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鈴木美波編
悩める鈴木さんと金髪少女と先生 第9話(全14話)
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それほど体育会系の部活が強くない我が校は、人気のある野球部とサッカー部といえども部員だけで紅白戦が出来るほど人数が揃っていないのだった。
その問題を解消するために、紅白戦をするときには控え組に助っ人としてそれぞれの部活から何名か参加することになっていた。
中には自分の部活以上に活躍してしまい、公式戦のメンバーになる者もいたので、ほとんどの部員が兼部している状態だった。
そんな中でもサッカー部のエースは二年生ながら身体能力が高いようで、野球部の助っ人として参加した練習試合で何度も長打を放っていたらしい。
自慢の俊足を生かして外野の守備ではかなり広い範囲を守っていたらしく、センター方向のフライはほとんど捕球していたそうだ。
サッカー部のエースがいれば野球部も地区予選で勝利することが出来たかもしれないのだ。
しかし、野球部とサッカー部の予選は日程も近いためお互いの本職である部活に専念する
ことになっていた。
野球部の部員だけではあまり強くないので、野球部の勝利はまだ先に延びているのだった。
「岡本先輩ってサッカーだけじゃなく野球も上手だし、五十メートルだったら陸上部の先輩にも勝ったらしいですよ。二百メートルだと負けちゃったらしいですけどね」
二年生エースの岡本君は控え組のピッチャーをしていたのだが、なかなかの快速球で野球部を驚かせていたようだった。
「岡本先輩って野球部の人より速い球投げてません?気のせいかもしれないけど、そんな感じがします」
「マサ君先生だったらあの先輩の球を打てると思う?」
「先生が運動してる姿は想像できないけど、きっと何も出来ないで終わるわよ。一番良いのはボールに当たって塁に出ることかもね」
相変わらずこの二人は僕に対して当たりが厳しすぎる気がする。
「でも、あの先輩って運動も出来て顔もいいからモテモテだろうね。でも、彼女いたって話聞かないから、一部ではゲイなんじゃないかって噂になってるよね」
爽やかでイケメンで運動出来て勉強もそれなりに出来る岡本君がゲイだとしたら、そっち方面でもかなりモテてしまうんじゃないだろうか。
「それは無いと思うよ」
鈴木さんはそう言いながら羊羹に忍び寄るソフィアさんの手をはたいていた。
「だって、私の聞いてほしい事って、岡本先輩に告白されたって事だから」
僕とソフィアさんは同時に驚いていたが、声に出していたのはソフィアさんだけなので僕の驚きは気付かれていないだろう。
「美波ちゃんは返事をしたの?いつの間に告白されたの?てか、そんな話知らなかったよ」
「えっと、一学期の終業式の後に生徒会室に向かっている時に呼び止められて告白されたよ。」
「一学期の終業式って一か月くらい前じゃん。何で教えてくれなかったんだよ」
いつも感情表現が豊かなソフィアさんではあるが、今回は驚きの表情しか出ていなかった。
鈴木さんは僕とソフィアさんを交互に何度か見ていたのだが、ソフィアさんの方ではなく僕の方に向かって
「先生は私と岡本先輩ってお似合いだと思います?」
「美男美女って事ではお似合いの二人だと思うけど、岡本君の普段の様子を知らないから何とも言えないかも」
「ですよね。私も岡本先輩の事は全然知らないので断っちゃいました。でも、それなら自分をもっと知って貰いたいって言われてアドレス交換したんですよ」
「メールとかしてるの?美波ちゃんってあんまりメールしてるイメージ無いから意外だな」
鈴木さんはソフィアさんの頬を指で軽く押していた。
人前ではほとんどやらないのだが、鈴木さんはソフィアさんの頬を触るのが好きらしく、時々こうして頬を押すことがあった。
その問題を解消するために、紅白戦をするときには控え組に助っ人としてそれぞれの部活から何名か参加することになっていた。
中には自分の部活以上に活躍してしまい、公式戦のメンバーになる者もいたので、ほとんどの部員が兼部している状態だった。
そんな中でもサッカー部のエースは二年生ながら身体能力が高いようで、野球部の助っ人として参加した練習試合で何度も長打を放っていたらしい。
自慢の俊足を生かして外野の守備ではかなり広い範囲を守っていたらしく、センター方向のフライはほとんど捕球していたそうだ。
サッカー部のエースがいれば野球部も地区予選で勝利することが出来たかもしれないのだ。
しかし、野球部とサッカー部の予選は日程も近いためお互いの本職である部活に専念する
ことになっていた。
野球部の部員だけではあまり強くないので、野球部の勝利はまだ先に延びているのだった。
「岡本先輩ってサッカーだけじゃなく野球も上手だし、五十メートルだったら陸上部の先輩にも勝ったらしいですよ。二百メートルだと負けちゃったらしいですけどね」
二年生エースの岡本君は控え組のピッチャーをしていたのだが、なかなかの快速球で野球部を驚かせていたようだった。
「岡本先輩って野球部の人より速い球投げてません?気のせいかもしれないけど、そんな感じがします」
「マサ君先生だったらあの先輩の球を打てると思う?」
「先生が運動してる姿は想像できないけど、きっと何も出来ないで終わるわよ。一番良いのはボールに当たって塁に出ることかもね」
相変わらずこの二人は僕に対して当たりが厳しすぎる気がする。
「でも、あの先輩って運動も出来て顔もいいからモテモテだろうね。でも、彼女いたって話聞かないから、一部ではゲイなんじゃないかって噂になってるよね」
爽やかでイケメンで運動出来て勉強もそれなりに出来る岡本君がゲイだとしたら、そっち方面でもかなりモテてしまうんじゃないだろうか。
「それは無いと思うよ」
鈴木さんはそう言いながら羊羹に忍び寄るソフィアさんの手をはたいていた。
「だって、私の聞いてほしい事って、岡本先輩に告白されたって事だから」
僕とソフィアさんは同時に驚いていたが、声に出していたのはソフィアさんだけなので僕の驚きは気付かれていないだろう。
「美波ちゃんは返事をしたの?いつの間に告白されたの?てか、そんな話知らなかったよ」
「えっと、一学期の終業式の後に生徒会室に向かっている時に呼び止められて告白されたよ。」
「一学期の終業式って一か月くらい前じゃん。何で教えてくれなかったんだよ」
いつも感情表現が豊かなソフィアさんではあるが、今回は驚きの表情しか出ていなかった。
鈴木さんは僕とソフィアさんを交互に何度か見ていたのだが、ソフィアさんの方ではなく僕の方に向かって
「先生は私と岡本先輩ってお似合いだと思います?」
「美男美女って事ではお似合いの二人だと思うけど、岡本君の普段の様子を知らないから何とも言えないかも」
「ですよね。私も岡本先輩の事は全然知らないので断っちゃいました。でも、それなら自分をもっと知って貰いたいって言われてアドレス交換したんですよ」
「メールとかしてるの?美波ちゃんってあんまりメールしてるイメージ無いから意外だな」
鈴木さんはソフィアさんの頬を指で軽く押していた。
人前ではほとんどやらないのだが、鈴木さんはソフィアさんの頬を触るのが好きらしく、時々こうして頬を押すことがあった。
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