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新しい出会い。
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「おい!遅いぞ」
室長から怒鳴られた。
「セレン、これ頼む」
団長さんが必死で遠征の予算を出しているのに別の仕事を持ってきた。
室長をチラッと見ると舌打ちをしながら
「団長の仕事を先にしろ」
「はい」
この騎士団の事務室には15人しかいない。
もちろん別の書類とか雑務の仕事は隣の執務室があるのでそこで別の人たちが働いている。
ここはとにかくお金に関わることだけ。
だけど………
総勢千五百人分のお金のことをこなせる訳がない。まあ、実質王城勤務は五百人ほどなのでその人たちの分が主な仕事だけど。全体の予算の振り分けや監査はやはりここが全てを担っている。
他はその地域の事務の人がすることになっている。
それでもみんな残業だしいつも室長は機嫌が悪い。
「お腹空いたあ」
わたしが疲れて机に突っ伏すと隣のリィゼがお腹をさすりながら「わたしも!そろそろ休憩しない?」と誘ってきた。
チラッと室長の席を見ると席を外していた。
「行く?」「行こう」
今日の室長はいつも以上に不機嫌。
今度の遠征に第二王子が参加するらしく、準備が大変らしい。予算もいつものようにギリギリで組むことが出来ず、騎士団全体の年間予算が足りなくなりそうで頭を抱えている。
足りない分は王子の予算から出して貰うように交渉すればいいのに。
なんて思ったことをエリザベス様に話したら第二王子に伝わって本当に予算が下りた。
ーーいいことしたわ!
と思ったのに次の日室長と団長に呼ばれてすっごい剣幕で説教をされた。
「お前はなんてことを言うんだ!」
「こんな事は騎士団始まって以来だ」
二人の説教は長くて疲れた。おかげでわたしは最近ブラックリストに載っている。
“何をしでかすかわからない”と。
だけど、そのおかげかよくわからないけど最近エリザベス様に呼ばれて会いに行くと、何故か第二王子も一緒にお茶をするようになった。
「君が噂のセレンだね?」
「はい、セレン・コルディと申します。この前は失礼なことを提案してしまい申し訳ございませんでした」
ーーとりあえず謝る。これしかない。
「え?そんなことないよ。僕はお金のことをよくわかっていなかったんだ。僕が遠征に参加する回数が最近多かったからね。君たち事務の人にとっては頭を抱えていたんだろう?すまなかったね」
「とんでもないです。ただ、予算は限られているのでどうやって捻くり出すか悩んでおりまして」
「お兄様、セレンは優秀なのよ?騎士団の無駄な支出はカットして出来るだけ騎士のみんなの食事の内容を改善したり、必要な道具や整備にもっとお金が使えるようにと提案してるの」
「あ、だからか。遠征の時の食事がかなり良くなったんだ」
「え?気がつかれました?干し肉と乾燥野菜だけでは美味しくないので、新鮮な野菜を出来るだけ保存できるように工夫したり、ピクルスを作ることで野菜もそのまま美味しく食べられるし、サンドイッチなどにも挟めるし、それからハムやチーズは燻製にすれば日持ちがするし、ジャムも日持ちがいいのです」
「セレン、落ち着いて」
エリザベス様がクスクス笑い出した。
「ごめんなさい。つい興奮してしまいました」
「料理が好きなの?」第二王子が聞いてきた。
「はい、子供の頃母がお菓子の作り方を教えてくれたんです。それからは嫌なことがあったり悲しくなるとお菓子を作って気を紛らわせるようになったんです。
だんだんお菓子以外の料理も楽しくなってしまって、今は遠征の時の料理のレシピを我が家の料理長と考えるのが楽しいんです。あと騎士団の人達の食事がお肉ばかりで偏っているので野菜やお魚も食べて欲しくて、色々考えています」
「ねっ?お兄様セレンって素敵でしょう?」
「ああ、今度騎士団の食堂へ行ってみよう」
「わたしも行きたいです」
エリザベス様が目をキラキラさせてわたしを見た、
わたしは両手を思いっきり振り「ダメですよ、お二人が来る場所ではありません」とお断りした。
「僕が鍛錬の時なら行っても構わないだろう?」
「護衛の方達が納得してくれれば……でも王宮料理を食べられるお方の口には合わないと思います」
「僕は遠征の時はみんなと同じものを口にしているからね」
「そうでした」
そんな会話からなんだか親しみを感じて第二王子はいい人なのだとわたしもつい思い始めた。
「殿下、ではいつか食堂に食べに来てください。その日のおすすめを教えますので」
「うん、頼むよ」
「その時は絶対わたしも行くわ」
わたしはエリザベス様の言葉には返事しないことにした。あんなむさ苦しいところにこんな可憐なお姫様を連れて行くわけにはいかない。
第二王子だって本当は行かせたくないのに。
それから、数日後、わたしが仕事をしている事務室に本当に第二王子が近衛騎士達を引き連れてやって来た。
「セレン、今日のおすすめを聞きに来たよ」
キラキラした笑顔でわたしを見る第二王子。
そして今度は何をやらかした?と言う顔をした室長。
「おっほん、みんな整列。挨拶だ」
室長の掛け声にみんな席を立ち、横に一斉に並んだ。
全員でなんて言うのかしら?
