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第15話 ケネスの真実の愛探しのお手伝い
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実際には、王女が留学を切り上げて国を出ていったのは一か月後だった。
色々と手続きに時間がかかったらしい。
だが、学園にはそれきり姿を現さなかったので、噂は減っていった。
ただし、私とケネスの婚約破棄だけは事実として残った。あと、ケネスの「真実の愛を探しに」は有名になってしまった。
自邸では、母が不機嫌そうにしていた。
「今更、めぼしい縁談はないわ」
大体が決まった後だそうである。
私は思い出して、マンダヴィル辺境伯の息子ウィリアムのことを言ってみた。
「結婚してくれると言っていました」
母を余計怒らせたらしい。
「嫡子以外はお断りよ」
ウィリアム、嫡子じゃなかったのね。
「最悪、従兄弟のグレアムに結婚を打診してみましょう」
従兄弟のグレアムは、十歳ほど年上だった。
親戚にはなるらしく、何回か、王都に来たとき顔を合わせたことがある。
身分は伯爵家だが大変裕福だそうで、ごつい感じはするが、子どもには優しい大人だった。
最後に会ったのがいつだったか全く覚えていないが、多分十歳かそこらだったと思う。私が十歳とか十二歳の頃、彼は二十歳とか二十二歳なわけで、恋人だとか夫だとかそういう対象として見たことがなかった。
彼には婚約者がいたのだが、婚約者の兄がもっと格の高い家の跡取りになってしまったそうである。財産も相当ある家らしい。自家を捨てて、他家の養子に入ることになったのだが、そうなると婚約者の女性が婿養子をもらわねばならなくなり、バイゴッド家の跡取りのグレアムでは具合が悪くなってしまったため、破談になったそうだ。
「わかりにくい……」
私は頭を抱えたが、母はすまして、「それは、良かったこと」などと言っていた。
婚約が、パズルの駒をはめる作業みたいに思えてきたが、嫁ぎ損ねるよりマシらしい。
「グレアムは大喜びで承諾すると思うわ」
本当なのかなと思ったが、何しろ破談はつい最近で、嫁を探す時間がなかったはずだし、公爵家の娘なら文句はあるまいとのこと。
「でも、ケネスの方は難しくなるでしょうね。何しろ、公爵家の娘を裏切ったのだから」
その口調と言ったら!
母は、オズボーン家にも怒り心頭だった。ケネスが婚約破棄を宣言したのだから、当たり前かもしれない。
だが、事情が事情である。
ケネスが婚約破棄を宣言しなかったら、アマンダ王女の手による訳の分からない断罪劇が敢行されて、私の不倫が証人付きで公表されるところだったので、私としてはケネスに感謝したいくらいだった。
「あなたに不倫をする可能性なんか、絶対ないことはみんな知っているでしょう!」
メガネっ子ですしね……。
オズボーン家は、父を介して婚約の復帰を求めて来たらしいが、父も今は少し時間をおこうと返事をしたらしい。
実際には、母の機嫌が直るのを待とうと言う意味なのではないかと思ったのだけど。
「あんなに平然と婚約破棄を公言するだなんて! 公爵家を何だと思っているのかしら? うちの娘のどこが気に入らないのかしら? 失礼な!」
気に入らないのよ。でなければ、お茶くらいには誘ってくれたでしょうし、デートや散歩やオペラを一緒に見に行ってくれたり、ダンスパーティもエスコートしてくれたことでしょう。
ケネスは何一つしてくれなかった。
母は、そんな細かいことは知らなかったろうが、知ったらプライドを傷つけられて、もっと怒るだろう。
「オズボーン侯爵家は覚えておくといいわ」
何やら不穏なことをつぶやいて、再婚約は猛スピードで進んだ。
二週間後には、グレアムから快諾すると言う返事が返って来た。
結婚は卒業後になるが時期は問わない、知っている間柄だが、一度正式に顔合わせをしようと言うことになった。
知っていると言う程、知らないと思うのだけど。だって、最後に会ったのが十年くらい前ではないかしら。
「そんなわけで、今度はバイゴッド家の婚約者になるみたいですわ」
「ずいぶん簡単に決まるね」
三人はさすがにこの早業には驚いたらしい。
三人と言うのは、食堂でいつものように一緒に話していたルシンダとアーノルド、それにこの頃は毎日のように加わってくるウィリアムのことになる。もう婚約者がいないからか、ウィリアムは、以前より親し気になったような気がする。これでいいのかしら?
