73 / 73
最終話
しおりを挟む
「ダミアン!ほら、おいで!!」
「にぃに!!」
リュシアンはもうすぐ王立学園へ入学する。そして、寮へ入り、この公爵家から巣立ってしまう。
ここから通うこともできるのにリュシアンは『僕は寮に入ります』と宣言されてしまった。
まだ10歳なのに、リュシアンは自分の意思をしっかり持っていて、彼は夢を叶えるために私の腕の中から巣立ってしまう。
『僕の夢は立派な騎士になることです。ダミアンに尊敬される騎士になってこの国を守りたい』
ネージュ様は今王太子殿下を護る近衛騎士団長として働かれている。
そんな父の背中を見て育ち尊敬している父を目指し、剣技を磨いている。
リュシアンは騎士科に入学する。
寮に入ったのも学園が終わればすぐに学園の隣にある稽古場に行けるからだ。稽古場のすぐそばに学園の寮がある。
朝目覚めてから眠りにつくまで剣の稽古をやりたい。
彼からそう言われた時、反対したかった。でもマシューからリュシアンの気持ちを優先してあげたいと説得されてしまった。
男の子の気持ちは父親であるマシューの方が理解しているみたい。
私はそこまで危険な仕事につかなくても……とつい思ってしまう。
伯爵の地位は約束されている。だから当主としての知識をこれからゆっくり勉強していけばいいのに。剣は趣味程度で嗜めばいいと思っていた。
でもリュシアンの剣を持っている時の真剣な顔を見てしまうと何もいえなくなる。
一度リュシアンに聞いたことがある。
『リュシアンはこの屋敷にいるのが嫌だと思ってる?ネージュ様と暮らしたい?』
『僕はマシュー父様を尊敬してる。優しくて頭が良くてカッコいいもん。父上のことも好きだよ。だけど僕が帰る場所は母様が居るこの屋敷。可愛いダミアンと大好きな母様、尊敬するマシュー父様がいるこの屋敷が僕のおうちだよ。でも僕は騎士になりたい。この国で一番強い騎士になりたいんだ』
目をキラキラさせてリュシアンが言った。
『………分かったわ、反対はしないわ。でもね、貴方が怪我をしないか、無理をして体を壊さないか心配なの。貴方はまだまだ10歳になったばかりなのよ?』
リュシアンを抱きしめた。まだまだ子供のリュシアン。なのにこの子はあまりにも早く私から巣立とうとしている。
私は愛情を親からもらえず育った。だからこそ子供達にはたくさんの愛を注いだ。
リュシアンが寮に入る日、ダミアンは「にぃに!」と後追いをして大泣きした。
私も仕事も用事もその日は何も入れず、リュシアンとゆっくり朝食を摂り、馬車に乗りリュシアンを寮へと送り届けた。
「行ってきます!」
リュシアンは笑顔で手を振った。
一度立ち止まって振り返った。
「母様!僕、母様の息子で良かった。僕を産んでくれてありがとう」
私の涙腺は崩壊した。
いつでも会える距離なのに、これからは毎日会うことはできない。
それだけで胸が苦しいのに、リュシアンのその一言が私の胸を締め付けた。
抱っこしていたダミアンはまだ2歳でよく状況がわからない。
だけど「かあしゃま?」と泣く私の頭をいい子いい子して撫でてくれた。
「リュシアン……私のもとに生まれてきてくれてありがとう。貴方を愛してるわ」
遠ざかったリュシアンに聞こえていないかもしれない。
でも、私は「愛してるの、リュシアン」ともう一度あの子の背中に囁いた。
そして腕の中にいるダミアンに「貴方のことも愛しているわ」と頬にキスを落とした。
隣に黙って立っていたマシューが私の肩をそっと抱き寄せた。
「リュシアンはまだまだ子供だ。何かあればすぐに駆けつけてあげられるように俺たちはそっと見守ってあげよう」
「うん」
前世の子供達は親からの庇護をしっかり受けて育つ。でもこの世界は、結婚も早いけど大人へと成長するのも早い。
それが誇らしくもあり寂しくもある。
リュシアンが15歳になったある日。
「母様、結婚したい人がいます」
突然のリュシアンの言葉に驚いた。15歳になったリュシアンが突然連れてきた少女は……
「ソフィア?」
面影があった。娘として育てたソフィアが目の前にいた。
「はい」
明るく可愛らしい印象。私が覚えているあの小さなソフィアのまま大きくなっていた。
「母様、彼女とは同じ学園で同級生として過ごしています。フィアと婚約させてください」
「ルシナ様………」
恐々と私を見つめるソフィア。養女として引き取られ幸せに暮らしていると報告は受けていた。
二人は幼い頃に数ヶ月間共に過ごしたが記憶には残っていないはず。なのに学園で再会して惹かれあったらしい。
リュシアンには婚約者はいなかった。ううん、作らなかった。
好きな人と結婚して欲しかった。私のように政略結婚はしてほしくなかった。
でもまさか……
