お兄様、闇堕ちしないって本当ですか!?

由原靜

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第一章 ロードライトの令嬢

56 ヨハンの告白

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 シギルとオブシディアンは、やがてヨハンの牢へと辿り着いた。
 先日までは懲役独房にて繋がれていたヨハンは、その模範的な態度を認められ、今は枷が外され、独房内を自由に動き回ることが出来るようになっていた。床に座って本を読んでいたヨハンは、二人が来たことに気付くと本を閉じて姿勢を正す。

「ヨハン・ワイルダーか?」

「はい。……ロードライトの方々ですよね。本日は、何なりと」

 先日とはまるで違う、覇気のある真摯な声だった。
 ふと、ヨハンの視線がオブシディアンとシギルの背後に向かう。その意図を悟り、シギルは「あぁ」と声を上げた。

「申し訳ありません。アシュレイ様は来れないということでした」

「……そうですか」

 ヨハンは静かに俯いた。ヨハンの頭頂を見下ろしながら、オブシディアンは言う。

「リッカの兄、オブシディアン・ロードライトだ。ヨハン・ワイルダー、お前に聞きたいことがある」

『兄』との言葉に、ヨハンはハッと顔を上げた。

「リッカの呪いを掛けた経緯を聞かせろ。お前がリッカの『お披露目の儀』に足を運び、リッカに呪いを掛けるまで、一挙一動漏らさず正確に」

 オブシディアンの言葉に、シギルはおや? と目を瞬かせる。てっきり、すぐさまリッカの呪いの解き方について問いただすものと思っていた。

 ヨハンも一度瞠目したものの、オブシディアンの言う通り、ぽつりぽつりと話し始めた。『お披露目の儀』に足を踏み入れたこと、リッカを抱いたアリアをナイフで脅したこと、そしてその後のアリアとの会話。ナナリーの『過去視』によって過去を視たリッカが話してくれたものと、内容に何ら差異はない。
 リッカの鈴の鳴るような甘い声であればいくらだって聞いていられるものの、男の話を楽しく聞く趣味はシギルにはない。

「……分かった。もう一回、初めから話してくれ」

 最後までヨハンの話を聞いたオブシディアンは、あろうことかもう一度同じ話をするよう言った。ヨハンは思わず怪訝な顔をするも、もう一度話し始める。

「……あの、次期当主様? 何か、嘘でも気付かれましたか?」

 三度同じ話を聞いた後、何かを考え込んでいる様子のオブシディアンに、シギルはおずおずと問いかけた。

「ヨハンの言葉に嘘はない。真実という保証もないが」

「は?」

「変だとは思わないか?」

 オブシディアンは組んでいた腕を解くと、シギルを一瞥する。

「……一体、何の話でしょう?」

 今のオブシディアンの言動こそ、シギルにはよっぽど奇妙に映るのだが。

「リッカの話を聞いたときから、不思議に思っていたことがあるんだ。最初は聞き間違いかとも思ったが、どうやらそういうわけでもないらしい。……ヨハン。お前に聞きたいことがある」

 オブシディアンはシギルから視線を外すと、その目をヨハンへ向けた。一音一音区切るようにして、その言葉を口にする。

「お前が、ナイフで母を脅したのは、どうしてだ?」

「……へ?」

 オブシディアンの言葉は予想外で、シギルは思わず呆けてしまう。
 ヨハンも、オブシディアンに対し困惑の眼差しを向けていた。それを受けて、オブシディアンは軽く肩を竦める。

「だから、ナイフを『お披露目の儀』に持ち込んだ理由が知りたい。あれはただのサバイバルナイフだろう? 一体、何のために?」

「……何のためにって、その、ロードライト当主を傷つけるために……?」

「それは違うな」

 ヨハンの言葉を、オブシディアンははっきりした声で否定する。

「母はロードライトの直系だ。たかがナイフごときで怪我などしない。ただのサバイバルナイフでは、ロードライトの本家当主に傷一つ付けることなど出来はしない。脅しの材料にも使えないナイフを、お前はどうしてわざわざ持ち込んだ? ……お前、本当は」


 魔法なんて使えないんじゃないのか?


「お前の兄、アシュレイ・ワイルダー先生が言っていた。『あいつは昔から、魔法の才能なんてものはからきしだった』と。魔法学院での成績も見せてもらったが、随分と惨憺たるものだったな。魔法実技など目も当てられない結果だった。よく卒業できたものだ……これじゃあ確かに、拳や武器を使う方がずっと速くて確実だ。――だが、その考えはロードライトには通用しない」

 オブシディアンの言葉を、ヨハンはずっと凍りついた顔で聞いていた。

«魔法使いだけの国»に、ただの人間が混ざっていた可能性について、オブシディアンは指摘しているのだ。

(――それは)

 あり得る、と、頭の何処かが冷静に告げている。
 魔法使いでない両親から、魔法使いの子供が生まれることだってあるのだ。ならばその逆も、可能性はゼロではないだろう。

(あり得るが――しかし)

 しかし、そうして万が一にも発生する非魔法使いを弾くための『清めの泉』では無かったのか?

