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81話
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あと少し。
あともうちょっと。
ミーシャ達ともこうして楽しく過ごせるのもあと少し。
そう思うと学校へ通うのも苦にならない。
同じ学校に通うフェリックス様達、二人の姿をたまに遠くで見かけるけど、少しずつ慣れてきた。
関わらなければもうただの他人。
ダイガットとフランソア様が二人でイチャイチャする姿に一度も傷つくことはなかったのにな。
本当に好きになった人が他の女性と過ごす姿を見るのはこんなに苦しかったんだ。
でもわたしの傍にはミーシャ達がいてくれる。
たまに放課後にミーシャの住む家へ遊びに行く。
そこには大好きなオリエ様が住んでいる。
そして今日も。
「ビアンカ様、いらっしゃい」
優しい笑顔と美味しいお菓子とお茶を用意して迎えてくださる。
今日は珍しくイアン様もお休みでわたしの顔を見ると和かに笑った。
「ビアンカ嬢、久しぶりだな」
「はい」
テーブルを囲みみんなでお茶を飲んでいると、イアン様がチラチラと私の様子を窺い、言いにくそうに声をかけてきた。
「あーー、ビアンカ嬢」
「はい?」
「元気にしているか?」
「はい」
「あーーー、その……陛下が君のことが、うん、その……」
「イアン、言いたいことがあるならはっきり言ったらいいでしょう?言いにくいのならやめておけばよかったのよ」
オリエ様の厳しい言葉に一瞬イアン様はたじろいだ。
「あーー、俺は苦手なんだよ。大体、国の重要なことをフェリックス一人に背負わせるなんて、なぁ?」
髪の毛をわしゃわしゃとしながら、イアン様はオリエ様を見て同意を求めた。
「フェリックス様は……ご自分で決めて受け入れたのでしょう?」
オリエ様の淡々とした言葉に「ああ、そうだな」とイアン様もうなずいた。
私はお二人の会話を聞きながら静かに言った。
「私はフェリックス様がお決めになったのなら仕方がないと思っております。ただ……それなら一言私に別れの言葉くらい言って欲しかった……」
「は?フェリックスは何も君に伝えていないのか?何も言わずにミリル殿下と婚約しようとしているのか?」
「ええ」
「うわっ、最低!」
ミーシャはずっと黙っていたのに耐えきれずにそう言うと、頬を膨らませ持っていたカップをテーブルにドンっと置いた。
「学校でもミリル殿下とくっついてイチャイチャしてるし、ほんとムカつく!まずはビアンカに地面に頭をつけて謝ってほしいわ!」
「それは……ちょっと…大袈裟じゃない?」
私は苦笑しながらミーシャを窘めた。
「ううん、絶対許せない!浮気する男なんて最低!いくら事情があっても許したらいけないと思う」
「……ああ……うん、そうだな。俺、仕事が残っていたから先に失礼するよ。ビアンカ嬢、陛下がいつでも相談に乗ると言ってたから、何かあったらオリエに声をかけてくれ。すぐに俺が話を通すからな」
イアン様はなぜか慌てて部屋を出て行った。
ミーシャとオリエ様は顔を見合わせクスクスと笑い出した。
「二人ともどうして笑い出したのですか?」
「ふふっ、イアン様自身も事情があったとはいえ、以前、わたしと結婚してすぐに側妃を娶られたの」
「え?」
「そうなんです。それもイチャイチャしまくって、オリエ様はそんなイアン様と離縁し捨ててこの国へとやってきたんです」
イアン様とオリエ様が一度は離縁したこと、二人はいろいろあったけど今やっと新たな関係を築いていることは知っている。
だけど……詳しい事情についてはあまり知らなかった。
二人は詳しくは話さなかったけど、イアン様が最低なんだとミーシャは言う。
オリエ様は「仕方がなかったことなの……それに彼、拗らせすぎて素直になれなかったの」と苦笑していた。
お二人が今幸せならそれでいいとは思う。
ただ、私に何かあっても国王に頼ろうとは思えない。だからオリエ様にお願いしてイアン様に「私はもうすぐ領地で過ごしますのでご心配なさらないでください」と伝えてもらうように頼んだ。
