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なんだかな。
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あのエディ様とエリザベス様が結婚?
あまりの衝撃に一瞬頭が真っ白になった。
「な、なんで?そんな話出たことありませんよね?そ、そこに……愛はあるのですか?」
「もうセレンったら、愛なんてあるわけないじゃないの」
「ないのに……結婚?そんな……エリザベス様はそれでいいのですか?」
「うーん、一つ年下だけど公爵家の跡取りとして今は頑張っているの。それにとても優しいし、わたしを尊重してくれるわ。特に不満はないわ」
「……エディ様なら確かに優しいしエリザベス様を大切にしてくれると思います。でも流石に驚きました」
「わたしが嫁げる貴族ってあまりいなかったのよ。婚約者がいなくて家格が釣り合う相手がね。
スティーブ様は白い結婚とは言え離縁したばかりだから名前は挙がったのだけど却下されたわ。
そんな時エディ様が公爵家を継ぐことが決まり婚約者がまだいない彼と結婚することが決まったのよ。彼は後継者としての教育は受けていなかったでしょう?この国で公爵になるにはまだ若いし力がなさすぎたの。
だからわたしが降嫁することで王家の後ろ盾が貰えるでしょう?王家としてもかなりの財産を持っている公爵家と親族になれるのはとても助かるのよ」
クスッと笑って「愛はないけどお互い尊重し合えるいい関係を築いているの。もしかしたらいつか愛が芽生えるかもしれないし」と爽やかに笑った。
「……そんな関係もあるんですね……」
目覚めたばかりのわたしにはまだ理解し難く、だけど全くわからないわけでもなく。
それにスティーブ様が公爵家を出たこともショックだったし、我が家が焼けてしまったこともショックだった。
ただ一つみんなが無事だったことだけ、ほんとうに、ほんとおに、それだけはよかった。
その後マリアナが病室にやって来て
「セレンの馬鹿!ずっと心配したんだから!もうこんなところにいないで帰ろう。みんな待っているわ」
わたしの腕をガシッと持って本当に今すぐに出て行こうとする。
「ま、待って、勝手に帰るわけにはいかないわ。お医者様に許可をいただいてからじゃないと。それにわたし病衣を着ているのよ?このまま外には出られないわ」
「あっ……ごめんなさい。まずは服を用意しないといけないわよね。待ってて、取りに行ってもらうわ。退院の許可も今すぐにもぎ取ってくるから」
マリアナはそう言い残して病室を後にした。
わたしはまだどうしていいのかわからずマリアナの言う通りにしようと決めた。
屋敷の者に会いたい。
そして可愛いサムエルに癒されたい。
マリアナの行動力でわたしはすぐさま服に着替えて髪を下ろしたままマリアナが櫛を梳かしてくれた。
ーーよかった、浄化魔法を覚えておいて。
臭くはないわよね?
馬車に乗りマリアナの屋敷に向かう前に少し遠回りをしてわたしが住んでいた屋敷の前を通ってくれた。
焼けた後そのままになっている屋敷は、真っ黒くなった木がそのまま柱として残されていた。
まだ焼け跡が一年経ってもなまなましくなこっていたのはわたしのために残してくれていたから。
これを見て納得するしかない。
かなり酷い火事だったのに、使用人達に何もなかったのが不幸中の幸いなんだと思うしかなかった。
マリアナの屋敷に行くと、サムエル達が迎えてくれた。みんなわたしを見て喜びながらも大泣きしてくれた。
本人はあの眠りについた日から気分は数日なのに、周りは髪型や服装も変わっていてサムエルは大きくなっているし、なんとも一人取り残された気分。
それでもマリエルの可愛い息子がスヤスヤ眠る姿を見て一番時が経ったのだと実感した。
これからどうしようかしら。
あまりの衝撃に一瞬頭が真っ白になった。
「な、なんで?そんな話出たことありませんよね?そ、そこに……愛はあるのですか?」
「もうセレンったら、愛なんてあるわけないじゃないの」
「ないのに……結婚?そんな……エリザベス様はそれでいいのですか?」
「うーん、一つ年下だけど公爵家の跡取りとして今は頑張っているの。それにとても優しいし、わたしを尊重してくれるわ。特に不満はないわ」
「……エディ様なら確かに優しいしエリザベス様を大切にしてくれると思います。でも流石に驚きました」
「わたしが嫁げる貴族ってあまりいなかったのよ。婚約者がいなくて家格が釣り合う相手がね。
スティーブ様は白い結婚とは言え離縁したばかりだから名前は挙がったのだけど却下されたわ。
そんな時エディ様が公爵家を継ぐことが決まり婚約者がまだいない彼と結婚することが決まったのよ。彼は後継者としての教育は受けていなかったでしょう?この国で公爵になるにはまだ若いし力がなさすぎたの。
だからわたしが降嫁することで王家の後ろ盾が貰えるでしょう?王家としてもかなりの財産を持っている公爵家と親族になれるのはとても助かるのよ」
クスッと笑って「愛はないけどお互い尊重し合えるいい関係を築いているの。もしかしたらいつか愛が芽生えるかもしれないし」と爽やかに笑った。
「……そんな関係もあるんですね……」
目覚めたばかりのわたしにはまだ理解し難く、だけど全くわからないわけでもなく。
それにスティーブ様が公爵家を出たこともショックだったし、我が家が焼けてしまったこともショックだった。
ただ一つみんなが無事だったことだけ、ほんとうに、ほんとおに、それだけはよかった。
その後マリアナが病室にやって来て
「セレンの馬鹿!ずっと心配したんだから!もうこんなところにいないで帰ろう。みんな待っているわ」
わたしの腕をガシッと持って本当に今すぐに出て行こうとする。
「ま、待って、勝手に帰るわけにはいかないわ。お医者様に許可をいただいてからじゃないと。それにわたし病衣を着ているのよ?このまま外には出られないわ」
「あっ……ごめんなさい。まずは服を用意しないといけないわよね。待ってて、取りに行ってもらうわ。退院の許可も今すぐにもぎ取ってくるから」
マリアナはそう言い残して病室を後にした。
わたしはまだどうしていいのかわからずマリアナの言う通りにしようと決めた。
屋敷の者に会いたい。
そして可愛いサムエルに癒されたい。
マリアナの行動力でわたしはすぐさま服に着替えて髪を下ろしたままマリアナが櫛を梳かしてくれた。
ーーよかった、浄化魔法を覚えておいて。
臭くはないわよね?
馬車に乗りマリアナの屋敷に向かう前に少し遠回りをしてわたしが住んでいた屋敷の前を通ってくれた。
焼けた後そのままになっている屋敷は、真っ黒くなった木がそのまま柱として残されていた。
まだ焼け跡が一年経ってもなまなましくなこっていたのはわたしのために残してくれていたから。
これを見て納得するしかない。
かなり酷い火事だったのに、使用人達に何もなかったのが不幸中の幸いなんだと思うしかなかった。
マリアナの屋敷に行くと、サムエル達が迎えてくれた。みんなわたしを見て喜びながらも大泣きしてくれた。
本人はあの眠りについた日から気分は数日なのに、周りは髪型や服装も変わっていてサムエルは大きくなっているし、なんとも一人取り残された気分。
それでもマリエルの可愛い息子がスヤスヤ眠る姿を見て一番時が経ったのだと実感した。
これからどうしようかしら。
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