている。
それを全力で走る新月の背に投げつけてくる。
逃げる位置にも、動きを読まれて投げつけられているため、スピードを上げる他ない。
木の幹や地面に刺さった苦無は、鬼の手に自ら戻っていく。
ピピピピッ・・・・・・
森に似合わぬ、無機質な電子音がなる。
鬼の動きが止まり、袖からその音がするものを取り出して止める。キッチンタイマーだ。
「うん、初めてだね。逃げ切れたのは。」
鬼の正体は無論、紅月である。
額の角が引っ込んだのを確認し、新月はその場に崩れる。
「づ、づがれだ・・・・・・」
いくら森が疲労を回復してくれるとはいえ、消耗に回復が追いつかなければ当然疲れる。
横になれば疲労はどんどん回復していき、息も整う。
「まぁ、三時間全力でとばしたら、そりゃあ疲れるよね。」
「やらせているのは紅月さんですけどね・・・」
「そりゃあ、武器を扱うのに体力は必要だから。」
「分かってますけど・・・紅月さんが武器を持って追いかけてくる必要はあるんですか?」
「逃げてる時の方が体力使うし、全力で走るでしょ?ちょっとでも遅くなったら刺さるわけだし。」
ヒクッ、と頬が引き攣った。
この地獄の鬼ごっこは、武器の使い方を教えて貰いはじめた日から毎日続いている。
最初は泣きながら逃げていた。一時間からちょっとずつ伸びて、もう三時間まで伸びている。
障壁を作って防ごうなんて小癪なことを考えたこともあったが、攻撃は貫通して飛んでくるために諦めて走ることにした。
元々好きなこと以外は続けることが苦手な性分なのだが、この鬼ごっこは本当に嫌だった。だが、武器の稽古の後、その武器を紅月は持ったまま、問答無用で始まるため、逃げることは出来ずに現在に至る。
「だいたい、何が不満なんだい?
体力も付けられるし、習っている武器からの逃げ方もわかるしで悪いことなんかないと思うんだけど・・・。」
新月がこの鬼ごっこを苦手とする一番の理由は・・・
「紅月さんが怖すぎるんですよ・・・」
そう、紅月はどう足掻いても鬼なのだ。
鬼であるが故に逃げるものを全力で追い、獲物を確実に仕留めようとしてくる。猟奇的なハンターの目をして追いかけてくるのだ。怖くないわけがない。
新月が死なないことをいい事に、確実に仕留めようとしてくる。
(何度心が折れたことか・・・)
紅月はいくら神と契約して、何も食べずに生きていけるとはいえ、鬼なのだった。
(それに全部の武器を使えるように、なんて返事しちゃったばっかりに、もう二年も鬼ごっこしてるんだよな・・・)
追いかけてくるのは本物の鬼。
マジでシャレにならない。
「でもまぁこの武器で最後だし、新月も逃げ切れるようになったわけだし、何も問題ないって!」
確かに、戦闘技術の上達は目覚ましいものだった。“学習能力向上”のスキルも相まって、ひとつの武器の習得に二ヶ月かからなかった。
「どれも私と対等に打ち合えるようになったし、免許皆伝でいいんじゃないかな?」
「ありがとうございます・・・?」
「あっ、でも鬼ごっこは続けようね。体力は大事だからね!」
嬉嬉として鬼ごっこを続けると言った紅月に、ガクッと項垂れてしまう。
(俺は闘いたい訳じゃなくて、スローライフを送りたいのに・・・
いや、もう紅月さんがいる時点で無茶な気がしてきた。)
でもふと思い出す。今の生活は自給自足で、料理も全て自分で作っている。石窯だって(魔法を使って)自分で作ったし、火種も(魔法を使って)自分でおこしている。
(もしかして気がついてなかっただけで、俺は十分スローライフを送れているのでは・・・!?)
