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75話 バカップルと化していたようだ
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ルシファーらの尽力により、港町の被害は軽微で済んでいた。
精々、高波で数隻の船が傷ついた程度だ。人々が一安心して戻る中、セレヴィは漁港でガレオンを待ち続けた。
マステマに腕を引かれても、頑としてその場を動かなかった。ガレオンが戦っているのに、一人だけ逃げるなんて騎士道精神が許さなかった。
ガレオンは無事だろうか。いくら彼を信じていると言えど、不安なのは不安だ。
「おっ、船が見えてきたっすよ」
マステマが小手をかざした。巨大なサメを牽引する黒い戦艦が見えるなり、セレヴィは左右をうろうろした。ガレオンが怪我をしていないか、危険な相手でなかったか、色んな心配が襲ってくる。
「あっ……!」
普通なら見えない距離なのに、セレヴィは確かに見えた。船首にガレオンの姿があるのを。怪我一つなく、セレヴィは安堵した。
「早く戻ってこーい!」
「どーどー落ち着くっす、あーた海落ちるっすよ」
前のめりになるセレヴィをマステマが抱え込む。涙ながらに両手を振るセレヴィを、ガレオンはしっかり見ていた。
「すっごく寂しかったようですね」
「らしいな」
「まんざらでもなさそうですねぇ」
「実際そうだからな」
呆れたようなガレオンだが、セレヴィの顔が見れて嬉しいようだ。
到着するなり、セレヴィはガレオンにしがみついた。彼の背中に回した腕はびくともせず、胸板に額を押し付けて離れない。ガレオンが肩に触れると、セレヴィは小さく震えていた。
少し暴れに行っただけでこの恐がり様とは。ガレオンは困り顔になり、セレヴィの頭を撫でた。
「帰ってきたんだからいいだろう? そもそも俺が死ぬなどあり得んだろうに」
「そんなわけない、この世に絶対なんてないんだ……お前に万一の事だって、起こるかもしれないじゃないか……」
「あー……すまん、失言だったな」
セレヴィは両親の死がトラウマになっている。大事な人が自分の知らない所で死ぬのは、彼女にとって耐えがたい物なのだろう。
ただ、ガレオンにとってもイナンナの死は未だに心に残り続けている。
愛する者が目の前で死ぬのは、ガレオンにとって耐えがたい苦痛だ。二人とも同じ経験をしているからこそ、互いの痛みが分かるし、やりたい事も分かっている。
傍に居たいセレヴィと、安全な場所で守りたいガレオン。双方の意見は相容れなかった。
「あー、積もる話は後っす。それよかあーた、主様が帰ってきたんだからどうすりゃいいんすか?」
空気がぎくしゃくする中、マステマが割って入った。セレヴィはガレオンを見上げ、
「言いたい事は山程あるが、生きて帰ってきてくれてよかった。……おかえりガレオン」
「何度も言っているだろう、俺が死ぬわけないと。とりあえず一旦離れろ、俺にも一応羞恥心はあるんでな」
セレヴィははっとした。気づけば周囲から注目されている。それも、生暖かいにやにやとした視線だ。
ゆでタコになったセレヴィは弾かれたように離れ、勢い余って転びそうになった。ガレオンが肩を掴んでくれたから助かったものの、全然離れられない。
「相当俺が好きなようだが、TPOくらいわきまえろ」
「お、お前が離さないだけだろうが!」
「そっちが離れんだけだ」
「おうこら、痴話喧嘩やめろっすバカップル。それよか主様、あれが獲物っすか?」
いつまでも続くやり取りを中止させ、マステマは強引に話題を変えた。
「ああ、ヒガナと同じ古代兵器の一種だ。食えるかどうか、アバドンに聞かないと分からんがな」
「食べるつもりなのか? これを?」
「ふかひれ美味いだろ」
「腕のあるサメのふかひれは食べる気が起きないんだが……」
「ゲテモノほど美味いと相場が決まっている。さて、来いアバドン」
ガレオンは指笛を鳴らした。そしたら人波をかき分け、アバドンがやってくる。
「幹部勢ぞろい? 私は聞いていないぞ」
「話していないからな。アバドン、こいつは食えるか?」
