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やれやれと思いつつも大人しくついて行き、ようやく私たちは青い屋根の慎吾くんの家にたどり着いた。
前に遠くから見た時に大きい家だなと思った通り、4人家族でも住んでるんじゃないかって感じのキレイな一軒家だった。
「さっ
あがって、ひな」
「お おじゃましますっ//」
ガチャと鍵を開けてドアを開いた慎吾くんが、私を招き入れてくれた。
…うん。
特に飾りっ気もないシンプルな内装だけど、キレイな家…
「…………………」
…なんだけど。
掃除の方は、イマイチ行き届いていない気もしなくもないかな…。
「ひな、キッチンこっちだよ。
ほら来て」
「あっ、はいっ」
そう言って手招きされながら、私は荷物を抱えて廊下をついて行った。
するとその先では…
「うわっ!」
ダイニングテーブルの上には食べかけのお菓子の袋や、飲みかけのグラス。
それに、ゴミ箱や流しの方にも見覚えあるプラスチックの容器がいくつも無造作に置かれていた。
(あの容器、あれはうちの店の惣菜を入れてるパックだぁ!)
毎日うちの惣菜を買って食べてるんなら、確かにそうなるかもしれないけど。
でも、いくら何でも片付けが行き届いてないよーっ!?
「あー…慎吾くん?
まずは、ちょっと片付けた方がいいのかな…」
「あぁ、ちょっと散らかってるけどね。
あんま気にしないで」
早速、暑くムンとする部屋にエアコンを付けてくれた慎吾くんだけど。
いやいやいや。
ちょっとどころじゃないし、かなり気になりますともっ
せめていらないゴミはゴミ箱に入れてからじゃないと。
こんなんじゃあ、お料理どころじゃあないよぉ。
「…………よしっ」
これはまずお料理ではなく、片付けから始めないといけないかな。
時間があれば、掃除もしてあげたいけどね。
って!
私は家政婦かぁ!
「ひな、俺お腹すいたんだけど。
何か1つ作ってよ」
「えっ、ちょっ
ま 待ってね!じゃあ今パン焼いてあげるからっ」
私はレジ袋いっぱいの荷物からハムとチーズを探して取り出した。
そしてそれらをマヨネーズの塗った食パンの上に乗せると、オーブンレンジに入れてスイッチを押す。
これは久保店長から教わった、とっても簡単ハムチーズトースト。
まぁ私の朝ご飯は、いつもブラックコーヒーと単に焼いてバターを塗っただけのシンプルなトーストなんだけどね。
でも育ち盛りの男の子なら、このくらい食べたいんじゃないかなって思ってさ。
「うまっ!
チーズがびろーんってなって、マヨネーズがハムと合わさってパンと絶妙なんだって!」
焼けたハムチーズトーストを口にした慎吾くんが、よくわからない説明で誉めてくれた。
つまり美味しいって事だよね。
「じゃあ私(ちょっと片付けしながら)お料理しますから」
「うんうん!楽しみに待ってるよ。
俺、あっちでゲームしてるからね~」
よっぽど美味しかったのかな。
あっという間にハムチーズトーストをペロリと平らげてしまった慎吾くんは、キッチンの向こうに続くリビングの方へと行った。
…リビングには、脱いだパジャマやらシャツやらが所々散乱しているようだけど。
「………………」
…ちょっと片付けが苦手なご家族なのかもしれないな。
ま、とにかく今はキッチンの片付けとお料理に専念しよう。
前に遠くから見た時に大きい家だなと思った通り、4人家族でも住んでるんじゃないかって感じのキレイな一軒家だった。
「さっ
あがって、ひな」
「お おじゃましますっ//」
ガチャと鍵を開けてドアを開いた慎吾くんが、私を招き入れてくれた。
…うん。
特に飾りっ気もないシンプルな内装だけど、キレイな家…
「…………………」
…なんだけど。
掃除の方は、イマイチ行き届いていない気もしなくもないかな…。
「ひな、キッチンこっちだよ。
ほら来て」
「あっ、はいっ」
そう言って手招きされながら、私は荷物を抱えて廊下をついて行った。
するとその先では…
「うわっ!」
ダイニングテーブルの上には食べかけのお菓子の袋や、飲みかけのグラス。
それに、ゴミ箱や流しの方にも見覚えあるプラスチックの容器がいくつも無造作に置かれていた。
(あの容器、あれはうちの店の惣菜を入れてるパックだぁ!)
毎日うちの惣菜を買って食べてるんなら、確かにそうなるかもしれないけど。
でも、いくら何でも片付けが行き届いてないよーっ!?
「あー…慎吾くん?
まずは、ちょっと片付けた方がいいのかな…」
「あぁ、ちょっと散らかってるけどね。
あんま気にしないで」
早速、暑くムンとする部屋にエアコンを付けてくれた慎吾くんだけど。
いやいやいや。
ちょっとどころじゃないし、かなり気になりますともっ
せめていらないゴミはゴミ箱に入れてからじゃないと。
こんなんじゃあ、お料理どころじゃあないよぉ。
「…………よしっ」
これはまずお料理ではなく、片付けから始めないといけないかな。
時間があれば、掃除もしてあげたいけどね。
って!
私は家政婦かぁ!
「ひな、俺お腹すいたんだけど。
何か1つ作ってよ」
「えっ、ちょっ
ま 待ってね!じゃあ今パン焼いてあげるからっ」
私はレジ袋いっぱいの荷物からハムとチーズを探して取り出した。
そしてそれらをマヨネーズの塗った食パンの上に乗せると、オーブンレンジに入れてスイッチを押す。
これは久保店長から教わった、とっても簡単ハムチーズトースト。
まぁ私の朝ご飯は、いつもブラックコーヒーと単に焼いてバターを塗っただけのシンプルなトーストなんだけどね。
でも育ち盛りの男の子なら、このくらい食べたいんじゃないかなって思ってさ。
「うまっ!
チーズがびろーんってなって、マヨネーズがハムと合わさってパンと絶妙なんだって!」
焼けたハムチーズトーストを口にした慎吾くんが、よくわからない説明で誉めてくれた。
つまり美味しいって事だよね。
「じゃあ私(ちょっと片付けしながら)お料理しますから」
「うんうん!楽しみに待ってるよ。
俺、あっちでゲームしてるからね~」
よっぽど美味しかったのかな。
あっという間にハムチーズトーストをペロリと平らげてしまった慎吾くんは、キッチンの向こうに続くリビングの方へと行った。
…リビングには、脱いだパジャマやらシャツやらが所々散乱しているようだけど。
「………………」
…ちょっと片付けが苦手なご家族なのかもしれないな。
ま、とにかく今はキッチンの片付けとお料理に専念しよう。
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