侯爵令嬢リリアンは(自称)悪役令嬢である事に気付いていないw

さこの

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その後2

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「そろそろシバ王国に戻った頃だろう」


 リリアンを攫い暴力を振るった男に厳罰を与えたい。シバ王国の国王、王太子に連絡を入れた。もちろんこのことに加担した王女にも!

 王女は黙って国を出てきたらしく、王女の荷物検査をしたところ『媚薬』なるものが出てきたようだ。

 この媚薬に使われている花は危険としてアザリア王国への持ち込みは禁止されている。

 加工されているものではあるが、媚薬は危険である事に変わりない。それを誰に使おうとしていたかも想像できる……。


「トビアスは、向こうに戻ったら元の生活に戻れると思っているだろうな」


「そうだな」


 キリアンがフレデリックに言いお互いに口元を上げた。

 トビアス・マテスは反省をしていた風だったが、反省している人間の目ではなかった。

 罪人ではあるが、他国の貴族として丁重に取り調べをした。

 取り調べには素直に応じ、肩の力を落とし食欲もないようだったが、奴の目は怪しく光っているように感じた。


「爵位を剥奪し平民に、王女は修道院へでは面白くないよな」


「……妥当だと思うけれど? アザリア王国で罰せれないのならあちらに任せるしかないだろう? 王女も婚姻先が決まって良かったね。これでフレデリックはお役御免だね」


「マテス伯爵が、どうでるか……っと元伯爵だな」

「そうだね」

 ニヤリと笑う二人の男だった。




******

 やっとシバ王国のマテス本邸へと帰ってきた。すると使用人一同に迎えられた。


「「「「「旦那さま、おめでとうございます」」」」」


 なんのことだ? 


「……王命で私と王女が……?」

「えぇ。おめでとうございます。以前から旦那様は交流がございましたから、王女様もご安心でしょう」


 なんで私が王女と婚約をしなくては行けないのだ! 容姿だけで頭は空っぽ女なんぞと!

「一度王宮へご挨拶へ行かなければなりませんね」

「おまえはそれを聞き入れたと言うのか!」

「はい。王命でございますから」

 本邸の執事はアザリア王国で借りていた邸の老執事の孫だ。老執事の子供も執事をしていたが、私の両親の事故の時に一緒に亡くなった。

 老執事が孫を引き取り私の執事として雇っているのだが、私の留守中に勝手な事を!!


「勝手な事を! 誰に許可を得て、」

「王命でございます。私は職務を全うしただけ」

「職務を全うだと! ちっ。気に入らん! おまえの顔など見たくもない! 出て行けっ」


 ざわざとざわめくエントランス。その上で頭を下げる執事。

「今までお世話になりました」

 驚くトビアス。まさか本当に出て行くとは……まぁいい。

 それよりこのざわめく使用人をどうにかしないといけない。
 こう言った留守をする際に、使用人をしっかりと黙らせるような女主人が必要なんだが、王女だと? イライラするトビアス

「なんだ? 文句のあるやつは出ていっても良いんだぞ!」


 しーん。と静まり返るエントランス。ふんっ。どうせ文句も言えないのだろう! 背を向けて自室へ戻ろうとした時だった。


「お世話になりました」

「お世話になりました」

「お世話になりました」

「お世話になりました」…………


 ーーーーはぁっ?!!!!


 ゾロゾロと自分とは逆の方向へと歩き出した。


「好きにしろっ!」


 階段を上り自室へと着く。ネクタイを緩めてソファへ座る。

「もう少しだったのに! あのまま屋敷に戻らず馬車で国へ入ってしまえば良かった!」

 そうしたらリリアンは今頃私のものになっていた! 王太子と結婚出来ない体にしてやったのに。


 今一度計画を見直すために茶でも飲んで落ち着くか……久しぶりの我が邸だ!


「おい、熱い茶を淹れてくれ」

 室内を見回すが誰の姿も見えない。



「くそっ!」


 ベルを手に取りベルを鳴らすも誰も来ない。仕方がないので部屋を出る。使用人の姿が見えない。

「全く教育がなってないな!」


 執事を変えなくては行けない」

 かろうじて調理人と庭師や厩務員の数人は残っていた。


「おまえ達はなぜ残った? 他のものはどうした?」

 トビアスが残った数人へと声をかける。


「食材がもったいないんで!」

「草木が可哀想なんで!」

「馬の世話をしなきゃならないんで!」

 
 私の世話とは全く無関係ではないか!



「……そうか。悪いが茶を淹れてくれないか?」


 コックが茶を淹れてくれた。いつものティーカップではなくマグカップのようなもので出された。


「おい、もっと良い器があるだろう」


「ございますが、ここにはありません。お茶は別の部屋で淹れていましたので」


 そうか。ここは調理室だった。
















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