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記憶の中で。
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「アイシャ!おいで!」
優しい手がわたしに差し出された。
この手が大好きで「うん!」と嬉しそうにその手を掴んだ。
その子の後ろ姿をいつも必死でついて回った。
かけっこしたりかくれんぼしたり、木登りしたり、湖に飛び込んで泳いだりもした。
「危ない!」
ボートに乗っていた時思わず魚に気を取られ身を乗り出して落ちそうになった。
男の子がわたしの体を必死で抱きしめて助けてくれた。
「あ、ありがとう」
「ダメだよ!ボートに乗っている時に立ったら!アイシャはお転婆なんだから!」
「ごめんなさい……でもどうしてもお魚がみたかったの……」
ああ、子供の頃のわたしは見るもの全てがキラキラして見えた。
毎日がワクワクして楽しかった。
いつも笑っていた気がする。
お父様はいつも忙しくて屋敷にはいなかったし、兄様は勉強が忙しくて同じ屋敷にいるはずなのに会うことがなかった。
お母様は……お父様が忙しいせいなのか、それとも屋敷にいるのが嫌だったのか……いつもどこかへ出掛けていた。
たまに顔を合わせると……とても冷たい目でわたしを見て……「邪魔よお退きなさい」と汚い物でも見るかのような目で睨まれた。
そんな日々の中、男の子と会う日が唯一の楽しみだった。
どうしてその子に会っていたのか、今考えてもわからない。でも会える日はとてもワクワクして、帰る時は寂しくて泣いていた。
屋敷に戻ると冷たい大人たちの視線の中息を殺しながら過ごした。
それでも優しいエインや馬丁やわたし付きのメイドたちがそばに居てくれて、それなりに居心地良く暮らしていた。
あの日……いとこのローゼお姉様とロザリア伯母様がこの屋敷に現れるまでは……
「もう外に遊びにいくことは許可しません」
お母様が屋敷にいない間、なぜか伯母様達が我がもの顔で屋敷で暮らし始めた。
家令のマークと侍女長はそんな二人のご機嫌を窺い、わたしを軽視するようになった。
「約束したの、お願い!今日だけは会いにいかせて!」
どんなに頼んでも屋敷から出してもらえない。
「お行儀が悪いわ。これからは礼儀作法の時間を増やさないと」
「いや!どうして勝手に決めるの?」
「まあ、なんて口の聞き方なの。マーク、鞭を持ってきなさい!大人に言い返すなんて!スカートを自分で持ち上げなさい!」
バシッ!バシッ!
わたしの太ももから血が滲んで赤くなっていく。
「い、いたい!」
「痛いのが嫌なら黙ってわたくしの言うことを聞きなさい!」
「アイシャって公爵令嬢のくせにマナーもちゃんと習ってないの?」
クスクス笑うローゼお姉様。
「伯母様、やめて!」
痛くて立っているのも辛い。
「おやめください!」
いつもわたしのそばに居てくれたメイドたちが慌てて止めてくれた。
なのに………
「主人に対して口を挟むとはどう言うつもりなの?あなた達はクビよ!」
「や、やだ!どうして?アンナ達をやめさせないで!」
「この屋敷を預かっているのはわたくしなの。わたくしに逆らう使用人なんて必要ないわ」
わたしのそばから大切な人が消えていく。
あの男の子は誰だったのかしら?もう顔すら覚えていない。
いつもそばに居てくれて「これからもずっと一緒にいようね」って約束したのに。
わたしが簡単に裏切った。
鞭で打たれたわたしはショックと太ももの痛みで熱を出して寝込んだ。
そして……その頃の記憶が曖昧で……
そして………わたしは、伯母様の求める『良い子』になった。
勉強も頑張った。でも勉強がローゼお姉様よりもできるようになったとわかったら、掃除や洗濯、料理などをするように命じられた。
両親がいる間だけは何もされない。
「わかってるわよね?もし誰かに助けを求めたらあなたの大切な使用人達はこの屋敷を追い出されるのよ?」
そうずっと言われ続けた。
そして見せしめでわたしを助けようとした使用人が辞めさせられた。
みんなは今どうしているのかしら?
どうしてわたしは………誰も助けられないのかしら?
何もできない弱いわたし……
声を出すこともできない……
無能だと笑われ、生きている資格もないと舌打ちされ、床を這いつくばって掃除をさせられる。
まともに勉強もさせてもらえない。
食事だって満足に食べられない。
「こんな子が王太子殿下の婚約者なんて殿下がお可哀想だわ」
何度も何度も言われ続けた。
苦しい………もう頑張らなくてもいいなら……わたしは……このまま……眠り続けたい………
「…………イシャ……」
「アイ……シャ……」
「………おねぇたん」
わたしの名を呼ぶのは誰?
