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1章
第4話
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「よく来てくれたわ。」
「突然お訪ねしてしまって申し訳ありません。」
「構わないわよ。今日か明日中と言ったのはこちらだもの。さあ入って。」
数日後、私はシェルラート公爵家に来ていた。メリーア様とお話する為だ。
メリーア様は黒と青が混ざった妖美な長髪を一つに結っており、青紫の澄んだ瞳を持つお方。まさに容姿端麗という言葉がお似合いな方だわ。
立ち居振る舞いも完璧で、クレスディア殿下の婚約者に選ばれるのは当然と思えた。
私とメリーア様は公爵家内の庭園に移動し、2人だけのお茶会が始まった。
様々な花が咲き乱れ、しかし丁寧に手入れされているのが見て取れる。中心にあるテーブルには菓子などが用意されていた。
「さて、今日はどうしたのかしら。」
「先ずは、出来る限り早くお会いしたいという私の我儘を聞き入れてくださり、感謝致します。」
「気にしないで。それにそう畏まらなくていいのよ?私達は友達なのだから。」
クレスディア殿下に負けず劣らずの優しさ…。そして紅茶を飲む自然な所作まで洗練されている。思わず見惚れてしまうわ。
私は尊敬しているメリーア様に隠し事はしたくない。遠回しな言い方はせず、端的にお聞きするとしましょう。
「ではお言葉に甘えて…。メリーア様、今日はお聞きしたい事があるのです。」
「聞きたい事?」
「はい。単刀直入に申しますね。『乙女ゲーム』や『ヒロイン』、『悪役令嬢』という言葉に聞き覚えはありませんか?」
「…!」
表情はあまり変わっていないが、目が一瞬見開いたように見えた。これは聞いた事があるという証拠ね。
「……何処で、誰からその言葉を聞いたのかしら。」
「セルティラス伯爵家で数日前義妹となったライラからです。」
「そう…。ライラ…、……まさか……ね。」
視線を落とし、少し落胆している様子のメリーア様。
やはり何か知っている、そう考えた私はより踏み込んでみることにした。話してくれるかは賭けだけれど、賭ける価値は十分にあるわ。
「他にも、『転生者』という言葉も言っていました。」
「!!…可能性はあると思っていたけれど、これで確定したわね……。」
「メリーア様。これはライラが手帳に書いていた内容を書き写したものです。この内容を踏まえて、ご説明して頂けませんか…?」
「……。」
話すべきか否かをかなり悩まれている様子。しかし私が差し出した紙を手に取って読むと、一呼吸おいてから話し始めた。
「ここまで見せられては、知らぬ存ぜぬで返すわけにはいかないわね…。聡いへレアなら勘付いているかもしれないけれど、『転生者』というのは前世の記憶を持って生まれた存在の事よ。そして──」
メリーア様は様々なことを教えてくれたわ。『転生者』についての詳しい事は勿論、『乙女ゲーム』や『ヒロイン』についてなども。
手帳に沿って丁寧に説明してくださったので、とても分かりやすかった。
メリーア様によると……、
この世界とは異なる世界の記憶、つまりは前世の記憶を持つ者を『転生者』と呼び、メリーア様やライラからすれば、この世界は『乙女ゲーム』という恋愛物語のようなものの世界らしい。
その中の登場人物の呼称が『ヒロイン』や『悪役令嬢』、『攻略対象』と言い、物語の主人公がヒロインもといライラだそう。
物語としては、主人公が攻略対象達と恋に落ちていき、彼らが卒業した後のパーティーにてプロポーズされれば攻略成功となるゲームを学園中心で繰り広げる。
「『悪役令嬢』とは主人公の恋の邪魔をする敵役の事よ。ゲーム……物語では、主人公を暗殺しようとする場面もあったわね。」
「暗殺…。」
「簡単に言うと、主人公の恋の邪魔をする為に悪事を働く令嬢…。それがメリーア・シェルラートという存在なのよ。」
「メリーア様が悪事など有り得ません…!」
今、私の目の前に居るメリーア様は善良な方だわ。何をどう考えても悪人ではない。
けれど『乙女ゲーム』という物語の中では主人公の邪魔をする役。私が思うに、物語通りに進むとは限らないのでしょう。
「ありがとう、へレア。そう言ってもらえて嬉しいわ。…この悪役令嬢という存在は、物語の中で必ず不幸になるの。悪事を断罪され、国外追放になったり処刑されてしまったり…。今までの行いは、そんな未来を変える為でもあるの。」
「素晴らしいと思いますっ!」
「……??…えぇっと…?」
思わずそう口走っていた。メリーア様を困らせてしまっている…。
「素晴らしい……って、未来を変える為にしてきたことが、かしら?」
「はい。自身の為とはいえ、結果人々の為になることをしてこられたのです。素晴らしきことかと。」
「そ、そうかしら…。」
「経緯がどうあれ、メリーア様は多くの民を救う行いをしておられるのです。もっと胸を張って良いと思いますよ。私はメリーア様を心から敬愛しています。」
メリーア様は嬉しさと恥ずかしさが交ざったような表情をされている。お可愛らしい一面もあるのね。
とりあえず手帳に書かれた言葉の意味については理解することが出来たわ。
話を聞いている限り、ライラが一方的にメリーア様を悪者扱いしているように感じる。良いことしかしてきていない方に対し、「いずれ断罪される運命」などと言っているもの。何をどう考えてもおかしいでしょう。
「…ライラは自分がヒロインということに、とてもこだわっているように見えました。」
「そう……。今まで彼女が言っていたという言葉も…。」
少し考える仕草をしてから、私に助言をくださった。
「へレア。義妹のライラさんとは、仲良くしておくべきだと思うわ。」
「仲良く……ですか?」
「ええ。たとえライラさんが何をしようと、表面上だけでも味方をした方が良いでしょう。もし邪魔をして、その事が彼女に知られてしまった時、きっと不幸になってしまうわ。」
確かにその通りなのかもしれない。
私の義妹となったライラはこの世界で特別な存在なのでしょう。あの姿を見れば、庇護したくなるのも納得がいくというもので、仲間や友人を得ることは容易なはず。
となれば、私がライラの意に沿わない行動をした場合、周囲の人々を巻き込んで陥れられる可能性があるのは事実。
「…ライラの前では何も知らないふりをすべき……と。」
「そうね。それこそ、彼女の前では知らぬ存ぜぬでいた方が身のためよ。」
「分かりました。ご助言感謝します。」
その後はお茶会を楽しみつつ、『イベント』と呼ばれる何かのきっかけが起こるであろう時期などをある程度教えてもらったのだった。
「突然お訪ねしてしまって申し訳ありません。」
「構わないわよ。今日か明日中と言ったのはこちらだもの。さあ入って。」
数日後、私はシェルラート公爵家に来ていた。メリーア様とお話する為だ。
メリーア様は黒と青が混ざった妖美な長髪を一つに結っており、青紫の澄んだ瞳を持つお方。まさに容姿端麗という言葉がお似合いな方だわ。
立ち居振る舞いも完璧で、クレスディア殿下の婚約者に選ばれるのは当然と思えた。
私とメリーア様は公爵家内の庭園に移動し、2人だけのお茶会が始まった。
様々な花が咲き乱れ、しかし丁寧に手入れされているのが見て取れる。中心にあるテーブルには菓子などが用意されていた。
「さて、今日はどうしたのかしら。」
「先ずは、出来る限り早くお会いしたいという私の我儘を聞き入れてくださり、感謝致します。」
「気にしないで。それにそう畏まらなくていいのよ?私達は友達なのだから。」
クレスディア殿下に負けず劣らずの優しさ…。そして紅茶を飲む自然な所作まで洗練されている。思わず見惚れてしまうわ。
私は尊敬しているメリーア様に隠し事はしたくない。遠回しな言い方はせず、端的にお聞きするとしましょう。
「ではお言葉に甘えて…。メリーア様、今日はお聞きしたい事があるのです。」
「聞きたい事?」
「はい。単刀直入に申しますね。『乙女ゲーム』や『ヒロイン』、『悪役令嬢』という言葉に聞き覚えはありませんか?」
「…!」
表情はあまり変わっていないが、目が一瞬見開いたように見えた。これは聞いた事があるという証拠ね。
「……何処で、誰からその言葉を聞いたのかしら。」
「セルティラス伯爵家で数日前義妹となったライラからです。」
「そう…。ライラ…、……まさか……ね。」
視線を落とし、少し落胆している様子のメリーア様。
やはり何か知っている、そう考えた私はより踏み込んでみることにした。話してくれるかは賭けだけれど、賭ける価値は十分にあるわ。
「他にも、『転生者』という言葉も言っていました。」
「!!…可能性はあると思っていたけれど、これで確定したわね……。」
「メリーア様。これはライラが手帳に書いていた内容を書き写したものです。この内容を踏まえて、ご説明して頂けませんか…?」
「……。」
話すべきか否かをかなり悩まれている様子。しかし私が差し出した紙を手に取って読むと、一呼吸おいてから話し始めた。
「ここまで見せられては、知らぬ存ぜぬで返すわけにはいかないわね…。聡いへレアなら勘付いているかもしれないけれど、『転生者』というのは前世の記憶を持って生まれた存在の事よ。そして──」
メリーア様は様々なことを教えてくれたわ。『転生者』についての詳しい事は勿論、『乙女ゲーム』や『ヒロイン』についてなども。
手帳に沿って丁寧に説明してくださったので、とても分かりやすかった。
メリーア様によると……、
この世界とは異なる世界の記憶、つまりは前世の記憶を持つ者を『転生者』と呼び、メリーア様やライラからすれば、この世界は『乙女ゲーム』という恋愛物語のようなものの世界らしい。
その中の登場人物の呼称が『ヒロイン』や『悪役令嬢』、『攻略対象』と言い、物語の主人公がヒロインもといライラだそう。
物語としては、主人公が攻略対象達と恋に落ちていき、彼らが卒業した後のパーティーにてプロポーズされれば攻略成功となるゲームを学園中心で繰り広げる。
「『悪役令嬢』とは主人公の恋の邪魔をする敵役の事よ。ゲーム……物語では、主人公を暗殺しようとする場面もあったわね。」
「暗殺…。」
「簡単に言うと、主人公の恋の邪魔をする為に悪事を働く令嬢…。それがメリーア・シェルラートという存在なのよ。」
「メリーア様が悪事など有り得ません…!」
今、私の目の前に居るメリーア様は善良な方だわ。何をどう考えても悪人ではない。
けれど『乙女ゲーム』という物語の中では主人公の邪魔をする役。私が思うに、物語通りに進むとは限らないのでしょう。
「ありがとう、へレア。そう言ってもらえて嬉しいわ。…この悪役令嬢という存在は、物語の中で必ず不幸になるの。悪事を断罪され、国外追放になったり処刑されてしまったり…。今までの行いは、そんな未来を変える為でもあるの。」
「素晴らしいと思いますっ!」
「……??…えぇっと…?」
思わずそう口走っていた。メリーア様を困らせてしまっている…。
「素晴らしい……って、未来を変える為にしてきたことが、かしら?」
「はい。自身の為とはいえ、結果人々の為になることをしてこられたのです。素晴らしきことかと。」
「そ、そうかしら…。」
「経緯がどうあれ、メリーア様は多くの民を救う行いをしておられるのです。もっと胸を張って良いと思いますよ。私はメリーア様を心から敬愛しています。」
メリーア様は嬉しさと恥ずかしさが交ざったような表情をされている。お可愛らしい一面もあるのね。
とりあえず手帳に書かれた言葉の意味については理解することが出来たわ。
話を聞いている限り、ライラが一方的にメリーア様を悪者扱いしているように感じる。良いことしかしてきていない方に対し、「いずれ断罪される運命」などと言っているもの。何をどう考えてもおかしいでしょう。
「…ライラは自分がヒロインということに、とてもこだわっているように見えました。」
「そう……。今まで彼女が言っていたという言葉も…。」
少し考える仕草をしてから、私に助言をくださった。
「へレア。義妹のライラさんとは、仲良くしておくべきだと思うわ。」
「仲良く……ですか?」
「ええ。たとえライラさんが何をしようと、表面上だけでも味方をした方が良いでしょう。もし邪魔をして、その事が彼女に知られてしまった時、きっと不幸になってしまうわ。」
確かにその通りなのかもしれない。
私の義妹となったライラはこの世界で特別な存在なのでしょう。あの姿を見れば、庇護したくなるのも納得がいくというもので、仲間や友人を得ることは容易なはず。
となれば、私がライラの意に沿わない行動をした場合、周囲の人々を巻き込んで陥れられる可能性があるのは事実。
「…ライラの前では何も知らないふりをすべき……と。」
「そうね。それこそ、彼女の前では知らぬ存ぜぬでいた方が身のためよ。」
「分かりました。ご助言感謝します。」
その後はお茶会を楽しみつつ、『イベント』と呼ばれる何かのきっかけが起こるであろう時期などをある程度教えてもらったのだった。
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