ひな*恋 〜童顔ひな子の年の差恋愛(ノベル版)

むらさ樹

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今日は花の金曜日!


そんな日のデパ地下は、休日の前日だからと浮かれた人たちが楽をしようと惣菜を買って帰る人が多いものだと、小山さんが言っていた。


なので陳列棚も少し早い時間から選り取り見取りの惣菜をズラリと並べた。

もちろんその中には、私の作ったサラダも並んでいる。




「すいません、会計いいですか?」


「あ、はい!
ありがとうございまーす」




早速できたての惣菜を持って、レジに来たお客さんだ。


そんな持ってきた惣菜の中には、私の作ったサラダもちゃんと入っていた。



──『…うちのサラダは、そのままで人気商品だ。
それを目的に買いに来てくれるお客さんだっているのに、勝手にアレンジを加えたらクレームのもとになりかねん』




ふむ。

何やかんや言っても、久保店長の言う事は的を射ているんだよね。



小山さんはどっちかって言うと主観的な意見を言う人だけど、そこはやっぱり久保店長はさすが店長かなって思えてきた。






さすが花金と呼ばれるだけある夜の惣菜屋さん。

主婦の人たちでパカパカ売れていくだけじゃなく、その後の仕事上がりの独身者たちも、いつもより利用数が多いみたいだ。


みんなやっぱり、こういう日は自炊をサボって楽したいんだろうなぁ。なぁんて。



「はい、いつものね。
よかったぁ、残ってて」


「あ、こんばんはー。
ありがとうございまーす」



そんな中、毎日手羽やゲソの唐揚げなど、同じようなものを買う人だっている。

別に私は訊いてはないんだけど、勝手に本人曰わく「仕事から帰ってテレビを見ながらビールのつまみにするから」だそうだ。




「はい、ご用意できましたー。
今日もお疲れさまでした、お気を付けてー」


「ありがとっ」



惣菜を包んだレジ袋を受け取ると、そのお客さんは機嫌よく帰って行った。


本当は「お疲れさまでした」だなんて馴れ馴れしいかなと思ってるんだけどね。

でも小山さんが言うには「ああいうお客さんは、そんな一言があるだけで嬉しいものよ」との事で、以来私も相手を見ながらそう言うようになったのだ。


もちろん、余計な事は言わない方がいいパターンもあるのでこの限りではないんだけどね。

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