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- 腐敗した王国と傀儡の王 -

『淫靡な指先と - 貞操の危機 - 』

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「ちょっ、兄上…ッ!?どこを触ってるんですかっっ いい加減に…ッ」

兄上の淫靡な指先から逃げるようにジタバタと暴れてみるも絡まる鎖がそれを阻む。そして、無駄に抵抗するその様を愉しむように唇の端を吊り上げて見下ろす兄上はどこか妖しげな表情をしていて、その細める仄暗い瞳には情欲が垣間見えた───。

「くっくっ…!」

「兄上!?しっかりしてくださいっ!!いつもの兄上はどこに行ったんですかっつ!!?」


「…なにを言っている?お前の兄は此処にいるだろう?」

くつりと笑って、僕の顎を掴む兄上は本当にどこかおかしくて… 

「兄上…!兄上!!いったい、どうしたんですかっつ!?よく、見てください…」

そう、きっと兄上は酒に酔っているのかもしれない。兄上の悪ふざけかもしれない。だから、僕も必死になって抵抗する。だっって!僕の貞操の危機なんですよ!?

「僕は…」

「………」

「僕は…… 兄上と同性ですよ!?男ですよ!??男っつ!!!」


悪い夢なら早く目を醒ましたい… そんな僕の願いも虚しく、

「くっ、いや… 知っているが?」

「ひゃあっつ///」

れろっと耳を舐められて思わず変な声が上がる。

「や、やめ…っ」


赤くなった耳を押さえて後退りする。…けれど、すぐに鎖によってその逃げ道が絶たれる。兄上に何をされたのか理解し、ぷるぷる…っと体を強張らせ、小刻みに震えつつも、キッと睨むも、


「いい反応だ… そうでなくてはつまらん。躾がいがあるというものだ。この初心な反応も… いつまで保つか私自ら、この手でオーディ… お前の、まだ快楽を知らないその無垢な体に快楽を刻み込むのは… さぞかし楽しかろうな?」

ひ、ひいぃぃい!!!ま、まつ、まっって!!ちょっとぉぉおぉ待ってぇぇえっ!??なんか、いろいろ物騒な単語が出てきたんですけど!?し、躾!??快楽を刻み込むっぅう!??なんか、とてつもなく恐ろしい単語ばっっか出てきたんですけどっつ!?18禁句ものですよっっつ!??18禁っっつ!!!

「イヤイヤ、と私の手で与えられる一方的な快楽に其方が堕ちていく様は… 想像するだけで堪らないな」

どさり、と両手を縫いとめられる…

「あ、あにうえ…っ!」


ああ…っ!どうしよう!?どうしようどうしよう!??どうしたらいいっ!?

目を窄めて、獲物を狙うごとく僕を見下ろす兄上は愉しそうで… その歪んだ笑みに、ヒクッと僕の顔が引き攣った。
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