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7話 逃げないよう監視を付け、小さな飴で繋ぎ止めてやる
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やっと昼休憩だ。伸びをし、首を鳴らしたセレヴィは一人、城内を歩いていた。
怒涛の午前だった。ガレオンの働き方はまるで台風のようで、ついて行くのも大変だ。
けど、決して無理ではない。ガレオンは逐一セレヴィの様子を見ては、彼女のペースに合わせている。おかげで焦らず、的確に仕事をこなせた。と思う。
「先に休んでいろ、ここまでご苦労だったな」
ガレオンからは労いを貰えたし、不備はないはずだ。……あの魔王、部下をいたわる気遣いはできるらしい。
一人きりになれたのは好都合だ。いずれは魔王城から脱出するつもりだ、逃走経路を確保するのに、昼休憩は千載一遇のチャンスである。
自由に動けるうちに、情報をかき集めねば。
「……その前に、腹に入れるか。食堂、使っていいんだよな」
「勿論っすよー、あーしらならタダ飯食えるっす」
マステマがなれなれしく肩を組んできた。折角一人で居たのに、とんだ邪魔者が入ってきた。
「どーっすかぁ、主様の秘書は。すんげー振り回されてたっすねー」
「まぁ……苦ではないがな。ラーゼフォン家の娘を嘗めるな」
「誰があーたを嘗めてるんすか、あーしはただ……心の底から見下してるだけっすよざぁ~こざぁ~こド貧乳~♪」
「ふんっ!」
強烈なリバーブローが深々と突き刺さったぁ、堪らずマステマダウーン。
「ご、ゴリラっすかあーた……変な音したっす……肋骨折れたかもっす……」
「テンカウント以内に立てた事は褒めてやる。冷やかしならさっさと失せろ」
「そう言わずー、あーしらダチじゃねーっすか、ソウルメイトじゃねーっすか。昼くらい一緒に食いやしょーよ」
「あんな事されて誘うか、メンタル強すぎないか」
「じゃねーとメイド長なんざやってらんねーっす」
結局、押し切られる形で同席する事に。これじゃあ脱出経路を探れないじゃないか。
……まぁ、周囲の信用を得るのも大事だろう。これも脱出のために必要な事だ。
自分に言い聞かせ、食堂へ。ビュッフェスタイルを取っており、沢山の料理が並んでいる。どれもいい匂いがして、食欲をそそられた。
「城下町の者達も使っているのか」
「そっちは有料っすけどね。うちの料理長、いっつも大量に作りすぎて食べきれないんすよー。それじゃもったいないんで、一般開放してちょっとでもはけさせてるんす」
「料理長……確か、幹部だったか」
「おー、いい機会だし顔見てくっすか? まーろくでもねー奴っすけどね」
お前も似たようなもんだろ。思いつつも厨房へ通されると、勢いよくフライパンを操っている、二足歩行の豚が居た。
コック服を着こんだでかい豚だ、多分二メートルくらいはあるだろう。焼いているのはポークリブだが、何も感じないのだろうか。
「はいヨー、スペアリブ仕上がったアル! とっとと並べるヨロシ!」
特徴的すぎる口調で料理を作り続け、セレヴィには目もくれない。猪突猛進な料理人だ、豚だけに。
「貴殿が料理長兼幹部の、アバドン様ですね。私は」
「ワタシ今忙しいアル、自己紹介どーでもいいアルからして、ワタシの料理食べるヨロシ。それでワタシ満足アルヨ、邪魔だから出て行くネ」
セレヴィにまるきり興味がなさそうだ。礼儀作法の出来ていない豚である。
「こいつ料理以外に興味を示さないんすよ、起きている間中ずーっと料理作り続けてる食欲の権化っすから、まともな会話はできねっす」
「仕事熱心、なんだな」
「よく言えばっすけど。まーあの豚はほっといて、食うっすよ」