お願い……もう戻りたくない……
現実の世界はあまりにも……過酷だもの。
✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎
アイシャがゴードンの屋敷に運ばれ、ゴードンが診察を行った。
「アイシャ嬢は危険な状態だ。今すぐにウィリアムと兄のマーカスを呼んでこい」
「わかりました、すぐに手配を致します」
そばに居たゴードンの執事が慌てて屋敷を飛び出した。
「ミィナ達はまだあの屋敷にいるのか?」
「はい、ミィナ達は突然姿を消して仕舞えば怪しまれると言ってアイシャ様を救出したあとも、そのまま使用人として残っております。そして向こうの状況を調べ尽くしてやると言っておりました」
ミィナの伝言を公爵家の影がゴードンに伝えた。
「わかった。ミィナ達にはしっかりあの屋敷で起きたことを調べさせよう。何があったのか、何が今まであっていたのか」
ゴードンの顔はとても険しく周囲にいた使用人達は怖くて近寄ることができなかった。
優しい手がわたしに差し出された。
この手が大好きで「うん!」と嬉しそうにその手を掴んだ。
その子の後ろ姿をいつも必死でついて回った。
かけっこしたりかくれんぼしたり、木登りしたり、湖に飛び込んで泳いだりもした。
「危ない!」
ボートに乗っていた時思わず魚に気を取られ身を乗り出して落ちそうになった。
男の子がわたしの体を必死で抱きしめて助けてくれた。
「あ、ありがとう」
「ダメだよ!ボートに乗っている時に立ったら!アイシャはお転婆なんだから!」
「ごめんなさい……でもどうしてもお魚がみたかったの……」
ああ、子供の頃のわたしは見るもの全てがキラキラして見えた。
毎日がワクワクして楽しかった。
いつも笑っていた気がする。
お父様はいつも忙しくて屋敷にはいなかったし、兄様は勉強が忙しくて同じ屋敷にいるはずなのに会うことがなかった。
お母様は……お父様が忙しいせいなのか、それとも屋敷にいるのが嫌だったのか……いつもどこかへ出掛けていた。
たまに顔を合わせると……とても冷たい目でわたしを見て……「邪魔よお退きなさい」と汚い物でも見るかのような目で睨まれた。
そんな日々の中、男の子と会う日が唯一の楽しみだった。
どうしてその子に会っていたのか、今考えてもわからない。でも会える日はとてもワクワクして、帰る時は寂しくて泣いていた。
屋敷に戻ると冷たい大人たちの視線の中息を殺しながら過ごした。
それでも優しいエインや馬丁やわたし付きのメイドたちがそばに居てくれて、それなりに居心地良く暮らしていた。
あの日……いとこのローゼお姉様とロザリア伯母様がこの屋敷に現れるまでは……
「もう外に遊びにいくことは許可しません」
お母様が屋敷にいない間、なぜか伯母様達が我がもの顔で屋敷で暮らし始めた。
家令のマークと侍女長はそんな二人のご機嫌を窺い、わたしを軽視するようになった。
「約束したの、お願い!今日だけは会いにいかせて!」
どんなに頼んでも屋敷から出してもらえない。
「お行儀が悪いわ。これからは礼儀作法の時間を増やさないと」
「いや!どうして勝手に決めるの?」
「まあ、なんて口の聞き方なの。マーク、鞭を持ってきなさい!大人に言い返すなんて!スカートを自分で持ち上げなさい!」
バシッ!バシッ!
わたしの太ももから血が滲んで赤くなっていく。
「い、いたい!」
「痛いのが嫌なら黙ってわたくしの言うことを聞きなさい!」
「アイシャって公爵令嬢のくせにマナーもちゃんと習ってないの?」
クスクス笑うローゼお姉様。
「伯母様、やめて!」
痛くて立っているのも辛い。
「おやめください!」
いつもわたしのそばに居てくれたメイドたちが慌てて止めてくれた。
なのに………
「主人に対して口を挟むとはどう言うつもりなの?あなた達はクビよ!」
「や、やだ!どうして?アンナ達をやめさせないで!」
「この屋敷を預かっているのはわたくしなの。わたくしに逆らう使用人なんて必要ないわ」
わたしのそばから大切な人が消えていく。
あの男の子は誰だったのかしら?もう顔すら覚えていない。
いつもそばに居てくれて「これからもずっと一緒にいようね」って約束したのに。
わたしが簡単に裏切った。
鞭で打たれたわたしはショックと太ももの痛みで熱を出して寝込んだ。
そして……その頃の記憶が曖昧で……
そして………わたしは、伯母様の求める『良い子』になった。
勉強も頑張った。でも勉強がローゼお姉様よりもできるようになったとわかったら、掃除や洗濯、料理などをするように命じられた。
両親がいる間だけは何もされない。
「わかってるわよね?もし誰かに助けを求めたらあなたの大切な使用人達はこの屋敷を追い出されるのよ?」
そうずっと言われ続けた。
そして見せしめでわたしを助けようとした使用人が辞めさせられた。
みんなは今どうしているのかしら?
どうしてわたしは………誰も助けられないのかしら?
何もできない弱いわたし……
声を出すこともできない……
無能だと笑われ、生きている資格もないと舌打ちされ、床を這いつくばって掃除をさせられる。
まともに勉強もさせてもらえない。
食事だって満足に食べられない。
「こんな子が王太子殿下の婚約者なんて殿下がお可哀想だわ」
何度も何度も言われ続けた。
苦しい………もう頑張らなくてもいいなら……わたしは……このまま……眠り続けたい………
「…………イシャ……」
「アイ……シャ……」
「………おねぇたん」
わたしの名を呼ぶのは誰?
お願い……もう戻りたくない……
現実の世界はあまりにも……過酷だもの。
✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎
アイシャがゴードンの屋敷に運ばれ、ゴードンが診察を行った。
「アイシャ嬢は危険な状態だ。今すぐにウィリアムと兄のマーカスを呼んでこい」
「わかりました、すぐに手配を致します」
そばに居たゴードンの執事が慌てて屋敷を飛び出した。
「ミィナ達はまだあの屋敷にいるのか?」
「はい、ミィナ達は突然姿を消して仕舞えば怪しまれると言ってアイシャ様を救出したあとも、そのまま使用人として残っております。そして向こうの状況を調べ尽くしてやると言っておりました」
ミィナの伝言を公爵家の影がゴードンに伝えた。
「わかった。ミィナ達にはしっかりあの屋敷で起きたことを調べさせよう。何があったのか、何が今まであっていたのか」
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