「もっと、時間がかかるんだと思っていたよ」
「お母さまが決めてしまうのよ」
「僕は、候補に入れてもらえなかったのかな?」
ウィリアムが、突然とんでもないことを言い出した。
そう言えばそんな冗談を言っていたことがあった。私は、思い出して言った。
「母が学園で誰かいないの?って聞くので、一応、あなたがそんなことを言ってくれてたので、母に伝えてみたの」
ウィリアムが、急に真剣な表情になったので、私は驚いた。
ちょっと顔が赤らんでいる。その上、ルシンダとアーノルドも、真顔になった。
三人は真剣に聞いている。それなのに、こんな回答でいいのかどうか緊張したが、事実は事実なので返事した。
「嫡子じゃないとダメなんだって」
妙な緊張は一瞬にして崩れ去り、三人がため息を一斉に吐いたので私はなんだか居心地の悪さを感じた。
しばらくしてルシンダが聞いた。
「ねえねえ、そのグレアム様ってどんな方?」
「子どもの頃会ったきりだから、よくわからないの。優しい人だったわ。でも、顔は、ええと……ごつい方かしらね」
「……男前と言うわけではないのね?」
ルシンダが念を押した。
「でも、私がこんな顔だから」
子孫には気の毒だが仕方ない。母の実家の王家は代々美女ばかりを娶っているはずなのだが、一向に顔面偏差値が上がらない一族なのだ。
その時、ケネスが通りかかった。
「ねえ、ケネスの方は新しい婚約者は決まったの?」
ルシンダが聞いてきた。
「知らないわ。なんでも、オズボーン家から打診はあったみたいだけど、母が断ったみたいだったわ。真実の愛を探しているって、言ってたしねえ?」
私が知るはずがないじゃない。他人の家の事情なんか知りようがない。他人……もはやケネスは、形だけの婚約者ですらないのですもの。
「あれは、アマンダ王女を断るための口実じゃなかったの?」
アーノルドが疑問に思ったのか言いだした。
「わからないわ。でも、アマンダ王女はもういないから、真実の愛を探しているなんて言わなくていいのに、まだ言い続けているから、探しているんでしょうよ。架空の夢をね」
ルシンダが多少嘲笑的に言った。
気の毒なケネスは一人で食事をとっていた。
彼はイケメンで騎士らしい体つきのいい男なのに、あんな騒ぎになってしまっては、誰からも声がかからないかもしれなかった。
「大丈夫よ。心配は要らないわ。侯爵家の跡取りですもの。いろんな女性たちから声がかかると思いますわ。貴族階級は一枚岩じゃないわ。いろんな家がありますもの。でも、昔からの家は遠慮するかもしれないけれど」
ルシンダは私の代わりに怒っている。
彼女は私の友達なもので、ケネスに対する言い方が相当厳しい。
確かに唐突な婚約破棄宣言は、貴族階級のありとあらゆる法則を横紙破りにぶち抜く大規則違反になる。せめて、密室ですればよかったのに。取り返しがつかない。
彼の意志だったかどうかすら、今となってはわからなくなってきた。確かに私と結婚するのは嫌かも知れなかったが、あんなパーティの席上で公表したくはなかっただろうと思う。そこまでバカではない。多分、アマンダ王女に強要されたのだ。
私はケネスが気の毒になってきた。
私の家の都合で、こんなに不細工で身分ばかり高くて(しかもやたらにプライドの高い面倒な義母付きの)意に染まぬ婚約を強いられ、挙句にまたもや他人の都合で、婚約破棄劇を開催せざるを得なかったのだ。
「ねえ、かわいそうに、私たちで誰か探してあげましょうよ。真実の愛を探しているそうだし。それに、うちの母がきっと声がかからないように何かしてると思うのよ」
「どういうこと?」
ルシンダとアーノルドとウィリアムは、それまで、ひとりで食事をしているケネスを見ていたが、驚いたように私の方に向き直った。
色々と手続きに時間がかかったらしい。
だが、学園にはそれきり姿を現さなかったので、噂は減っていった。
ただし、私とケネスの婚約破棄だけは事実として残った。あと、ケネスの「真実の愛を探しに」は有名になってしまった。
