クラス転移で俺だけ勇者じゃないのだが!?~召喚した配下で国を建国~

かめ

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第一章〜エルガレフト神国〜

第4話 永遠という名の

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 ・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・
 ・・・・・・さまっ!」
 ・・・人様っ!」
「ご主人様っ!」

「……ん」

「あ、良かった……意識がもどって」

  あれ? なんだ? なんで俺ぶっ倒れたんだ? ……あ、そうか召喚を行ったんだけど、魔力を限界まで込めたせいで魔力枯渇状態になってしまったのか。そういえば、召喚したきつねちゃんはどうなったんだ?

 俺は目を開けるとそこには天使がいた。髪はサラサラのブロンドヘアで、顔はモデルのように美しく可愛らしい。いやこれはモデルとかの次元じゃないわ。頭には髪の色と同じキツネ耳が付いている。歳はちょっとしたかな? 15歳ぐらいだと思う…地球基準だからわかんないけど。かわいい。そして、お尻にはフサフサのキツネ尻尾が付いていた。やべぇ、かわいい。もふもふしたい。

「ご主人様、だいじょうぶですか?」

 キツネちゃん(仮)がきょとんと首を傾げた様子で聞いてくる。危ねぇ。理性がぶっ飛ぶとこだった。にしても可愛すぎる。可愛さの暴力だ。

「ああ、大丈夫だ。君は僕が召喚した子というのであってるかな?」

「はいっ! そうですっ!」

「ええっと、名前はなんて言うの?」

「名前はないです。ご主人様が決めて欲しいです」

 ん? なんで名前がないんだ? 召喚ってことはこの世にあるものを召喚するってことじゃないのか?そう思い俺はホーリーサモンに強く意識して鑑定した。

 神聖召喚魔術 ホーリーサモンLv1

  ランクAレベルまでの人や亜人、魔物を召喚し、使役することができる。ランクが高くなればなるほど必要魔力量は大きくなる。送還にも同様の魔力量が必要になる。既存の召喚した個体でも魔力を追加することでランクAまであげることができる。過去に存在していたが既に絶滅しているものなどは魔素で生成することが出来る。なお過去にいた人物の記憶までは再現することは出来ない。

 つまりキツネ獣人は元々この世にいたけど、絶滅してしまったという事なのか。ってことは存在するってことがバレると色々とめんどくさいかな。取り敢えず、なんで絶滅したとか、いつ絶滅したのか冒険者ギルドで調べてみるかな。なんか図書館っぽいのもあるかもしれないし。


 次に俺はキツネちゃん(仮)を鑑定してみることにした。


 名称 :未設定 年齢:17歳

 種族:キツネ獣人

 職業:灼炎魔戦士

 状態:使役(楠木斗真)

 ステータス レベル:1

 HP:1908 MP:823 腕力:1109 体力:1209 敏捷:1327 知力:1176 魔力:1092 器用:892

 スキル
 剣術LvMax、剣聖
 術Lv3、火魔術LvMax、火炎魔術Lv3、危機察知Lv6、魔力感知Lv5、気配察知Lv5、物理攻撃耐性Lv1、魔法攻撃耐性Lv3、状態異常耐性Lv2、詠唱短縮Lv2、空中跳躍Lv3、身体能力上昇Lv4、回復速度上昇Lv6、解体Lv7、料理Lv9、変化Lv6


 ユニークスキル
 獣化、鑑定偽造

 固有スキル
 キツネの魅了


 称号
 斗真の眷属


 装備なし


 わーお、えっぐ。ほとんどのステータスが1000超えじゃないか。これでBランクだったらSランクとかどうなんだよ。そういえば名前をつけてって言われたんだった。どんな名前が似合うかなぁ? てか、同い年だったのかよ。つけるならやっぱ可愛い女の子らしい名前がいいと思うんだ。女の子の名前ってどんなんだ? ユキ? ハナ? んーしっくりこないなぁ。俺が悩んでいると、キツネちゃん(仮)が寄ってきた。

「私、ご主人様がつけてくれた名前ならなんでも嬉しいですっ!」

 あーもう、上目遣いでそのセリフはあかんて。可愛すぎてもはや口調も安定しなくなってきた。
 彼女の名前、それは彼女を見た瞬間からある花の名前が頭に浮かんでいた。
 この子にぴったりの名前。

「カンナ……君の名前はカンナだ」

 カンナ……花言葉は永遠。最初に召喚した子だからこそ、これからもずっと俺のとなりでいてほしいと願ってこの名前をつけた。いやーだいぶ昔に、知ってたらカッコイイと思って覚えた花言葉が初めて役にたったなぁ。

「カンナ……私の名前はカンナ! ご主人様これからお願いします!」

「よろしくな」

 カンナは満面の笑みで「カンナ……カンナふふっ」と言いながら尻尾を振っている。名前を付けた瞬間、カンナと繋がった気がする。気のせいだろうか? よくある名付けで繋がる的な感じなのかな? まあ可愛いからなんでもいいや。

 そういえば俺ってどんくらい意識がなかったんだろう。今もまだ軽く頭が痛い。

「なあカンナ俺ってどんくらい寝てたんだ?」

「えっと、だいたい5時間くらいですかね?」

 そんなに長かったのか、そういえばカンナの声で俺は起きたんだよな?カンナ5時間も起こそうと声をかけてくれていたのか。健気かよ、天使がここにいる。5時間も意識を失うってのは怖いな。むやみに全力で魔力を込めて魔力枯渇になったら大変だな。今はだいたい昼過ぎくらいか。そういえば今所持金2000ゴールドしかないんだよなぁ。カンナ強いし、依頼でも受けてみようかな。でもキツネ獣人って絶滅して結構、てかだいぶ珍しいよね。どうしたもんか。そう思っていたら、カンナのスキルで変化というのを見つけた。きつねが化けるのをスキルで再現しているみたいだな。