「答えろ、ヨハン・ワイルダー。お前は、魔法が使えないのか?」

 ヨハンは肯定も否定もしないまま、ただはくはくと口を動かしていた。それを見て、オブシディアンは嘆息する。

「シギル。これが、父の言っていた魔法か?」

「……えぇ、恐らくは。自白剤を上回る強さの自己暗示が掛けられていると推測します」

 こくりとオブシディアンは頷いた。

祓魔ふつまの剣の使用許諾は?」

「取れています。儀式の程は?」

「簡易詠唱で良いだろう。此奴がただの人間だと言うのなら、あまり強い魔力をぶつけると悪影響だろうしな」

「御意」

 ヨハンは怯えた表情のまま、オブシディアンとシギルの会話を心細げに見守っていた。
 シギルは一歩下がると、オブシディアンの脇に跪く。

 頭を垂れたシギルの耳に、オブシディアンのはっきりとした声が届く。

「我が身に流るる血に命ず。我、雪の女王を祖に崇め奉る者哉」

 ――魔法陣の流行により、呪文の詠唱は一般的では無くなった。それでも、英雄の力を借り受け振るう魔法には、未だ詠唱が活用されている。

「灰は灰に、塵は塵に、幻想は幻想に。三大の英雄よ、今一度、我が身に力を貸し給え」

 ふわりと辺りを風が舞う。
 オブシディアンが空いた片手を翻す。途端、彼の指に嵌っていた指輪は、漆黒の儀礼剣へと姿を変えた。

「――ロードライトに、栄光あれ」

 柄を掴んだオブシディアンは、そのまま切先をヨハン目掛けて振り下ろし――




「待ってくれ!!!!」




「……っ!?」

 いきなり背後から聞こえた叫び声に、シギルもオブシディアンも目を瞠っては振り返った。

 息急き切って駆け込んできたのは、牢の中にいるヨハンの実兄、アシュレイ・ワイルダーだった。アシュレイの背後には、彼をここまで連れてきたのだろう看守の姿も伺える。

「兄さん……? 兄さんなのか!?」

 唖然としていたヨハンは、ハッとしては鉄格子の前に駆け寄った。オブシディアンは困惑した表情でアシュレイに問いかける。

「ワイルダー先生? 本日はいらっしゃらないと聞いていたのですが……」

 いやその、とアシュレイは僅かに口籠った。

「……考えが変わった。やはり、一度話しておかねばと……だから、すまない、それだけは、処刑だけは、待ってくれ……ほんの少しの時間でいいんだ」

「先生、僕にヨハンを処刑する気はありませんよ。……そしてすみませんが、これ以上待つ気もありません」

 オブシディアンは、再び剣を握り直すとヨハンを見据える。

 ――一閃。

 強く踏み込んだオブシディアンは、そのままヨハンに向かって剣を振り抜いた。
 瞬間、膨れ上がった魔力が勢いよくヨハン目掛けて弾け飛ぶ。成すすべなく吹っ飛ばされたヨハンは、そのまま壁に身体を打ちつけ転がった。

「ヨハン!」

 アシュレイが叫んで、牢の前へと駆け寄っていく。
 ヨハンはしかし、すぐに身を起こした。焦点の合わない虚ろな瞳が、アシュレイの声によって、徐々に正気を取り戻して行く。

「……にい、さん……」

「ヨハン、分かるか? 大丈夫か?」

「あぁ……」

 数年振りの兄弟の再会を堪能させてやりたい気持ちは山々だが、しかしこちらも時間が有り余っているわけではない。リッカの命がどれだけ持つのか分からないのだ。彼女はいつも気丈に振る舞うものだから、見た目では平気そうでも、実状はどうか分からない。
 急いているのはオブシディアンも同じなようで、一度ため息をつくと、そのまま二人の元へと歩み寄っていく。オブシディアンの姿を認識したヨハンは、ハッと表情を強張らせた。

「先生。すみませんが、弟さんの尋問について続けてもよろしいでしょうか?」

 礼儀正しくオブシディアンが尋ねる。
「あぁ……乱入して、すまない」と、アシュレイは身を引いた。

「ヨハン、身体の具合はどうだ?」

「……特に、異常は……あの、今のは何だったんですか?」

 怪訝な顔でヨハンが尋ねる。オブシディアンは短く「祓魔ふつまの剣だ」と口にした。

「魔法や呪いだけを斬る剣だ。……まぁ、リッカの『呪い』には効かなかったんだが……」

 自嘲気味にそう呟いたオブシディアンだが、「話を戻すぞ」と素早く表情を引き締めた。

「今なら答えられるはずだ。ヨハン・ワイルダー。お前は、魔法が使えないのか?」

 話についていけないアシュレイは、ただただ目を瞠ってヨハンとオブシディアンを見比べていた。詳しく話をしてやる余裕はないので、自分で何となく察してもらえれば良いかなと考える。
 ヨハンは「あ」と喉を押さえて小さく呻いた。やがてヨハンはがっくり項垂れると、

