アルプスの小鳥 ~大富豪の幼馴染み~

SOFIE

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第7章~エーデルワイス

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青年の悩みは尽きる事を知らない。

そして彼を救えるのはただ1人ロージーだけだろう。そもそも青年はロージーの気持ちを知らない。少女が自分を好きでなければ全ては水の泡になる。もし仮に好きだとしても、10歳の少女の心移りが無いとは言い切れないし、何も知らない純粋な彼女を自分の欲で縛り付けていいものなのか?

青年の悩みは尽きる事を知らない。


庭で少女は歌を歌っていた。少女の夢は歌手になる事だった。自然と戯れ、歌を歌う事が大好きであった彼女にとってこの時間はかけがえの無い宝物であった。

「Edelweiss, edelweiss, every morning you greet me..」

そんな彼女の頭の中をしめているものがあった。アレックスと婚約の話である。少女はゆっくりとアレックスに貰ったピンクの薔薇のペンダントを撫でた。

「いつか、アレックスのように愛せる者が現れますように。」

「Small and white, Clean and bright... 」

小鳥の囀りと共に少女は美しく歌うのだった。

「You look happy to meet me...」

.......................................................................................


「フランソワさん? いるかい?」

「どなた?」

「私は エドワード・ウィルスミス。貴女のフィアンセです。」

「私は 昨日知ったわ。」

「そうですか。実は貴女に1つ提案があるのです。」

改まって彼が真剣に言うので少女は驚いていた。

「聞かせて頂きます。」

エドワードはシャルロットと同い年であった。確かに彼女の両親が言っていた様にスマートで礼儀正しい青年だった。けれど、アレックスを超える者はいないと少女は思ってしまうのであった。

.......................................................................................

アレックスは自分の書斎で資料をまとめていた。

「トン、トン」

「どうぞ。」

「仕事中かしら?」

「いや、構わないよ。入って。」

「ありがとう。」

「で、どうしたんだい? 君から書斎に来てくれるなんて、ロージー?」

「いえ、特には無いのだけれど...  アレックス、今から変な事聞くわ。でも笑わないで、私は真剣なの。」

「えっ、あぁ 分かった。」

「アレックスは私の事、好き?」


この時、恋の嵐が始まろうとしていた。
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