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黄昏のマロード
1.出会い
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空の陽が、ビル間に見える地の端に潜ろうと辺りをオレンジ色に染めて降りてきた時刻。
ここ、オフィス街の一角にある公園も例外ではなく、夕闇が包んでいき、目に映るものの輪郭をひどく曖昧にしていた。
(そろそろ時間だ。今日も来るかな)
この公園を住処にしている黒猫のゴウは、公園中央にあるレンガ造りの噴水塔の縁に飛び上がると、丸めがちな背中をピンと伸ばした。噴き上がる水飛沫を見上げるようにして耳を注意深く動かす。
今ゴウの胸をいっぱいに占めているのは、この夜と昼が交差する時間に現れる〈ニンゲン〉だった。
昼間ここにやってくる、あの喧しくて変な臭いのする〈ニンゲン〉のメスと同じ種なんてとても信じられない。しかし自分と違って、毛のないなめらかな表皮と二本の足で歩いているから、やはり〈ニンゲン〉なのだろう。
(あ――)
ゴウの耳は、じゃりっと石畳の上に散った砂が踏まれて鳴る音を捉えた。二本の脚が交互に大地を踏みしめる音だ。間違いなくあの〈ニンゲン〉のものだった。
(今日も来てくれたんだ――はつ)
ゴウは、とくんと胸を打つ鼓動を感じ、知らず詰めていた息を吐き出した。
ゴウが「はつ」という名の〈ニンゲン〉に出会ったのは、ふわりと鼻先をそよいで過ぎていく風に、甘やかな花の匂いが混ざるようになってきたころだった。
その日、ゴウは〈セイフク〉という同じ服を着た、〈クソガキ〉と呼ばれている〈ニンゲン〉の子供に追いかけられて、へとへとになっていた。何とか逃げおおせたが、昨日から食いっ逸れていたこともあって、もうお腹はペコペコ。やっとの思いで餌場としている〈クズイレ〉のところまで来たものの、運の悪いことに〈クズイレ〉の中身を〈ギョウシャ〉という〈ニンゲン〉に持っていかれて何も残っていなかった。だったら次の餌場と、この公園に来る〈ニンゲン〉が置いていく〈ネコカン〉や〈カリカリ〉のところに行けば、ここも他の猫がきれいに食べ尽くしたあとで、腹の足しになりそうなものはなかった。
ついていないときはとことんついていない。ゴウは、空腹を紛らわせようと仕方がなく噴水塔を満たしている水を飲むことにした。
(もうちょっと……)
噴水塔の縁で四肢を踏ん張り、バランスを取りながら首を水面近くまで持っていく。体勢的に少々きつく、今背後から襲われたらひとたまりもなかったが、いつも以上に周囲を警戒しながら舌を出して水を嘗めるように飲む。
明日になればまた、喧しい〈ニンゲン〉のメスが何かしら食べるものを持って来るから、本意ではないが、ちょっと媚びて餌をねだろう。それまでの辛抱だ。これも母から教わった、公園で生きていくための知恵の一つだった。
「何か思い出した?」
「いえ、あまり」
話し声とともに、こちらに向かってくる〈ニンゲン〉の気配を感じたゴウは、さっと体を強張らせた。まさかこんな近くまで来ているのに気づかなかったなど、これまでに覚えている限りなかったことだ。
〈ニンゲン〉に対して、どれだけ注意しようと、遣りすぎになることはない。一番の脅威は〈ニンゲン〉なのだ。まずは生き延びることが最優先と、これも母から教わった公園に棲む猫の間では違えることのない〈ショセイジュツ〉の一つなのに。
今日は、まったくついていなかった。いや餌が食べられなかったのだから、昨日からか。
「この辺だったはずなんだけどな。ごめんな、俺役に立たなくて。やっぱりルイが来たほうがよかったね」
「そんなことないですよ。ナオさんだって、忙しいのにつき合ってくれて、こっちこそすみません」
〈ニンゲン〉同士の話など、ゴウには興味のないことだった。しかし、「ルイ」という名前にピクリと頭の中のどこかが反応する。いったい何なのだろうと考えて、思い出した。昔、母猫から聞いた月猫の名前だった。
