夢でも良いから理想の王子様に会いたかったんです

さこの

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ソフィア

ソフィアからの報告

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「あらぁ!まぁ!大変!!」
王妃エルザが朝から大きな声を出している
「どうした?」
「あなた、アランとマリーちゃんを呼んで」


「母上、お呼びですか?」
アランとマリーが仲良く手を繋いできた
「あぁ、やっときた!」
「すみません、遅くなりまして…」

マリーが申し訳なさそうな顔をする
朝からいちゃついていた二人は正直呼び出しが面倒だと思っていた…

「お座りなさい」
「「はい」」

「ソフィアがアスター王国に交流の為留学に行っていますね?」
「「?はい」」
「ソフィアは後数ヶ月で帰ってくる予定でしたが、延期となりました…」

「ソフィアに何かあったんですか?」
心配そうな顔をするアランとマリー
「ソフィアね、好きな人が出来たんだって」
「「えっ?」」
「それで婚約したいらしいのよ」
「「えっ!」」
驚く二人…そんな素振りもなかったソフィア

「相手はどちらの御子息でしょうか?」
アランが興味津々な顔つきだ!

「ふふっ、御子息ねぇ…なんと王弟殿下のエヴァン様ですって!」
王妃エルザが楽しそうに言う

「えぇっー!エヴァン殿とは…そうか、それはめでたい話ですね…」
アランが絶句する、マリーを見ると驚いて固まっている
「どうした?マリー」
「ソフィア様がご結婚されるとなると、住まいはあちらですよね…」
「そうね、そうなるわねぇ…寂しくなるわねぇ」
エルザがマリーを見る
「…寂しくなります……でもソフィア様の幸せを願いたいです」
今にも泣き出しそうに、でも必死に堪えるマリー
「マリーはソフィアと仲が良いからな…寂しいよな」
こくんと頭を下げる
「はぁっ、こればかりは仕方がない、ソフィアもマリーと離れるのは辛いだろうけど、選んだのはソフィアだ、祝ってやろう」
「…ばいっ、ぐすん」
涙が溢れ出た
「マリーちゃん、アランがいるからね…大丈夫よ、ソフィアの分も一緒にいてくれると思うわよ?」
「…ずみまぜん…嬉しいんです、ぐすん」
涙を拭ってやるアラン
「俺が一緒にいてやるから泣くな、家族作るか?」
かぁーっと顔が赤くなるマリー
「恥ずかしい…」
頭をいやいやと振るマリー

「可愛いわねマリーちゃん…」
エルザがまじまじとマリーを見る
「良いのよ、作ってちょうだい家族…」

「…アラン様と相談をして…」
小さな消え入るような声で返事をする

「はぁっ、可愛いなマリー」
口を手で押さえマリーを眺めるアラン


エヴァンとソフィアの婚約は両国とも大歓迎した
ソフィアはそのままアスター王国に残ることになる。
長期休暇でジェオルジ王国にエヴァンと共に挨拶に来た。

両陛下に謁見をし、婚約の書類が整えられた
アランとマリーはその後、エヴァンとソフィアとお茶会がてら顔合わせとなった

「堅苦しいのは苦手だから、お茶会にしてもらって助かったわ」
ふふっと笑うソフィア
「こちら、アスター王国の王弟殿下のエヴァン様で、婚約することになりました」
「アラン殿下お久しぶりです。ローズマリア妃殿下は、はじめまして、エヴァン・アスタールと申します」
胸に手をやり美しい微笑みを漏らすエヴァン
「エヴァン殿下、お久しぶりです、ソフィアのことをどうかよろしくお願いします」
頭を下げるアラン

「お兄様ったら…ビックリ!」
アランに睨まれるソフィア

「はじめまして、アラン殿下の妻のローズマリアと申します。この度はジェオルジ王国へようこそいらっしゃいました、どうぞよろしくお願いします」
微笑むマリー
鈴が鳴るような美しい声と顔

「ははっ、ソフィアの言う通り美しい方だ、こちらこそよろしくお願い致します、アラン殿下、遅くなりましたがご結婚おめでとうございます」
「ありがとうございます、まさか貴方がソフィアのお相手とは…」

「お兄様、何か問題があって?」
「いや、無い、大物をゲットしたなソフィア…」
「失礼ね!お兄様こそっ!マリーは大物じゃないの!」

「仲が良いんだね、安心したよ…」
エヴァンが微笑む

「ソフィア様、せっかく姉妹になれましたのに、まさか隣国へ行ってしまわれるとは」
うるうると涙を浮かべるマリー

エヴァンは思った…なるほど…
これは拐いたくなるほどの美しさだ、と
しかしエヴァンはソフィアに惹かれているのでセーフ…

「ソフィアの言う通り二人は仲が良いんだね、申し訳ない気分だよ…」
エヴァンが、アランに言う

「こればっかりは仕方ありませんね…ソフィアが望んだ事です、妻には私が付いていますので、ご安心して下さい」
にこりと笑うアラン
「いやーこれで邪魔者がいなくなって妻を、独り占め出来ます!良かった、貴方のような方に妹をもらって貰えるなんて!嬉しくてしょうがないですよ」
にこにこ笑いご機嫌なアラン

「アラン殿下は奥様のことをとても愛してらっしゃるのですね?」
エヴァンが興味深そうにアランを見る

「妻が四歳の時に一目惚れしまして、暫くは合わせて貰えなかったんですけど、妻の成長は陰ながら報告させてましたし、八歳で婚約者になり、先日ようやく私のものになって…それはそれは幸せですよ!
ソフィアが妻と仲が良すぎて腹が立ってしまうくらいで!妻には俺しか見て欲しくないですからねぇ…よそ見をするようなら、何をしてしまうか、分かりません…心から愛してますからっ!」
うんうんと嬉しそうに語るアラン…


……ヤベェやつじゃん!
可哀想にローズマリアちゃん…
ローズマリアに同情したエヴァンだった


その後ソフィアとエヴァンがアランについて話をしていた
「アラン殿下って相当ヤバいじゃん!」
「そうよ!言ったでしょ?どうせ私の事、邪魔者扱いしてたでしょ?」
「…うん、してた」
「マリーしか見てないもの!」
「そんな、感じだったね、ローズマリアちゃん、超良い子だったね…」
「拐いたくなった?」
「…イヤ、俺は君に惹かれてるから大丈夫だった」
「そう?良かった!命拾いしたね!」
ふふふっと笑うソフィアは可愛かった

「あの子、ヤベェやつに好かれたもんだね」
「そうでしょ?そこはストーリー通りよ」
「楽しそうだねぇ」
「うん、あと二年後の結婚式が楽しみなの!ハッピーエンドのあの二人の挿絵が、超!神なの!お兄様っては良いでしょ?マリーも美少女だし!」
「ははっ…それは楽しみだねぇ、俺は少しアラン殿下が、恐ろしい…」
「言ったでしょ?ストーカーだって」
「…ストーカーと言うか、いやいいや…」
「お似合いでしょ?天然バカとストーカー」
「うん、ローズマリアちゃんが幸せならそれで良いよ…」




「ソフィアが…アスター王国へ行っても寂しくないように俺がいるから」
「…うん、もう私にはアランしかいない、ぐすん」
マリーの肩を抱き寄せるアラン
「俺が寂しくさせないから大丈夫だ」
「…一緒にいてねアラン」
「約束するよ、マリー」

「エヴァン王弟殿下も良い方だったね」
「そうだな、マリーを見ても普通だったな…珍しい方だ、信用出来そうだよ」
ニヤリと笑うアランだった



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