不愛想な豚であるが、料理の腕は確かだ、美味い。でも食べる先からどんどん料理が補充されていく。消費するよりも早く作っているようだ。
「料理が無駄になりそうだが、大丈夫なのか?」
「そこは対策してるっす。余ったのは保存食にしたり、夜勤の弁当に回したり、城下町で売り出したりしてるんで、意外とゴミは出てないんすよ」
「ふぅん……随分豊かなものだ、城下町にはスラムも見当たらなかったし……けど反動で地方とか、貧しい者が多そうな気がするな」
「それはねーっすね、そーいうのが出たら主様はちょっぱやで対応するんで。そもそも主様の領内は貧富の差がないんで、誰一人食うのに困ってる奴はいねーっすよ」
「そう、なのか」
リティシア王国は貧富の差が激しく、スラム街の住民達は皆飢えていたっけな。そのせいで暴動が起こったのも少なくない。特に地方の人間は真っ先に見捨てられていた。
『一人でも腹を空かせた奴隷が居ては俺の品格が落ちるだろうが!』
ガレオンがそう叫んでいたのを思い出す。あれはポーズではなく、本気だったんだ。
と、給仕がミカンゼリーを持ってきた。
「料理長からですー、言付けも預かってますよー。ワタシの料理どうアルか? 気に入ったらこれからもごひいきよろしくアル、だそうですー」
つい、厨房を見やる。アバドンはサムズアップして、すぐに仕事へ戻っていった。
料理に集中しているのは、単に素直じゃないだけのようだ。
◇◇◇
魔王城の中庭には、休憩中の兵達が思い思いに過ごしていた。
中央に噴水を構えていて、水がはじける音が心地よい。ベンチに座ってぼーっとしているだけでも癒される。
「ここで読書するのも、悪くないかもな」
「うへー、本なんざ読んで面白いっすか?」
「とても楽しいぞ、冒険譚や小説を読むといい気分転換に」
「ZZZ……」
「(怒)」
マステマの頬をつねり上げた。無礼なダークエルフが宙ぶらりんになる。
「あだだだだだ! すいやせんすいやせんあやはふははゆひははひへ! ほほひぎれる! ひぎれる!」
「質問しといて居眠りする奴があるか!」
「はひぃっ! ひ~いてて……ちょっとしたジョークじゃないっすかぁ~……」
「礼節をわきまえろと言っているんだ、お前私に対して無礼が過ぎるぞ」
「だぁってあーたいじりがいあるんすもん」
にひひと笑うマステマにため息をついた。こんなんでメイド長が務まるんだから、優秀なダークエルフには違いないのだろうけど。
「そんな物憂げな顔でため息をついて、どうしたのかな」
いきなり手を掴まれ、セレヴィはびくりとした。
何者かに抱き寄せられるなり、顔を近づけられた。
息を呑むほど美しい女性だった。ブロンドの髪に切れ長の目、しなやかな肢体、まるで美術品のようだ。
背には背丈を越える純白の翼を携えている、文字通り、天使だ。
「ああ、今日はなんと運がいい、貴方のような麗しい女性と会えるなんて。我が主に感謝しなければならないな」
「貴方は……」
「失礼、名乗り遅れたね。私はルシファー、ガレオン軍の統括者にして三幹部の一人だ。貴方はセレヴィ・F・ラーゼフォンだね。話には聞いていたが、聡明な女性だ。優美な立ち振る舞いもつい目を惹かれてしまう、地上に舞い降りた女神のようではないか」
「は、はぁ……」
歯の浮くような口説き文句である。相手は女性であるというのに、ときめいてしまうセレヴィであった。
「ぜひとも君を教えて欲しい、そう、美しい月夜を眺めながら、布地に隠れた互いの全てをさらけあおうではないか」
でもってド直球のセクハラ発言にドン引きするセレヴィであった。
「すみません帰ります」
「ちょっと待って! 変な事をするわけじゃないんだ、ただ私は君が傍に居てくれればそれでいいだけなんだ! そう、ちょっと私を罵ってくれるだけで満足なんだっ! ついでに私を思い切り殴ってくれたらもっと最高なんだっ!」
