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第2部 青春の続き篇
第5話 七夕の日【6】
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それからここが私有地なのか、それとも公有地なのかは不明のまま、俺達は林の中を突き進み、しばらくすると木々が開けている、広場のような場所に辿り着いた。
周囲には全く街灯は無い、それどころか人口の光は皆無。あるのは星明りと、月明かりのみ。
天体観測をするには、絶好の場所であった。
「岡崎君、ちょっと携帯のライトでわたしを照らしてちょうだい」
「おう、分かった」
俺は先程まで、自分の足元を照らしていたスマートフォンのライトを、天地に当てる。
すると、天地は俺の照らしている光をあてにしながら、背負っていたリュックサックからランタンを取り出し、その明かりをつけ、周囲を照らす。
しかし人口の光とは、これ程までに明るいのかと再認識させられる。
ランタンの光があるだけで、周囲の草むらも、自分の足元も、そして天地の姿も照らし出される。
自然の光だけでは、ここまではっきりとは照らされない。せめて、人が影のように映り、ぼやぼやと動いているような、その程度くらいにしか確認できないのだ。
文明の利器に感謝、ジョゼフ・スワンに感謝。
それを普及してくれた、トーマス・エジソンにも感謝。
「さて、光の確保は出来たわ。それじゃあ、天体望遠鏡を組み立てましょう」
「ああ、そうだな」
観測地点まで到着した時に下ろせばよかったものの、律儀にも未だに天体望遠鏡を背負っていた俺は、やっとその重荷を下ろすことが出来た。
まあ、こればかりは気づかなかった自分が悪いのだが。
天体望遠鏡を、収納していたケースの中から取り出し、天地が組み立て方を指示しながら、俺がその通りに組み上げていく。
試行錯誤の末、五分ほどで天体望遠鏡は組みあがり、その全貌を現した。
「収納されてる時点で気づいてはいたけど、立派な天体望遠鏡だな……」
「ええ、これを買った時に、毎年この天体望遠鏡で星を見に行こうって家族で約束したのよね……まあ、その次の年に、その家族がバラバラになっちゃって、約束も破綻しちゃったけど」
「ああ……そうなのか……」
五月三日、憲法記念日。ゴールデンウィークの初日。
天地が小学四年生の年のその日、天地の母親が事故にあったのを皮切りに、まるでドミノ倒しのように家族の関係は倒れ、崩れ、破綻した。
だから約束は一年と、もたなかった。翌年の七夕の日までも、もたなかった。
永遠に果たされない、永遠に守られない、違約へとなってしまったのだ。
「さてと……ちょっと待ってて岡崎君、これから調整と観測する惑星にピントを合わせるから。それが出来たら、あなたに見せてあげるわ」
「おう、分かった」
天地は天体望遠鏡のファインダーを除き込んだり、接眼レンズに目を近づけて、ハンドルを回したりと手際良く調整を始める。
家族がいなくなった前の年にこの天体望遠鏡を買ったと言っていたから、天地が小学三年生の時に購入したということか。
八歳もしくは九歳である天地が、こんな物の調整など出来るわけも無く、おそらく、その時は家族にやって貰っていたのだろう。しかし今、これだけ手際良く作業できているのは、この天体観測の約束をした後、もしくはその前から何度も何度も説明書を読んで、使い方を頭に叩き込んだに違いない。
先程の、組み上げる時点でそれには気づいていたが、コイツ……本当にこの日を待ち遠しにしていたんだな。
「岡崎君、手始めに月に焦点を合わせてみたわ。見てみなさい」
「月か」
天地に言われ、俺は天体望遠鏡の接眼レンズに目を当てる。そこには決して肉眼では見えない、ザラザラとしているような岩肌、そして大きくぼっこりと空いた穴、クレーターが数ケ所にあることが確認できる。
