6 / 75
セイラが来ていたとは
アイリに連れて行かれてセイラとは結局話が出来なかった。
ユベール兄さんもいたから、流石にまずいな。近いうちに謝罪に行くとするか。
そういえばセイラや母さんから手紙が来ていた。
読まずに増えていく手紙を横目に見た
セイラの手紙には近況報告が書かれていた。返事を書いていないのに、律儀に手紙を寄越すセイラは相変わらずだと思った。
心配するなと言う方が無理だろうな
夕飯のために食堂へと行った。友人達が場所を確保してくれていた。
「レオ! 聞いたぞ婚約者が今日来たんだって?」
「こいつらに聞いたがすごい可愛いらしいな」
「ん? まぁな。」
「なんだよ! モテる男は言う事が違うな」
「そんなんじゃないよ」
たしかにセイラは可愛いが、垢抜けない田舎娘だ。都会の女の子とは違う。今日改めて思った。
セイラのことは変わらず好きだけど、今は好きにさせて欲しいと思った
「レオ、こんなこと言うのもなんだけど、いい加減にしておけよ。セイラちゃんが悲しむ姿は見たくない」
「ん、分かってる」
「おい! 聞いてるのか?」
「俺とセイラの問題に口を挟むな、セイラのことを馴れ馴れしく呼ぶのもやめてくれ」
セイラの手紙を全部読んだ。
そうか四日も前に着いていたのか、これは悪いことをした
セイラの顔を見にいくか……。
【明後日会いにいくから時間を空けて欲しい】と手紙を書いて出した。
王都の屋敷にいるセイラからはすぐに返事が届いた
【お待ちしています】
文章に素っ気なさを感じたが、仕方がない事だった。今まで手紙を読まずに放置していたのだから
******
謝罪の意味も込めて花束を用意した。屋敷に着くとセイラが出迎えてくれた
「いらっしゃい、レオ」
「うん、会いに来るのが遅れてごめん。これ……」
黄色いバラの花束を渡した
セイラは受け取るのを戸惑っていた。
その意味を後で知ったのだが、なんてことをしたのだろう。黄色いバラの花言葉
【愛情の薄らぎ】【友情】だと知った
パッと目に入ったのが黄色いバラの花だった。
セイラを連想させるのはピンクか白なのに何故か黄色が目に入ったんだ
******
「これセイラが作ったのか?」
庭にテーブルが用意されて、焼き菓子が並べられていた
「うん。レオ好きだったでしょ?」
「街に出れば、いつでもいろんな種類のものが手に入る。わざわざセイラが時間をかけて作る必要はないよ」
セイラの事を思って言った言葉だった。
作る時間が勿体ない、買った方が早いしその分自分の時間になるんだ
「うん、そうだね」
寂しそうにセイラは答えた
「ごめん、手紙読んだよ。返事を返さなくて悪かった」
セイラが淹れてくれたハーブティーに口をつけたが味がしなかった。
最近王都ではコーヒーが流行っているから、苦みに舌が慣れてしまったのかもしれない
「おばさまが心配していたから、返事を書いて差し上げて」
「ん。そうだな、書くよ」
久しぶりにセイラに会ったのに話す事がなかった。
一年前まではセイラと過ごす時間は何事にも変えられなかったのに、居心地が悪いような気がした。
「セイラは相変わらずだな。今度街に買い物へ行こうか?流行りの店へ連れて行くよ」
「レオは……変わったね。忙しいのに今日は来てくれてありがとう」
「あ、あぁ、それは気にしなくて良いんだけど」
「話はそれだけ?」
「あ、うん。まぁ。セイラが王都に来たから会いに来た……婚約しているんだし」
「そう。分かった。忙しいなら無理しないで」
帰れと言う雰囲気だろうか……。セイラは何に怒っているのだろうか、こんなセイラを見たことはなかった。いつも笑顔でにこにことしていたから。今は息が詰まる思いだ
「また、来るよ」
「うん。でも忙しいんでしょ? 無理しないで」
「学園でも会えるだろう?」
「そうだね」
やっぱりセイラの様子がおかしい
ユベール兄さんもいたから、流石にまずいな。近いうちに謝罪に行くとするか。
そういえばセイラや母さんから手紙が来ていた。
読まずに増えていく手紙を横目に見た
セイラの手紙には近況報告が書かれていた。返事を書いていないのに、律儀に手紙を寄越すセイラは相変わらずだと思った。
心配するなと言う方が無理だろうな
夕飯のために食堂へと行った。友人達が場所を確保してくれていた。
「レオ! 聞いたぞ婚約者が今日来たんだって?」
「こいつらに聞いたがすごい可愛いらしいな」
「ん? まぁな。」
「なんだよ! モテる男は言う事が違うな」
「そんなんじゃないよ」
たしかにセイラは可愛いが、垢抜けない田舎娘だ。都会の女の子とは違う。今日改めて思った。
セイラのことは変わらず好きだけど、今は好きにさせて欲しいと思った
「レオ、こんなこと言うのもなんだけど、いい加減にしておけよ。セイラちゃんが悲しむ姿は見たくない」
「ん、分かってる」
「おい! 聞いてるのか?」
「俺とセイラの問題に口を挟むな、セイラのことを馴れ馴れしく呼ぶのもやめてくれ」
セイラの手紙を全部読んだ。
そうか四日も前に着いていたのか、これは悪いことをした
セイラの顔を見にいくか……。
【明後日会いにいくから時間を空けて欲しい】と手紙を書いて出した。
王都の屋敷にいるセイラからはすぐに返事が届いた
【お待ちしています】
文章に素っ気なさを感じたが、仕方がない事だった。今まで手紙を読まずに放置していたのだから