「黙れド阿呆」
圧倒的な威圧感が襲い掛かり、場が凍り付いた。いつの間にか現れたガレオンが、ルシファーに圧力をかけていたのだ。
「俺の目が黒いうちは、職場内でのセクハラは断じて許さん。何度も話したはずだがルシファー?」
「あ、ああ……申し訳ありません主様、此度の罰は甘んじて受けますので、どうか存分にお叱りください! それはもうドギツイ罵声だろうと拳骨だろうと私はいくらでも受け入れますので! ギブ・ミー・パニッシュメント!」
「却下。お前のような奴は何もしないのが最高の罰になるだろう」
「そ、そんな無体な! どうかお仕置きを、私に罰を!」
「持ち場に戻れ、二度言わせるな」
「うぅ……けどこのぞんざいに扱われる感覚……放置プレイの極致……悪くない……!」
ルシファーは悶えながら去っていく。なんだったんだあいつは。
「あれが最後の幹部っす、虐められるの大好きなドエムの天使っすよ。イライラした時は一発あいつぶん殴るといいっすよ、結構すっとするっす」
「……幹部で一番クセが強くないか……?」
「普段はあれだが有事の際は使える奴だ、それに奴が暇であるのは悪い事ではない」
確かに、軍が暇を持て余しているという事は、領内が平和という事でもある。だからと言って容認できるような物ではないが。
「こんな所で休憩をしていたのか」
「申し訳ございません、私も直ちに仕事へ戻りますので」
「馬鹿が、お前はまだ三十分も休憩時間が残っているだろうが。休憩中に仕事をするのは許さん、そんな暇があるならカフェでケーキセットでも堪能してこい、業務はそれからだ」
相変わらず乱暴な言い回しだ、もうちょっと優しく言えないのかこの魔王はっ。
「んじゃーお言葉に甘えて、あーしもお相伴に預からせていただくっすね」
「お前は休憩終わりだろう、仕事しろ」
「うげー……」
「では、もう暫し休ませていただきます」
物凄く濃密な時間を過ごしたせいで疲れてしまった、脱出経路を探るのは後にして、ガレオンの言う通りにしよう。
魔王城カフェのケーキセットはとっても美味しかった。
怒涛の午前だった。ガレオンの働き方はまるで台風のようで、ついて行くのも大変だ。
けど、決して無理ではない。ガレオンは逐一セレヴィの様子を見ては、彼女のペースに合わせている。おかげで焦らず、的確に仕事をこなせた。と思う。
「先に休んでいろ、ここまでご苦労だったな」
ガレオンからは労いを貰えたし、不備はないはずだ。……あの魔王、部下をいたわる気遣いはできるらしい。
一人きりになれたのは好都合だ。いずれは魔王城から脱出するつもりだ、逃走経路を確保するのに、昼休憩は千載一遇のチャンスである。
自由に動けるうちに、情報をかき集めねば。
「……その前に、腹に入れるか。食堂、使っていいんだよな」
「勿論っすよー、あーしらならタダ飯食えるっす」
マステマがなれなれしく肩を組んできた。折角一人で居たのに、とんだ邪魔者が入ってきた。
「どーっすかぁ、主様の秘書は。すんげー振り回されてたっすねー」
「まぁ……苦ではないがな。ラーゼフォン家の娘を嘗めるな」
「誰があーたを嘗めてるんすか、あーしはただ……心の底から見下してるだけっすよざぁ~こざぁ~こド貧乳~♪」
「ふんっ!」
強烈なリバーブローが深々と突き刺さったぁ、堪らずマステマダウーン。
「ご、ゴリラっすかあーた……変な音したっす……肋骨折れたかもっす……」
「テンカウント以内に立てた事は褒めてやる。冷やかしならさっさと失せろ」
「そう言わずー、あーしらダチじゃねーっすか、ソウルメイトじゃねーっすか。昼くらい一緒に食いやしょーよ」
「あんな事されて誘うか、メンタル強すぎないか」
「じゃねーとメイド長なんざやってらんねーっす」
