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第1章 夢幻神社の可愛い娘
娘、淫霊を撃退す
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せっかく保護されたのに、あの悪霊に乗っ取られたら、娘は我輩を投げ捨てるだろう。それは嫌だ、我輩はこの娘と1緒にいたい。この娘なら、少なくとも我輩を無下に扱ったりしないと思うから。
我輩は自分と夢幻仙様の霊気で、淫らな波動から娘を守ろうとした。
······、······!?
無い······? あれほどしつこくまとわりついていた夢幻仙様の霊気が、影も形も無くなっている。我輩の霊気は裟婆に来て弱まってしまったが、あの淫霊1体くらいなら、今の我輩でも娘を守ることはできる。だが、街全体から流れてくる波動に対しては、今の我輩の霊気では淫気から娘を守ることはできない。
ああ、夢幻仙様の霊気があれば、淫気など簡単に跳ね返せるのに······
う~~~っ······、······
この淫霊はともかく、淫気の流入をどう遮断すれば良いか解らない。考え込んでいた我輩は知らず知らずに唸っていたようだった。
精神が集中されていたことで、我輩の乏しい霊気がギュッと集約していた。集約の反動で霊気が炸裂する。
シュ~~······、バァーーン······!!
霊的エネルギーの爆縮波が、淫霊の思念波から娘を絶ちきった。
娘を中心に風が舞い上がる。砂煙がつむじを巻いて漂った。
娘のミニスカートが、全開の花のように開きはためく。扇情的な生脚とちょっぴり濡れたピンクのミニビキニがあらわになった。
少ない霊気でも一点に集約させれば、反動する衝撃波を発せられる。この程度の悪霊だったら、それで十分だった。
しかし、今回はそれだけでは終わらなかった。爆縮波が作った霊道に、あろうことか娘に流入していた淫気が流れ込んだのだった。
······!?、っ······!!
これには淫霊も驚いた。爆縮の衝撃波に吹き飛ばされ、続いて淫気がこれでもかと霊体に流れ込んだ。大量の霊気に飲み込まれ、憐れな淫霊は跡形もなく消滅してしまった。
娘を中心に吹き荒れた霊風が治まった。激しく流れていた髪が、さわさわと揺れ鎮まる。スカートも、夜を迎えて閉じる花のように、ゆっくりと萎んでいった。
流れ続く淫気で、霊道は開いたままになっている。街の淫気は、弾かれるように娘の手前で大きく方向を曲げ、神木の森の彼方へと流れていった。
我輩は予想外の効果に目を白黒させた。そっと娘の顔を見上げる。砂ぼこりが入ったのか、娘は瞳をショボショボとさせていた。表情には、淫気に当てられていた時のような、心ここに在らずといった様子は無かった。
起きたことの一部始終を娘は知らない。
つかの間飛んだ心を取り戻すと、娘はしっかりした足取りで、再び絵馬掛所の元へ向かった······
我輩は自分と夢幻仙様の霊気で、淫らな波動から娘を守ろうとした。
······、······!?
無い······? あれほどしつこくまとわりついていた夢幻仙様の霊気が、影も形も無くなっている。我輩の霊気は裟婆に来て弱まってしまったが、あの淫霊1体くらいなら、今の我輩でも娘を守ることはできる。だが、街全体から流れてくる波動に対しては、今の我輩の霊気では淫気から娘を守ることはできない。
ああ、夢幻仙様の霊気があれば、淫気など簡単に跳ね返せるのに······
う~~~っ······、······
この淫霊はともかく、淫気の流入をどう遮断すれば良いか解らない。考え込んでいた我輩は知らず知らずに唸っていたようだった。
精神が集中されていたことで、我輩の乏しい霊気がギュッと集約していた。集約の反動で霊気が炸裂する。
シュ~~······、バァーーン······!!
霊的エネルギーの爆縮波が、淫霊の思念波から娘を絶ちきった。
娘を中心に風が舞い上がる。砂煙がつむじを巻いて漂った。
娘のミニスカートが、全開の花のように開きはためく。扇情的な生脚とちょっぴり濡れたピンクのミニビキニがあらわになった。
少ない霊気でも一点に集約させれば、反動する衝撃波を発せられる。この程度の悪霊だったら、それで十分だった。
しかし、今回はそれだけでは終わらなかった。爆縮波が作った霊道に、あろうことか娘に流入していた淫気が流れ込んだのだった。
······!?、っ······!!
これには淫霊も驚いた。爆縮の衝撃波に吹き飛ばされ、続いて淫気がこれでもかと霊体に流れ込んだ。大量の霊気に飲み込まれ、憐れな淫霊は跡形もなく消滅してしまった。
娘を中心に吹き荒れた霊風が治まった。激しく流れていた髪が、さわさわと揺れ鎮まる。スカートも、夜を迎えて閉じる花のように、ゆっくりと萎んでいった。
流れ続く淫気で、霊道は開いたままになっている。街の淫気は、弾かれるように娘の手前で大きく方向を曲げ、神木の森の彼方へと流れていった。
我輩は予想外の効果に目を白黒させた。そっと娘の顔を見上げる。砂ぼこりが入ったのか、娘は瞳をショボショボとさせていた。表情には、淫気に当てられていた時のような、心ここに在らずといった様子は無かった。
起きたことの一部始終を娘は知らない。
つかの間飛んだ心を取り戻すと、娘はしっかりした足取りで、再び絵馬掛所の元へ向かった······
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