しかし肉眼で見ると、丸く綺麗に、光って見える月も、こうして天体望遠鏡で見るとただの荒れ地だな。
「どう?初めて間近の月を見た感想は?」
「うん……なんというか、今まで神々しく見えていたものが、間近で見るとそうでもないというか、むしろただの岩場かとガッカリさせられたというか、まあ、実体ってこんなもんかと思わされたよ」
「そう、まあ、そういう意見が捻くれ者のあなたにはお似合いなのかもね」
自分で自分を捻くれ者だと揶揄する事はあれど、他人から直に言われたのは初めてだった。
うん……やっぱり良い言葉じゃないな、捻くれ者って。
「でもそうね、わたしも最初、この天体望遠鏡で月を見た時はあなたと同じような事を考えたわ。こんなものかってね。だからわたし達の住んでいる地球が、どれだけ恵まれて、満ち足りていて、奇跡的な存在なのか、再発見できた気がしたのよ」
確か天地が家族と星を見に行ったのって、小学三年生の頃だったよな?コイツ、そんな小さい頃から、こんなすれた考えを持っていたのか。
捻くれた小学生だな。
「あれ?でも、できた気がしたってことは、そうでも無かったって事なのか?」
「ええ……わたしが岡崎君のようにガッカリしちゃった時、父親が次に見せてくれたものがあったのよ。ちょっと待ってて」
すると天地はまたレンズをハンドルをと、調整を始める。が、今度は先程、月を見る為に調整した時よりも時間が掛かり、俺はその間夜空を眺めていた。
やはりこうやって、肉眼で見る月は光っていて、丸くて、白くて、美しい。
かつてより、太陽の光が魔除けならば、月明かりは魔を寄せるとも言われている。
魔を寄せる、白い光……か。
「よし……いいわよ岡崎君、見てみて」
数分調整に調整を重ね、口元に緩い笑みを浮かべながら、天地は俺に手招きをする。
一体今度は俺に何を見せてくれるのだろうと、期待を膨らまし、俺は先程月を見た時のように接眼レンズに目を近づける。すると……。
「ん……?これは……?」
真っ黒な空間の周囲に、チリのような、白い斑点のように見える星々の中、ぼんやりと大きな白い塊と、その隣に小さな白い塊が僅かながらに見える。
中央では強い光を発しており、周りにはその光を取り囲むように、渦のようなものを形成している、その大きな塊。そしてその大きな塊に隣接するように、白い大きな斑点にも見えなくはない、小さな塊。
一体これは、何なのだろうか。
「それは銀河よ。M51、通称子持ち銀河」
「子持ち……ってことは、あの隣にある小さい斑点も銀河なのか!?」
「ええそうよ。正確に言うならば、大きい方を親銀河、小さい方を伴銀河と呼ぶらしいけど、でもその二つの銀河、こうやって見る分にはすぐ近くにあるように見えるけど、その二つの間の距離は十万光年もあるそうよ」
「十万!?……気が遠くなるどころか、果てしない距離だな」
こうやって目に見える分には、僅か数センチのように見えるが、実際のその間の距離は多分、人類の生誕から現代までの、全ての時間を使っても渡りきれない程の距離があるのだろう。
なんというか、そう考えると人間なんざちっぽけに見えてくる。いや、本当に。
「でも、ああいう銀河はこの宇宙には無数に存在していて、その中には無数の星が存在している。わたし達の地球だって、太陽系だって、さらに言えば天の川銀河だって、宇宙のほんの一部でしかない。有り触れた存在でしかないという事なのよ」
「……ああ、そうなのかもしれないな」
「だからこれを見せられて、そんな説明を受けた後に、わたしは父親に言われたわ。自分を特別だと思うな。お前は有り触れた物の上に住んでいる、有り触れた人間の一部なのだから、特別など考えず、有り触れた人生を歩んで行けって……」
「厳しいこと言うな……お前の父親。とても小学生の娘に言うような言葉じゃないぞ?」
