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一章 覚醒の日
8 試験結果と謎の男
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それをもってゴーレムは活動を停止する。ゴーレムを破壊し行動を停止させれば良いというだけのシンプルな合格条件はこれで達成だ。
自然と俺の視線は、呆然としている連中の中でただ一人笑みを浮かべているアイリスの方へと向かった。
そして視界の先のアイリスは俺が見ている事を気付いてか、こちらに小さくグーサインを向けてくる。
それに俺もグーサインで返しながら、自然と視線を兄貴の方へと向ける。
どうせ他の連中と同じで苦い表情でも浮かべているのだろう。
……俺の今の状況は兄貴にとって不快だろうから。
「……」
だけど兄貴の方に視線を向けると、少しこちらの思考が止まった。
……薄っすらとだが、笑みを浮かべていた。
それこそ昔の優しかった頃の兄貴の面影が感じられるような。
「……」
……何考えてんだマジで。
うまくやれた途端に手の平クルクルって感じか。
ふざけんな。何考えてんのかは知らねえけど、兄貴の事なんかしらねえ。
俺はクラスの連中以上に、お前に言われてきた罵詈雑言を忘れない。
と、そんな事を考えていた時だった。
「……とめんぞ」
「……?」
「認めんぞ私は!」
ハゲの怒号が上がった。
「これは何かの間違い……そう、間違いなんだ!」
何を言い出すのかと思えば、無茶苦茶な事を言い出した。
「間違いって一体どの辺がですか。最後の方口悪かったり全体的に煽る様な感じになったのは、素行的に問題があったとは思うんで素直に謝りますけど」
「そ、そうだ! お前は素行が悪かった! なんだあの態度は! そんな奴に合格はやれん! グルなんだろ! 当然アイリス・エルマータもだ!」
「……」
さっきまで目の前で起きた事を必死に否定する為に、何かの間違いみたいな事を言ってたんじゃねえのかよ……それを取ってつけたようにそんな事言いやがって。
結局アイリスの魔術の事を否定できねえからそんな事しか言えねえんだろ。
いや、でもどうする?
……ど、どうする!?
やっべえ、もしかして余計な事言ったか?
律義に中途半端に謝るんじゃなかった! アホか俺は!
え……いや、マジでどうする?
例えば他の教員がこの追試を見ていれば、この試験結果が正確に受理されるとは思う。
だけどこの場に他の教員は居なくて、居るのは論外の兄貴と無茶苦茶な事を言い出したハゲ。
そして俺やアイリスに居なくなって欲しいと思ってそうな連中しかいねえ!
つまりいくらでも試験結果とかけ離れた裁定が下されて、それを咎める奴がいねえ。
と、そうやって冷や汗をかいていた時だった。
「いや、そりゃ無いでしょう。いくらなんでも無茶苦茶だ」
突然聞き覚えの無い男の声が俺達の間に割って入った。
……なんだ?
声のした方に視線を向ける。
視界の先に居たのは、俺の追試開始前に見付けた二十代半ば程のスーツを着た男。
視界の端で何故か立ち上がっている兄貴の姿も見えたが、多分そっちは関係ないだろう。
俺は兄貴を意識から外して、その男に意識を向ける。
「誰だアイツは……」
ハゲも知らないようだった……っていや、ハゲが知らないならマジで誰なんだ……?
「よっと」
そして二階の観客席から軽々とした身のこなしで飛び降りた男はこちらに向かってくる。
「まずはナイスファイトだ少年」
そんな事を言って小さく拍手をしながら……いや、マジで誰だこの人!?
