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エディ様には悪いのだけど。
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「エディ様……ごめんなさい。やはりわたしには無理です。たぶん話をしたとしても喧嘩になるか言い合いになるか貶し合いになるか、それともお互い話すことすらしなくなるか……想像しただけでも上手くいかないのでやめておきます。
スティーブ様も大人です。それで死ぬのも本人の意思です。もちろん目の前で死にそうになっていたらその時はわたしが助けてあげますが……」
冷たい言い方しか出来ないけどこれがわたしの精一杯の気持ちだ。
「ごめん、こちらの都合でこんな話をして。でもセレンの元気な姿に会えて本当に良かった。屋敷のみんなにもセレンのこと話しておくよ。いつかわだかまりが取れて君が我が家に遊びに来れる日を楽しみに待ってる」
エリザベス様も帰り際わたしを抱きしめて「セレンごめんなさい。貴女に嫌な思いをさせて。でもわたしは二人に幸せになって欲しいと思ったの」
「うん、わかっています。だけどわたしの幸せはスティーブ様と元に戻ることではないの。第二王子にも伝えておいてくださいね?余計な気遣いはいりませんと」
「ふふ、みんな貴女の幸せを祈っているの」
「ありがとうございます。わたしもいつか好きな人が出来たら結婚して幸せな家庭を築きます……好きな人が出来たらですが」
ーーうん、恋愛にいい思い出はないのでなさそうだけど。
そのあとマリアナはしっかりエディ様を捕まえて話をしていた。わたしはエリザベス様とお別れの挨拶をしてから可愛いアラン君とサムエルとそれこそ愛のある時間を過ごした。絵本を読んだり歌を歌ったり。
もう可愛くて癒されるってこのことなのね!と思えるくらい二人は可愛かった。
寮に帰ると現実が待っていた。
「はあ、洗濯物を寮母さんにお願いして、掃除は……うん、次の休みの日でいいや」
ーーわたしは相変わらず掃除や片付けは苦手。
結婚するなら旦那様じゃなくてお嫁さんが欲しいわ。
元貴族、そして一年間寝込む前は屋敷の主人として過ごしてきた。
掃除や片付けはやはり不得手なのよね。
散らかった部屋を見ながら、ベッドに転がり目を瞑る。
しっかり断ったので終わったはずなのに、思い出すのは彼と離縁した日の彼の顔だった。
何か言いたそうにしていたな。
「……………
…………お腹空いたな」
ぼーっとしていて外が暗くなったことにも気が付かなかった。
食堂へ行き夕飯を食べることにした。
「今夜は飲み会どうする?」
誰かしら飲み会に誘ってくるけど「今日はパスです、大人しく食事をして寝ます」
「えー、セレンの料理今日は食べれないの?」
「疲れてるので無理!」
「じゃあまた今度、約束だからね?」
「了解です!」
一人で食堂で食事をしていると寮母さんがやって来た。
「セレン、これ実家からの手紙が届いているわよ」
「実家?」
もう3年以上のご無沙汰なのに、一体何の用事があるのかしら?
「ありがとうございます」
一応受け取りチラッと手紙を見たけど読む気になれずそのまま部屋に持ち帰った。
放っておけば読んでないから何も知らずに終わるかしら?うん、そうしておこう。
わたしは手紙を読まずに床に放り投げて無視することにした。
お父様は悪い人ではない。だけどすぐ人に騙されるしすぐ人の言いなりになるし、わたしのことを思ってはくれているのだろうけど、実際はわたしの気持ちなんて考えてくれていない。
お兄様がそろそろ爵位を継ぐのかしら?
ふとそう思ってチラッと手紙に目をやった。
いやこの手紙は『ふこうのてがみよ』絶対!
やっぱり気にしたら負け!
そう思いお腹も膨らんだので今日のところはゆっくり眠ることにした。
スティーブ様も大人です。それで死ぬのも本人の意思です。もちろん目の前で死にそうになっていたらその時はわたしが助けてあげますが……」
冷たい言い方しか出来ないけどこれがわたしの精一杯の気持ちだ。
「ごめん、こちらの都合でこんな話をして。でもセレンの元気な姿に会えて本当に良かった。屋敷のみんなにもセレンのこと話しておくよ。いつかわだかまりが取れて君が我が家に遊びに来れる日を楽しみに待ってる」
エリザベス様も帰り際わたしを抱きしめて「セレンごめんなさい。貴女に嫌な思いをさせて。でもわたしは二人に幸せになって欲しいと思ったの」
「うん、わかっています。だけどわたしの幸せはスティーブ様と元に戻ることではないの。第二王子にも伝えておいてくださいね?余計な気遣いはいりませんと」
「ふふ、みんな貴女の幸せを祈っているの」
「ありがとうございます。わたしもいつか好きな人が出来たら結婚して幸せな家庭を築きます……好きな人が出来たらですが」
ーーうん、恋愛にいい思い出はないのでなさそうだけど。
そのあとマリアナはしっかりエディ様を捕まえて話をしていた。わたしはエリザベス様とお別れの挨拶をしてから可愛いアラン君とサムエルとそれこそ愛のある時間を過ごした。絵本を読んだり歌を歌ったり。
もう可愛くて癒されるってこのことなのね!と思えるくらい二人は可愛かった。
寮に帰ると現実が待っていた。
「はあ、洗濯物を寮母さんにお願いして、掃除は……うん、次の休みの日でいいや」
ーーわたしは相変わらず掃除や片付けは苦手。
結婚するなら旦那様じゃなくてお嫁さんが欲しいわ。
元貴族、そして一年間寝込む前は屋敷の主人として過ごしてきた。
掃除や片付けはやはり不得手なのよね。
散らかった部屋を見ながら、ベッドに転がり目を瞑る。
しっかり断ったので終わったはずなのに、思い出すのは彼と離縁した日の彼の顔だった。
何か言いたそうにしていたな。
「……………
…………お腹空いたな」
ぼーっとしていて外が暗くなったことにも気が付かなかった。
食堂へ行き夕飯を食べることにした。
「今夜は飲み会どうする?」
誰かしら飲み会に誘ってくるけど「今日はパスです、大人しく食事をして寝ます」
「えー、セレンの料理今日は食べれないの?」
「疲れてるので無理!」
「じゃあまた今度、約束だからね?」
「了解です!」
一人で食堂で食事をしていると寮母さんがやって来た。
「セレン、これ実家からの手紙が届いているわよ」
「実家?」
もう3年以上のご無沙汰なのに、一体何の用事があるのかしら?
「ありがとうございます」
一応受け取りチラッと手紙を見たけど読む気になれずそのまま部屋に持ち帰った。
放っておけば読んでないから何も知らずに終わるかしら?うん、そうしておこう。
わたしは手紙を読まずに床に放り投げて無視することにした。
お父様は悪い人ではない。だけどすぐ人に騙されるしすぐ人の言いなりになるし、わたしのことを思ってはくれているのだろうけど、実際はわたしの気持ちなんて考えてくれていない。
お兄様がそろそろ爵位を継ぐのかしら?
ふとそう思ってチラッと手紙に目をやった。
いやこの手紙は『ふこうのてがみよ』絶対!
やっぱり気にしたら負け!
そう思いお腹も膨らんだので今日のところはゆっくり眠ることにした。
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