運命の悪戯か……これこそ運命なのか。
「二人は好きあっているの?」
「はい、初めて会った時からフィアが好きでした」
「私もリュシアン様が好きです………幼い時共に過ごしたと知ったのは養父母に反対された時です」
「反対されたの?」
「はい、公爵夫人にはとてもご迷惑をおかけしたと聞きました。何度も諦めようと思いました。でも………」
「母様、僕はフィアを愛しています。諦めるなんてできません」
マシューは私の隣でただ黙って話を聞いていた。
私の答えは………
「二人を祝福してあげたい………でも世間は厳しいわ。もう忘れられてはいるかもしれない。でも二人が共にいれば心無い言葉に傷つくかもしれない……その覚悟はできているの?」
「僕はフィアじゃなければ結婚したくありません。全力で守ります」
「私はリュシアン様に守ってもらうだけではなく強くありたいです。悪いことはしていないのだから何を言われても平気です」
「養父母に大切にされて育ったのね?」
目を逸らさず真っ直ぐに人を見つめることができるソフィア。
「はい、愛していただきました」
「そう……リュシアン、向こうのご両親は説得できたの?」
「今頑張っているところです。なかなかお会いできないので手紙を送っています」
「良い返事はもらえないの?」
「………絶対もらいます」
「そう………メイサ、何か知ってる?」
私は控えていたメイドのメイサに声をかけた。メイサの夫の両親がソフィアの養父母だった。
「全く何も聞いておりません……でも義父は多分ソフィアのことが心配なのだと思います、とても可愛がって育てておりますし。それにルシナ様のお気持ちを考えると……その……」
言い淀むメイサ。
「メイサ、グリントンと話をしたいから呼んできてちょうだい」
メイサは急いで夫のグリントンを呼んできた。
「グリントン、リュシアンとソフィアの婚約の話を進めたいと思っているの。貴方からもご両親に話してちょうだい。私は賛成よ、好き合っているのなら反対はしないわ」
「しかし………」
グリントンは私のことを思って賛成はできないと渋った。
「グリントン、ルシナが賛成だと言っているんだ。俺も賛成だよ。もし誰かが何か言い出したら公爵家の力で全力で潰してやるさ」
「………旦那様……宜しいのでしょうか?」
ソフィアの両親のことはソフィア自身も聞かされていたようだ。もちろん私達の事情も。リュシアンも全て知っていた。
私自身は詳しく話してはいなかったのに、養父母が反対する理由を話したのだろう。
それでも二人は手を取り合い未来へ向かおうとしている。
「ルシナ、君は二人を認めるんだろう?」
マシューが優しい瞳を私に向けた。
「ええ、それが二人の幸せなら、私には反対する理由はないわ。ただ、ソフィアの養父母を説き伏せるのはリュシアン、貴方が頑張らないとね?グリントンも協力してくれると思うわ」
「「ありがとうございます」」
二人が顔を合わせて嬉しそうに微笑んだ。
そして………数年後………
愛し合う二人は幸せいっぱいの笑顔で愛を誓い合う。
その日ネージュ様と十数年ぶりに再会した。
マシューは「俺の顔だけ見てて」とやきもちを妬いて、彼には挨拶もさせてもらえず頭を下げるだけで終わった。
「マシュー、私が愛しているのは貴方だけよ?」
「俺も君だけを愛してる」
終
お付き合いいただきましてありがとうございました。
たくさんのご感想もありがとうございました。
そして、【内緒で死ぬことにした】のお話ですが、本日中に非公開とさせていただきたいと思っております。
手直しして書き直して新たに公開させてもらいたいと思っています。
一番好きな作品で、ずっと書き直したいと思っておりました。
皆様、いつも読んでいただきありがとうございます。
「にぃに!!」
リュシアンはもうすぐ王立学園へ入学する。そして、寮へ入り、この公爵家から巣立ってしまう。
ここから通うこともできるのにリュシアンは『僕は寮に入ります』と宣言されてしまった。
まだ10歳なのに、リュシアンは自分の意思をしっかり持っていて、彼は夢を叶えるために私の腕の中から巣立ってしまう。
『僕の夢は立派な騎士になることです。ダミアンに尊敬される騎士になってこの国を守りたい』
ネージュ様は今王太子殿下を護る近衛騎士団長として働かれている。
そんな父の背中を見て育ち尊敬している父を目指し、剣技を磨いている。
リュシアンは騎士科に入学する。
寮に入ったのも学園が終わればすぐに学園の隣にある稽古場に行けるからだ。稽古場のすぐそばに学園の寮がある。
朝目覚めてから眠りにつくまで剣の稽古をやりたい。
彼からそう言われた時、反対したかった。でもマシューからリュシアンの気持ちを優先してあげたいと説得されてしまった。