「だ、誰だ貴様は!? 教員ではないな!? もしや部外者か!」
そう言ってハゲは魔術を発動させ、自身の周囲に背丈2メートル程のより人型に近いゴーレムを作り出す。
おそらく試験用ではなくガチな奴だろう。
それこそ今の奴とは比べ物にならない程強い奴。
「わ、ちょ! 関係者です関係者! でなきゃこんな所に堂々と一人で顔を出しませんって。だからそんな物騒な物しまってしまって」
一応は構えを取りながらも男は弁解を始め、やがて何かに気付いたようにポケットから名刺のような物を取り出す。
「ほらこれ! 職員証! 勤務は休み明けからですが一応書類上では今日から教員なんですよ。転任してきまして……そうだ、もしアレなら人事部の方に照会掛けて貰えば――」
「いい。それを貸せ」
「ど、どうぞ」
「ふん」
男からこの学園の関係者である事を示す職員証を半ば奪うような勢いで受け取ったハゲは、何かの魔術を使った後、自身が作り出した二体のゴーレムを消滅させてから言う。
「偽装された物ではなさそうだな。ブルーノ・アルバーニ。覚えておこう……礼儀を知らん人間とな」
「え? 俺何かしましたっけ?」
「突然現れた若造の癖に、私の判断を無茶苦茶だと言ったな。あれは――」
「いや無茶苦茶でしょう。新入りの若造だったらそれを見逃せと?」
ブルーノって名前らしい転任してきた教師は、ハゲの言葉を遮ってそう言い放つ。
「というか判断云々以前に教育者として言動が色々と無茶苦茶でしょうよ。いや、教育者以前に大人としておかしいというか……まあ魔術師には高いプライドが暴走させてるような馬鹿は大勢いるんで、案外あなたみたいなのがスタンダードなのかもしれないですけど」
煽る煽る。超煽る。
「な、なんだお前! 失礼にも程があるぞ! 私に喧嘩を売りにきたのか!」
当然ハゲは怒号を上げた訳だけど、ブルーノ先生は涼しい表情のままで言う。
「そんな事で態々トラブルは起こしませんよ、子供じゃないんですから。その辺の感情はある程度コントロールできているつもりです。だから、そういうのじゃないですよ」
そして一拍空けてからブルーノ先生は言い放った。
「子供が私的感情で不当な評価を下されようとしてるんです。それに対して異を唱えるのは魔術師だとか教師だとかそんな肩書は関係なく、大人として当然の行動でしょう」
正論を叩きつけるように、静かに、それでも重い声音で。
「……」
そして煽る様な事をハゲに言い散らかしたブルーノ先生は、今度は俺に視線を向ける。
「まあそういう訳だ。お前は用意された試験内容を無事突破した。そして百パーセント事情を理解した訳じゃねえがお前の力は、あそこに居る子がそもそも追試を受けなければならない状況に至る筈が無かったという事も証明した。お前ら二人共合格だよ。覆ればそれは不当な評価だ」
「何を貴様勝手な事を! 評価を下すのはこの私だ!」
「その下された評価が正当な物かどうかを判断するのは周囲の人間の仕事でしょう。もしこの子らが不合格になるようなら、しかるべき形で覆させます」
「覆るとでも!?」
「逆に何故覆らないと思ってんだプライドに知性食われてんのか……ったく、馬鹿の相手は骨が折れる」
「何だとお前! 今私の事を馬鹿と言ったか!」
そうやってハゲは怒号を上げるが、ブルーノ先生は一旦それを無視して改めて俺の方に視線を向ける。
「ま、そういう事だから。後の事は任せて今日は帰れ」
「え? い、いいんですか?」
「お前はやれるだけの事をやった。後は大人の仕事だ。責任は俺が取る。その辺は信頼してくれ。うまくやるさ……まあ会ったばかりの奴なんて中々信頼できないのはわかるが」
と、突然の出来事すぎて信頼しろと言われても難しいけれど……それでも。
「分かりました。後の事はよろしくお願いします」
そう言って軽く会釈する。
その底知れない自信。この空間で唯一俺達の味方をしてくれたという事実。
そして大人として、少なくとも間違いなくあのハゲよりは信頼が置ける。
実際俺やアイリスにこれ以上出きる事が無さそうな事も考えると、ここは任せても良いのかもしれない。
「おう、任せとけ。だからお前は早く行けよ。あの子は多分お前の事待ってるんだろ?」
