【完結】全てわたしが悪者みたいに言ってますが、お義姉様だって悪女ですよね?

たろ

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1話  15歳

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 15歳を過ぎた頃から幸せだったわたしの生活は一変した。

 お父様が突然倒れ病床についた。

 ある日、お義姉様は、物が失くなったと使用人達に探させて、わたしの部屋から出てきたと言い出した。

「わたしが邪魔だからティアは物を隠して意地悪をするのね、わたしが我慢をすればいいのよ」と使用人の前で泣いた。

 わたしに意地悪をされて怪我をさせられたと言い出したことがあった。

「後ろから押されて転んでしまったの」そう言って足首に包帯を巻いて足を引き摺りながら歩いていた。

 使用人達はわたしが義姉のことを邪魔者だからと意地悪をしているのだと思い始めた。

 屋敷の中の空気が変わっていく。

 それまでわたしに優しかった使用人達が、まるでわたしが悪者のように冷たい視線を向けるようになった。

 お父様の部屋に呼び出された。

「ティアお前がそんな子だとは思わなかった」

 弱々しくも侯爵当主としてお父様はわたしを厳しく叱咤した。

 お父様に「そんなことしていません」と訴えると
「嘘はついていないな?」
 冷たい目で見つめられ吐き捨てられるように言われた。

 あんなに優しかったお父様の態度が劇変したのだった。お義姉様は「お父様、もういいのです。わたしが耐えればいいのですから」
 信じられない言葉を言われ

「えっ?」
 俯いていたわたしは驚きお義姉様に目を向けた。

 お義姉様はお父様の代わりに当主の仕事をしている。頭のいいお義姉様は優秀で、仕事もどんどんこなして行った。

 一方わたしはお父様に甘やかされて育ったため、あまり勉強をしておらずマナーもきちんと覚えていなかった。

「ティアは無理をしなくともいいんだ。笑ってさえいれば」いつも優しく頭を撫でて、無理はしなくていいと言われて何も考えずに好きなことだけをしていた。

 大好きな本を読んで、大好きな刺繍を刺して、お友達とお茶会を開き、お買い物をして、好きなことだけをしていた。

 だって、それでいいと言われていたから。

 知らなかった。

 お義姉様がどれだけ勉強をさせられていたか。知らなかった。寝る間も惜しんで勉強の他に当主の仕事までさせられていたなんて。

 気がつけばわたしの評判は………

  お義姉様は優しくどんなに父親に虐げられても頑張って生きていく健気な娘。
 義母であるお母様と義妹のわたしはそんな義姉に意地悪をする酷い家族。

 そんな構図を作り出したお義姉様。
 世間では悪評だけがついて回ったわたし。

 ーー優しい義姉を虐める我儘で傲慢なが妹ティア。

 派手好きでお義姉の婚約者を奪った義妹。

「違う……やめて……」

 誰もわたしの言葉を信じてはくれなかった。

 そう、意図せずお義姉様の婚約者をわたしは奪ってしまったのだ。それからのわたしは……落ちていくしかなかった。

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