あともうちょっと。
ミーシャ達ともこうして楽しく過ごせるのもあと少し。
そう思うと学校へ通うのも苦にならない。
同じ学校に通うフェリックス様達、二人の姿をたまに遠くで見かけるけど、少しずつ慣れてきた。
関わらなければもうただの他人。
ダイガットとフランソア様が二人でイチャイチャする姿に一度も傷つくことはなかったのにな。
本当に好きになった人が他の女性と過ごす姿を見るのはこんなに苦しかったんだ。
でもわたしの傍にはミーシャ達がいてくれる。
たまに放課後にミーシャの住む家へ遊びに行く。
そこには大好きなオリエ様が住んでいる。
そして今日も。
「ビアンカ様、いらっしゃい」
優しい笑顔と美味しいお菓子とお茶を用意して迎えてくださる。
今日は珍しくイアン様もお休みでわたしの顔を見ると和かに笑った。
「ビアンカ嬢、久しぶりだな」
「はい」
テーブルを囲みみんなでお茶を飲んでいると、イアン様がチラチラと私の様子を窺い、言いにくそうに声をかけてきた。
「あーー、ビアンカ嬢」
「はい?」
「元気にしているか?」
「はい」
「あーーー、その……陛下が君のことが、うん、その……」
「イアン、言いたいことがあるならはっきり言ったらいいでしょう?言いにくいのならやめておけばよかったのよ」
オリエ様の厳しい言葉に一瞬イアン様はたじろいだ。
「あーー、俺は苦手なんだよ。大体、国の重要なことをフェリックス一人に背負わせるなんて、なぁ?」
髪の毛をわしゃわしゃとしながら、イアン様はオリエ様を見て同意を求めた。
「フェリックス様は……ご自分で決めて受け入れたのでしょう?」
オリエ様の淡々とした言葉に「ああ、そうだな」とイアン様もうなずいた。
私はお二人の会話を聞きながら静かに言った。
「私はフェリックス様がお決めになったのなら仕方がないと思っております。ただ……それなら一言私に別れの言葉くらい言って欲しかった……」
「は?フェリックスは何も君に伝えていないのか?何も言わずにミリル殿下と婚約しようとしているのか?」
「ええ」
「うわっ、最低!」
ミーシャはずっと黙っていたのに耐えきれずにそう言うと、頬を膨らませ持っていたカップをテーブルにドンっと置いた。
「学校でもミリル殿下とくっついてイチャイチャしてるし、ほんとムカつく!まずはビアンカに地面に頭をつけて謝ってほしいわ!」
「それは……ちょっと…大袈裟じゃない?」
私は苦笑しながらミーシャを窘めた。
「ううん、絶対許せない!浮気する男なんて最低!いくら事情があっても許したらいけないと思う」
「……ああ……うん、そうだな。俺、仕事が残っていたから先に失礼するよ。ビアンカ嬢、陛下がいつでも相談に乗ると言ってたから、何かあったらオリエに声をかけてくれ。すぐに俺が話を通すからな」
イアン様はなぜか慌てて部屋を出て行った。
ミーシャとオリエ様は顔を見合わせクスクスと笑い出した。
「二人ともどうして笑い出したのですか?」
「ふふっ、イアン様自身も事情があったとはいえ、以前、わたしと結婚してすぐに側妃を娶られたの」
「え?」
「そうなんです。それもイチャイチャしまくって、オリエ様はそんなイアン様と離縁し捨ててこの国へとやってきたんです」
イアン様とオリエ様が一度は離縁したこと、二人はいろいろあったけど今やっと新たな関係を築いていることは知っている。
だけど……詳しい事情についてはあまり知らなかった。
二人は詳しくは話さなかったけど、イアン様が最低なんだとミーシャは言う。
オリエ様は「仕方がなかったことなの……それに彼、拗らせすぎて素直になれなかったの」と苦笑していた。
お二人が今幸せならそれでいいとは思う。
ただ、私に何かあっても国王に頼ろうとは思えない。だからオリエ様にお願いしてイアン様に「私はもうすぐ領地で過ごしますのでご心配なさらないでください」と伝えてもらうように頼んだ。
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