「あ、はい! じゃあすみません、失礼します!」
お言葉に改めて一礼して、踵を返す。
「あ、おい待て! 私は認めんぞ!」
「あなたが認めなくても、この分かりやすい結果はまともな大人なら認めますよ。もっともあなたと同じで否定したい人もいらっしゃるでしょうけど」
まあ確かにそうだろうなと、ハゲに背を向けて歩きながら考える。
なにもアイリスはハゲだけにあの論文を見せていた訳ではない。
隙あれば色々な人に見せてきて、この度に否定されてきた。
そして自分が否定した物が正しかったという現実を受け入れたくない連中もハゲを筆頭に大勢いるだろう。
……これが通ればそういう連中の鼻もへし折ることが出来る。
そしてブルーノ先生は任せろと言ってくれた。
「それでも再度立証可能な事を否定し続ける程人間性がねじ曲がった人間はそうはいない。頭を抱えながらそれでも認めてくれますって。子供じゃないんだから」
これは全面的に、俺達の勝利だ。
自然と俺の視線は、呆然としている連中の中でただ一人笑みを浮かべているアイリスの方へと向かった。
そして視界の先のアイリスは俺が見ている事を気付いてか、こちらに小さくグーサインを向けてくる。
それに俺もグーサインで返しながら、自然と視線を兄貴の方へと向ける。
どうせ他の連中と同じで苦い表情でも浮かべているのだろう。
……俺の今の状況は兄貴にとって不快だろうから。
「……」
だけど兄貴の方に視線を向けると、少しこちらの思考が止まった。
……薄っすらとだが、笑みを浮かべていた。
それこそ昔の優しかった頃の兄貴の面影が感じられるような。
「……」
……何考えてんだマジで。
うまくやれた途端に手の平クルクルって感じか。
ふざけんな。何考えてんのかは知らねえけど、兄貴の事なんかしらねえ。
俺はクラスの連中以上に、お前に言われてきた罵詈雑言を忘れない。
と、そんな事を考えていた時だった。
「……とめんぞ」
「……?」
「認めんぞ私は!」
ハゲの怒号が上がった。
「これは何かの間違い……そう、間違いなんだ!」
何を言い出すのかと思えば、無茶苦茶な事を言い出した。
「間違いって一体どの辺がですか。最後の方口悪かったり全体的に煽る様な感じになったのは、素行的に問題があったとは思うんで素直に謝りますけど」
「そ、そうだ! お前は素行が悪かった! なんだあの態度は! そんな奴に合格はやれん! グルなんだろ! 当然アイリス・エルマータもだ!」
「……」
さっきまで目の前で起きた事を必死に否定する為に、何かの間違いみたいな事を言ってたんじゃねえのかよ……それを取ってつけたようにそんな事言いやがって。
結局アイリスの魔術の事を否定できねえからそんな事しか言えねえんだろ。
いや、でもどうする?
……ど、どうする!?
やっべえ、もしかして余計な事言ったか?
律義に中途半端に謝るんじゃなかった! アホか俺は!
え……いや、マジでどうする?
例えば他の教員がこの追試を見ていれば、この試験結果が正確に受理されるとは思う。
だけどこの場に他の教員は居なくて、居るのは論外の兄貴と無茶苦茶な事を言い出したハゲ。
そして俺やアイリスに居なくなって欲しいと思ってそうな連中しかいねえ!
つまりいくらでも試験結果とかけ離れた裁定が下されて、それを咎める奴がいねえ。
と、そうやって冷や汗をかいていた時だった。
「いや、そりゃ無いでしょう。いくらなんでも無茶苦茶だ」
突然聞き覚えの無い男の声が俺達の間に割って入った。
……なんだ?
声のした方に視線を向ける。
視界の先に居たのは、俺の追試開始前に見付けた二十代半ば程のスーツを着た男。
視界の端で何故か立ち上がっている兄貴の姿も見えたが、多分そっちは関係ないだろう。
俺は兄貴を意識から外して、その男に意識を向ける。
「誰だアイツは……」
ハゲも知らないようだった……っていや、ハゲが知らないならマジで誰なんだ……?
「よっと」
そして二階の観客席から軽々とした身のこなしで飛び降りた男はこちらに向かってくる。
「まずはナイスファイトだ少年」
そんな事を言って小さく拍手をしながら……いや、マジで誰だこの人!?