結局、押し切られる形で同席する事に。これじゃあ脱出経路を探れないじゃないか。
……まぁ、周囲の信用を得るのも大事だろう。これも脱出のために必要な事だ。
自分に言い聞かせ、食堂へ。ビュッフェスタイルを取っており、沢山の料理が並んでいる。どれもいい匂いがして、食欲をそそられた。
「城下町の者達も使っているのか」
「そっちは有料っすけどね。うちの料理長、いっつも大量に作りすぎて食べきれないんすよー。それじゃもったいないんで、一般開放してちょっとでもはけさせてるんす」
「料理長……確か、幹部だったか」
「おー、いい機会だし顔見てくっすか? まーろくでもねー奴っすけどね」
お前も似たようなもんだろ。思いつつも厨房へ通されると、勢いよくフライパンを操っている、二足歩行の豚が居た。
コック服を着こんだでかい豚だ、多分二メートルくらいはあるだろう。焼いているのはポークリブだが、何も感じないのだろうか。
「はいヨー、スペアリブ仕上がったアル! とっとと並べるヨロシ!」
特徴的すぎる口調で料理を作り続け、セレヴィには目もくれない。猪突猛進な料理人だ、豚だけに。
「貴殿が料理長兼幹部の、アバドン様ですね。私は」
「ワタシ今忙しいアル、自己紹介どーでもいいアルからして、ワタシの料理食べるヨロシ。それでワタシ満足アルヨ、邪魔だから出て行くネ」
セレヴィにまるきり興味がなさそうだ。礼儀作法の出来ていない豚である。
「こいつ料理以外に興味を示さないんすよ、起きている間中ずーっと料理作り続けてる食欲の権化っすから、まともな会話はできねっす」
「仕事熱心、なんだな」
「よく言えばっすけど。まーあの豚はほっといて、食うっすよ」
不愛想な豚であるが、料理の腕は確かだ、美味い。でも食べる先からどんどん料理が補充されていく。消費するよりも早く作っているようだ。
「料理が無駄になりそうだが、大丈夫なのか?」
「そこは対策してるっす。余ったのは保存食にしたり、夜勤の弁当に回したり、城下町で売り出したりしてるんで、意外とゴミは出てないんすよ」
「ふぅん……随分豊かなものだ、城下町にはスラムも見当たらなかったし……けど反動で地方とか、貧しい者が多そうな気がするな」
「それはねーっすね、そーいうのが出たら主様はちょっぱやで対応するんで。そもそも主様の領内は貧富の差がないんで、誰一人食うのに困ってる奴はいねーっすよ」
「そう、なのか」
リティシア王国は貧富の差が激しく、スラム街の住民達は皆飢えていたっけな。そのせいで暴動が起こったのも少なくない。特に地方の人間は真っ先に見捨てられていた。
『一人でも腹を空かせた奴隷が居ては俺の品格が落ちるだろうが!』
ガレオンがそう叫んでいたのを思い出す。あれはポーズではなく、本気だったんだ。
と、給仕がミカンゼリーを持ってきた。
「料理長からですー、言付けも預かってますよー。ワタシの料理どうアルか? 気に入ったらこれからもごひいきよろしくアル、だそうですー」
つい、厨房を見やる。アバドンはサムズアップして、すぐに仕事へ戻っていった。
料理に集中しているのは、単に素直じゃないだけのようだ。
◇◇◇
魔王城の中庭には、休憩中の兵達が思い思いに過ごしていた。
中央に噴水を構えていて、水がはじける音が心地よい。ベンチに座ってぼーっとしているだけでも癒される。
「ここで読書するのも、悪くないかもな」
「うへー、本なんざ読んで面白いっすか?」
「とても楽しいぞ、冒険譚や小説を読むといい気分転換に」
「ZZZ……」
「(怒)」
マステマの頬をつねり上げた。無礼なダークエルフが宙ぶらりんになる。
「あだだだだだ! すいやせんすいやせんあやはふははゆひははひへ! ほほひぎれる! ひぎれる!」
「質問しといて居眠りする奴があるか!」