わたしが室長をチラッと見ると室長も並ばせたはいいけどなんと挨拶をするべきか悩んでいるようだ。
そしてーー
「第二王子殿下にご挨拶申し上げます」
室長の言葉に合わせてみんなも「「「ご挨拶申し上げます」」」と、なんとかフツーにご挨拶した。
殿下は爽やかな笑顔で「みんなありがとう」と言った。
そして席に座ろうとしたわたしのそばに来て
「セレンを少し借りてもいいかな?」と室長にこれまた爽やかな笑顔で聞いた殿下。
「はい、いくらでもお使いください」
ーーわたしはモノではないのだけど。
室長は、『さっさといけ』と手でしっしっとあしらわれた。
「室長、では行って参ります」
隣の席のリィゼが心配そうにわたしを見た。
「大丈夫、心配しないで」小さな声でリィゼに言ってから事務室を出た。
「今日のおすすめは?」
「それは食堂に行ってからのお楽しみです。近衛騎士さん達の方が詳しいのでは?」
騎士の方を見るとニコッと笑ってきた。
「今なら普通に話しても大丈夫だよ」
殿下の言葉に普段寡黙な騎士達が話しかけてきた。
「セレン嬢、君のおかげで美味しい食事が食べられるようになった感謝するよ」
「いやいや、わたしは何もしてません」
「君が食事の予算を増やすように助言したと聞いている」
「おかげで不思議に体の調子もいいんだ」
ーーうん、褒められるとなんだか嬉しい。公爵家にいた頃は感謝されることは少なかった。もちろん使用人達から感謝されたけど、スティーブ様なんか褒めてもくれなかった。
殿下は「お昼はまだなんだろう?一緒に食べよう」と言われ、食堂に第二王子殿下とエリートの近衛騎士達とわたしは食事をした。
今日のメニューは白身魚のフライときのこたっぷりのクリームソースがけ。それに彩野菜のサラダ。カボチャのスープ。
それからパンは食べ放題。
残ったクリームソースをパンに付けて食べると絶品だと殿下に教えたら騎士達が隣で苦笑していた。
だけどみんなわたしの言う通りにして、
「確かに」と頷いてくれた。
それからわたしは第二王子殿下と近衛騎士さん達と仲良くなった。
本当にそれからはちょくちょく一緒に食事をするようになった。もちろん食堂でだけなんだけど。
エリザベス様にはそのことはいまだに内緒にしている。やっぱり男性が多いあんなところに姫は連れてはいけない。
室長から怒鳴られた。
「セレン、これ頼む」
団長さんが必死で遠征の予算を出しているのに別の仕事を持ってきた。
室長をチラッと見ると舌打ちをしながら
「団長の仕事を先にしろ」
「はい」
この騎士団の事務室には15人しかいない。
もちろん別の書類とか雑務の仕事は隣の執務室があるのでそこで別の人たちが働いている。
ここはとにかくお金に関わることだけ。
だけど………
総勢千五百人分のお金のことをこなせる訳がない。まあ、実質王城勤務は五百人ほどなのでその人たちの分が主な仕事だけど。全体の予算の振り分けや監査はやはりここが全てを担っている。
他はその地域の事務の人がすることになっている。
それでもみんな残業だしいつも室長は機嫌が悪い。
「お腹空いたあ」
わたしが疲れて机に突っ伏すと隣のリィゼがお腹をさすりながら「わたしも!そろそろ休憩しない?」と誘ってきた。
チラッと室長の席を見ると席を外していた。
「行く?」「行こう」
今日の室長はいつも以上に不機嫌。
今度の遠征に第二王子が参加するらしく、準備が大変らしい。予算もいつものようにギリギリで組むことが出来ず、騎士団全体の年間予算が足りなくなりそうで頭を抱えている。
足りない分は王子の予算から出して貰うように交渉すればいいのに。
なんて思ったことをエリザベス様に話したら第二王子に伝わって本当に予算が下りた。
ーーいいことしたわ!