偶然か? 〈ニンゲン〉がその名を知っているなんて。
ゴウは慎重に頭をもたげて、近づいてくる二人の〈ニンゲン〉を窺う。
一人は朝と夕方よく見かける〈サラリーマン〉のようだ。もう一人は、自分を追いかけ回していた〈クソガキ〉とよく似ている。ただし、こちらのほうが数段品がいい。
これでも〈ニンゲン〉を見る目はあるつもりだった。二人とも、ここの猫に害をなす者ではなさそうだ。
しかし〈ニンゲン〉は〈ニンゲン〉。油断は出来ない。
「ねえ、はつ。大丈夫かい? その何て言うか、体は」
〈クソガキ〉は「はつ」という名前らしい。ということは、〈サラリーマン〉は「ナオ」というようだ。
はつ、どこか具合でも悪いのだろうか。二人の話から、知ったことではないと思いながらも、ゴウは少し気になった。
「あ、はい。何だか変な感じですけど」
「公園に入った途端、いきなりその姿なんだからな。びっくりしたよ」
「そうですね、僕も驚きました。多分、あのお二人の影響が出ちゃったんでしょう。場所のせいもありそうですが」
「案外落ち着いているね。でも助かったよ。おかげではつと話が出来る」
「そうですね。ナオさんと話せるのは僕もよかったです――あ、ここ、覚えがあります」
「ここ?」
「確か、この茂みの奥だったと思います」
不意に、はつがベンチの裏に回ってしゃがみ込んだ。見ていたゴウははっとする。
はつが見ている場所は、自分がまだ幼いころ、母と過ごしていた茂みだった。他の猫にも近寄らせることはない、大切な思い出の場所なのだ。
(何をする気だ、〈ニンゲン〉!!)
ゴウはたまらず、噴水の縁から飛び降りると、駆け出した。
「ええっ!?」
「あ――」
飛び出してきたゴウに気づいた二人が同時に声を上げる。
ゴウは構わず、正面で対峙すると、小さな体を大きく見せようと全身の毛を逆立てた。
「黒猫? まさかこの子……」
ナオが目を真ん丸にした。驚いたときに見せる〈ニンゲン〉の〈ヒョウジョウ〉だった。
はつも目を大きく見開いていた。
「そ、そうです。よかった、生きてたんだ」
え――?
はつに、そう語りかけられたゴウは、きゅうっと胸が締めつけられるような苦しさを覚えた。あろうことか、はつに母の面影を覚えてしまったのだった。
ゴウにとって、〈ニンゲン〉を母と思うなど、ありえなかった。〈ニンゲン〉に飼われている猫は、その主のことを〈オカアサン〉とか〈ママ〉とか呼ぶのだと、母がいなくなったあと親代わりだった三毛猫に教えてもらったが、そういうのとも違う。そもそも自分はこの公園を住処とする由緒ある野良だ。
ゴウは警戒したまま、喉を震わせ唸り声を上げる。
「すごい警戒ぶりだな。はつを覚えていないのかな?」
「そうかもしれません。まだずっと小さかったし、このなりじゃ分からないかも」
まるで、ゴウが前に会ったことがあるようなことを二人は言った。だがゴウには、そんな憶えはない。〈ニンゲン〉の話は理解出来ないことばかりだ。
何を思ったのか撫でる気だったのか、はつがこっちに向かって手を伸ばしてきた。ゴウはそれを払うように、右手を上げてパンチを繰り出す。
「っう……」
手応えはあった。その証拠に、はつは顔を歪めて手を引っ込めた。
「おい、はつ。大丈夫か?」
「ええ、ナオさん」
はつは、ゴウの爪が引っかけた指を口元に持っていくと、ピンク色の舌を出してぺろりと嘗める。
ゴウはその仕草にドキリとした。相手は〈ニンゲン〉だというのに、交尾をしたいと強烈に思ってしまったのだった。まだ自分は発情期を迎えていないはずなのに、体中の血液が沸騰しそうなほど熱くなってくる。
もう毛を逆立てているどころではなかった。ただでさえ空腹に耐えかねてフラフラだったのに、こんな状態になってしまったら自分でももうどうしたらいいのか訳が分からない。
「あれ? どうしたんだ? 急に大人しくなって。具合悪いのかな?」
「大丈夫かい? ねえ――」
心配そうにはつが覗き込むようにして見てくる。
