39 / 85
序章(プロローグ)
第39話 腑に落ちた
しおりを挟む
実は昔、俺は一度、ドラゴンの【威圧】を体験した事があったのだ。その時の経験がなければ、この化け猫の【威圧】には耐えられなかっただろう。
ドラゴンは下級種であったが、まだ若かった俺はその迫力に腰が抜け、失禁しながら這って逃げ出す事になってしまったのだ。
その時以来、俺はドラゴンの威圧にも負けないよう胆力を鍛えてきたのだ。いつか、次の機会にこそはドラゴンを狩ってやる。今ならそれが可能という自信がある。
しかし…今猫人が放った【威圧】は、一瞬だったが、下級ドラゴンの【威圧】を凌駕していた。この俺がビビるほどに…。
この眼の前に居る “化け猫” は上級種のドラゴンに匹敵する力があるということなのか?
なんとか失神は免れたものの、背中に冷たいものが走る。
猫人「別に欺くつもりはにゃいが。まぁ見た目で判断するのは愚かにゃ」
そう言うと、猫は再び元のサイズに戻っていった。こちらのサイズが通常で、先程のは威嚇用なのだろうか? だとすると迫力はあったがそれもハッタリである可能性も? …いや、あれはハッタリで出せる威圧ではないだろう…。
「……モイラーが森の中に建つ屋敷に住む獣人の【賢者】の事を報告してきたが…内容が荒唐無稽過ぎて俺は幻覚を見たのだろうと一蹴してしまった」
猫人「それにゃ」
猫人がモイラーの首を持ち上げながら言った。
猫人「コイツ、最後まで『幻覚だー』とか言って信じなかったにゃ。お前が幻覚だとか吹き込んだにゃ?」
「モイラーが、件の獣人は賢者、つまり全属性の魔法が使えると言っていたが、本当か?」
猫人「本当にゃ」
「…正直、信じられん。幻覚を見せられたと言われたほうが納得出来る話だ。お前がドラゴン並の威圧感を出せるのは理解ったが、たとえ上級種のドラゴンでも、全属性を持つなどという話は聞いたことがない。隣国で名高い賢者も、使えるのは四属性だったか五属性だったかだと聞いている。というか、そもそも、獣人は魔法が不得意なはずではないのか?」
猫人「お前はこの世の全てを知っているのか? 知らない事などないという傲慢な人間にゃのか? 自分の狭い常識に囚われているだけなんじゃにゃいのか?」
「…むむ、頭が堅いと言われれば、そうかもしれんが……信じられないほうが正しい…常識的な感覚だと思うぞ」
「確かに、今目の前で【風魔法】、【収納魔法】と【威圧】は見せてもらった。だが、収納魔法はマジックバッグを隠し持っていれば騙せるし、威圧は魔法というには少し微妙だ。風魔法についても、聞いた事がないような使い方であった…。どうも納得が…」
俺は色々と誤魔化そうと焦り、つい早口で捲し立ててしまった。だが、それを猫人が遮った。
猫人「俺の事はどうでもいいにゃ。俺は、お前が俺を殺す命令をお前が出したのかどうか? それを確認したいだけにゃ。どうにゃんだ?」
「…確認できたらどうするのだ?」
猫人「殺すにゃ。人違いで殺されたら気の毒にゃと思ったから確認してるにゃ」
「ちょ、待て。その前に確認させてくれないか? 本当に、全属性の魔法が使えるのか…?」
猫人「これから死んでいく者が知っても意味ないにゃ」
「…っ冥土の土産だと思って! 教えてくれないか?」
猫人「…まぁいいけどにゃ」
そう言うと猫人は目の前に火球と水球を浮かべてみせた。
「風、水、火、これで三属性…」
さらに猫人の周囲に石槍が浮かび上がる。これは土属性か。
それから眩しく輝く光の球と、漆黒の球も浮かび上がった。まさかこれは……光属性と闇属性?!
