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ダイアナ16歳 誰が襲ったのか。①
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殿下が去った後、王妃様はわたしの顔をまじまじと見た。
「で、何を隠しているのかしら?」
「え?」
「キースが慌てて王宮に来て貴女に会いたいと言ったの。それで貴女の部屋に呼び出しをしたらジャスティアに呼び出されていると聞いて慌ててこちらに顔を出したのよ」
ーーなるほど、突然の二人の参加はそう言うことだったのか。
「キースに事情を聞く暇もなかったから貴女からしっかり聞こうと思ったの。あー、そうね、キースの着替えもそろそろ終わったでしょう。わたしの宮でゆっくりと話しましょう」
そう言うと席を立ち、王妃様は歩き出した。わたしも慌てて後ろをついて行く。
その後を侍女や近衛騎士達もついて来た。
薔薇の見事な咲き方に思わず足を止めた王妃様。
「綺麗ね……この庭は前王妃が愛した場所なの……あの子のあんな姿を見たら悲しまれるわ……」
寂しそうに呟いてしばらく薔薇の花を眺めていた。
そして………「行きましょう」と言ってまた歩き出した。
わたしは何も言えず黙って王妃様について行った。
王妃様の宮に着くと、ソファに座らされて目の前に今度は美味しそうなアイスクリームを出された。
完全に餌付けされてしまった。
キース様の屋敷で昼食をいただき、美味しいスイーツにフルーツ、今度はアイスクリーム。
なのに胃はしっかり受け入れ態勢になっていた。
アイスを美味しくいただいているとキース様がやって来た。
「そこに座りなさい」
キース様はわたしの隣に座った。
ーー緊張するから出来れば別のソファに座って欲しかった。
なのに座ってすぐにキース様は………
「ダイアナ、今日不審者に襲われたと報告があった。何故すぐにうちの屋敷に戻らなかったんだ?呑気に殿下のお茶会に呼ばれているから驚いたよ」
「呑気?」
思わず何言ってるの!と思い聞き返した。
「わ、わたしは襲われて
『婚約解消を自分からするんだ!次は命はないぞ』
『お前は大人しく息を殺すように生きていればいいんだ!』と言われたんですよ!
そして何人かがそう言ったあと、扉をガンガン蹴って去っていって、とっても怖かったんです!」
「だったら何故俺に報告しない?俺のせいで怖い思いをしたのに!」
「あ……考えても見ませんでした。何より実家に戻るのが一番怖くて……王妃様の近くにいるのが一番安心だから………あ、あれ?……」
わたしはずっと不安だったんだ。
今やっと気がついた。思い出すと手が震える。
とにかくこの宮の自分の部屋に帰って来たかった。誰かに頼るなんてしたことないしどうしたらいいのかわからない。
自分にとって一番安心する場所はここだったんだ。
そう考えると張り詰めていたものがなくなり、涙が溢れて来た。
「……ごめんなさい……わたし……誰かに頼るなんて……思いつかなかった……」
涙が止まらない。
恥ずかしい、16歳にもなってこんなに泣くなんて……
王妃様はわたしのそばに来ると
「ダイアナ、もう大丈夫よ。キース、貴方の言い方はキツいのよ。心配ならもう少し言い方を考えなさい」
そう言って、わたしを抱きしめて頭を撫でてくれた。
泣き止まないといけないのに、迷惑かけるのに、涙はもっと溢れた。
王妃様は「怖かったのよね?誰にも頼れなくて辛い思いばかりして来たのだもの。守ってあげれなくてごめんなさいね」
ーー違う、
王妃様はわたしをあの実家から救い出してくれた。それにわたしが選んであの実家に今もいるのだもの。
だから泣き言は言ってはいけないのに……
「ダイアナ……すまない、怒ってるんじゃない、心配だったんだ」
キース様はどうしていいのか分からずにわたしの泣き顔を黙って見ていた。
「で、何を隠しているのかしら?」
「え?」
「キースが慌てて王宮に来て貴女に会いたいと言ったの。それで貴女の部屋に呼び出しをしたらジャスティアに呼び出されていると聞いて慌ててこちらに顔を出したのよ」
ーーなるほど、突然の二人の参加はそう言うことだったのか。
「キースに事情を聞く暇もなかったから貴女からしっかり聞こうと思ったの。あー、そうね、キースの着替えもそろそろ終わったでしょう。わたしの宮でゆっくりと話しましょう」
そう言うと席を立ち、王妃様は歩き出した。わたしも慌てて後ろをついて行く。
その後を侍女や近衛騎士達もついて来た。
薔薇の見事な咲き方に思わず足を止めた王妃様。
「綺麗ね……この庭は前王妃が愛した場所なの……あの子のあんな姿を見たら悲しまれるわ……」
寂しそうに呟いてしばらく薔薇の花を眺めていた。
そして………「行きましょう」と言ってまた歩き出した。
わたしは何も言えず黙って王妃様について行った。
王妃様の宮に着くと、ソファに座らされて目の前に今度は美味しそうなアイスクリームを出された。
完全に餌付けされてしまった。
キース様の屋敷で昼食をいただき、美味しいスイーツにフルーツ、今度はアイスクリーム。
なのに胃はしっかり受け入れ態勢になっていた。
アイスを美味しくいただいているとキース様がやって来た。
「そこに座りなさい」
キース様はわたしの隣に座った。
ーー緊張するから出来れば別のソファに座って欲しかった。
なのに座ってすぐにキース様は………
「ダイアナ、今日不審者に襲われたと報告があった。何故すぐにうちの屋敷に戻らなかったんだ?呑気に殿下のお茶会に呼ばれているから驚いたよ」
「呑気?」
思わず何言ってるの!と思い聞き返した。
「わ、わたしは襲われて
『婚約解消を自分からするんだ!次は命はないぞ』
『お前は大人しく息を殺すように生きていればいいんだ!』と言われたんですよ!
そして何人かがそう言ったあと、扉をガンガン蹴って去っていって、とっても怖かったんです!」
「だったら何故俺に報告しない?俺のせいで怖い思いをしたのに!」
「あ……考えても見ませんでした。何より実家に戻るのが一番怖くて……王妃様の近くにいるのが一番安心だから………あ、あれ?……」
わたしはずっと不安だったんだ。
今やっと気がついた。思い出すと手が震える。
とにかくこの宮の自分の部屋に帰って来たかった。誰かに頼るなんてしたことないしどうしたらいいのかわからない。
自分にとって一番安心する場所はここだったんだ。
そう考えると張り詰めていたものがなくなり、涙が溢れて来た。
「……ごめんなさい……わたし……誰かに頼るなんて……思いつかなかった……」
涙が止まらない。
恥ずかしい、16歳にもなってこんなに泣くなんて……
王妃様はわたしのそばに来ると
「ダイアナ、もう大丈夫よ。キース、貴方の言い方はキツいのよ。心配ならもう少し言い方を考えなさい」
そう言って、わたしを抱きしめて頭を撫でてくれた。
泣き止まないといけないのに、迷惑かけるのに、涙はもっと溢れた。
王妃様は「怖かったのよね?誰にも頼れなくて辛い思いばかりして来たのだもの。守ってあげれなくてごめんなさいね」
ーー違う、
王妃様はわたしをあの実家から救い出してくれた。それにわたしが選んであの実家に今もいるのだもの。
だから泣き言は言ってはいけないのに……
「ダイアナ……すまない、怒ってるんじゃない、心配だったんだ」
キース様はどうしていいのか分からずにわたしの泣き顔を黙って見ていた。
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