自邸では、母が不機嫌そうにしていた。
「今更、めぼしい縁談はないわ」
大体が決まった後だそうである。
私は思い出して、マンダヴィル辺境伯の息子ウィリアムのことを言ってみた。
「結婚してくれると言っていました」
母を余計怒らせたらしい。
「嫡子以外はお断りよ」
ウィリアム、嫡子じゃなかったのね。
「最悪、従兄弟のグレアムに結婚を打診してみましょう」
従兄弟のグレアムは、十歳ほど年上だった。
親戚にはなるらしく、何回か、王都に来たとき顔を合わせたことがある。
身分は伯爵家だが大変裕福だそうで、ごつい感じはするが、子どもには優しい大人だった。
最後に会ったのがいつだったか全く覚えていないが、多分十歳かそこらだったと思う。私が十歳とか十二歳の頃、彼は二十歳とか二十二歳なわけで、恋人だとか夫だとかそういう対象として見たことがなかった。
彼には婚約者がいたのだが、婚約者の兄がもっと格の高い家の跡取りになってしまったそうである。財産も相当ある家らしい。自家を捨てて、他家の養子に入ることになったのだが、そうなると婚約者の女性が婿養子をもらわねばならなくなり、バイゴッド家の跡取りのグレアムでは具合が悪くなってしまったため、破談になったそうだ。
「わかりにくい……」
私は頭を抱えたが、母はすまして、「それは、良かったこと」などと言っていた。
婚約が、パズルの駒をはめる作業みたいに思えてきたが、嫁ぎ損ねるよりマシらしい。
「グレアムは大喜びで承諾すると思うわ」
本当なのかなと思ったが、何しろ破談はつい最近で、嫁を探す時間がなかったはずだし、公爵家の娘なら文句はあるまいとのこと。
「でも、ケネスの方は難しくなるでしょうね。何しろ、公爵家の娘を裏切ったのだから」
その口調と言ったら!
母は、オズボーン家にも怒り心頭だった。ケネスが婚約破棄を宣言したのだから、当たり前かもしれない。
だが、事情が事情である。
ケネスが婚約破棄を宣言しなかったら、アマンダ王女の手による訳の分からない断罪劇が敢行されて、私の不倫が証人付きで公表されるところだったので、私としてはケネスに感謝したいくらいだった。
「あなたに不倫をする可能性なんか、絶対ないことはみんな知っているでしょう!」
メガネっ子ですしね……。
オズボーン家は、父を介して婚約の復帰を求めて来たらしいが、父も今は少し時間をおこうと返事をしたらしい。
実際には、母の機嫌が直るのを待とうと言う意味なのではないかと思ったのだけど。
「あんなに平然と婚約破棄を公言するだなんて! 公爵家を何だと思っているのかしら? うちの娘のどこが気に入らないのかしら? 失礼な!」
気に入らないのよ。でなければ、お茶くらいには誘ってくれたでしょうし、デートや散歩やオペラを一緒に見に行ってくれたり、ダンスパーティもエスコートしてくれたことでしょう。
ケネスは何一つしてくれなかった。
母は、そんな細かいことは知らなかったろうが、知ったらプライドを傷つけられて、もっと怒るだろう。
「オズボーン侯爵家は覚えておくといいわ」
何やら不穏なことをつぶやいて、再婚約は猛スピードで進んだ。
二週間後には、グレアムから快諾すると言う返事が返って来た。
結婚は卒業後になるが時期は問わない、知っている間柄だが、一度正式に顔合わせをしようと言うことになった。
知っていると言う程、知らないと思うのだけど。だって、最後に会ったのが十年くらい前ではないかしら。
「そんなわけで、今度はバイゴッド家の婚約者になるみたいですわ」
「ずいぶん簡単に決まるね」
三人はさすがにこの早業には驚いたらしい。
三人と言うのは、食堂でいつものように一緒に話していたルシンダとアーノルド、それにこの頃は毎日のように加わってくるウィリアムのことになる。もう婚約者がいないからか、ウィリアムは、以前より親し気になったような気がする。これでいいのかしら?
