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第四章

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 エリスの不可解なツボに困惑しつつ、そんな感じでおしゃべりしながらマーク達を待っていた。そろそろお腹が減ってきて、お昼ごはんでも調達をしようかと相談を始めた頃に、マーク達がギルドに姿をみせた。
「あっ、みんな!」
 ギルドに入ってきて、キョロキョロしていたマーク達三人に、手を振りながら声をかける。その声に反応して、三人がこちらを向いて目が合った。
「よかった、会えたね」
「はい、よかった」
 私とエリスで安心して声をかけ合っているうちに、三人はそばまで近づいてくる。
「悪い! 遅れて! 大事な話があるっていうのに」
 私達の前までやってきて、すぐさま頭を下げるマーク達。さすがに驚いてすぐさま私は口を開いた。
「え?! 大丈夫だから! 頭を上げて、というか無理を言った私達が悪いんだから」
「でも、街を離れる挨拶って、僕たちなんかにそんな事をしてもらえるなんて……頭を下げるのは当然です」
 そんなエリックの声が聞こえてくる。
「いやいや、とりあえず頭を上げて」
「そうですよ、それをされると困ってしまいます」
 私とエリスで三人をなだめて、なんとか頭をあげさせる。そこまで重く受け止めていたのか。いや、重く受け取てしまったのは、私の境遇を察してか。それに僕たちなんか、という言葉も少し嫌だった。
 顔をあげた三人に、私は思わず苦笑をうかべてしまう。
「その様子だと、お昼ご飯食べてないでしょ? 一緒に食べよう」


 私達はギルドを出て、露店で各々食べたい物を調達して再び集まる。空いている共用テーブルを探して、私達は陣取った。
「ご飯ご飯~」
 私の弾んだ言葉に、エリスがクスリと笑う声が聞こえてくる。もう毎度の事だから、気にしない。そんな感じである程度食べすすめてから、本題に入る事にした。
「それでね、メッセージで知ってると思うけど」
 その言葉でマーク達は食べるのをやめて、私に注目する。そこまでしてもらわなくても、食べながら聞いてもらえればいいんだけど。三人の真剣な表情に変わったのを見て、ちょっとだけそんな事を思う。
「この街を離れる事にしたんだ」
 できるだけ、軽めに聞こえる様な口調にする。これから一生会えなくなる訳じゃない。そういうつもりじゃない、という事を表す意味も込めてだった。
「あれって、エリスさんのイタズラじゃなかったんですね」
 カリアがポツリと、そんな事を言う。エリスは女の子だったら誰でもいいみたいで、みんなにそういう事をしているらしかった。まぁそれはいいとして。慌てた様子で「ち、違うんです」と、私とカリアを交互に見ながら口にするエリスを無視しながら、私は話を続ける。
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