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その2
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記憶を手放してから数時間はたっただろうか……
「ん……重い…」
眠っていたからかしら?まだ身体が重たいわ。でも嫌な重さではないのよね。
なんだか優しい香りもするし。
モゾモゾと動く物体が……えっやだ怖いんですけど…恐る恐る目を開ける
「ん……姉様……起きたの?」
銀髪の小さな男の子が私のお腹の上にいた。私を見上げる形になる。やだ~ん。まつげながっ!!アッシュグレイの瞳に髪の毛サラサラかっわいい。天使なんじゃないの?待って姉様って言った?言ったわよね。
「……おはようフラン」
「姉様!!心配したんだよ」
フランソワ・ブロッサム
私のひとつ違いの弟。
ふふふ。お父様お兄様に引き続き弟まで美形だなんてここは天国じゃないの?
あっ!だから天使降臨?
もう可愛くってメロメロよ。
ニコッと笑いかけるとフランソワがギュッと抱きしめてくる。
「……殿下なんて嫌い」
ん?どうしたの?急に殿下の話なんてしてと困った顔をしてると
「絶対に姉様を渡さないからね」
この顔見た事あるな。そうだ昨日だ。
お父様とお兄様が同じ顔をしていた…はず
「フランソワ離れなさい」
いつの間にいたのよお兄様ってば
「……兄様」
「聞こえなかったのか?」
渋々離れるフランソワ、そんな顔されると離れたくなくなっちゃうじゃない。もう
「マリー体調はどう?」
「お兄様。まだ万全ではありませんの」
「疲れているんだよ、今日はゆっくり休みなさい」
「ありがとうございます」
「何かあったらすぐ言うんだよ、わかったね?」
優しくて整った顔だち癒さえる声……もう!もう!絶対天国だ。転生万歳ラッキーな私
「ふふふ。お兄様ってば心配性ね」
「マリーに何かあったら私たちは気が気じゃないんだよ」
と優しく頬にキスを落とされた。
「ゆっくり休みなさい。行くよフランソワ」
「はーい。また後でね姉様」
笑顔で手を振る。
あー。可愛い。幸せー。
「お嬢様お加減はいかがですか?」
昨日のお仕着せを着たメイドだ。
名前は確か……アンね!
「アン心配をかけてしまってごめんなさいね今日はゆっくり休ませて貰うわ」
頭の中を少し整理したいのよ!まだまだ生活するにはピースが足りないもの。
「なにかありましたらすぐお呼びくださいね!すぐ駆けつけますから」
「みんな心配性ね。」
とクスクス笑うと
「だってお嬢様ですもの」
とアンが言う。どう意味よ?と眉を潜めるがまぁ良いわ。だって私にはやらなくてはいけないことが沢山あるんだもの!
「それではゆっくりお休みください、失礼致します」とアンが部屋から出て行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
さて、と。私は重たい身体をなんとか起こしてベッドから降りる。まず向かった先は、もちろん姿見よ。絶対可愛い筈だもんー。
ワクワクしながら姿見の前へ行く。
自身の姿を見てびっくりした。
何?この美少女は!!
これが私……。
う、嬉しい。何という遺伝子。
ガッツポーズしたい気分!やっぱりラッキーなんじゃないの?異世界転生って。
艶々の銀髪にエメラルドのような瞳、毛穴なんて無いんじゃないの?真っ白なきめ細い陶器の様な肌。頬はうっすらとピンクに色づき、唇って良くチェリーに例えられる事が多いけどこう言う事?うーん。
自分じゃないみたいね。
これは近い将来『美しすぎる侯爵令嬢』なんて呼ばれちゃうんじゃない?やだー。
クルクルと姿見の前で自身の姿を堪能した。
私の記憶違いでなければこの世界は小説の中の世界だ。
確かタイトルは「最後に君を手に入れるのは僕だけ」略して君僕だ!
私超ヒロインじゃん。殺されるけど!
もう一回言おう。大事な事だから、
殺・さ・れ・る・け・ど!
えぇぇー。嫌よー。嫌嫌。
ヒロインなのに死亡エンド?
悪役令嬢じゃないのよー?
せめて国外追放にしてよーーー。
でも誰に殺されるんだっけ?理由はヒロインがモテモテでこのヒロイン(つまり私)
鈍感だわ、天然だわ、好意を持たれているのに全く気がつかないのよ!
読んでいてジレジレしたわっ。
ツッコミどころ満載なのよ?
みんな親切ねぇ~。くらいにしか思っていないけど、裏ではヒロインを手に入れるために男達が躍起になるっていうストーリー……だったはず。
その内に、好きすぎて自分のものにならないなら殺しちゃって手に入れよー!みたいな拗らせ野郎がいるのよ。誰だっけ??
さっきまで天国だと思ってたけど地獄じゃない。ラッキーじゃなくてアンラッキーの間違いぃぃぃ~~~!