「……そうです」

と、小さな声で肯定する。

「……ですが、『お披露目の儀』での『清めの泉』で、魔力がないものは弾かれるはずです。そこをどうやってすり抜けたんです?」

 シギルの問いに、ヨハンは静かに首を振った。

「……俺も、詳しくは。でも、両親が何をしたのかは予想がつきます。魔法使いでない者は、この国で生きる資格を与えられない。同様に、魔法使いはこの国以外で生きられない。俺に魔力がないことが発覚すれば、俺は家族と引き離されることになる……それを恐れた両親は、苦肉の策として一計を案じたようです」

「一計?」

「『清めの泉』で精霊を騙し、精霊に無理矢理俺を認めさせたんですよ」

 苦々しい口ぶりだった。
 ちらりとオブシディアンに目を遣ると、オブシディアンはひくりと口元を引き攣らせていた。拳はぎゅっと強く力が込められていて、本人の内心を感じさせる。

≪魔法使いだけの国»ラグナルでは、精霊への信仰が最も盛んに行われている。
 国内の主要な施設には礼拝室が備えられているし、ロードライト本家にも礼拝堂がある。

 母親であるアリアが死に、父親であるメイナードがリッカを冷遇し始めた頃から、オブシディアンはよく礼拝堂に籠るようになった。リッカの部屋で過ごすか、地下書庫か自室で本に埋もれるか、そうでなければ礼拝堂か。メイナードの命で何度かオブシディアンを探しに行ったことのあるシギルも、オブシディアンの行動パターンは大体把握している。
 信仰心のあついオブシディアンにしてみれば『精霊を騙す』など、到底許し難い蛮行だろう。

「……しかし、たとえその場で騙して認めさせたとしても……」

 この国で生きる上で、魔法は必要不可欠だ。ヨハンが成長するにつれ、魔力がないことは、いずれ明らかになってしまう。

 ヨハンは項垂れた。

「……教授を泣き落として、なんとか卒業は出来たんです。でも、こんな成績じゃ、就職先も見つからなくて……家業を継ぐにも、俺じゃ魔道具が動かせなくて……どうにもならなくて。その時ちょうど、ロードライトのお嬢さんの『お披露目の儀』があると聞いて、やけっぱちで出かけました」

 弟の発言を驚愕の面持ちで聞いていたアシュレイは、震える声で呟く。

「どうして……私に、相談してくれなかったんだ」

「……言えるわけないだろ。俺のせいで、父も母も死んだんだ」

 苦々しい顔で、ヨハンは目を逸らした。

「俺宛の遺書に、俺の『お披露目の儀』での話が書いてあった。……赤ん坊の俺を手放したくなかったが故の突発的な行動だったって……『後悔してる』って書いてあった。『軽率な気の迷いで、精霊様を穢すんじゃなかった』――ってさ。……本当だよな。俺なんて、赤ん坊の時に捨てておけばよかったんだ。それが一番平和だった」

 ヨハンの空笑いが虚しく響く。やがて表情を真顔に戻したヨハンは、小さく息を吐いた。

「ロードライトに、話を聞いてもらおうと思ったんです。正直に話して、そうしたら、どうにかしてもらえるんじゃないかって……」

「……だと言うのなら、どうしてロードライトの娘を呪うなんて馬鹿な真似をしたんだ……」

 呆然とした顔で、アシュレイが呟く。途端、ヨハンは顔色を変えた。

「……呪った? 違う、俺は呪ってなんかない!」

「…………は?」

 思わず耳を疑った。
 奥歯を噛み締めたオブシディアンは、怒りが迸る瞳を向ける。

「お前、今になってまだ誤魔化すというのか!?」

「っ、違う、違うんです! 俺じゃないっ、俺は何もしちゃいない! 疑うのなら、拷問でも何でもしてください、でも、あの赤ん坊を呪うなんて、魔法も使えない俺が、そんなこと出来るわけないじゃないですか!?」

 真剣な声だった。
 ぐいと詰め寄られ、オブシディアンも思わず息を呑む。

「最初はただ、ロードライトがあまりに妬ましかったんだ……幸せな家族の在り方を見せつけられているようで、この家族は俺のような奴の苦痛なんて何一つ知らないんだろうなと思うと、胃の底が焼き切れるような気がして……。
 でも、ロードライトの当主を脅そうと、あの赤ん坊に手を伸ばしたら、赤ん坊はいきなりぐったりして……動かなくなっちゃって。周囲はもう大騒ぎだし、思った以上に大事になったと、慌ててその場から逃げ出したんだ……」

 まるで全てを振り絞るように、ヨハンは一言一言を口にする。

「俺の言うことなんか信じてもらえないかもしれないけど、どうか、どうか信じてください……俺は、呪ってなんかいない……あの子は、リッカ・ロードライトは、俺に呪われてなんかいないんだ」
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