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第一章 帝都の賢者
第76話 あれはそう、儂がまだ生まれたばかりの頃…
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メイヴィス「どうしても街で暮らすのが嫌なら、街の外でもいい、この街に近いところであれば。その程度の頼みなら、聞いてくれてもよいじゃろう? 君だって少しは恩義に感じておる部分もあると言っておったじゃないか? その分くらいは、お願いを聞いてくれんか…?」
はい。
もちろん。
「お断りにゃ!」
メイヴィス「即答か~い。…何故じゃ?」
「俺は誰かに命令されるのもお願いされるのも好かないにゃ。それがたとえ前世で世話になった上司であってもにゃ」
メイヴィス「カイトくん??? 昔は君はもっと素直な性格だったじゃないか???」
「そんな事ないにゃ。どちらかと言うと天邪鬼にゃ」
メイヴィス「うーむ、もしかして、ネコ科の種族になった事が性格にも影響を与えているのか?
…いや、もしかして、あの会社での事が…? そんなにも心の傷を残してしまったのじゃな…」
「……正直、反省したにゃ。もう誰かの下について、上司や雇主の顔色を伺う生き方はしないと決めたにゃ。誰かの価値観に過ぎないルールを強制されるのはうんざりなんにゃ…」
メイヴィス「あの会社の事は、申し訳ないとは思う」
「別にメイヴィスが謝る事じゃないにゃ。というか、もう過去の世界の事はいいにゃ。これからこの世界で猫として生きるにゃ。だからメイヴィスの事も堀川部長とはもう二度と呼ばないにゃ」
メイヴィス「うむ。そうじゃな。儂も前世の上下関係を持ち出すのはやめよう……
……と言いたいところなのだが、お願いを聞いてもらうためなら、正直、利用できるものは利用させてもらいたいかなぁ」
「あなたは……そういう人だったにゃぁ…」
メイヴィス=前世の堀川部長はもう“営業トーク”がナチュラルに身についているレベルの人だったのだ。それが、どうやらこの世界に来てから【説得術】というスキルに昇華されてしまったのだそうで。本人は悪気はなく、なるべくそういうスキルは使わないようにしてくれているようなのだが、パッシブスキルなので無意識に使ってしまう時があるそうで、注意が必要なのだ。
例えば先程の話もそう。“帝都の中”と“帝都の外”という二つの選択肢を提示する事で、帝都から離れるという選択肢を潰している「ダブルバインド」という説得手法である。
それを、恩が(少しは)あるという事に合わせて使ってくるのだからなかなかたちが悪い。
その前にも「俺さえよければ【帝国の賢者】の地位を与えても良いと言っていた。いやなら賢者にはならなくてよいが、そのかわり帝都に住むくらいいいだろう? などという言い方をする。これも説得技術の一つである。
「ドア・イン・ザ・フェイス」
メイヴィス「!?」
「ダブルバインド…」
メイヴィスがしまったと言う顔をする。
「引っかからないにゃ」
メイヴィス「…そうだったな。君には全部教えていたんだったね」
そうなのだ。前世で上司部下の関係だった時、堀川部長は口下手だった俺に、営業に必要な相手にYESと言わせる説得の手法を全て惜しげもなく教えてくれたのだ。(堀川は大学で心理学を専攻していたそうだ。)
「教わった15の手法、覚えてるにゃよ」
●ダブル・バインド
(購入後の選択肢を提示する事で、購入を前提にして話を進めてしまう。)
●ドア・イン・ザ・フェイス
(ハードルの高い要求を先にして、その後ハードルを下げる。最初に高額な商品を提示し、その後安い商品を見せるなど。)
●Yes誘導
(「今日は良い天気ですね」など、どうでも良いような質問を繰り返しYESを相手に多く言わせる事で、YESと言いやすくする。)
●理由を強く言う
(私はあなたに買ってほしいんです! と強く言う。筋が通らない理由でも強く言われると気の弱い人は「うん」と言ってしまう。)
●理詰め
(ひたすら、商品の良いところを並べ続け、理詰めで説得する。)
●カリギュラ効果
(断られると逆に惜しくなる心理を利用する。「あなたには売りたくありません!」→「そんな事言わないで売ってくれ!」)
●ピグマリオン効果
(「いつも本当に感謝しています、尊敬しています!本当にあなたはいい人だ!」と相手を褒めちぎる事で、相手は今後も良い人だと思われたいと思い、商品を買ってくれる。)
●ローボールテクニック
(相手が認めやすい提案をし、その後オプションを積み上げていく手法。)
●バンドワゴン効果
(周囲に商品を買うのが当然という風潮を作り出す。「みんなもう使っていますよ」「これからの時代はこれが当たり前になりつつありますね」)
●ツァイガルニック効果
