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★高等部1年生⑮
馬車が着くとわたし達は陛下がいる部屋に通された。
そこには、お母様、ハノン伯母様、レオ様、メアリー様、お義父様、お義母様、お祖父様、お祖母様、レオ様のお父様(前侯爵様)、そしてラウル様(アランの実のお父様)が勢揃いしていた。
ラウル様のことは実は陛下が調べた中でアランの父親だと分かり呼び出したと聞いていた。
さすが陛下!
これで全員揃ったわ。
◇ ◇ ◇
図書館での読書が終わり二人でお茶をしている時にお祖父様の話しになった。
「エイミーのお祖父様は、わたしの師匠なんだよ」
「ええ?お祖父様がですか?」
「ああ、若い時はかなり鍛えられたよ。何度逃げ出そうかと思ったよ。あれは鬼か悪魔だね」
「ふふふ。お祖父様は教え始めるとつい夢中になって我を忘れます。確かに鬼かも」
「君はハディッド領で育ったんだよね」
「はい、とても綺麗なところです。緑が多くて空がとても青くて空気がとっても美味しいんです」
「うん、あそこはいい所だよね」
「陛下もご存知なのですか?」
「わたしもあそこには幼い頃何度か遊びに行ったよ。君の母であるルディアとも遊んでたんだ。と言ってもルディアは小さくてよくわたしの後をついて回る可愛い子だったけどね」
「お母様を知っているのですね」
「ルディアにはこの前の舞踏会で久しぶりに会った。年月が経っても美しさは変わらなかったが、あの明るかったルディアがとても暗く感じたよ。やはりレオナルドとのことが今も尾を引いているのかな」
「お母様は、離縁してわたしが出来たことに気づいてとても悩んだと言ってました。死にたかったと言ってました。
なかなか子どもが出来なくて悩んでいたのにレオ様は浮気してメアリー様に子どもが出来たと聞いた時はすごく辛かったみたいです。なのに離縁してからわたしがお腹にいることがわかって、神様を恨んだと言ってました。それでもわたしを産んで育ててくれました。わたしはお母様が大好きです」
「陛下、わたしはまだ人を愛するという気持ちがわかりません。初恋を知らないんです。あ!カイル殿下との熱い友情は知っていますが!」
「うん、君たちの熱い友情ね」
陛下はクスクス笑って聞いてくれた。
「はい、だからわたし大人の人達の気持ちがよくわからないのです。どうして今もレオ様の話を聞くとパニックになるのかしら?離縁したんだからもう他人なのに。
レオ様はお母様を今だに愛しているらしいのです。なのにメアリー様に脅されて離縁が出来ないそうなんです」
「脅されてとは?」
「あ!陛下。これ以上は言えません。陛下は殿下ではなかったんだわ。つい殿下とお話しているつもりでいたわ」
わたしは陛下の前でお口を閉じた。
「エイミー、わたしも昔は殿下だったんだよ。だから大丈夫だ」
「いえ、それは違いますよね⁉︎」
そしてわたしは陛下に全てを話してしまったのだ。
いや、言わされたのだ。
それから数日後、陛下とのお茶の時間に聞かれた。
「エイミーは、大人の今の問題をどうするべきだと考えているのかい?」
「わたしですか?聞いているとみんな少しずつ誤解や勘違いからすれ違って歯車が狂ってきているのだと思います。
わたしならみんなに突撃して全員の前で文句言ってやります!我慢して何も言わないから相手の気持ちがわからないんです。メアリー様にももしかしたら何か理由があるのかもしれないし話を聞いてみたいと思います」
「ほお、突撃か…全員の前で文句を言うのか…面白そうだな。………うん、うん、そうしよう。エイミー、全員集めることにしよう」
「ええ!本当に集めてくださるのですか⁈」
「ああ、少し待っていてくれ。事実確認をしてから集める。もちろん君とアランも呼ぶからね」
「陛下、ありがとうございます。少しでも良い方向に行くように頑張ります!」
そこには、お母様、ハノン伯母様、レオ様、メアリー様、お義父様、お義母様、お祖父様、お祖母様、レオ様のお父様(前侯爵様)、そしてラウル様(アランの実のお父様)が勢揃いしていた。
ラウル様のことは実は陛下が調べた中でアランの父親だと分かり呼び出したと聞いていた。
さすが陛下!
