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第15話 吐息の甘い独占欲
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リクに手首を握られたまま、澪は一歩も動けなかった。
その手は熱を帯びていて、じわじわと澪の肌の奥へと侵入してくる。
火照るような感覚。まるで、体の奥に火が灯されたみたいだった。
息をするたびに胸が疼いて、鼓動がそこから全身に散っていく。
「……顔、赤いな」
その響きだけで、体の奥がびくんと跳ねた。
甘くて、熱くて、脳の芯を直接撫でられたみたいに、思考がかき乱される。
「ち、近……」
そう言おうとした唇が、うまく動かない。
リクの指先が、澪の額にそっと触れた。
ひやりとするかと思えば──その指までもが、熱を帯びていた。
「体温、上がってる」
「……気のせい、です……」
必死に否定しようとしても、声が震えてうまく出てこない。
だけど、リクはすぐにそれを打ち消すように、低く囁いた。
「気のせいじゃねぇ。……“番”としての反応だ。澪、お前、俺の匂いが濃くなるたびに、呼吸浅くなってんの、気づいてないだろ」
「そ、そんな……っ」
反論したかったのに、言葉にならない。
──だって、本当だった。
リクが近づくだけで、体が勝手に反応する。
息が詰まるほどドキドキして、触れられるたびに奥の奥まで痺れるような熱が走る。
それが、怖くない。むしろ……心地いい。
自分でも知らなかった本能が、彼に応えてしまっていた。
「……今日はもう、帰るのやめろ」
突然の提案に、顔を上げる。
優しくも容赦のない獣の目で、逃がす気などないと物語っている。
「……え?」
「熱、あるだろ。ひとりでいたら、悪化するぞ。うちに来い。ちゃんと寝かせてやる」
「で、でも──」
「遠慮すんな。……もう放っておけねぇ。いや、最初から放っといた覚えもないけどな」
気づけば、彼の腕の中にいた。
ぎゅっと抱き寄せられて、胸板に頬が触れた瞬間、全身から力が抜けていく。
背中に回された手が、確実に逃げ道を塞いでくる。
(……だめ、頭まわんない……)
肌を伝ってくる彼の熱が、内側までじわじわと染み渡る。
次第に思考がとろけて、何も考えられなくなる。
車に乗せられたことも、どんな道を通ったのかも、思い出せない。
気がついたときには、ふわりと柔らかなベッドに沈んでいた。
視線を上げると、すぐそばにはリクの姿。
「眠れそうか?」
「……うん」
素直に答えた声が震えていたのは、体調のせいだけじゃなかった。
彼がそばにいるだけで、全身が敏感になっていて──
澪の感覚を、甘く痺れさせていく。
「……やばいな」
リクがぽつりと呟いた。
「こうして一緒にいると……本当、抑えらんねぇ」
彼の指先が、頬に触れ、耳の裏へとゆっくり滑っていく。
優しい手つきなのに、ぞくりと背筋が震える。
「澪……お前、ちょっと自覚した方がいい」
「……な、にを……?」
「無自覚で、甘えてくるとこ。……それ、男には毒だ」
低くくぐもった声。
彼の指先が澪の手をそっと包むように握ってくる。
「今すぐ押し倒したいくらいなのに……ぎりぎりで我慢してんだ、俺」
耳元で、熱を含んだ吐息がかかる。
(──だめ。こんなの、もう)
リクの熱に、澪の呼吸がどんどん浅くなる。
「……お願い。もう、離れて……」
「無理だ」
リクは即答した。
「離れたくない。……お前のことを、もっと近くで感じていたい」
もう、逃げ道なんてなかった。
その手は熱を帯びていて、じわじわと澪の肌の奥へと侵入してくる。
火照るような感覚。まるで、体の奥に火が灯されたみたいだった。
息をするたびに胸が疼いて、鼓動がそこから全身に散っていく。
「……顔、赤いな」
その響きだけで、体の奥がびくんと跳ねた。
甘くて、熱くて、脳の芯を直接撫でられたみたいに、思考がかき乱される。
「ち、近……」
そう言おうとした唇が、うまく動かない。
リクの指先が、澪の額にそっと触れた。
ひやりとするかと思えば──その指までもが、熱を帯びていた。
「体温、上がってる」
「……気のせい、です……」
必死に否定しようとしても、声が震えてうまく出てこない。
だけど、リクはすぐにそれを打ち消すように、低く囁いた。
「気のせいじゃねぇ。……“番”としての反応だ。澪、お前、俺の匂いが濃くなるたびに、呼吸浅くなってんの、気づいてないだろ」
「そ、そんな……っ」
反論したかったのに、言葉にならない。
──だって、本当だった。
リクが近づくだけで、体が勝手に反応する。
息が詰まるほどドキドキして、触れられるたびに奥の奥まで痺れるような熱が走る。
それが、怖くない。むしろ……心地いい。
自分でも知らなかった本能が、彼に応えてしまっていた。
「……今日はもう、帰るのやめろ」
突然の提案に、顔を上げる。
優しくも容赦のない獣の目で、逃がす気などないと物語っている。
「……え?」
「熱、あるだろ。ひとりでいたら、悪化するぞ。うちに来い。ちゃんと寝かせてやる」
「で、でも──」
「遠慮すんな。……もう放っておけねぇ。いや、最初から放っといた覚えもないけどな」
気づけば、彼の腕の中にいた。
ぎゅっと抱き寄せられて、胸板に頬が触れた瞬間、全身から力が抜けていく。
背中に回された手が、確実に逃げ道を塞いでくる。
(……だめ、頭まわんない……)
肌を伝ってくる彼の熱が、内側までじわじわと染み渡る。
次第に思考がとろけて、何も考えられなくなる。
車に乗せられたことも、どんな道を通ったのかも、思い出せない。
気がついたときには、ふわりと柔らかなベッドに沈んでいた。
視線を上げると、すぐそばにはリクの姿。
「眠れそうか?」
「……うん」
素直に答えた声が震えていたのは、体調のせいだけじゃなかった。
彼がそばにいるだけで、全身が敏感になっていて──
澪の感覚を、甘く痺れさせていく。
「……やばいな」
リクがぽつりと呟いた。
「こうして一緒にいると……本当、抑えらんねぇ」
彼の指先が、頬に触れ、耳の裏へとゆっくり滑っていく。
優しい手つきなのに、ぞくりと背筋が震える。
「澪……お前、ちょっと自覚した方がいい」
「……な、にを……?」
「無自覚で、甘えてくるとこ。……それ、男には毒だ」
低くくぐもった声。
彼の指先が澪の手をそっと包むように握ってくる。
「今すぐ押し倒したいくらいなのに……ぎりぎりで我慢してんだ、俺」
耳元で、熱を含んだ吐息がかかる。
(──だめ。こんなの、もう)
リクの熱に、澪の呼吸がどんどん浅くなる。
「……お願い。もう、離れて……」
「無理だ」
リクは即答した。
「離れたくない。……お前のことを、もっと近くで感じていたい」
もう、逃げ道なんてなかった。
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