夢でも良いから理想の王子様に会いたかったんです

さこの

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第二章

浮気したら殺す

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アンに連れられてマリーがリオネルのところへやって来る

「マリー座りなさい」とソファを勧める
マリーはリオネルの隣に座る
「向かいのソファに座るもんだよ?」
「パパ」と抱きつくマリー
「どうしたの?」
「もう王宮に来たくない」
「なんで?」
「セクハラ王子いるもん」
「会ったのか……」
「王宮にはアラン王子もいるよ?」
「セクハラもいるもん」
「はぁ。困ったね。マリーはレオナルド王子の事を嫌い?」
「うん」
「どうして?」
「怖いもん」
「それ以外は知らないでしょ?」
「知らなくて良いもん」
「一度ちゃんと話をしておいで」
「パパまで意地悪いうの?」泣き出すマリー
背中を撫でるリオネル
「マリーはアラン王子が好きだからごめんなさいって言えば良いんだよ、言えるよね?」
「一人で行くの?」
「アンも一緒だよ」
えぐっえぐっと泣くマリー
「困ったな」

ドンドンドン
「入るぞ?マリーいるか?」

固まるアラン
「王子様が迎えに来たよ、行きなさい」
「パパといる」
ギュッと腰に抱きつき離れない。

「良い加減にしろ離れろ」
とリオネルの腰から手を取られた。
「パパァー」と泣くマリー

「いってらっしゃい」
とリオネルが笑顔で手を振る。
パパに捨てられた!とマリーは思った。
悲しくて悲しくて涙が止まらない。
「パパにすてられちゃった」
と泣きじゃくるマリー。

「パパがマリーを捨てるわけないだろ!アラン王子と結婚するんだろ?悔しいけどパパはマリーと結婚できないからね」
「うん」
「だからマリーはアラン王子と話をして解決しなさい、分かったね?」
「パパ、私の事嫌いにならない?」
「なるわけないだろ!」
「じゃあ、行く」

「……行くぞ」
「うん」

もしかして俺はこいつの父親代わりなんじゃないだろうか?ファザコンでブラコンだもんな。家族の言う事はバカみたいに信用して丸め込まれるから。
バカでも可愛くて愛おしいマリー。
だが許せん!親に泣き付く前に俺のところに来い!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【アランの執務室】

紅茶をどうぞ。執事が紅茶を出しそっと離れる。
「レオナルドの事だよな?」
「ソフィア様から聞いたの?」
「あぁ、聞いた。まだ根に持っていたか……求婚の事を」
「私忘れてたもん」
「バカだもんな」
「またバカって言った……」
「しょうがないよ。お茶会は行ってこいよ」
「どうしても?」
「行って断ってこい。おれは婚約破棄はせん。しつこいぞ俺は!お前が浮気したら相手の男を殺すなきっと」
と笑いながら話すアラン

「笑えない」
「だから浮気はするな、お前のことも殺すかもな!」
新たな死亡フラグがここに立った

「セクハラされないかな?」
「されたら殴れ」
「隣国の王子なのに?」
「関係あるか!」
「不敬罪で捕まらない?」
「そしたら一緒に謝ってやるよ」
「アラン様かっこいい」
「さっきまでパパとか言ってたやつが、切り替えが早いな!」
「パパと結婚できないもん」
「俺は代わりかよ……」
「アラン様としか結婚しない」
「それは殺し文句だな」
と見つめあう


ゴホンゴホン
執事が「ちょっとお二人の距離が近すぎませんか?婚約者とは言え適度な距離を取りませんとね」

……ここに来てまた距離?距離を置けと。両思いになっても距離を保てねばならんとは。
悔しい。彼の隣は私の場所よ!と声を大にして言いたい。
双眼鏡もうちわもなくても愛を伝えられるのに…無念。無念よマリー。
距離とは永遠の課題ね……

「ケチ」
と呟くマリー

「二人にさせてくれ」
と言うアラン

「「なりません」」
執事とアンが声を揃える

「「ケチ」」
ムカついた。良い感じだったのに。
悔しいからこっちから攻めてやろう。
「あっ!」と指を扉の方に向ける
その間にアランの頬にキスしてやろう、
と思ったら、アランがこっちを向いて、チュっと唇にキスをしてきた。
びっくりするやら恥ずかしいやらで、アランの胸元に顔を埋めた。

「距離ってなんだろな?離れたら近づけば良いだけだよな」と言ってきた。
私はアラン様が好きだ。

「レオナルド王子と会って来る」
「そうか。行ってこい」
「会って、アラン様の事が好きって言って来るよ」
「うん」
「パ、お父様にもそう言っとく」
泣き疲れた赤い目でアランを下から見つめる

「……アン、悪いが蒸しタオルを持ってきてくれ。このままでは帰せない」

「はい、かしこまりました」

「殿下の成長を見られて嬉しいですよ」
と執事が言う。
「それは、なんか照れくさいな」


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