「聞き方が違うアル、どう調理するのが美味いか、アル。ワタシにかかればどんな魚でも美味しく食わせられるアル」
無駄にかっこいい豚である。彼曰く、「料理の出来ねぇ豚はただの食材アル」だとの事。意味わからん。
「ヒレは干して後日調理するアル、姿煮にするアルから楽しみにするヨロシ」
バラされたボサツはアバドンにより美味しく調理され、領民達に振る舞われた。古代兵器のくせに美味い奴である。
なのに、セレヴィの機嫌は直っていない。自分のためだけに全戦力を一ヵ所に集めるなんて、他の地域は勿論、魔王城が襲撃されたらどうするつもりなんだ。
「まだふてくされているのか? 何度も謝っているだろうに」
「民をもっと気遣え、戦力を偏らせすぎだ。私を特別扱いする必要はないだろう」
「ヒガナクラスの怪物が接近していたんだ。お前のためではなく、奴隷どものために配置したにすぎん。己惚れるのは構わんが、し過ぎは感心しないな」
「……すまない、勘違いした」
「間違いは誰だってする。俺は二度としないがな。まぁ、セレヴィに対してはするだろうが。未だお前の気持ちを汲んでの行動が出来ずにいるからな」
「そんな事はない、ガレオンの考えだって分かる。イナンナの事があるから、私を危ない所へ連れて行きたくないんだろう? 分かっている、けど……私も、知らない所で両親を殺められた。私の視界に居ない時にガレオンが居なくなるんじゃないかって、不安でたまらないんだ」
「なまじ同じ経験をしている分、意見が食い違ってしまうな。だが俺は譲るつもりはない」
「私だって譲らんぞ」
「あーたら飽きねーっすね」
マステマが強引に中断させた。彼女が居ないとこの二人、延々と続ける程度には仲がいいようだ。
「終わった事をいつまでぐだぐだ言うつもりっすか? んなもん後回しにして、とっとと仕事に戻ったらどーっすか」
「討伐の往復でとっくに終わらせている、後は帰るだけだ。お前も今日は早上がりでいいぞ、観光でも楽しんでいけ」
「ういーっす。んで埋め合わせどうするんすか。その子の世話すんの相当面倒だったんすよー? 適当にご機嫌取りしとかないと、まぁたあーしが子守せにゃならねーじゃねっすか」
「おいこら、私を重い女みたいに……」
「実際重い女じゃねっすか。Cカップに手ぇ当てて聞いてみろっす」
「もうCじゃない。ど、どっかのダークエルフのせいで育ったんだ……! 何言わせるんだお前は!」
「自爆しただけじゃねっすか花火女」
二人のやり取りにガレオンも苦笑している。喧嘩こそ多いが、セレヴィとマステマも一緒に風呂入る程度には仲がいい間柄である。
「ところで、あーたらノア見てねっすか? 探してるんすけどどこにもいねーんすけど」
「いや、見ていないが……」
『迷子のお知らせを致します。十八歳で栗毛の女の子が迷子センターでお連れ様をお待ちです、お心当たりの方はお迎えに上がってください』
魔法で街全域に拡散され、セレヴィは頭を抱えた。
「……帰る前に、迎えに行ってもいいか?」
「俺も行こう」
「助かるっす。後はあーしが引き受けるっすよ」
「みんなぁ~……どこですかぁ~……」
避難中にはぐれた迷子のノアは、迷子センターにてべそをかいていたとさ。
精々、高波で数隻の船が傷ついた程度だ。人々が一安心して戻る中、セレヴィは漁港でガレオンを待ち続けた。
マステマに腕を引かれても、頑としてその場を動かなかった。ガレオンが戦っているのに、一人だけ逃げるなんて騎士道精神が許さなかった。
ガレオンは無事だろうか。いくら彼を信じていると言えど、不安なのは不安だ。
「おっ、船が見えてきたっすよ」
マステマが小手をかざした。巨大なサメを牽引する黒い戦艦が見えるなり、セレヴィは左右をうろうろした。ガレオンが怪我をしていないか、危険な相手でなかったか、色んな心配が襲ってくる。
「あっ……!」
普通なら見えない距離なのに、セレヴィは確かに見えた。船首にガレオンの姿があるのを。怪我一つなく、セレヴィは安堵した。
「早く戻ってこーい!」
「どーどー落ち着くっす、あーた海落ちるっすよ」