そう思うと、鬼ごっこなんて大したことじゃないような気がしてくる。
が、追いかけてくる時の紅月を思い出してしまう。
(やっぱり気の所為だよ・・・確かにマイペースに過ごしてるっちゃ過ごしてるけど、全然スローじゃない・・・)
だって、もはや護身を通り越しているのは自分でも分かる。
新月を鍛えるのを、紅月は明らかに楽しんでいるのだ。鬼の本能を少しでも刺激することはストレス発散になっているらしい。
ストレス発散させられる身にもなってくれ。
(これからは消耗しないように逃げることも考えようかな・・・)
家に帰る前に神殿に寄る。
半壊状態なのだが古代遺跡であるため、十分事足りる。一応家に簡易式の神殿(神棚)はあるが、壊れかけでも神殿がいいらしい。
持ってきたお供え物を置き手を合わせると、少しの浮遊感の後、白い空間に着く。
【いらっしゃい、新月。前回からそう経ってないが・・・何かあったのかな?】
ツクヨミの神域だ。
初めにかわした約束通り、ちゃんと一ヶ月に一度は必ず来ている。
「聞いてくれますか、ツクヨミさん・・・」
そして、ちょっと愚痴っていた。
紅月の地獄の鬼ごっこが始まってからは、三日に一度のペースになっている。
ちなみに、《畏まらなくていいし、紅月みたいな挨拶もいらない》と言われている。
【ははは、紅月は相変わらずのようだな。丸くなったとはいえ鬼の子だ。
それに、あの子は人の子の脆さをよく知っている。だからついつい過保護になってしまうのだろうな。】
「毎回そうおっしゃいますけどね・・・紅月さんが追いかけてくる時、めちゃくちゃ怖いんですよ?」
一緒に炬燵に入ってぬくぬくする。神域に季節や温度はないけれど、炬燵は落ち着く。
【はは、紅月は鬼の子、新月は人の子だからなぁ。】
「俺にとっては笑い事じゃありませんて・・・」
のほほんとした喋り方をするツクヨミのおかげか、ここに来ると安心出来る。
紅月とも同時進行で話しているらしいが、説明されても詳しいことはわからなかったため、神様の不思議パワーだと納得しておくことにする。
「あれ、結構楽しんでますよね・・・」
【楽しんでおるなぁ。
いくら神の眷属といえど、元は鬼。人を追いかけるということは本能なのだ。許してやれとは言わんが、大目に見てやってくれ。】
「俺以外にやったら承知しないとだけ、伝えておいてください。」
【わかったわかった、釘をさしておこう。】
このやり取りは既に何度もしているのだが、嬉々として追いかけられる度に精神がすり減るため、何度も繰り返してしまっていた。
ちなみにツクヨミは、新月に会う時は必ず七実の姿だ。
【そういえば紅月から聞いたが、とうとう紅月から逃げ切ったそうだな?】
「はい。やっと逃げ切りました・・・」
【紅月が大層喜んでいた。《私も気を引き締めて、きっちり追いかけなければ》とも言っていた。】
「なんてこったい・・・・・・」
あの鬼は、地獄から解放してくれるつもりは無いらしい。
【まぁ、人の子にとって鬼の子は天敵だからなぁ・・・かなり恐ろしいだろうな。
無理だとは思うが、自重するように言っておこう。】
「ありがとうございます・・・」
もう時間らしい。
引き戻される感覚がある。
「じゃあ、また来ますね。今日のお供え物はクッキーです。お茶請けにでもどうぞ。」
【ああ、頂くとしよう。
またおいで。】
目を開けると、元の場所にいる。お供え物は綺麗に無くなっている。
(お気に召したようだ・・・次は多めに作ろう。)
「新月も帰ってきたみたいだね。帰ろうか。」
「はい。」
これからも鬼ごっこは続くのだと思うと少し気が重いが、なんだかんだでこの生活は気に入っている。
もう少し追われるのも、悪くないかもしれない。
・・・さすがにずっとは勘弁して欲しいが。
To Be Continued・・・・・・
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