その時…
突然瓦礫の中から火球が猫人に向かって飛んだ。
気絶していた執事が意識を取り戻し、魔法を放ったのだろう。
執事が放った火球は一瞬で猫人に着弾する。だが火球は壁に当たった毬のように跳ね返り、執事へと戻っていった。
爆炎が広がり執事が炎に包まれる。
猫人「バカにゃね。防御用の障壁を張ってるくらい分からなかったのかにゃ?」
さらに炎は周囲の壁や家具にも燃え広がり始めた。まずい、乾燥している季節だ、このままでは屋敷全体に火災が広がっていくだろう。
だが、意外にも猫人が浮かべていた魔法を消し、もう一度水球をいくつか作り出し、燃えている場所に向かって放ち火を消し止めてくれた。
「…い、今のは?! 何をしたのだ?」
猫人「火を消したにゃ」
「その前だ、魔法が跳ね返ったように見えたが…?」
猫人「障壁を張ってたにゃ。魔法を反射する魔法にゃ」
「魔法を反射する障壁など聞いた事がないぞ!?」
猫人「お前……魔法には詳しいのか?」
「え、あ、いや、それほどでは……」
猫人「なら知らない魔法があったって驚く事ないにゃ」
「…まさか、本当に……【賢者】なのか?」
猫人「そういえばコイツもそんな事言ってたにゃ。俺の鑑定結果が【賢者猫】だったとかにゃんとか」
賢者猫? どこかで聞いたような……そうだ、モイラーがそんな事を言っていたな。執事に聞いてみたら、伝説に出てくる妖精族の中にそんな名前を聞いた気がすると言っていた。ただ、子供向けのお伽噺の話で現実ではないと言われ、そのまま忘れてしまっていたのだ。
だがもし、本当に伝説の種族が実在していたとしたら…?!
「賢者猫とは伝説の妖精族だと言う話があるが、お前がまさかそうなのか? 獣人ではなかったのか?!」
猫人「知らんにゃ」
ここに来て、俺もやっと事態が腑に落ちた。
現れたのは先祖返りした小柄な猫獣人だと思っていたが、そうではなく、伝説の “妖精族” であったと仮定してみると、すべての辻褄があってしまう。
それなら騎士達が歯が立たなかったのも当然だ。
妖精族だとしたら、敵に回してはまずい!
だが逆に、なんとか懐柔して味方につけられれば大きな力になるとも言える!
執事も全身火傷の重症だが死んでは居ないようだ。火災も消してくれたし、間違って殺さないように領主かどうか確認していた。被害を広げないように気をつかっているように見える。
ならば、交渉の余地はあるかも知れない!
俺は必死で猫人の説得に掛かった。
「す、すまなかった! 謝る!」
ドラゴンは下級種であったが、まだ若かった俺はその迫力に腰が抜け、失禁しながら這って逃げ出す事になってしまったのだ。
その時以来、俺はドラゴンの威圧にも負けないよう胆力を鍛えてきたのだ。いつか、次の機会にこそはドラゴンを狩ってやる。今ならそれが可能という自信がある。
しかし…今猫人が放った【威圧】は、一瞬だったが、下級ドラゴンの【威圧】を凌駕していた。この俺がビビるほどに…。
この眼の前に居る “化け猫” は上級種のドラゴンに匹敵する力があるということなのか?
なんとか失神は免れたものの、背中に冷たいものが走る。
猫人「別に欺くつもりはにゃいが。まぁ見た目で判断するのは愚かにゃ」
そう言うと、猫は再び元のサイズに戻っていった。こちらのサイズが通常で、先程のは威嚇用なのだろうか? だとすると迫力はあったがそれもハッタリである可能性も? …いや、あれはハッタリで出せる威圧ではないだろう…。
「……モイラーが森の中に建つ屋敷に住む獣人の【賢者】の事を報告してきたが…内容が荒唐無稽過ぎて俺は幻覚を見たのだろうと一蹴してしまった」
猫人「それにゃ」
猫人がモイラーの首を持ち上げながら言った。
猫人「コイツ、最後まで『幻覚だー』とか言って信じなかったにゃ。お前が幻覚だとか吹き込んだにゃ?」
「モイラーが、件の獣人は賢者、つまり全属性の魔法が使えると言っていたが、本当か?」
猫人「本当にゃ」
「…正直、信じられん。幻覚を見せられたと言われたほうが納得出来る話だ。お前がドラゴン並の威圧感を出せるのは理解ったが、たとえ上級種のドラゴンでも、全属性を持つなどという話は聞いたことがない。隣国で名高い賢者も、使えるのは四属性だったか五属性だったかだと聞いている。というか、そもそも、獣人は魔法が不得意なはずではないのか?」