「はひぃっ! ひ~いてて……ちょっとしたジョークじゃないっすかぁ~……」
「礼節をわきまえろと言っているんだ、お前私に対して無礼が過ぎるぞ」
「だぁってあーたいじりがいあるんすもん」
にひひと笑うマステマにため息をついた。こんなんでメイド長が務まるんだから、優秀なダークエルフには違いないのだろうけど。
「そんな物憂げな顔でため息をついて、どうしたのかな」
いきなり手を掴まれ、セレヴィはびくりとした。
何者かに抱き寄せられるなり、顔を近づけられた。
息を呑むほど美しい女性だった。ブロンドの髪に切れ長の目、しなやかな肢体、まるで美術品のようだ。
背には背丈を越える純白の翼を携えている、文字通り、天使だ。
「ああ、今日はなんと運がいい、貴方のような麗しい女性と会えるなんて。我が主に感謝しなければならないな」
「貴方は……」
「失礼、名乗り遅れたね。私はルシファー、ガレオン軍の統括者にして三幹部の一人だ。貴方はセレヴィ・F・ラーゼフォンだね。話には聞いていたが、聡明な女性だ。優美な立ち振る舞いもつい目を惹かれてしまう、地上に舞い降りた女神のようではないか」
「は、はぁ……」
歯の浮くような口説き文句である。相手は女性であるというのに、ときめいてしまうセレヴィであった。
「ぜひとも君を教えて欲しい、そう、美しい月夜を眺めながら、布地に隠れた互いの全てをさらけあおうではないか」
でもってド直球のセクハラ発言にドン引きするセレヴィであった。
「すみません帰ります」
「ちょっと待って! 変な事をするわけじゃないんだ、ただ私は君が傍に居てくれればそれでいいだけなんだ! そう、ちょっと私を罵ってくれるだけで満足なんだっ! ついでに私を思い切り殴ってくれたらもっと最高なんだっ!」
「黙れド阿呆」
圧倒的な威圧感が襲い掛かり、場が凍り付いた。いつの間にか現れたガレオンが、ルシファーに圧力をかけていたのだ。
「俺の目が黒いうちは、職場内でのセクハラは断じて許さん。何度も話したはずだがルシファー?」
「あ、ああ……申し訳ありません主様、此度の罰は甘んじて受けますので、どうか存分にお叱りください! それはもうドギツイ罵声だろうと拳骨だろうと私はいくらでも受け入れますので! ギブ・ミー・パニッシュメント!」
「却下。お前のような奴は何もしないのが最高の罰になるだろう」
「そ、そんな無体な! どうかお仕置きを、私に罰を!」
「持ち場に戻れ、二度言わせるな」
「うぅ……けどこのぞんざいに扱われる感覚……放置プレイの極致……悪くない……!」
ルシファーは悶えながら去っていく。なんだったんだあいつは。
「あれが最後の幹部っす、虐められるの大好きなドエムの天使っすよ。イライラした時は一発あいつぶん殴るといいっすよ、結構すっとするっす」
「……幹部で一番クセが強くないか……?」
「普段はあれだが有事の際は使える奴だ、それに奴が暇であるのは悪い事ではない」
確かに、軍が暇を持て余しているという事は、領内が平和という事でもある。だからと言って容認できるような物ではないが。
「こんな所で休憩をしていたのか」
「申し訳ございません、私も直ちに仕事へ戻りますので」
「馬鹿が、お前はまだ三十分も休憩時間が残っているだろうが。休憩中に仕事をするのは許さん、そんな暇があるならカフェでケーキセットでも堪能してこい、業務はそれからだ」
相変わらず乱暴な言い回しだ、もうちょっと優しく言えないのかこの魔王はっ。
「んじゃーお言葉に甘えて、あーしもお相伴に預からせていただくっすね」
「お前は休憩終わりだろう、仕事しろ」
「うげー……」
「では、もう暫し休ませていただきます」
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