******
謝罪の意味も込めて花束を用意した。屋敷に着くとセイラが出迎えてくれた
「いらっしゃい、レオ」
「うん、会いに来るのが遅れてごめん。これ……」
黄色いバラの花束を渡した
セイラは受け取るのを戸惑っていた。
その意味を後で知ったのだが、なんてことをしたのだろう。黄色いバラの花言葉
【愛情の薄らぎ】【友情】だと知った
パッと目に入ったのが黄色いバラの花だった。
セイラを連想させるのはピンクか白なのに何故か黄色が目に入ったんだ
******
「これセイラが作ったのか?」
庭にテーブルが用意されて、焼き菓子が並べられていた
「うん。レオ好きだったでしょ?」
「街に出れば、いつでもいろんな種類のものが手に入る。わざわざセイラが時間をかけて作る必要はないよ」
セイラの事を思って言った言葉だった。
作る時間が勿体ない、買った方が早いしその分自分の時間になるんだ
「うん、そうだね」
寂しそうにセイラは答えた
「ごめん、手紙読んだよ。返事を返さなくて悪かった」
セイラが淹れてくれたハーブティーに口をつけたが味がしなかった。
最近王都ではコーヒーが流行っているから、苦みに舌が慣れてしまったのかもしれない
「おばさまが心配していたから、返事を書いて差し上げて」
「ん。そうだな、書くよ」
久しぶりにセイラに会ったのに話す事がなかった。
一年前まではセイラと過ごす時間は何事にも変えられなかったのに、居心地が悪いような気がした。
「セイラは相変わらずだな。今度街に買い物へ行こうか?流行りの店へ連れて行くよ」
「レオは……変わったね。忙しいのに今日は来てくれてありがとう」
「あ、あぁ、それは気にしなくて良いんだけど」
「話はそれだけ?」
「あ、うん。まぁ。セイラが王都に来たから会いに来た……婚約しているんだし」
「そう。分かった。忙しいなら無理しないで」
帰れと言う雰囲気だろうか……。セイラは何に怒っているのだろうか、こんなセイラを見たことはなかった。いつも笑顔でにこにことしていたから。今は息が詰まる思いだ
「また、来るよ」
「うん。でも忙しいんでしょ? 無理しないで」
「学園でも会えるだろう?」
「そうだね」
やっぱりセイラの様子がおかしい
あなたにおすすめの小説
【完結】妹ばかり愛され追い出された姉ですが、無口な夫と暮らす日々が幸せすぎます
コトミ
恋愛
セラフィナは、実の親と、妹によって、家から追い出されることとなった。セラフィナがまだ幼い頃、両親は病弱なカタリナのため設備環境が良い王都に移り住んだ。姉のセラフィナは元々両親とともに住んでいた田舎に使用人のマーサの二人きりで暮らすこととなった。お金のない子爵家な上にカタリナのためお金を稼がなくてはならないため、子供二人を王都で暮らすには無理があるとセラフィナだけ残されたのだ。そしてセラフィナが19歳の時、3人が家へ戻ってきた。その理由はカタリナの婚約が上手くいかず王宮にいずらくなったためだ。やっと家族で暮らせると心待ちにしていたセラフィナは帰宅した父に思いがけないことを告げられる。
「お前はジェラール・モンフォール伯爵と結婚することになった。すぐに荷物をまとめるんだ。一週間後には結婚式だ」
困惑するセラフィナに対して、冷酷にも時間は進み続け、結婚生活が始まる。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※短編です。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4800文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
全てを捨てて、わたしらしく生きていきます。
彩華(あやはな)
恋愛
3年前にリゼッタお姉様が風邪で死んだ後、お姉様の婚約者であるバルト様と結婚したわたし、サリーナ。バルト様はお姉様の事を愛していたため、わたしに愛情を向けることはなかった。じっと耐えた3年間。でも、人との出会いはわたしを変えていく。自由になるために全てを捨てる覚悟を決め、わたしはわたしらしく生きる事を決意する。
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。
【本編完結】ただの平凡令嬢なので、姉に婚約者を取られました。
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「誰にも出来ないような事は求めないから、せめて人並みになってくれ」
お父様にそう言われ、平凡になるためにたゆまぬ努力をしたつもりです。
賢者様が使ったとされる神級魔法を会得し、復活した魔王をかつての勇者様のように倒し、領民に慕われた名領主のように領地を治めました。
誰にも出来ないような事は、私には出来ません。私に出来るのは、誰かがやれる事を平凡に努めてきただけ。
そんな平凡な私だから、非凡な姉に婚約者を奪われてしまうのは、仕方がない事なのです。
諦めきれない私は、せめて平凡なりに仕返しをしてみようと思います。
悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。
潮海璃月
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。