「フフッ……だけど昔からそういう人だったのよわたしの父親は。厳格で、決してわたしは特別だと、甘やかしたりはしない、だけどそうやってコミュニケーションはとってくれる、そんな父親……まさか、絶縁されるとは思って無かったけど」
薄く笑って、天地は遠い星空に目線を向ける。
遠い日の思い出を語りながら。
周囲には全く街灯は無い、それどころか人口の光は皆無。あるのは星明りと、月明かりのみ。
天体観測をするには、絶好の場所であった。
「岡崎君、ちょっと携帯のライトでわたしを照らしてちょうだい」
「おう、分かった」
俺は先程まで、自分の足元を照らしていたスマートフォンのライトを、天地に当てる。
すると、天地は俺の照らしている光をあてにしながら、背負っていたリュックサックからランタンを取り出し、その明かりをつけ、周囲を照らす。
しかし人口の光とは、これ程までに明るいのかと再認識させられる。
ランタンの光があるだけで、周囲の草むらも、自分の足元も、そして天地の姿も照らし出される。
自然の光だけでは、ここまではっきりとは照らされない。せめて、人が影のように映り、ぼやぼやと動いているような、その程度くらいにしか確認できないのだ。
文明の利器に感謝、ジョゼフ・スワンに感謝。
それを普及してくれた、トーマス・エジソンにも感謝。
「さて、光の確保は出来たわ。それじゃあ、天体望遠鏡を組み立てましょう」
「ああ、そうだな」
観測地点まで到着した時に下ろせばよかったものの、律儀にも未だに天体望遠鏡を背負っていた俺は、やっとその重荷を下ろすことが出来た。
まあ、こればかりは気づかなかった自分が悪いのだが。
天体望遠鏡を、収納していたケースの中から取り出し、天地が組み立て方を指示しながら、俺がその通りに組み上げていく。
試行錯誤の末、五分ほどで天体望遠鏡は組みあがり、その全貌を現した。
「収納されてる時点で気づいてはいたけど、立派な天体望遠鏡だな……」
「ええ、これを買った時に、毎年この天体望遠鏡で星を見に行こうって家族で約束したのよね……まあ、その次の年に、その家族がバラバラになっちゃって、約束も破綻しちゃったけど」
「ああ……そうなのか……」
五月三日、憲法記念日。ゴールデンウィークの初日。
天地が小学四年生の年のその日、天地の母親が事故にあったのを皮切りに、まるでドミノ倒しのように家族の関係は倒れ、崩れ、破綻した。
だから約束は一年と、もたなかった。翌年の七夕の日までも、もたなかった。
永遠に果たされない、永遠に守られない、違約へとなってしまったのだ。
「さてと……ちょっと待ってて岡崎君、これから調整と観測する惑星にピントを合わせるから。それが出来たら、あなたに見せてあげるわ」
「おう、分かった」
天地は天体望遠鏡のファインダーを除き込んだり、接眼レンズに目を近づけて、ハンドルを回したりと手際良く調整を始める。
家族がいなくなった前の年にこの天体望遠鏡を買ったと言っていたから、天地が小学三年生の時に購入したということか。
八歳もしくは九歳である天地が、こんな物の調整など出来るわけも無く、おそらく、その時は家族にやって貰っていたのだろう。しかし今、これだけ手際良く作業できているのは、この天体観測の約束をした後、もしくはその前から何度も何度も説明書を読んで、使い方を頭に叩き込んだに違いない。
先程の、組み上げる時点でそれには気づいていたが、コイツ……本当にこの日を待ち遠しにしていたんだな。
「岡崎君、手始めに月に焦点を合わせてみたわ。見てみなさい」
「月か」
天地に言われ、俺は天体望遠鏡の接眼レンズに目を当てる。そこには決して肉眼では見えない、ザラザラとしているような岩肌、そして大きくぼっこりと空いた穴、クレーターが数ケ所にあることが確認できる。
しかし肉眼で見ると、丸く綺麗に、光って見える月も、こうして天体望遠鏡で見るとただの荒れ地だな。
「どう?初めて間近の月を見た感想は?」
「うん……なんというか、今まで神々しく見えていたものが、間近で見るとそうでもないというか、むしろただの岩場かとガッカリさせられたというか、まあ、実体ってこんなもんかと思わされたよ」