「カンナ、カンナの変身で人間に変化することは出来るか?」

「はい、できますよ!」

「じゃあ早速人間に変身してくれ、あと鑑定偽造でステータスも俺の偽造したステータスと同じくらいにしといてくれ」

「わかりました~」

 そう言うとカンナは軽く光り、人間姿のカンナが現れた。可愛いしっぽとキツネ耳がなくなっている。まあなくてもうちのカンナは可愛いんだけどね!カンナのステータスも偽造出来たようなので冒険者ギルドに行くことにした。

 宿を出た瞬間、周りの人がこっちを凝視してきた。いや、正確には可愛すぎるカンナをか。絡まれるのもめんどくさいので駆け足で冒険者ギルドいくことにした。

 冒険者ギルドは前来たときと同じようにガヤガヤと賑やかだった。俺らが入るまでは……。俺らが入っていくと、男の冒険者はほぼ全員がカンナを凝視している。可愛いって罪だな。しばらくするとまたガヤガヤと賑やかになっていった。いや、どちらかといと、ヒソヒソ喋ってる感じかな? 「あの子めちゃくちゃ可愛い……」とか、明らかに男冒険者の連れである女冒険者が頬膨らませて「なにあの子を凝視しちゃってんのよ!」などと聞こえてくる。可愛いって罪だな。(2回目)

 前と同じようにカウンターに並び、カンナのギルドカードを発行する。カードは無事発行出来たので依頼を見るとするか。

 依頼掲示板には様々な依頼の書いた紙が貼ってあった。これをとってカウンターに持っていくと依頼を受けることができるらしい。カンナと二人で、Fランクで出来る依頼を探す。んーFランクだと清掃とか、配達とか明らかに雑用と思えるような依頼しかないなぁ。そう思ってたら、カンナがある1枚の紙を持ってきた。

「ご主人様、これなんてどうですか?」

 カンナが持ってきた依頼は近くの森に出現するゴブリンの討伐依頼だった。確かゴブリンは成人男性なら勝てるぐらいの脅威のはず。ふむ一匹500ゴールドか。結構ゴールドが心もとないから頑張らないとな。そう思いカウンターに依頼の書いた紙を持っていく。

「かしこまりました。ゴブリンの討伐ですね。その依頼は常時依頼なのでまた掲示板に戻しておいてください」

「わかりました」

 俺はカウンターのお姉さんに言われた通りに掲示板に戻す。

「じゃあ早速行くか」

「はい!」

 冒険者ギルドで注目は浴びたもののなんとか絡まれずに出ることが出来た。……と思っていたのだが。冒険者ギルドでてちょっとしたとこで絡まれた。

「よーそこの可愛いお嬢ちゃん、金が必要なんだろ? いい仕事紹介するぜ。なんと俺に1晩抱かれるだけで1万ゴールドだ。悪い話じゃないだろ?」

「断る」

 俺は即答した。こんな奴にカンナを抱かせるとかありえない。ギルド内だと罰せられるから外に出てきたところを狙ったのか? 敵対するかもしれないので俺は鑑定を使った。


 名称: エムナタ 年齢:23歳

 種族:人族

 職業:剣士

 状態:平常

 ステータス レベル:7

 HP:42 MP:30 腕力:91 体力:102 敏捷:83 知力:35 魔力:26 器用:57

 スキル
 剣術Lv2、剣技Lv1、腕力上昇Lv2、回避Lv1

 称号
 Eランク冒険者


 装備
 鉄の剣、レッドボアの皮鎧


 カスだな。こんなの瞬殺できる。にしてもHP低くね。そう思ってたらエムナタがイラッとしたように

「おめーには聞いてねぇよ。そこのお嬢ちゃんに聞いてんの。だいたいFランクの癖に偉そうなんだよ! こっちはEランクの先輩なんだ。敬えよ」

 うわー、もっとちゃんとした先輩なら敬意払うけど、こんなん先輩って呼ばねーわ。ただのゴミだな。

「俺はカンナの保護者だ。もう一度言う、断る」

「はぁぁあ? 調子乗ってんじゃねーよ。Fランクごときがぁ」

「さっきから黙って聞いていれば、ご主人様を侮辱しやがって。ぶっ殺すぞ?」

 そう怒りの籠った震えた声でカンナが言った。カンナさん怖いっす。

「はぁ? お前も調子乗ってんじゃねーよ。大人しく俺に従えよ」

 カチン、と頭に響いた俺は次の瞬間拳で相手を吹っ飛ばしていた。

「がっ、はぁ」

 吹っ飛んだエムナタは白目を向いてピクピクしていた。

 あ、やべぇ、やりすぎたかもしれん。そう思っていたのだが、カンナがすごいすごーいとはしゃいでいて可愛かったので、どうでもよくなった。まあ、仕掛けてきたのあっちだし、ざまぁみやがれってんだ。そういえば俺とカンナ武器も持ってないじゃないか。まあ、拳でもそこそこ戦えそうな気はするけど。先に買いに行かないとな。そう思い、カンナを連れて武器屋によることにした。
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