「もっと、時間がかかるんだと思っていたよ」
「お母さまが決めてしまうのよ」
「僕は、候補に入れてもらえなかったのかな?」
ウィリアムが、突然とんでもないことを言い出した。
そう言えばそんな冗談を言っていたことがあった。私は、思い出して言った。
「母が学園で誰かいないの?って聞くので、一応、あなたがそんなことを言ってくれてたので、母に伝えてみたの」
ウィリアムが、急に真剣な表情になったので、私は驚いた。
ちょっと顔が赤らんでいる。その上、ルシンダとアーノルドも、真顔になった。
三人は真剣に聞いている。それなのに、こんな回答でいいのかどうか緊張したが、事実は事実なので返事した。
「嫡子じゃないとダメなんだって」
妙な緊張は一瞬にして崩れ去り、三人がため息を一斉に吐いたので私はなんだか居心地の悪さを感じた。
しばらくしてルシンダが聞いた。
「ねえねえ、そのグレアム様ってどんな方?」
「子どもの頃会ったきりだから、よくわからないの。優しい人だったわ。でも、顔は、ええと……ごつい方かしらね」
「……男前と言うわけではないのね?」
ルシンダが念を押した。
「でも、私がこんな顔だから」
子孫には気の毒だが仕方ない。母の実家の王家は代々美女ばかりを娶っているはずなのだが、一向に顔面偏差値が上がらない一族なのだ。
その時、ケネスが通りかかった。
「ねえ、ケネスの方は新しい婚約者は決まったの?」
ルシンダが聞いてきた。
「知らないわ。なんでも、オズボーン家から打診はあったみたいだけど、母が断ったみたいだったわ。真実の愛を探しているって、言ってたしねえ?」
私が知るはずがないじゃない。他人の家の事情なんか知りようがない。他人……もはやケネスは、形だけの婚約者ですらないのですもの。
「あれは、アマンダ王女を断るための口実じゃなかったの?」
アーノルドが疑問に思ったのか言いだした。
「わからないわ。でも、アマンダ王女はもういないから、真実の愛を探しているなんて言わなくていいのに、まだ言い続けているから、探しているんでしょうよ。架空の夢をね」
ルシンダが多少嘲笑的に言った。
気の毒なケネスは一人で食事をとっていた。
彼はイケメンで騎士らしい体つきのいい男なのに、あんな騒ぎになってしまっては、誰からも声がかからないかもしれなかった。
「大丈夫よ。心配は要らないわ。侯爵家の跡取りですもの。いろんな女性たちから声がかかると思いますわ。貴族階級は一枚岩じゃないわ。いろんな家がありますもの。でも、昔からの家は遠慮するかもしれないけれど」
ルシンダは私の代わりに怒っている。
彼女は私の友達なもので、ケネスに対する言い方が相当厳しい。
確かに唐突な婚約破棄宣言は、貴族階級のありとあらゆる法則を横紙破りにぶち抜く大規則違反になる。せめて、密室ですればよかったのに。取り返しがつかない。
彼の意志だったかどうかすら、今となってはわからなくなってきた。確かに私と結婚するのは嫌かも知れなかったが、あんなパーティの席上で公表したくはなかっただろうと思う。そこまでバカではない。多分、アマンダ王女に強要されたのだ。
私はケネスが気の毒になってきた。
私の家の都合で、こんなに不細工で身分ばかり高くて(しかもやたらにプライドの高い面倒な義母付きの)意に染まぬ婚約を強いられ、挙句にまたもや他人の都合で、婚約破棄劇を開催せざるを得なかったのだ。
「ねえ、かわいそうに、私たちで誰か探してあげましょうよ。真実の愛を探しているそうだし。それに、うちの母がきっと声がかからないように何かしてると思うのよ」
「どういうこと?」
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