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序章 英国フォルティア学院
天使と悪魔
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「昴… なんで…」
クリフェイドは不思議で堪らない。昨日は屋敷にいたはずの昴がなぜ天使のことに気づいたのか――‥
ーーくすっ
「ふふっ… 簡単なことですよ?」
昴は言葉を切り、人差し指でクリフェイドの顎をクイッと持ち上げる…
「彼と対となる存在……それが私なんですよ」
クリフェイドは昴に顎を持ち上げられながら、え?と声をあげる
「彼が天使ならば…
私は対となる悪魔なんですよ」
「……へ!?」
昴の口から出た理解し難い言葉にクリフェイドの目が点になった‥。
「……は!?」
「クスクス…」
あぁ、やはり貴方は面白い方ですねぇ
ニッコリ…
「まぁ、私はハーフですけどね。悪魔と吸血鬼の… クスッ おや、どうかしましたか坊ちゃん? 顔色が優れないようですが」
クリフェイドの顎を捉えたまま、昴は首を傾け、 くすりと笑う
「ハ…ハーフ!!?」
あぁ面白い
「えぇ」
昴はただ、にっこり。
「ですが、これでも魔界では… 私、けっこう位が上なんですよ? ふふっ… 父が吸血鬼、母は悪魔。そして、その二人の血を受け継ぐ私は吸血鬼と悪魔のハーフということになるんですよねぇ」
まぁ、今は父が魔界を統べる魔王だということは臥せておきましょうか…
「ちょっと待て。お前、確か日本人って… 前に言ってなかったか!?」
あぁそれは――‥
「くすっ…
それは人間界での私の偽経歴みたいなものですよ。さすがに悪魔と名乗るわけにはいきませんからね」
「………」
しかしーー
昴はクリフェイドをちらりと見て思う
坊ちゃんも双子だったんですよねぇ… そういえば。うちも双子ですが、全然ちがいますね。
坊ちゃんの双子の兄に比べて、うちは歪んでませんからねぇ… そのかわり、うちの兄は自由奔放で弟の私に気をかけることなどありませんが。
歪んだ愛よりはマシですかね…
しかし、うちの兄は本当に自由奔放ですね。世間じゃ、大怪盗の話が盛り上がってますが、あれは間違いなく兄ですね。
まったく、魔界の次期後継者が何してるんですかねぇ… まぁ兄らしいと言えば兄らしいですが。顔を見られるヘマはさすがにないと思いますが、こういうときって双子って厄介なんですよね。
ーーなにせ、私と瓜二つの顔なんですから… バレたらどうしてくれるんでしょうか。
ふふっ…
不気味に笑う昴にクリフェイドの肩がびくりと揺れた。
クリフェイドは不思議で堪らない。昨日は屋敷にいたはずの昴がなぜ天使のことに気づいたのか――‥
ーーくすっ
「ふふっ… 簡単なことですよ?」
昴は言葉を切り、人差し指でクリフェイドの顎をクイッと持ち上げる…
「彼と対となる存在……それが私なんですよ」
クリフェイドは昴に顎を持ち上げられながら、え?と声をあげる
「彼が天使ならば…
私は対となる悪魔なんですよ」
「……へ!?」
昴の口から出た理解し難い言葉にクリフェイドの目が点になった‥。
「……は!?」
「クスクス…」
あぁ、やはり貴方は面白い方ですねぇ
ニッコリ…
「まぁ、私はハーフですけどね。悪魔と吸血鬼の… クスッ おや、どうかしましたか坊ちゃん? 顔色が優れないようですが」
クリフェイドの顎を捉えたまま、昴は首を傾け、 くすりと笑う
「ハ…ハーフ!!?」
あぁ面白い
「えぇ」
昴はただ、にっこり。
「ですが、これでも魔界では… 私、けっこう位が上なんですよ? ふふっ… 父が吸血鬼、母は悪魔。そして、その二人の血を受け継ぐ私は吸血鬼と悪魔のハーフということになるんですよねぇ」
まぁ、今は父が魔界を統べる魔王だということは臥せておきましょうか…
「ちょっと待て。お前、確か日本人って… 前に言ってなかったか!?」
あぁそれは――‥
「くすっ…
それは人間界での私の偽経歴みたいなものですよ。さすがに悪魔と名乗るわけにはいきませんからね」
「………」
しかしーー
昴はクリフェイドをちらりと見て思う
坊ちゃんも双子だったんですよねぇ… そういえば。うちも双子ですが、全然ちがいますね。
坊ちゃんの双子の兄に比べて、うちは歪んでませんからねぇ… そのかわり、うちの兄は自由奔放で弟の私に気をかけることなどありませんが。
歪んだ愛よりはマシですかね…
しかし、うちの兄は本当に自由奔放ですね。世間じゃ、大怪盗の話が盛り上がってますが、あれは間違いなく兄ですね。
まったく、魔界の次期後継者が何してるんですかねぇ… まぁ兄らしいと言えば兄らしいですが。顔を見られるヘマはさすがにないと思いますが、こういうときって双子って厄介なんですよね。
ーーなにせ、私と瓜二つの顔なんですから… バレたらどうしてくれるんでしょうか。
ふふっ…
不気味に笑う昴にクリフェイドの肩がびくりと揺れた。
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