(くそっ。しっかりろ、オレ。相手は猫じゃない、〈ニンゲン〉だぞ)
ゴウはぐっと息を呑んで気力を振り絞ると、その場から逃げるように、全速力で背にしていた茂みの奥に飛び込んだ。
ここ、オフィス街の一角にある公園も例外ではなく、夕闇が包んでいき、目に映るものの輪郭をひどく曖昧にしていた。
(そろそろ時間だ。今日も来るかな)
この公園を住処にしている黒猫のゴウは、公園中央にあるレンガ造りの噴水塔の縁に飛び上がると、丸めがちな背中をピンと伸ばした。噴き上がる水飛沫を見上げるようにして耳を注意深く動かす。
今ゴウの胸をいっぱいに占めているのは、この夜と昼が交差する時間に現れる〈ニンゲン〉だった。
昼間ここにやってくる、あの喧しくて変な臭いのする〈ニンゲン〉のメスと同じ種なんてとても信じられない。しかし自分と違って、毛のないなめらかな表皮と二本の足で歩いているから、やはり〈ニンゲン〉なのだろう。
(あ――)
ゴウの耳は、じゃりっと石畳の上に散った砂が踏まれて鳴る音を捉えた。二本の脚が交互に大地を踏みしめる音だ。間違いなくあの〈ニンゲン〉のものだった。
(今日も来てくれたんだ――はつ)
ゴウは、とくんと胸を打つ鼓動を感じ、知らず詰めていた息を吐き出した。
ゴウが「はつ」という名の〈ニンゲン〉に出会ったのは、ふわりと鼻先をそよいで過ぎていく風に、甘やかな花の匂いが混ざるようになってきたころだった。
その日、ゴウは〈セイフク〉という同じ服を着た、〈クソガキ〉と呼ばれている〈ニンゲン〉の子供に追いかけられて、へとへとになっていた。何とか逃げおおせたが、昨日から食いっ逸れていたこともあって、もうお腹はペコペコ。やっとの思いで餌場としている〈クズイレ〉のところまで来たものの、運の悪いことに〈クズイレ〉の中身を〈ギョウシャ〉という〈ニンゲン〉に持っていかれて何も残っていなかった。だったら次の餌場と、この公園に来る〈ニンゲン〉が置いていく〈ネコカン〉や〈カリカリ〉のところに行けば、ここも他の猫がきれいに食べ尽くしたあとで、腹の足しになりそうなものはなかった。
ついていないときはとことんついていない。ゴウは、空腹を紛らわせようと仕方がなく噴水塔を満たしている水を飲むことにした。
(もうちょっと……)
噴水塔の縁で四肢を踏ん張り、バランスを取りながら首を水面近くまで持っていく。体勢的に少々きつく、今背後から襲われたらひとたまりもなかったが、いつも以上に周囲を警戒しながら舌を出して水を嘗めるように飲む。
明日になればまた、喧しい〈ニンゲン〉のメスが何かしら食べるものを持って来るから、本意ではないが、ちょっと媚びて餌をねだろう。それまでの辛抱だ。これも母から教わった、公園で生きていくための知恵の一つだった。
「何か思い出した?」
「いえ、あまり」
話し声とともに、こちらに向かってくる〈ニンゲン〉の気配を感じたゴウは、さっと体を強張らせた。まさかこんな近くまで来ているのに気づかなかったなど、これまでに覚えている限りなかったことだ。
〈ニンゲン〉に対して、どれだけ注意しようと、遣りすぎになることはない。一番の脅威は〈ニンゲン〉なのだ。まずは生き延びることが最優先と、これも母から教わった公園に棲む猫の間では違えることのない〈ショセイジュツ〉の一つなのに。
今日は、まったくついていなかった。いや餌が食べられなかったのだから、昨日からか。
「この辺だったはずなんだけどな。ごめんな、俺役に立たなくて。やっぱりルイが来たほうがよかったね」
「そんなことないですよ。ナオさんだって、忙しいのにつき合ってくれて、こっちこそすみません」
〈ニンゲン〉同士の話など、ゴウには興味のないことだった。しかし、「ルイ」という名前にピクリと頭の中のどこかが反応する。いったい何なのだろうと考えて、思い出した。昔、母猫から聞いた月猫の名前だった。
偶然か? 〈ニンゲン〉がその名を知っているなんて。
ゴウは慎重に頭をもたげて、近づいてくる二人の〈ニンゲン〉を窺う。