と思ったのに次の日室長と団長に呼ばれてすっごい剣幕で説教をされた。
「お前はなんてことを言うんだ!」
「こんな事は騎士団始まって以来だ」
二人の説教は長くて疲れた。おかげでわたしは最近ブラックリストに載っている。
“何をしでかすかわからない”と。
だけど、そのおかげかよくわからないけど最近エリザベス様に呼ばれて会いに行くと、何故か第二王子も一緒にお茶をするようになった。
「君が噂のセレンだね?」
「はい、セレン・コルディと申します。この前は失礼なことを提案してしまい申し訳ございませんでした」
ーーとりあえず謝る。これしかない。
「え?そんなことないよ。僕はお金のことをよくわかっていなかったんだ。僕が遠征に参加する回数が最近多かったからね。君たち事務の人にとっては頭を抱えていたんだろう?すまなかったね」
「とんでもないです。ただ、予算は限られているのでどうやって捻くり出すか悩んでおりまして」
「お兄様、セレンは優秀なのよ?騎士団の無駄な支出はカットして出来るだけ騎士のみんなの食事の内容を改善したり、必要な道具や整備にもっとお金が使えるようにと提案してるの」
「あ、だからか。遠征の時の食事がかなり良くなったんだ」
「え?気がつかれました?干し肉と乾燥野菜だけでは美味しくないので、新鮮な野菜を出来るだけ保存できるように工夫したり、ピクルスを作ることで野菜もそのまま美味しく食べられるし、サンドイッチなどにも挟めるし、それからハムやチーズは燻製にすれば日持ちがするし、ジャムも日持ちがいいのです」
「セレン、落ち着いて」
エリザベス様がクスクス笑い出した。
「ごめんなさい。つい興奮してしまいました」
「料理が好きなの?」第二王子が聞いてきた。
「はい、子供の頃母がお菓子の作り方を教えてくれたんです。それからは嫌なことがあったり悲しくなるとお菓子を作って気を紛らわせるようになったんです。
だんだんお菓子以外の料理も楽しくなってしまって、今は遠征の時の料理のレシピを我が家の料理長と考えるのが楽しいんです。あと騎士団の人達の食事がお肉ばかりで偏っているので野菜やお魚も食べて欲しくて、色々考えています」
「ねっ?お兄様セレンって素敵でしょう?」
「ああ、今度騎士団の食堂へ行ってみよう」
「わたしも行きたいです」
エリザベス様が目をキラキラさせてわたしを見た、
わたしは両手を思いっきり振り「ダメですよ、お二人が来る場所ではありません」とお断りした。
「僕が鍛錬の時なら行っても構わないだろう?」
「護衛の方達が納得してくれれば……でも王宮料理を食べられるお方の口には合わないと思います」
「僕は遠征の時はみんなと同じものを口にしているからね」
「そうでした」
そんな会話からなんだか親しみを感じて第二王子はいい人なのだとわたしもつい思い始めた。
「殿下、ではいつか食堂に食べに来てください。その日のおすすめを教えますので」
「うん、頼むよ」
「その時は絶対わたしも行くわ」
わたしはエリザベス様の言葉には返事しないことにした。あんなむさ苦しいところにこんな可憐なお姫様を連れて行くわけにはいかない。
第二王子だって本当は行かせたくないのに。
それから、数日後、わたしが仕事をしている事務室に本当に第二王子が近衛騎士達を引き連れてやって来た。
「セレン、今日のおすすめを聞きに来たよ」
キラキラした笑顔でわたしを見る第二王子。
そして今度は何をやらかした?と言う顔をした室長。
「おっほん、みんな整列。挨拶だ」
室長の掛け声にみんな席を立ち、横に一斉に並んだ。
全員でなんて言うのかしら?
わたしが室長をチラッと見ると室長も並ばせたはいいけどなんと挨拶をするべきか悩んでいるようだ。
そしてーー
「第二王子殿下にご挨拶申し上げます」
室長の言葉に合わせてみんなも「「「ご挨拶申し上げます」」」と、なんとかフツーにご挨拶した。
殿下は爽やかな笑顔で「みんなありがとう」と言った。
そして席に座ろうとしたわたしのそばに来て
「セレンを少し借りてもいいかな?」と室長にこれまた爽やかな笑顔で聞いた殿下。
「はい、いくらでもお使いください」
ーーわたしはモノではないのだけど。
室長は、『さっさといけ』と手でしっしっとあしらわれた。
「室長、では行って参ります」
隣の席のリィゼが心配そうにわたしを見た。
「大丈夫、心配しないで」小さな声でリィゼに言ってから事務室を出た。
「今日のおすすめは?」
「それは食堂に行ってからのお楽しみです。近衛騎士さん達の方が詳しいのでは?」
騎士の方を見るとニコッと笑ってきた。
「今なら普通に話しても大丈夫だよ」
殿下の言葉に普段寡黙な騎士達が話しかけてきた。
「セレン嬢、君のおかげで美味しい食事が食べられるようになった感謝するよ」
「いやいや、わたしは何もしてません」
「君が食事の予算を増やすように助言したと聞いている」
「おかげで不思議に体の調子もいいんだ」
ーーうん、褒められるとなんだか嬉しい。公爵家にいた頃は感謝されることは少なかった。もちろん使用人達から感謝されたけど、スティーブ様なんか褒めてもくれなかった。
殿下は「お昼はまだなんだろう?一緒に食べよう」と言われ、食堂に第二王子殿下とエリートの近衛騎士達とわたしは食事をした。
今日のメニューは白身魚のフライときのこたっぷりのクリームソースがけ。それに彩野菜のサラダ。カボチャのスープ。
それからパンは食べ放題。
残ったクリームソースをパンに付けて食べると絶品だと殿下に教えたら騎士達が隣で苦笑していた。
だけどみんなわたしの言う通りにして、
「確かに」と頷いてくれた。
それからわたしは第二王子殿下と近衛騎士さん達と仲良くなった。
本当にそれからはちょくちょく一緒に食事をするようになった。もちろん食堂でだけなんだけど。
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