男の子の気持ちは父親であるマシューの方が理解しているみたい。
私はそこまで危険な仕事につかなくても……とつい思ってしまう。
伯爵の地位は約束されている。だから当主としての知識をこれからゆっくり勉強していけばいいのに。剣は趣味程度で嗜めばいいと思っていた。
でもリュシアンの剣を持っている時の真剣な顔を見てしまうと何もいえなくなる。
一度リュシアンに聞いたことがある。
『リュシアンはこの屋敷にいるのが嫌だと思ってる?ネージュ様と暮らしたい?』
『僕はマシュー父様を尊敬してる。優しくて頭が良くてカッコいいもん。父上のことも好きだよ。だけど僕が帰る場所は母様が居るこの屋敷。可愛いダミアンと大好きな母様、尊敬するマシュー父様がいるこの屋敷が僕のおうちだよ。でも僕は騎士になりたい。この国で一番強い騎士になりたいんだ』
目をキラキラさせてリュシアンが言った。
『………分かったわ、反対はしないわ。でもね、貴方が怪我をしないか、無理をして体を壊さないか心配なの。貴方はまだまだ10歳になったばかりなのよ?』
リュシアンを抱きしめた。まだまだ子供のリュシアン。なのにこの子はあまりにも早く私から巣立とうとしている。
私は愛情を親からもらえず育った。だからこそ子供達にはたくさんの愛を注いだ。
リュシアンが寮に入る日、ダミアンは「にぃに!」と後追いをして大泣きした。
私も仕事も用事もその日は何も入れず、リュシアンとゆっくり朝食を摂り、馬車に乗りリュシアンを寮へと送り届けた。
「行ってきます!」
リュシアンは笑顔で手を振った。
一度立ち止まって振り返った。
「母様!僕、母様の息子で良かった。僕を産んでくれてありがとう」
私の涙腺は崩壊した。
いつでも会える距離なのに、これからは毎日会うことはできない。
それだけで胸が苦しいのに、リュシアンのその一言が私の胸を締め付けた。
抱っこしていたダミアンはまだ2歳でよく状況がわからない。
だけど「かあしゃま?」と泣く私の頭をいい子いい子して撫でてくれた。
「リュシアン……私のもとに生まれてきてくれてありがとう。貴方を愛してるわ」
遠ざかったリュシアンに聞こえていないかもしれない。
でも、私は「愛してるの、リュシアン」ともう一度あの子の背中に囁いた。
そして腕の中にいるダミアンに「貴方のことも愛しているわ」と頬にキスを落とした。
隣に黙って立っていたマシューが私の肩をそっと抱き寄せた。
「リュシアンはまだまだ子供だ。何かあればすぐに駆けつけてあげられるように俺たちはそっと見守ってあげよう」
「うん」
前世の子供達は親からの庇護をしっかり受けて育つ。でもこの世界は、結婚も早いけど大人へと成長するのも早い。
それが誇らしくもあり寂しくもある。
リュシアンが15歳になったある日。
「母様、結婚したい人がいます」
突然のリュシアンの言葉に驚いた。15歳になったリュシアンが突然連れてきた少女は……
「ソフィア?」
面影があった。娘として育てたソフィアが目の前にいた。
「はい」
明るく可愛らしい印象。私が覚えているあの小さなソフィアのまま大きくなっていた。
「母様、彼女とは同じ学園で同級生として過ごしています。フィアと婚約させてください」
「ルシナ様………」
恐々と私を見つめるソフィア。養女として引き取られ幸せに暮らしていると報告は受けていた。
二人は幼い頃に数ヶ月間共に過ごしたが記憶には残っていないはず。なのに学園で再会して惹かれあったらしい。
リュシアンには婚約者はいなかった。ううん、作らなかった。
好きな人と結婚して欲しかった。私のように政略結婚はしてほしくなかった。
でもまさか……
運命の悪戯か……これこそ運命なのか。
「二人は好きあっているの?」
「はい、初めて会った時からフィアが好きでした」
「私もリュシアン様が好きです………幼い時共に過ごしたと知ったのは養父母に反対された時です」
「反対されたの?」
「はい、公爵夫人にはとてもご迷惑をおかけしたと聞きました。何度も諦めようと思いました。でも………」
「母様、僕はフィアを愛しています。諦めるなんてできません」
マシューは私の隣でただ黙って話を聞いていた。
私の答えは………
「二人を祝福してあげたい………でも世間は厳しいわ。もう忘れられてはいるかもしれない。でも二人が共にいれば心無い言葉に傷つくかもしれない……その覚悟はできているの?」
「僕はフィアじゃなければ結婚したくありません。全力で守ります」
「私はリュシアン様に守ってもらうだけではなく強くありたいです。悪いことはしていないのだから何を言われても平気です」
「養父母に大切にされて育ったのね?」