(達成しなかった/中断された物事が気になる心理を利用し、商品説明や売り込みを途中であえて中断し、後日またする。)
●アンダードッグ効果
(劣勢な者を応援したくなる心理を利用して、「ライバルに業績で負けていまして、もう辞めようかと(死のうかと)思っている」などと言って同情を買う。)
●ゲインロス効果
(いわゆるツンデレ戦法。最初に厳しいことを言いながら、後で優しいことを言う。)
●ハード・トゥ・ゲット・テクニック
(相手を褒め、相手に特別視されていると思わせる。 「誰にでも売るわけじゃない、あなただからこそ紹介しているのです」)
●仮眠効果
(押してダメなら引いてみる。断られたら一旦引いて、後日また推してみる。)
●松竹梅効果
(ダブルバインドの選択肢増強版。選択肢を増やし、選ばせる事で、買う事を前提としてしまう。7つくらいまで選択肢を増やす事もある。)
メイヴィス「別に駆け引きしているつもりはないんじゃよ。お主に帝国の傀儡となって働けなどとも言わん。ただ、近くに居てくれればそれだけでいいんじゃ」
「……」
メイヴィス「頼むよ…この通り!」
「……」
メイヴィス「しばらくの間でいいんじゃよ?」
「……しばらく? どれくらいにゃ?」
メイヴィス「さすがに数日では短すぎるので、一~二週間、いや四~五週間? いや、数ヶ月か、数年か…」
「どんどん伸びてるにゃ」
メイヴィス「お主は妖精族じゃ。おそらく、これからとても長い人生をこれから生きる事になる。長ければ長いで、きっと退屈じゃぞ? 数年など、過ぎてしまえばほんの一瞬に過ぎん。退屈凌ぎに街で暮らすのもよかろう?」
「まだ人生に飽きるほど長く生きてないにゃ」
メイヴィス「そう言えばお主、何歳なんじゃ?」
「年齢……考えた事なかったにゃ。いきなりこの体でこの世界に居たからにゃぁ…」
「この世界に来てからは十…四、五年かにゃ?」
メイヴィス「鑑定で分かるじゃろ?」
「え…」
そうだった。
鑑定してみた。
年齢は十六歳であった。
つまり、この世界に来たときが一歳でカウント?
赤子だった時代がないんだが……
メイヴィス「まぁ妖精族の生態はまったく分かっておらんからな。動物は生まれてすぐ立って歩くものも多い。もしかしたら赤子の状態は存在しない種族なのかもしれん」
「いきなり大人で生まれてくると? てっきり転生ではなく転移に近いのかと思っていたにゃ」
メイヴィス「儂はこの世界では赤子スタートじゃったが、前世の記憶持ったままじゃったので、最強赤ん坊じゃったぞ?」
「…へぇ、その頃の話、もっと聞かせるにゃ」
メイヴィス「おお、あれはそう、儂がまだ生まれたばかりの頃……ってその話はまた今度じゃ、今はそれより、話を戻すぞ」
「ち。ごまかせなかったにゃ」
メイヴィス「ではこうしよう。帝都に住まなくても良い、自由にどこに行っても良いが、定期的に、たまに帝都に立ち寄ってくれ。それなら良いじゃろ?」
「…それくらいならまぁ…」
メイヴィス「きっと、お主も帝都は気にいると思うぞ? 料理も美味い。なにせ、儂が地球時代の知識で色々広めたからな」
その夜は、メイヴィスの行きつけの料理屋に連れて行かれた。ちょっと中華料理屋風の店であったが、やはりメイヴィスがプロデュースしたらしい。
料理は……確かに美味かった!
まぁ、中華料理でなかなか外すことはないからな。(ってそれをこの世界で再現したメイヴィスが凄いのだが。実はメイヴィスは地球時代、料理が密かな趣味だったのだそうだ。)
それからは帝都のうまい料理屋を連れ回される事になった。俺の胃袋を掴んで帝都に居させる魂胆なのは見え見えだが、まぁ美味いものを食えるなら逆らう理由もない。
さすがに帝都は広い。ムサロの街とは規模が違う。店はたくさんあり、ズルズルと滞在期間が伸びていく。
夜は食べ歩きだが、昼は街の観光でもして行けとメイヴィスが言う。せっかく来たのだから、街くらい見て行ってもいいけどにゃ。
ただ、案内してくれるのはメイヴィスではなく別の者をつけてくれるという。メイヴィスは一応この国の大臣なので忙しいのと、足が悪いのであまり長時間出歩けないのだそうだ。
案内人を、メイヴィスは“友人”だと言って紹介してくれた。
『はじめまして、マルスと言います、よろしくお願いします』
だが、紹介されたのは、百五十歳の老人が “友” と呼ぶには少々違和感のある若者であった…。
はい。
もちろん。
「お断りにゃ!」
メイヴィス「即答か~い。…何故じゃ?」
「俺は誰かに命令されるのもお願いされるのも好かないにゃ。それがたとえ前世で世話になった上司であってもにゃ」
メイヴィス「カイトくん??? 昔は君はもっと素直な性格だったじゃないか???」
「そんな事ないにゃ。どちらかと言うと天邪鬼にゃ」
メイヴィス「うーむ、もしかして、ネコ科の種族になった事が性格にも影響を与えているのか?