「だ、誰だ貴様は!? 教員ではないな!? もしや部外者か!」
そう言ってハゲは魔術を発動させ、自身の周囲に背丈2メートル程のより人型に近いゴーレムを作り出す。
おそらく試験用ではなくガチな奴だろう。
それこそ今の奴とは比べ物にならない程強い奴。
「わ、ちょ! 関係者です関係者! でなきゃこんな所に堂々と一人で顔を出しませんって。だからそんな物騒な物しまってしまって」
一応は構えを取りながらも男は弁解を始め、やがて何かに気付いたようにポケットから名刺のような物を取り出す。
「ほらこれ! 職員証! 勤務は休み明けからですが一応書類上では今日から教員なんですよ。転任してきまして……そうだ、もしアレなら人事部の方に照会掛けて貰えば――」
「いい。それを貸せ」
「ど、どうぞ」
「ふん」
男からこの学園の関係者である事を示す職員証を半ば奪うような勢いで受け取ったハゲは、何かの魔術を使った後、自身が作り出した二体のゴーレムを消滅させてから言う。
「偽装された物ではなさそうだな。ブルーノ・アルバーニ。覚えておこう……礼儀を知らん人間とな」
「え? 俺何かしましたっけ?」
「突然現れた若造の癖に、私の判断を無茶苦茶だと言ったな。あれは――」
「いや無茶苦茶でしょう。新入りの若造だったらそれを見逃せと?」
ブルーノって名前らしい転任してきた教師は、ハゲの言葉を遮ってそう言い放つ。
「というか判断云々以前に教育者として言動が色々と無茶苦茶でしょうよ。いや、教育者以前に大人としておかしいというか……まあ魔術師には高いプライドが暴走させてるような馬鹿は大勢いるんで、案外あなたみたいなのがスタンダードなのかもしれないですけど」
煽る煽る。超煽る。
「な、なんだお前! 失礼にも程があるぞ! 私に喧嘩を売りにきたのか!」
当然ハゲは怒号を上げた訳だけど、ブルーノ先生は涼しい表情のままで言う。
「そんな事で態々トラブルは起こしませんよ、子供じゃないんですから。その辺の感情はある程度コントロールできているつもりです。だから、そういうのじゃないですよ」
そして一拍空けてからブルーノ先生は言い放った。
「子供が私的感情で不当な評価を下されようとしてるんです。それに対して異を唱えるのは魔術師だとか教師だとかそんな肩書は関係なく、大人として当然の行動でしょう」
正論を叩きつけるように、静かに、それでも重い声音で。
「……」
そして煽る様な事をハゲに言い散らかしたブルーノ先生は、今度は俺に視線を向ける。
「まあそういう訳だ。お前は用意された試験内容を無事突破した。そして百パーセント事情を理解した訳じゃねえがお前の力は、あそこに居る子がそもそも追試を受けなければならない状況に至る筈が無かったという事も証明した。お前ら二人共合格だよ。覆ればそれは不当な評価だ」
「何を貴様勝手な事を! 評価を下すのはこの私だ!」
「その下された評価が正当な物かどうかを判断するのは周囲の人間の仕事でしょう。もしこの子らが不合格になるようなら、しかるべき形で覆させます」
「覆るとでも!?」
「逆に何故覆らないと思ってんだプライドに知性食われてんのか……ったく、馬鹿の相手は骨が折れる」
「何だとお前! 今私の事を馬鹿と言ったか!」
そうやってハゲは怒号を上げるが、ブルーノ先生は一旦それを無視して改めて俺の方に視線を向ける。
「ま、そういう事だから。後の事は任せて今日は帰れ」
「え? い、いいんですか?」
「お前はやれるだけの事をやった。後は大人の仕事だ。責任は俺が取る。その辺は信頼してくれ。うまくやるさ……まあ会ったばかりの奴なんて中々信頼できないのはわかるが」
と、突然の出来事すぎて信頼しろと言われても難しいけれど……それでも。
「分かりました。後の事はよろしくお願いします」
そう言って軽く会釈する。
その底知れない自信。この空間で唯一俺達の味方をしてくれたという事実。
そして大人として、少なくとも間違いなくあのハゲよりは信頼が置ける。
実際俺やアイリスにこれ以上出きる事が無さそうな事も考えると、ここは任せても良いのかもしれない。
「おう、任せとけ。だからお前は早く行けよ。あの子は多分お前の事待ってるんだろ?」
「あ、はい! じゃあすみません、失礼します!」
お言葉に改めて一礼して、踵を返す。
「あ、おい待て! 私は認めんぞ!」
「あなたが認めなくても、この分かりやすい結果はまともな大人なら認めますよ。もっともあなたと同じで否定したい人もいらっしゃるでしょうけど」
まあ確かにそうだろうなと、ハゲに背を向けて歩きながら考える。
なにもアイリスはハゲだけにあの論文を見せていた訳ではない。
隙あれば色々な人に見せてきて、この度に否定されてきた。
そして自分が否定した物が正しかったという現実を受け入れたくない連中もハゲを筆頭に大勢いるだろう。
……これが通ればそういう連中の鼻もへし折ることが出来る。
そしてブルーノ先生は任せろと言ってくれた。
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