目を逸らさず真っ直ぐに人を見つめることができるソフィア。
「はい、愛していただきました」
「そう……リュシアン、向こうのご両親は説得できたの?」
「今頑張っているところです。なかなかお会いできないので手紙を送っています」
「良い返事はもらえないの?」
「………絶対もらいます」
「そう………メイサ、何か知ってる?」
私は控えていたメイドのメイサに声をかけた。メイサの夫の両親がソフィアの養父母だった。
「全く何も聞いておりません……でも義父は多分ソフィアのことが心配なのだと思います、とても可愛がって育てておりますし。それにルシナ様のお気持ちを考えると……その……」
言い淀むメイサ。
「メイサ、グリントンと話をしたいから呼んできてちょうだい」
メイサは急いで夫のグリントンを呼んできた。
「グリントン、リュシアンとソフィアの婚約の話を進めたいと思っているの。貴方からもご両親に話してちょうだい。私は賛成よ、好き合っているのなら反対はしないわ」
「しかし………」
グリントンは私のことを思って賛成はできないと渋った。
「グリントン、ルシナが賛成だと言っているんだ。俺も賛成だよ。もし誰かが何か言い出したら公爵家の力で全力で潰してやるさ」
「………旦那様……宜しいのでしょうか?」
ソフィアの両親のことはソフィア自身も聞かされていたようだ。もちろん私達の事情も。リュシアンも全て知っていた。
私自身は詳しく話してはいなかったのに、養父母が反対する理由を話したのだろう。
それでも二人は手を取り合い未来へ向かおうとしている。
「ルシナ、君は二人を認めるんだろう?」
マシューが優しい瞳を私に向けた。
「ええ、それが二人の幸せなら、私には反対する理由はないわ。ただ、ソフィアの養父母を説き伏せるのはリュシアン、貴方が頑張らないとね?グリントンも協力してくれると思うわ」
「「ありがとうございます」」
二人が顔を合わせて嬉しそうに微笑んだ。
そして………数年後………
愛し合う二人は幸せいっぱいの笑顔で愛を誓い合う。
その日ネージュ様と十数年ぶりに再会した。
マシューは「俺の顔だけ見てて」とやきもちを妬いて、彼には挨拶もさせてもらえず頭を下げるだけで終わった。
「マシュー、私が愛しているのは貴方だけよ?」
「俺も君だけを愛してる」
終
お付き合いいただきましてありがとうございました。
たくさんのご感想もありがとうございました。
そして、【内緒で死ぬことにした】のお話ですが、本日中に非公開とさせていただきたいと思っております。
手直しして書き直して新たに公開させてもらいたいと思っています。
一番好きな作品で、ずっと書き直したいと思っておりました。
皆様、いつも読んでいただきありがとうございます。
2,199
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(295件)
あなたにおすすめの小説
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
【完結】私は死んだ。だからわたしは笑うことにした。
彩華(あやはな)
恋愛
最後に見たのは恋人の手をとる婚約者の姿。私はそれを見ながら階段から落ちた。
目を覚ましたわたしは変わった。見舞いにも来ない両親にー。婚約者にもー。わたしは私の為に彼らをやり込める。わたしは・・・私の為に、笑う。
王太子妃は離婚したい
凛江
恋愛
アルゴン国の第二王女フレイアは、婚約者であり、幼い頃より想いを寄せていた隣国テルルの王太子セレンに嫁ぐ。
だが、期待を胸に臨んだ婚姻の日、待っていたのは夫セレンの冷たい瞳だった。
※この作品は、読んでいただいた皆さまのおかげで書籍化することができました。
綺麗なイラストまでつけていただき感無量です。
これまで応援いただき、本当にありがとうございました。
レジーナのサイトで番外編が読めますので、そちらものぞいていただけると嬉しいです。
https://www.regina-books.com/extra/login
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
結婚して5年、冷たい夫に離縁を申し立てたらみんなに止められています。
真田どんぐり
恋愛
ー5年前、ストレイ伯爵家の美しい令嬢、アルヴィラ・ストレイはアレンベル侯爵家の侯爵、ダリウス・アレンベルと結婚してアルヴィラ・アレンベルへとなった。
親同士に決められた政略結婚だったが、アルヴィラは旦那様とちゃんと愛し合ってやっていこうと決意していたのに……。
そんな決意を打ち砕くかのように旦那様の態度はずっと冷たかった。
(しかも私にだけ!!)