…いや、もしかして、あの会社での事が…? そんなにも心の傷を残してしまったのじゃな…」
「……正直、反省したにゃ。もう誰かの下について、上司や雇主の顔色を伺う生き方はしないと決めたにゃ。誰かの価値観に過ぎないルールを強制されるのはうんざりなんにゃ…」
メイヴィス「あの会社の事は、申し訳ないとは思う」
「別にメイヴィスが謝る事じゃないにゃ。というか、もう過去の世界の事はいいにゃ。これからこの世界で猫として生きるにゃ。だからメイヴィスの事も堀川部長とはもう二度と呼ばないにゃ」
メイヴィス「うむ。そうじゃな。儂も前世の上下関係を持ち出すのはやめよう……
……と言いたいところなのだが、お願いを聞いてもらうためなら、正直、利用できるものは利用させてもらいたいかなぁ」
「あなたは……そういう人だったにゃぁ…」
メイヴィス=前世の堀川部長はもう“営業トーク”がナチュラルに身についているレベルの人だったのだ。それが、どうやらこの世界に来てから【説得術】というスキルに昇華されてしまったのだそうで。本人は悪気はなく、なるべくそういうスキルは使わないようにしてくれているようなのだが、パッシブスキルなので無意識に使ってしまう時があるそうで、注意が必要なのだ。
例えば先程の話もそう。“帝都の中”と“帝都の外”という二つの選択肢を提示する事で、帝都から離れるという選択肢を潰している「ダブルバインド」という説得手法である。
それを、恩が(少しは)あるという事に合わせて使ってくるのだからなかなかたちが悪い。
その前にも「俺さえよければ【帝国の賢者】の地位を与えても良いと言っていた。いやなら賢者にはならなくてよいが、そのかわり帝都に住むくらいいいだろう? などという言い方をする。これも説得技術の一つである。
「ドア・イン・ザ・フェイス」
メイヴィス「!?」
「ダブルバインド…」
メイヴィスがしまったと言う顔をする。
「引っかからないにゃ」
メイヴィス「…そうだったな。君には全部教えていたんだったね」
そうなのだ。前世で上司部下の関係だった時、堀川部長は口下手だった俺に、営業に必要な相手にYESと言わせる説得の手法を全て惜しげもなく教えてくれたのだ。(堀川は大学で心理学を専攻していたそうだ。)
「教わった15の手法、覚えてるにゃよ」
●ダブル・バインド
(購入後の選択肢を提示する事で、購入を前提にして話を進めてしまう。)
●ドア・イン・ザ・フェイス
(ハードルの高い要求を先にして、その後ハードルを下げる。最初に高額な商品を提示し、その後安い商品を見せるなど。)
●Yes誘導
(「今日は良い天気ですね」など、どうでも良いような質問を繰り返しYESを相手に多く言わせる事で、YESと言いやすくする。)
●理由を強く言う
(私はあなたに買ってほしいんです! と強く言う。筋が通らない理由でも強く言われると気の弱い人は「うん」と言ってしまう。)
●理詰め
(ひたすら、商品の良いところを並べ続け、理詰めで説得する。)
●カリギュラ効果
(断られると逆に惜しくなる心理を利用する。「あなたには売りたくありません!」→「そんな事言わないで売ってくれ!」)
●ピグマリオン効果
(「いつも本当に感謝しています、尊敬しています!本当にあなたはいい人だ!」と相手を褒めちぎる事で、相手は今後も良い人だと思われたいと思い、商品を買ってくれる。)
●ローボールテクニック
(相手が認めやすい提案をし、その後オプションを積み上げていく手法。)
●バンドワゴン効果
(周囲に商品を買うのが当然という風潮を作り出す。「みんなもう使っていますよ」「これからの時代はこれが当たり前になりつつありますね」)
●ツァイガルニック効果
(達成しなかった/中断された物事が気になる心理を利用し、商品説明や売り込みを途中であえて中断し、後日またする。)
●アンダードッグ効果
(劣勢な者を応援したくなる心理を利用して、「ライバルに業績で負けていまして、もう辞めようかと(死のうかと)思っている」などと言って同情を買う。)
