侯爵令嬢リリアンは(自称)悪役令嬢である事に気付いていないw

さこの

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護衛

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「リリアン様、よろしくお願い致します」

「こちらこそよろしくお願いします」


 フレデリックが陛下と何やら話をしに行って戻ってきた際に、リリアンの護衛なる6人を紹介された。


 女性が2人、男性が4人と言う編成だ。ゴリゴリのマッチョ! と言う人は護衛隊長さんだけで後の6人はぱっと見普通の感じだけど、制服の下は細マッチョなのかもしれない。姿勢がめちゃくちゃ良い。

「リリ、この6人は見た目は普通に穏やかに見えてかなり強い! ゴツい男達がリリの周りをうろついていると、リリも恐縮するだろう? それに彼女達は立候補してくれたようだ。女性が近くにいると安心だよね。それに……かなり強いから何かあっても守ってくれるよ」

 ただの婚約者なのになんだか申し訳ないわ。嫁いだわけでもないのに……

「なんだか申し訳ありません」

「リリアン様! まだ若いこいつらに仕事を与えてくださってありがとうございます。腕っ節は中々です。ただ礼儀がたまになってないんでビシバシ鍛えてやってください!」

 護衛隊長に言われた。今後は2人組になりルーティンで護衛をしてくれるんですって。


「これからリリの事、頼む。不埒なやつがいたら遠慮せず懲らしめてくれよ」

 護衛隊長に言うと

「そりゃ殿下の事ですか?」

 と返事が返ってきた。


 いつのまにかリリアンの隣に立って肩を抱いていた。

「私は良いんだよ。はい! 解散!」

 パンパンと手を叩くと揃って頭を下げて部屋から出ていった。

 今日の夜会の会場には陛下が手配している王宮の警備がいる為、護衛を連れて行くことは出来ない。

 連れて行くと言うことは陛下を信用していないと言う意味に取られてしまう。


 それから夜会の準備をそれはそれは大急ぎで始めることになる。侯爵家からもリリアン専属のメイドが大荷物を抱えて2人来てくれた。

「どうしたの? こんなにたくさん荷物を持って」

「お嬢様のお洋服や制服……その他諸々です! しばらくこちらに滞在するとお聞きしましたので、困らないようにと思いまして」


 ……しばらく滞在とは、なんぞや?


「リリ、悪いがしばらく王宮で過ごしてほしい。侯爵にも話をして納得してもらえたから侯爵家に荷物を頼んだんだ……落ち着くまで一緒にいよう」


 なるほど……私の為だったのね。


「はい、お世話になります」

 素直に従うことにした。家に帰っても護衛が付いてくると言うことかな……大変な仕事だ。


「足りないものは遠慮せずに言って欲しい。それとリリの部屋は私の隣に移ってもらうことにした。私も王太子となって警備が更に厚くなった」


 隣と言っても空間は同じようなもの。扉を開けると応接室のようなリビングがあって寝室への扉があって、フレデリック殿下の私室があって、衣装部屋があって、その空間にある部屋の1つだった。

 護衛も扉の内外にいるし、だれでも入れるようなスペースではないからより安全だ。

「はい」


「プライベート空間はちゃんとあるよ。説明はそれくらいかな。何かあったら聞いてね、そろそろ準備しようか?」


 待ってました! とメイド達がざっと現れて湯船へ連れて行かれた。さっきも入ったので本日は2回目! オイルマッサージにお肌のお手入れ。

 お化粧されて、髪の毛も編み込まれてティアラをつけられた。


 コルセットはいつもより緩めに締めてくれた。お腹の痣のせいね。助かるわ


「美しいです! お嬢様!!」


 王宮のメイドと侯爵家のメイドが協力して作り上げてくれた。


「さすが王宮のメイドさんは違いますね! 私たちだとついお嬢様の可愛らしいところを引き出しますのに、こんなに美しく仕上げてくださるなんて!」

 と、侯爵家のメイド。


「いえいえ! 普段のお手入れが素晴らしいからお化粧が肌に馴染むのですわ。それに編み込みの技術が素晴らしいです。勉強になりましたわ」

 と、王宮のメイド。


 和気藹々としてくれるのは見ていて嬉しいわね。私の仕上がりにメイド長も納得のようだった。

「リリアン様、大変なお役目ですがフレデリック殿下が側におります。わたくし達はご一緒する事は出来ませんが、リラックスしてお臨み下さい。教育係がリリアン様の事をとても褒めておりました。殿下のお隣はリリアン様が相応しいのです。殿下の準備もできた頃です。そろそろお姿を見せしましょう」

 うんうん。と頷くメイド達。


 何度か扉をノックされたけれど、メイド長が険しい顔で制していた。殿下はもっと早くに用意ができていたのでしょうね。





 
 






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