「そう、まあ、そういう意見が捻くれ者のあなたにはお似合いなのかもね」
自分で自分を捻くれ者だと揶揄する事はあれど、他人から直に言われたのは初めてだった。
うん……やっぱり良い言葉じゃないな、捻くれ者って。
「でもそうね、わたしも最初、この天体望遠鏡で月を見た時はあなたと同じような事を考えたわ。こんなものかってね。だからわたし達の住んでいる地球が、どれだけ恵まれて、満ち足りていて、奇跡的な存在なのか、再発見できた気がしたのよ」
確か天地が家族と星を見に行ったのって、小学三年生の頃だったよな?コイツ、そんな小さい頃から、こんなすれた考えを持っていたのか。
捻くれた小学生だな。
「あれ?でも、できた気がしたってことは、そうでも無かったって事なのか?」
「ええ……わたしが岡崎君のようにガッカリしちゃった時、父親が次に見せてくれたものがあったのよ。ちょっと待ってて」
すると天地はまたレンズをハンドルをと、調整を始める。が、今度は先程、月を見る為に調整した時よりも時間が掛かり、俺はその間夜空を眺めていた。
やはりこうやって、肉眼で見る月は光っていて、丸くて、白くて、美しい。
かつてより、太陽の光が魔除けならば、月明かりは魔を寄せるとも言われている。
魔を寄せる、白い光……か。
「よし……いいわよ岡崎君、見てみて」
数分調整に調整を重ね、口元に緩い笑みを浮かべながら、天地は俺に手招きをする。
一体今度は俺に何を見せてくれるのだろうと、期待を膨らまし、俺は先程月を見た時のように接眼レンズに目を近づける。すると……。
「ん……?これは……?」
真っ黒な空間の周囲に、チリのような、白い斑点のように見える星々の中、ぼんやりと大きな白い塊と、その隣に小さな白い塊が僅かながらに見える。
中央では強い光を発しており、周りにはその光を取り囲むように、渦のようなものを形成している、その大きな塊。そしてその大きな塊に隣接するように、白い大きな斑点にも見えなくはない、小さな塊。
一体これは、何なのだろうか。
「それは銀河よ。M51、通称子持ち銀河」
「子持ち……ってことは、あの隣にある小さい斑点も銀河なのか!?」
「ええそうよ。正確に言うならば、大きい方を親銀河、小さい方を伴銀河と呼ぶらしいけど、でもその二つの銀河、こうやって見る分にはすぐ近くにあるように見えるけど、その二つの間の距離は十万光年もあるそうよ」
「十万!?……気が遠くなるどころか、果てしない距離だな」
こうやって目に見える分には、僅か数センチのように見えるが、実際のその間の距離は多分、人類の生誕から現代までの、全ての時間を使っても渡りきれない程の距離があるのだろう。
なんというか、そう考えると人間なんざちっぽけに見えてくる。いや、本当に。
「でも、ああいう銀河はこの宇宙には無数に存在していて、その中には無数の星が存在している。わたし達の地球だって、太陽系だって、さらに言えば天の川銀河だって、宇宙のほんの一部でしかない。有り触れた存在でしかないという事なのよ」
「……ああ、そうなのかもしれないな」
「だからこれを見せられて、そんな説明を受けた後に、わたしは父親に言われたわ。自分を特別だと思うな。お前は有り触れた物の上に住んでいる、有り触れた人間の一部なのだから、特別など考えず、有り触れた人生を歩んで行けって……」
「厳しいこと言うな……お前の父親。とても小学生の娘に言うような言葉じゃないぞ?」
「フフッ……だけど昔からそういう人だったのよわたしの父親は。厳格で、決してわたしは特別だと、甘やかしたりはしない、だけどそうやってコミュニケーションはとってくれる、そんな父親……まさか、絶縁されるとは思って無かったけど」
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