●ゲインロス効果
(いわゆるツンデレ戦法。最初に厳しいことを言いながら、後で優しいことを言う。)
●ハード・トゥ・ゲット・テクニック
(相手を褒め、相手に特別視されていると思わせる。 「誰にでも売るわけじゃない、あなただからこそ紹介しているのです」)
●仮眠効果
(押してダメなら引いてみる。断られたら一旦引いて、後日また推してみる。)
●松竹梅効果
(ダブルバインドの選択肢増強版。選択肢を増やし、選ばせる事で、買う事を前提としてしまう。7つくらいまで選択肢を増やす事もある。)
メイヴィス「別に駆け引きしているつもりはないんじゃよ。お主に帝国の傀儡となって働けなどとも言わん。ただ、近くに居てくれればそれだけでいいんじゃ」
「……」
メイヴィス「頼むよ…この通り!」
「……」
メイヴィス「しばらくの間でいいんじゃよ?」
「……しばらく? どれくらいにゃ?」
メイヴィス「さすがに数日では短すぎるので、一~二週間、いや四~五週間? いや、数ヶ月か、数年か…」
「どんどん伸びてるにゃ」
メイヴィス「お主は妖精族じゃ。おそらく、これからとても長い人生をこれから生きる事になる。長ければ長いで、きっと退屈じゃぞ? 数年など、過ぎてしまえばほんの一瞬に過ぎん。退屈凌ぎに街で暮らすのもよかろう?」
「まだ人生に飽きるほど長く生きてないにゃ」
メイヴィス「そう言えばお主、何歳なんじゃ?」
「年齢……考えた事なかったにゃ。いきなりこの体でこの世界に居たからにゃぁ…」
「この世界に来てからは十…四、五年かにゃ?」
メイヴィス「鑑定で分かるじゃろ?」
「え…」
そうだった。
鑑定してみた。
年齢は十六歳であった。
つまり、この世界に来たときが一歳でカウント?
赤子だった時代がないんだが……
メイヴィス「まぁ妖精族の生態はまったく分かっておらんからな。動物は生まれてすぐ立って歩くものも多い。もしかしたら赤子の状態は存在しない種族なのかもしれん」
「いきなり大人で生まれてくると? てっきり転生ではなく転移に近いのかと思っていたにゃ」
メイヴィス「儂はこの世界では赤子スタートじゃったが、前世の記憶持ったままじゃったので、最強赤ん坊じゃったぞ?」
「…へぇ、その頃の話、もっと聞かせるにゃ」
メイヴィス「おお、あれはそう、儂がまだ生まれたばかりの頃……ってその話はまた今度じゃ、今はそれより、話を戻すぞ」
「ち。ごまかせなかったにゃ」
メイヴィス「ではこうしよう。帝都に住まなくても良い、自由にどこに行っても良いが、定期的に、たまに帝都に立ち寄ってくれ。それなら良いじゃろ?」
「…それくらいならまぁ…」
メイヴィス「きっと、お主も帝都は気にいると思うぞ? 料理も美味い。なにせ、儂が地球時代の知識で色々広めたからな」
その夜は、メイヴィスの行きつけの料理屋に連れて行かれた。ちょっと中華料理屋風の店であったが、やはりメイヴィスがプロデュースしたらしい。
料理は……確かに美味かった!
まぁ、中華料理でなかなか外すことはないからな。(ってそれをこの世界で再現したメイヴィスが凄いのだが。実はメイヴィスは地球時代、料理が密かな趣味だったのだそうだ。)
それからは帝都のうまい料理屋を連れ回される事になった。俺の胃袋を掴んで帝都に居させる魂胆なのは見え見えだが、まぁ美味いものを食えるなら逆らう理由もない。
さすがに帝都は広い。ムサロの街とは規模が違う。店はたくさんあり、ズルズルと滞在期間が伸びていく。
夜は食べ歩きだが、昼は街の観光でもして行けとメイヴィスが言う。せっかく来たのだから、街くらい見て行ってもいいけどにゃ。
ただ、案内してくれるのはメイヴィスではなく別の者をつけてくれるという。メイヴィスは一応この国の大臣なので忙しいのと、足が悪いのであまり長時間出歩けないのだそうだ。
案内人を、メイヴィスは“友人”だと言って紹介してくれた。
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