前のめりになるセレヴィをマステマが抱え込む。涙ながらに両手を振るセレヴィを、ガレオンはしっかり見ていた。
「すっごく寂しかったようですね」
「らしいな」
「まんざらでもなさそうですねぇ」
「実際そうだからな」
呆れたようなガレオンだが、セレヴィの顔が見れて嬉しいようだ。
到着するなり、セレヴィはガレオンにしがみついた。彼の背中に回した腕はびくともせず、胸板に額を押し付けて離れない。ガレオンが肩に触れると、セレヴィは小さく震えていた。
少し暴れに行っただけでこの恐がり様とは。ガレオンは困り顔になり、セレヴィの頭を撫でた。
「帰ってきたんだからいいだろう? そもそも俺が死ぬなどあり得んだろうに」
「そんなわけない、この世に絶対なんてないんだ……お前に万一の事だって、起こるかもしれないじゃないか……」
「あー……すまん、失言だったな」
セレヴィは両親の死がトラウマになっている。大事な人が自分の知らない所で死ぬのは、彼女にとって耐えがたい物なのだろう。
ただ、ガレオンにとってもイナンナの死は未だに心に残り続けている。
愛する者が目の前で死ぬのは、ガレオンにとって耐えがたい苦痛だ。二人とも同じ経験をしているからこそ、互いの痛みが分かるし、やりたい事も分かっている。
傍に居たいセレヴィと、安全な場所で守りたいガレオン。双方の意見は相容れなかった。
「あー、積もる話は後っす。それよかあーた、主様が帰ってきたんだからどうすりゃいいんすか?」
空気がぎくしゃくする中、マステマが割って入った。セレヴィはガレオンを見上げ、
「言いたい事は山程あるが、生きて帰ってきてくれてよかった。……おかえりガレオン」
「何度も言っているだろう、俺が死ぬわけないと。とりあえず一旦離れろ、俺にも一応羞恥心はあるんでな」
セレヴィははっとした。気づけば周囲から注目されている。それも、生暖かいにやにやとした視線だ。
ゆでタコになったセレヴィは弾かれたように離れ、勢い余って転びそうになった。ガレオンが肩を掴んでくれたから助かったものの、全然離れられない。
「相当俺が好きなようだが、TPOくらいわきまえろ」
「お、お前が離さないだけだろうが!」
「そっちが離れんだけだ」
「おうこら、痴話喧嘩やめろっすバカップル。それよか主様、あれが獲物っすか?」
いつまでも続くやり取りを中止させ、マステマは強引に話題を変えた。
「ああ、ヒガナと同じ古代兵器の一種だ。食えるかどうか、アバドンに聞かないと分からんがな」
「食べるつもりなのか? これを?」
「ふかひれ美味いだろ」
「腕のあるサメのふかひれは食べる気が起きないんだが……」
「ゲテモノほど美味いと相場が決まっている。さて、来いアバドン」
ガレオンは指笛を鳴らした。そしたら人波をかき分け、アバドンがやってくる。
「幹部勢ぞろい? 私は聞いていないぞ」
「話していないからな。アバドン、こいつは食えるか?」
「聞き方が違うアル、どう調理するのが美味いか、アル。ワタシにかかればどんな魚でも美味しく食わせられるアル」
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なのに、セレヴィの機嫌は直っていない。自分のためだけに全戦力を一ヵ所に集めるなんて、他の地域は勿論、魔王城が襲撃されたらどうするつもりなんだ。
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「ヒガナクラスの怪物が接近していたんだ。お前のためではなく、奴隷どものために配置したにすぎん。己惚れるのは構わんが、し過ぎは感心しないな」
「……すまない、勘違いした」
「間違いは誰だってする。俺は二度としないがな。まぁ、セレヴィに対してはするだろうが。未だお前の気持ちを汲んでの行動が出来ずにいるからな」
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「なまじ同じ経験をしている分、意見が食い違ってしまうな。だが俺は譲るつもりはない」
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