前世では少しでも綺麗になりたくて、モテたくて無駄な努力を重ねたというのに、羨ましい子ねマリーってば!
美容と推しへの散財で節約生活だった前世のわたしに努力をしても無駄なのよ、産まれで決まることもあるのよって教えてあげて。
(そこそこモテたけど………。)
でも死にたくないのよ!
前世では何で死んだか思い出せないけど、
今世では寿命まで生きたいの!
そうよ。先ずは池に落ちる前の記憶よ。
私日記を書いてたのよ。
チェストの引き出しから日記を取り出し読み始める。
日記は三年前から書いているようね。
三年前と言えば、お母様が亡くなったのね。
その頃から私はお転婆娘になっているようだ。
家族がしんみりしないようにと。
良い子じゃん?めっちゃ良い子。
大人しかったローズマリアがお転婆娘になってお父様やお兄様を困らせるのね。
お母様が亡くなっても家は明るかったわ。だってフランがいたんですもの。小さくてお母様の事を覚えていないかもしれないけれど、お母様はいつもいるよー見守っているよなんて……。健気でしょ。天使でしょ。
だから家族はあったかい気持ちなのよ。
ん?日記を読み始めると恥ずかしくなってきた。家族愛は良いとして、何よ!木登りして怒られてるし、虫を捕まえて使用人を驚かせたとか、剣で遊んで指を切って怒られたって何よ?侯爵令嬢でしょ?
ビックリなんですけど。
お母様の事でしんみりしちゃってたけど、この状況には驚いたわ。
とページを進めていくとアラン殿下が家に来たらしいわね。あら?お兄様と同じ歳なのね。現在9歳
第一王子アラン・ド・フローレス
この世界ジェオルジ王国の王子様
来た来た王子様じゃない。しかもリアルの!
憧れの!
うちわが欲しいわ!この世界にうちわあるの?前世でのカッティング技術なんて素晴らしいものだったのよ!!披露する場所ある?
はぁーはぁー。興奮しすぎたわね!
なんだっけ?日記よ。
殿下が家に初めてきたときはお兄様に会いにいらしたのね。お庭でお茶を飲んでいたところに私が知らずに乱入したと。
「困った子だね、屋敷に戻りなさい」
とお兄様が立ち上がりため息を吐きながら私を背中に隠した。
「……なんだ?その小さいのは?」
顰めっ面で睨んでいるような冷たい目
し、失礼ねレディーに向かって
もうっ。お兄様の背中から顔だけを出しベーっと舌を出して屋敷に駆けていく。
それが殿下との出会いだった。
らしい
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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眠っていたからかしら?まだ身体が重たいわ。でも嫌な重さではないのよね。
なんだか優しい香りもするし。
モゾモゾと動く物体が……えっやだ怖いんですけど…恐る恐る目を開ける
「ん……姉様……起きたの?」
銀髪の小さな男の子が私のお腹の上にいた。私を見上げる形になる。やだ~ん。まつげながっ!!アッシュグレイの瞳に髪の毛サラサラかっわいい。天使なんじゃないの?待って姉様って言った?言ったわよね。
「……おはようフラン」
「姉様!!心配したんだよ」
フランソワ・ブロッサム
私のひとつ違いの弟。
ふふふ。お父様お兄様に引き続き弟まで美形だなんてここは天国じゃないの?
あっ!だから天使降臨?
もう可愛くってメロメロよ。
ニコッと笑いかけるとフランソワがギュッと抱きしめてくる。
「……殿下なんて嫌い」
ん?どうしたの?急に殿下の話なんてしてと困った顔をしてると
「絶対に姉様を渡さないからね」
この顔見た事あるな。そうだ昨日だ。
お父様とお兄様が同じ顔をしていた…はず
「フランソワ離れなさい」
いつの間にいたのよお兄様ってば
「……兄様」
「聞こえなかったのか?」
渋々離れるフランソワ、そんな顔されると離れたくなくなっちゃうじゃない。もう
「マリー体調はどう?」
「お兄様。まだ万全ではありませんの」
「疲れているんだよ、今日はゆっくり休みなさい」
「ありがとうございます」
「何かあったらすぐ言うんだよ、わかったね?」
優しくて整った顔だち癒さえる声……もう!もう!絶対天国だ。転生万歳ラッキーな私
「ふふふ。お兄様ってば心配性ね」
「マリーに何かあったら私たちは気が気じゃないんだよ」
と優しく頬にキスを落とされた。
「ゆっくり休みなさい。行くよフランソワ」
「はーい。また後でね姉様」
笑顔で手を振る。
あー。可愛い。幸せー。
「お嬢様お加減はいかがですか?」
昨日のお仕着せを着たメイドだ。
名前は確か……アンね!