猫人「お前はこの世の全てを知っているのか? 知らない事などないという傲慢な人間にゃのか? 自分の狭い常識に囚われているだけなんじゃにゃいのか?」
「…むむ、頭が堅いと言われれば、そうかもしれんが……信じられないほうが正しい…常識的な感覚だと思うぞ」
「確かに、今目の前で【風魔法】、【収納魔法】と【威圧】は見せてもらった。だが、収納魔法はマジックバッグを隠し持っていれば騙せるし、威圧は魔法というには少し微妙だ。風魔法についても、聞いた事がないような使い方であった…。どうも納得が…」
俺は色々と誤魔化そうと焦り、つい早口で捲し立ててしまった。だが、それを猫人が遮った。
猫人「俺の事はどうでもいいにゃ。俺は、お前が俺を殺す命令をお前が出したのかどうか? それを確認したいだけにゃ。どうにゃんだ?」
「…確認できたらどうするのだ?」
猫人「殺すにゃ。人違いで殺されたら気の毒にゃと思ったから確認してるにゃ」
「ちょ、待て。その前に確認させてくれないか? 本当に、全属性の魔法が使えるのか…?」
猫人「これから死んでいく者が知っても意味ないにゃ」
「…っ冥土の土産だと思って! 教えてくれないか?」
猫人「…まぁいいけどにゃ」
そう言うと猫人は目の前に火球と水球を浮かべてみせた。
「風、水、火、これで三属性…」
さらに猫人の周囲に石槍が浮かび上がる。これは土属性か。
それから眩しく輝く光の球と、漆黒の球も浮かび上がった。まさかこれは……光属性と闇属性?!
その時…
突然瓦礫の中から火球が猫人に向かって飛んだ。
気絶していた執事が意識を取り戻し、魔法を放ったのだろう。
執事が放った火球は一瞬で猫人に着弾する。だが火球は壁に当たった毬のように跳ね返り、執事へと戻っていった。
爆炎が広がり執事が炎に包まれる。
猫人「バカにゃね。防御用の障壁を張ってるくらい分からなかったのかにゃ?」
さらに炎は周囲の壁や家具にも燃え広がり始めた。まずい、乾燥している季節だ、このままでは屋敷全体に火災が広がっていくだろう。
だが、意外にも猫人が浮かべていた魔法を消し、もう一度水球をいくつか作り出し、燃えている場所に向かって放ち火を消し止めてくれた。
「…い、今のは?! 何をしたのだ?」
猫人「火を消したにゃ」
「その前だ、魔法が跳ね返ったように見えたが…?」
猫人「障壁を張ってたにゃ。魔法を反射する魔法にゃ」
「魔法を反射する障壁など聞いた事がないぞ!?」
猫人「お前……魔法には詳しいのか?」
「え、あ、いや、それほどでは……」
猫人「なら知らない魔法があったって驚く事ないにゃ」
「…まさか、本当に……【賢者】なのか?」
猫人「そういえばコイツもそんな事言ってたにゃ。俺の鑑定結果が【賢者猫】だったとかにゃんとか」
賢者猫? どこかで聞いたような……そうだ、モイラーがそんな事を言っていたな。執事に聞いてみたら、伝説に出てくる妖精族の中にそんな名前を聞いた気がすると言っていた。ただ、子供向けのお伽噺の話で現実ではないと言われ、そのまま忘れてしまっていたのだ。
だがもし、本当に伝説の種族が実在していたとしたら…?!
「賢者猫とは伝説の妖精族だと言う話があるが、お前がまさかそうなのか? 獣人ではなかったのか?!」
猫人「知らんにゃ」
ここに来て、俺もやっと事態が腑に落ちた。
現れたのは先祖返りした小柄な猫獣人だと思っていたが、そうではなく、伝説の “妖精族” であったと仮定してみると、すべての辻褄があってしまう。
それなら騎士達が歯が立たなかったのも当然だ。
妖精族だとしたら、敵に回してはまずい!
だが逆に、なんとか懐柔して味方につけられれば大きな力になるとも言える!
執事も全身火傷の重症だが死んでは居ないようだ。火災も消してくれたし、間違って殺さないように領主かどうか確認していた。被害を広げないように気をつかっているように見える。
ならば、交渉の余地はあるかも知れない!
俺は必死で猫人の説得に掛かった。
「す、すまなかった! 謝る!」
400
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる