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77話 地獄への道は自惚れで舗装されている
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魔王連合では激震が走っていた。
レトロマウンテンにて緊急会議が開かれ、多数の魔王達が額を突き合わせている。その中の一人がテーブルを叩き、怒鳴り散らした。
「ガレオン領にボサツを放ったのはどこのどいつだ!」
つい先日、ガレオンがボサツを撃破したと報告を受けた。ボサツがいともたやすく撃破されたのは衝撃だったが、それ以前の問題がある。
ガレオンにこっちの作戦がばれた可能性が高い、最悪中の最悪の悪手をやらかした奴が居るのだ。
「そ、そんなに大声を出す必要もあるまい、そう簡単に我らの計画が漏れるわけ……」
「この期に及んでガレオンの小僧を侮るか! 言いたくはないが奴は天才だ、髪の毛一つでも奴に渡してみろ! 我らの情報全てが抜き取られるぞ! 不可能を可能にする男がガレオンだ! ボサツ一匹にどれだけの機密が入っているのか、貴様は分からんのか!」
ボサツ送りの犯人は名乗り出ないが、この中に居るのは確かである。
送り主としては、ガレオンへのフラストレーションがたまっていた事、そしてガレオンを倒しうる技術に浮かれたのだろう。あわよくば憎き怨敵を殺そうと独断行動に走ったのだ。
加えて、ボサツで大きな戦果を得て、ガレオン領侵略の際に外交的な有利を得ようと目論んでいたのだろう。
「自分なら大丈夫」「ガレオンには気づかれない」「完璧な技術だからガレオンに勝てる」。そんな根拠のないバイアスがかかった愚行である。結果、ガレオンに魔王連合の目論見を自ら明かす形となってしまった。
「加えてガレオンの女に手を出すとは……! 奴を何重にも刺激してどうする! 貴様らの行動が計画を台無しにしているのだぞ!」
「も、問題ない! 我らには最強の古代兵器が居るのだぞ? それに奴とてすぐに動けまい、我らの計画にミスなど起こるはずがないのだ!」
「根拠はあるのか? 根拠のない言い訳等妄言も同じだ!」
「う、うるさい! ならば小僧に計画がばれたという根拠はあるのか!? 無ければバレていない、小僧ごときが気付くはずがないのだ!」
最早泥沼である。統率を失った会議は瞬く間に崩壊し、誰の責任かを擦り付け合う醜い争いが始まった。
こんな事をする間があるなら対応策を練ればいいと言うのに、愚かしい光景だ。彼らがガレオンに勝てない理由がよく分かる。目先の利益ばかり考え、都合の悪い事を見て見ぬふりする為政者など、害悪以外の何物でもない。
「ええい! こうなればイチかバチかだ……」
「何か策があるのか?」
「古代兵器を強化する。そのために頭部の発掘を急がせるぞ」
「ふむ、制御技術は確か、古代兵器の脳幹を弄って施す物だったか。しかしそれでどうするつもりだ?」
「古代兵器のパワーを上げてレトロマウンテンを吹っ飛ばし、発掘の手間を省く。それなら、一週間以内にどうにか間に合うはずだ」
「確かにそれならばガレオンに対抗できるだろうが、コントロールできるのか? あれは古代兵器で最も強大な力を持っている、制御できなければ、我々に跳ね返ってくるぞ」
「問題ない、奴は力こそ強いが、頭の中は空っぽだ。思考力が無ければ操り放題、どれだけ力を強化しようと安心安全、ノーリスクハイリターンだよ」
「なれば早急に始めねば。ガレオンの小僧など、切り札が完成すれば恐れるに足らず」
「その他の古代兵器どもも、同様の手段で回収しよう。とにかく数を揃えるのだ!」
ガレオンの逆鱗に触れて余裕を失った魔王達は、自ら破滅の道を選ぼうとしていた。
魔王らは古代兵器の腕に集まり、進捗状況を視察した。
多少乱暴だが、岩盤を爆破させれば頭部を露出させられる。犠牲者が出るだろうが、数百の民が死のうが関係ない。潰れたらまた新しい労働力を連れてくればいい。
それにガレオン領を侵略すれば、優秀な労働力を山程手に入れられる。将来の利益のためならば、領民など使いつぶして構わない。
領民は魔王の財産だ、ならばどのように使おうが魔王の勝手、例え飢えて死のうが働いて死のうが、今日まで誰のおかげで生きていられたと思っている。
最後まで魔王の財産として、尽くし尽くして死んでいけ。
「時に、これの名前は何という? 古代兵器と呼んでばかりでは、愛着も沸かぬ」
「辛うじて、名が記された記録を発見してな。こやつの名は、ナラクと呼ぶらしい。当時最強の、ただひたすらに生命を破壊する事のみを追求し開発された戦闘力の塊だそうだ」
「我らの技術でブラッシュアップすれば、ガレオンの小僧を凌駕出来る。ここからは時間との勝負だ」
古代兵器改め、ナラクの発掘は急ピッチで進められた。
この時、幾人かの魔王は「ナラク計画」に穴が開いたのを感じていた。いかに思考力がないとはいえ、ガレオンすら凌駕するナラクを自在に操れるのか? 古代兵器を多数運用しても問題はないのか? 短絡的な計画には、致命的な欠陥が存在していた。
しかしその不安すら、時間が経つにつれて薄れていく。実験にていくつかの古代兵器を使役してみたが、どれも問題なく操れた。数万もの命を容易く滅ぼす程の力はあまりにも魅力的で、魔王達は瞬く間に盲目となっていく。
数日もする頃には、ナラク計画に反対する気持ちは微塵も無くなっていた。「絶対成功する」「ガレオンに勝てる」、あまりにも幼稚な考えの下、無謀な計画が進んでいた。
『ナラクに加えて、古代兵器の軍団を用意すれば……ガレオンに勝てる! 自分達の計画は完璧だ!』
魔王達の思考は一致し、暴走し始めている。なんとも都合の良いバイアスだ。
その甘い目論見のせいで、自分達が窮地に陥ったのをもう忘れている。学習しない馬鹿程、無能な存在は居ない。
阿呆どもの先導によって多くの領民達が犠牲になっていく。昼夜を問わず働かされ、倒れたら補充要因が次々に運ばれてくる。魔王達は興味がないから数えなかったが、最終的に犠牲者は千人を超えたそうだ。
当然民達から多くの反発があったが、その度に魔王達は力尽くで鎮圧し、計画を強行する。誰一人として民の声に耳を貸そうとせず、領土の疲弊を無視して、自らの理想のため突き進んでいた。
数多の屍の下発掘される古代兵器ナラク。かの怪物が齎すのは栄光か、それとも……。
レトロマウンテンにて緊急会議が開かれ、多数の魔王達が額を突き合わせている。その中の一人がテーブルを叩き、怒鳴り散らした。
「ガレオン領にボサツを放ったのはどこのどいつだ!」
つい先日、ガレオンがボサツを撃破したと報告を受けた。ボサツがいともたやすく撃破されたのは衝撃だったが、それ以前の問題がある。
ガレオンにこっちの作戦がばれた可能性が高い、最悪中の最悪の悪手をやらかした奴が居るのだ。
「そ、そんなに大声を出す必要もあるまい、そう簡単に我らの計画が漏れるわけ……」
「この期に及んでガレオンの小僧を侮るか! 言いたくはないが奴は天才だ、髪の毛一つでも奴に渡してみろ! 我らの情報全てが抜き取られるぞ! 不可能を可能にする男がガレオンだ! ボサツ一匹にどれだけの機密が入っているのか、貴様は分からんのか!」
ボサツ送りの犯人は名乗り出ないが、この中に居るのは確かである。
送り主としては、ガレオンへのフラストレーションがたまっていた事、そしてガレオンを倒しうる技術に浮かれたのだろう。あわよくば憎き怨敵を殺そうと独断行動に走ったのだ。
加えて、ボサツで大きな戦果を得て、ガレオン領侵略の際に外交的な有利を得ようと目論んでいたのだろう。
「自分なら大丈夫」「ガレオンには気づかれない」「完璧な技術だからガレオンに勝てる」。そんな根拠のないバイアスがかかった愚行である。結果、ガレオンに魔王連合の目論見を自ら明かす形となってしまった。
「加えてガレオンの女に手を出すとは……! 奴を何重にも刺激してどうする! 貴様らの行動が計画を台無しにしているのだぞ!」
「も、問題ない! 我らには最強の古代兵器が居るのだぞ? それに奴とてすぐに動けまい、我らの計画にミスなど起こるはずがないのだ!」
「根拠はあるのか? 根拠のない言い訳等妄言も同じだ!」
「う、うるさい! ならば小僧に計画がばれたという根拠はあるのか!? 無ければバレていない、小僧ごときが気付くはずがないのだ!」
最早泥沼である。統率を失った会議は瞬く間に崩壊し、誰の責任かを擦り付け合う醜い争いが始まった。
こんな事をする間があるなら対応策を練ればいいと言うのに、愚かしい光景だ。彼らがガレオンに勝てない理由がよく分かる。目先の利益ばかり考え、都合の悪い事を見て見ぬふりする為政者など、害悪以外の何物でもない。
「ええい! こうなればイチかバチかだ……」
「何か策があるのか?」
「古代兵器を強化する。そのために頭部の発掘を急がせるぞ」
「ふむ、制御技術は確か、古代兵器の脳幹を弄って施す物だったか。しかしそれでどうするつもりだ?」
「古代兵器のパワーを上げてレトロマウンテンを吹っ飛ばし、発掘の手間を省く。それなら、一週間以内にどうにか間に合うはずだ」
「確かにそれならばガレオンに対抗できるだろうが、コントロールできるのか? あれは古代兵器で最も強大な力を持っている、制御できなければ、我々に跳ね返ってくるぞ」
「問題ない、奴は力こそ強いが、頭の中は空っぽだ。思考力が無ければ操り放題、どれだけ力を強化しようと安心安全、ノーリスクハイリターンだよ」
「なれば早急に始めねば。ガレオンの小僧など、切り札が完成すれば恐れるに足らず」
「その他の古代兵器どもも、同様の手段で回収しよう。とにかく数を揃えるのだ!」
ガレオンの逆鱗に触れて余裕を失った魔王達は、自ら破滅の道を選ぼうとしていた。
魔王らは古代兵器の腕に集まり、進捗状況を視察した。
多少乱暴だが、岩盤を爆破させれば頭部を露出させられる。犠牲者が出るだろうが、数百の民が死のうが関係ない。潰れたらまた新しい労働力を連れてくればいい。
それにガレオン領を侵略すれば、優秀な労働力を山程手に入れられる。将来の利益のためならば、領民など使いつぶして構わない。
領民は魔王の財産だ、ならばどのように使おうが魔王の勝手、例え飢えて死のうが働いて死のうが、今日まで誰のおかげで生きていられたと思っている。
最後まで魔王の財産として、尽くし尽くして死んでいけ。
「時に、これの名前は何という? 古代兵器と呼んでばかりでは、愛着も沸かぬ」
「辛うじて、名が記された記録を発見してな。こやつの名は、ナラクと呼ぶらしい。当時最強の、ただひたすらに生命を破壊する事のみを追求し開発された戦闘力の塊だそうだ」
「我らの技術でブラッシュアップすれば、ガレオンの小僧を凌駕出来る。ここからは時間との勝負だ」
古代兵器改め、ナラクの発掘は急ピッチで進められた。
この時、幾人かの魔王は「ナラク計画」に穴が開いたのを感じていた。いかに思考力がないとはいえ、ガレオンすら凌駕するナラクを自在に操れるのか? 古代兵器を多数運用しても問題はないのか? 短絡的な計画には、致命的な欠陥が存在していた。
しかしその不安すら、時間が経つにつれて薄れていく。実験にていくつかの古代兵器を使役してみたが、どれも問題なく操れた。数万もの命を容易く滅ぼす程の力はあまりにも魅力的で、魔王達は瞬く間に盲目となっていく。
数日もする頃には、ナラク計画に反対する気持ちは微塵も無くなっていた。「絶対成功する」「ガレオンに勝てる」、あまりにも幼稚な考えの下、無謀な計画が進んでいた。
『ナラクに加えて、古代兵器の軍団を用意すれば……ガレオンに勝てる! 自分達の計画は完璧だ!』
魔王達の思考は一致し、暴走し始めている。なんとも都合の良いバイアスだ。
その甘い目論見のせいで、自分達が窮地に陥ったのをもう忘れている。学習しない馬鹿程、無能な存在は居ない。
阿呆どもの先導によって多くの領民達が犠牲になっていく。昼夜を問わず働かされ、倒れたら補充要因が次々に運ばれてくる。魔王達は興味がないから数えなかったが、最終的に犠牲者は千人を超えたそうだ。
当然民達から多くの反発があったが、その度に魔王達は力尽くで鎮圧し、計画を強行する。誰一人として民の声に耳を貸そうとせず、領土の疲弊を無視して、自らの理想のため突き進んでいた。
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