「アン心配をかけてしまってごめんなさいね今日はゆっくり休ませて貰うわ」
頭の中を少し整理したいのよ!まだまだ生活するにはピースが足りないもの。
「なにかありましたらすぐお呼びくださいね!すぐ駆けつけますから」
「みんな心配性ね。」
とクスクス笑うと
「だってお嬢様ですもの」
とアンが言う。どう意味よ?と眉を潜めるがまぁ良いわ。だって私にはやらなくてはいけないことが沢山あるんだもの!
「それではゆっくりお休みください、失礼致します」とアンが部屋から出て行った。
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さて、と。私は重たい身体をなんとか起こしてベッドから降りる。まず向かった先は、もちろん姿見よ。絶対可愛い筈だもんー。
ワクワクしながら姿見の前へ行く。
自身の姿を見てびっくりした。
何?この美少女は!!
これが私……。
う、嬉しい。何という遺伝子。
ガッツポーズしたい気分!やっぱりラッキーなんじゃないの?異世界転生って。
艶々の銀髪にエメラルドのような瞳、毛穴なんて無いんじゃないの?真っ白なきめ細い陶器の様な肌。頬はうっすらとピンクに色づき、唇って良くチェリーに例えられる事が多いけどこう言う事?うーん。
自分じゃないみたいね。
これは近い将来『美しすぎる侯爵令嬢』なんて呼ばれちゃうんじゃない?やだー。
クルクルと姿見の前で自身の姿を堪能した。
私の記憶違いでなければこの世界は小説の中の世界だ。
確かタイトルは「最後に君を手に入れるのは僕だけ」略して君僕だ!
私超ヒロインじゃん。殺されるけど!
もう一回言おう。大事な事だから、
殺・さ・れ・る・け・ど!
えぇぇー。嫌よー。嫌嫌。
ヒロインなのに死亡エンド?
悪役令嬢じゃないのよー?
せめて国外追放にしてよーーー。
でも誰に殺されるんだっけ?理由はヒロインがモテモテでこのヒロイン(つまり私)
鈍感だわ、天然だわ、好意を持たれているのに全く気がつかないのよ!
読んでいてジレジレしたわっ。
ツッコミどころ満載なのよ?
みんな親切ねぇ~。くらいにしか思っていないけど、裏ではヒロインを手に入れるために男達が躍起になるっていうストーリー……だったはず。
その内に、好きすぎて自分のものにならないなら殺しちゃって手に入れよー!みたいな拗らせ野郎がいるのよ。誰だっけ??
さっきまで天国だと思ってたけど地獄じゃない。ラッキーじゃなくてアンラッキーの間違いぃぃぃ~~~!
前世では少しでも綺麗になりたくて、モテたくて無駄な努力を重ねたというのに、羨ましい子ねマリーってば!
美容と推しへの散財で節約生活だった前世のわたしに努力をしても無駄なのよ、産まれで決まることもあるのよって教えてあげて。
(そこそこモテたけど………。)
でも死にたくないのよ!
前世では何で死んだか思い出せないけど、
今世では寿命まで生きたいの!
そうよ。先ずは池に落ちる前の記憶よ。
私日記を書いてたのよ。
チェストの引き出しから日記を取り出し読み始める。
日記は三年前から書いているようね。
三年前と言えば、お母様が亡くなったのね。
その頃から私はお転婆娘になっているようだ。
家族がしんみりしないようにと。
良い子じゃん?めっちゃ良い子。
大人しかったローズマリアがお転婆娘になってお父様やお兄様を困らせるのね。
お母様が亡くなっても家は明るかったわ。だってフランがいたんですもの。小さくてお母様の事を覚えていないかもしれないけれど、お母様はいつもいるよー見守っているよなんて……。健気でしょ。天使でしょ。
だから家族はあったかい気持ちなのよ。
ん?日記を読み始めると恥ずかしくなってきた。家族愛は良いとして、何よ!木登りして怒られてるし、虫を捕まえて使用人を驚かせたとか、剣で遊んで指を切って怒られたって何よ?侯爵令嬢でしょ?
ビックリなんですけど。
お母様の事でしんみりしちゃってたけど、この状況には驚いたわ。
とページを進めていくとアラン殿下が家に来たらしいわね。あら?お兄様と同じ歳なのね。現在9歳
第一王子アラン・ド・フローレス
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来た来た王子様じゃない。しかもリアルの!
憧れの!
うちわが欲しいわ!この世界にうちわあるの?前世でのカッティング技術なんて素晴らしいものだったのよ!!披露する場所ある?
はぁーはぁー。興奮しすぎたわね!
なんだっけ?日記よ。
殿下が家に初めてきたときはお兄様に会いにいらしたのね。お庭でお茶を飲んでいたところに私が知らずに乱入したと。
「困った子だね、屋敷に戻りなさい」
とお兄様が立ち上がりため息を吐きながら私を背中に隠した。
「……なんだ?その小さいのは?」
顰めっ面で睨んでいるような冷たい目
し、失礼ねレディーに向かって
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