夜と流星のマージナリア

天から堕ちた光を、人は堕落と呼ぶ。
けれど彼女だけは、それを「選択」と呼んだ。

神が名前と役目を与え、すべてを美しく整える世界。
天界の大天使ルシフェルは、神の言葉を誰よりも正しく読めるからこそ、その完璧な世界の中に小さな違和感を見つけてしまう。

一方、神が地上に作った庭エデンでは、リリスが「伴侶」「母」「始まりの女」という役目に少しずつ息を詰まらせていた。

天界を去るルシフェル。
エデンを出るリリス。

二人は、どちらかがどちらかを救うために出会うわけではない。
それぞれの場所で、それぞれの理由で、与えられた役目だけでは生きられなくなった二人が、誰のものでもない場所で出会う。

これは、神に反逆する物語ではない。
悪魔が正義になり、神が悪になる物語でもない。

ルシファーとリリス、天使と悪魔、エデンと地獄。
神話の名前を持つ者たちが、自分で選んだ場所と、隣に立つ相手を見つけていく、関係性重視の神話再解釈ファンタジー。
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