リセット〜絶対寵愛者〜

まやまや

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第8章〜外交編〜

ヴァレンティーナの強化と見送り

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・・ふむ、なるほど。


「それに、いくつか私が思いついたスキルを付与しても良い?」
「うむ、構わぬよ。」


そうして、ヴァレンティーナとの話し合いの結果ーー



名前:ヴァレンティーナ
LV1
種族:竜(水竜)
隷属:ディアレンシア・ソウル
HP:1360/1360
MP:1120/1120
スキル
気配察知、危険察知、状態異常耐性、咆哮、威嚇、水魔法、氷魔法、風魔法、重力魔法、ブレス、鑑定、経験値倍増、マップ、攻撃力上昇、防御力上昇、魔力回復上昇、状態異常耐性、身体強化、思考加速、気配遮断、詠唱破棄、転移



が、新しいヴァレンティーナのスキル一覧となりました。
うん、最強だよね。
ヴァレンティーナの強化も何事もなく無事に終わり、洗いっこも済ませてご満悦な日々を過ごした私。
とうとう、ルーベルン国第二王女様一行がティターニア国へ向かう日が来た。


「ーー・・王女殿下、御身のご無事のお帰りを、心よりお待ちしております。」


私は第二王女へ頭を下げる。
今回の外交の話しの提案者として、見送りぐらいは、ね?


「お見送りありがとうございます、ソウル様。」


ふんわり、微笑む第二王女。
うむ、眼福である。


「その姿は見えませんが、かの方々が御身をお守りする為にお側におりますので、どうかご安心を。」


姿を隠しているサーラ、アーラ。
いざという時は、必ず第二王女を守ってくれる事だろう。


「ふふ、これ以上ない、心強い護衛ですね。ソウル様の心遣い、誠にありがたいです。」
「ーーうむ、ミンティシアの言う通りだ。かの方々がミンティシアの護衛についてくださる事ほど心強いものはないからな。」


私達の会話に入ってくる人。


「・・王様。」


ーーこの国の王だった。
優雅に振り返り、王様へ頭を下げる。


「ソウル嬢、そなたが頭を下げる必要などない。かの方々がお怒りになる。」
「いえ、王様、かの方々の存在が知られていない以上、これは必要な事ですので。」


精霊王が私の味方である以上、どの国の王にだってへりくだる必要はない。
ない、のだが、不用意に注目を集めたくはないのだ。


「ーーそうか。」
「はい、王様。ですので、私の事は一冒険者として扱って下さいませ。」


私が望むのは、皆んなとの普通の平穏な生活である。
言っては悪いけど、どうでも良い王様達に敬われても困るだけだ。


「分かった。そう言う風にソウル嬢には接しよう。」
「お願いいたします。」


私の為に。
切実に、お願いします。


「ーーディアレンシア嬢っっ、!」


その声に振り返る。
・・この声は。


「ーー・・アレン、王子殿下。」


と、2人の王子様達。
内心では面倒なのが来たと思うけど、にっこりと笑顔を浮かべる。


「お久しゅうございます、王子殿下方。」
「・・えぇ、お久しぶりです、ディアレンシア嬢。」


強張ったままの、王子達の表情。
相当、堪えたのかな?


「王子殿下方も、王女殿下のお見送りですか?」
「・・はい、大事な妹の旅立ちですので。」
「さようですが。ふふ、王子殿下達も王女殿下を本当に大切に思っておられるのですね。」


良い事だ。
家族は、大事にするべき。


「では、私はこれで失礼いたしますわ。」
「「「えっ!?」」」


3人の王子達の声がハモる。


「うふふ、大切な妹君とのお別れなら、部外者である私達は遠慮します。どうぞ、存分に別れを惜しんで下さいませ。」
「「「・・・。」」」


固まる王子達。
あれ?


「あの、もしや私に何か?本日は王女殿下とのお別れに来たのですよね?」


他の意味があって来たなんて言わせないよ?


「ふふ、では、王様、王女殿下、私はこれで失礼いたします。」
「・・あ、あぁ、」
「来てくださり、感謝いたしますわ、ソウル様。」


王様と王女様へ声をかけ、言葉を失う王子達へ背を向け、歩き出す。
背中に、王子達の視線を強く受けながら。


「ーー・・はぁ、惜しいわ。」


独りごちる。
あの王子達で、遊べないなんて。


「ディア様?」
「分かってる、諦めるよ。」


諌めるコクヨウの声に肩を竦ませる。
嫉妬は嬉しいが。
しかし、不快にさせたい訳じゃない。


「僕達のディア様が悪女なんて言われるなんて、我慢できませんからね?」
「そっち!?」


気にするのは、そっちなの?
拍子抜け。


「でも、悪女って、褒め言葉なんだけど?」


私的には、ね?


「・・・ディア様?」
「はい、ごめんなさい。」


コクヨウさん。
その笑顔、とても怖いです。


「お遊びも、程々にしてくださいね、ディア様。」
「はーい。」


仕方ないから、諦めますか。
・・残念だけど。


「はぁ、次の国に期待しますか。」


王女を見送ったし。
さて、私達も次の国へ旅立ちましょう。

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