一人は朝と夕方よく見かける〈サラリーマン〉のようだ。もう一人は、自分を追いかけ回していた〈クソガキ〉とよく似ている。ただし、こちらのほうが数段品がいい。
これでも〈ニンゲン〉を見る目はあるつもりだった。二人とも、ここの猫に害をなす者ではなさそうだ。
しかし〈ニンゲン〉は〈ニンゲン〉。油断は出来ない。
「ねえ、はつ。大丈夫かい? その何て言うか、体は」
〈クソガキ〉は「はつ」という名前らしい。ということは、〈サラリーマン〉は「ナオ」というようだ。
はつ、どこか具合でも悪いのだろうか。二人の話から、知ったことではないと思いながらも、ゴウは少し気になった。
「あ、はい。何だか変な感じですけど」
「公園に入った途端、いきなりその姿なんだからな。びっくりしたよ」
「そうですね、僕も驚きました。多分、あのお二人の影響が出ちゃったんでしょう。場所のせいもありそうですが」
「案外落ち着いているね。でも助かったよ。おかげではつと話が出来る」
「そうですね。ナオさんと話せるのは僕もよかったです――あ、ここ、覚えがあります」
「ここ?」
「確か、この茂みの奥だったと思います」
不意に、はつがベンチの裏に回ってしゃがみ込んだ。見ていたゴウははっとする。
はつが見ている場所は、自分がまだ幼いころ、母と過ごしていた茂みだった。他の猫にも近寄らせることはない、大切な思い出の場所なのだ。
(何をする気だ、〈ニンゲン〉!!)
ゴウはたまらず、噴水の縁から飛び降りると、駆け出した。
「ええっ!?」
「あ――」
飛び出してきたゴウに気づいた二人が同時に声を上げる。
ゴウは構わず、正面で対峙すると、小さな体を大きく見せようと全身の毛を逆立てた。
「黒猫? まさかこの子……」
ナオが目を真ん丸にした。驚いたときに見せる〈ニンゲン〉の〈ヒョウジョウ〉だった。
はつも目を大きく見開いていた。
「そ、そうです。よかった、生きてたんだ」
え――?
はつに、そう語りかけられたゴウは、きゅうっと胸が締めつけられるような苦しさを覚えた。あろうことか、はつに母の面影を覚えてしまったのだった。
ゴウにとって、〈ニンゲン〉を母と思うなど、ありえなかった。〈ニンゲン〉に飼われている猫は、その主のことを〈オカアサン〉とか〈ママ〉とか呼ぶのだと、母がいなくなったあと親代わりだった三毛猫に教えてもらったが、そういうのとも違う。そもそも自分はこの公園を住処とする由緒ある野良だ。
ゴウは警戒したまま、喉を震わせ唸り声を上げる。
「すごい警戒ぶりだな。はつを覚えていないのかな?」
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まるで、ゴウが前に会ったことがあるようなことを二人は言った。だがゴウには、そんな憶えはない。〈ニンゲン〉の話は理解出来ないことばかりだ。
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「っう……」
手応えはあった。その証拠に、はつは顔を歪めて手を引っ込めた。
「おい、はつ。大丈夫か?」
「ええ、ナオさん」
はつは、ゴウの爪が引っかけた指を口元に持っていくと、ピンク色の舌を出してぺろりと嘗める。
ゴウはその仕草にドキリとした。相手は〈ニンゲン〉だというのに、交尾をしたいと強烈に思ってしまったのだった。まだ自分は発情期を迎えていないはずなのに、体中の血液が沸騰しそうなほど熱くなってくる。
もう毛を逆立てているどころではなかった。ただでさえ空腹に耐えかねてフラフラだったのに、こんな状態になってしまったら自分でももうどうしたらいいのか訳が分からない。
「あれ? どうしたんだ? 急に大人しくなって。具合悪いのかな?」
「大丈夫かい? ねえ――」
心配そうにはつが覗き込むようにして見てくる。
(くそっ。しっかりろ、オレ。相手は猫じゃない、〈ニンゲン〉だぞ)
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