これで全員揃ったわ。
◇ ◇ ◇
図書館での読書が終わり二人でお茶をしている時にお祖父様の話しになった。
「エイミーのお祖父様は、わたしの師匠なんだよ」
「ええ?お祖父様がですか?」
「ああ、若い時はかなり鍛えられたよ。何度逃げ出そうかと思ったよ。あれは鬼か悪魔だね」
「ふふふ。お祖父様は教え始めるとつい夢中になって我を忘れます。確かに鬼かも」
「君はハディッド領で育ったんだよね」
「はい、とても綺麗なところです。緑が多くて空がとても青くて空気がとっても美味しいんです」
「うん、あそこはいい所だよね」
「陛下もご存知なのですか?」
「わたしもあそこには幼い頃何度か遊びに行ったよ。君の母であるルディアとも遊んでたんだ。と言ってもルディアは小さくてよくわたしの後をついて回る可愛い子だったけどね」
「お母様を知っているのですね」
「ルディアにはこの前の舞踏会で久しぶりに会った。年月が経っても美しさは変わらなかったが、あの明るかったルディアがとても暗く感じたよ。やはりレオナルドとのことが今も尾を引いているのかな」
「お母様は、離縁してわたしが出来たことに気づいてとても悩んだと言ってました。死にたかったと言ってました。
なかなか子どもが出来なくて悩んでいたのにレオ様は浮気してメアリー様に子どもが出来たと聞いた時はすごく辛かったみたいです。なのに離縁してからわたしがお腹にいることがわかって、神様を恨んだと言ってました。それでもわたしを産んで育ててくれました。わたしはお母様が大好きです」
「陛下、わたしはまだ人を愛するという気持ちがわかりません。初恋を知らないんです。あ!カイル殿下との熱い友情は知っていますが!」
「うん、君たちの熱い友情ね」
陛下はクスクス笑って聞いてくれた。
「はい、だからわたし大人の人達の気持ちがよくわからないのです。どうして今もレオ様の話を聞くとパニックになるのかしら?離縁したんだからもう他人なのに。
レオ様はお母様を今だに愛しているらしいのです。なのにメアリー様に脅されて離縁が出来ないそうなんです」
「脅されてとは?」
「あ!陛下。これ以上は言えません。陛下は殿下ではなかったんだわ。つい殿下とお話しているつもりでいたわ」
わたしは陛下の前でお口を閉じた。
「エイミー、わたしも昔は殿下だったんだよ。だから大丈夫だ」
「いえ、それは違いますよね⁉︎」
そしてわたしは陛下に全てを話してしまったのだ。
いや、言わされたのだ。
それから数日後、陛下とのお茶の時間に聞かれた。
「エイミーは、大人の今の問題をどうするべきだと考えているのかい?」
「わたしですか?聞いているとみんな少しずつ誤解や勘違いからすれ違って歯車が狂ってきているのだと思います。
わたしならみんなに突撃して全員の前で文句言ってやります!我慢して何も言わないから相手の気持ちがわからないんです。メアリー様にももしかしたら何か理由があるのかもしれないし話を聞いてみたいと思います」
「ほお、突撃か…全員の前で文句を言うのか…面白そうだな。………うん、うん、そうしよう。エイミー、全員集めることにしよう」
「ええ!本当に集めてくださるのですか⁈」
「ああ、少し待っていてくれ。事実確認をしてから集める。もちろん君とアランも呼ぶからね」
「陛下、ありがとうございます。少しでも良い方向に行くように頑張ります!」
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