社交界に行っても、使用人の前でもどんな時でも冷たい態度を取られた私は周りの噂の恰好の的。
最初こそ我慢していたが、ある日、偶然旦那様とその幼馴染の不倫疑惑を耳にする。
(((こんな仕打ち、あんまりよーー!!)))
旦那様の態度にとうとう耐えられなくなった私は、ついに離縁を決意したーーーー。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
逃した番は他国に嫁ぐ
基本二度寝
恋愛
「番が現れたら、婚約を解消してほしい」
婚約者との茶会。
和やかな会話が落ち着いた所で、改まって座を正した王太子ヴェロージオは婚約者の公爵令嬢グリシアにそう願った。
獣人の血が交じるこの国で、番というものの存在の大きさは誰しも理解している。
だから、グリシアも頷いた。
「はい。わかりました。お互いどちらかが番と出会えたら円満に婚約解消をしましょう!」
グリシアに答えに満足したはずなのだが、ヴェロージオの心に沸き上がる感情。
こちらの希望を受け入れられたはずのに…、何故か、もやっとした気持ちになった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
元凶悪妃があっさり死んで逃げたのが腹立たしいな
ありがとうございます
完結乙です。
まず言える事は、マシューが報われて良かったですかね。
別に悪い事やミスして挽回する人間が悪なんて事はないですが、某亀有の警察官が言ってるとおり、マイナスの野郎が0になったからってチヤホヤするのは違うし、少ないながらも0から少ないプラスを維持するやつの方が偉いに決まってますからね。
なんか作者さんに限らず偶に後者が報われなかったり悪党に落とすパターンの作品が一定数あったので不安になりながら読んでましたわ。
あと、おばあちゃんと人格交代したのはマイナスだったし、ビンタマンと元サヤにしたかったら少なくとも最初に暴力振るわせたのは完全にアウトでしたね。アレで読者を敵に回した。
ありがとうございます
リュシアンが騎士を目指す為に寮に入ってまで親離れしたのは立派だなと思ったけど、たった15歳でまだ志半ばの学園も卒業してない段階でまさかのソフィアと婚約と言い出すとは、さすがルシナの息子だわと思ってしまった。
まあ、リュシアンは騎士がダメでも伯爵家を継ぐから、どちらにしても生活には困らないか。
リュシアンが宣言通りにちゃんと騎士になって、責任も取れる立場になってからだったら、何も思う事はないのに。
考えなしに動いて周りを振り回すルシナの遺伝子としか思えない。
ソフィアは貴族社会に残すには不安材料が多すぎて養子先にも困ったくらいなのに、2番目に引き取られた先がどうしてソフィアを貴族の子女が通う学園に入れたのかが謎。
貴族の学園って全員参加の義務教育だった?
なら仕方がないけど、ソフィアを貴族社会に戻す事は考えずに、地方の平民も通うような学校に通わせて、結婚は裕福な商会くらいにしておくのが良かったのでは。
義両親が、ソフィアがリュシアンに再び出会う可能性も考えずにソフィアを学園にやったとは思えないのに(だって同級生?)、結婚には反対ってちょっと意味不明かも。
ありがとうございます