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興味が湧いた (王子視点)
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「初めまして、両殿下。お会い出来て嬉しいです。」
目の前でそう言って笑顔を向けてくる同い年の少女。
他の令嬢達とは違う雰囲気を感じた。
ぎこちない笑顔。
笑ってしまいそうだった。
ここまで演技を隠せていない令嬢は初めてだ。
他の者はと言うと、
『殿下とお近づきになりたい。』
『少しでも仲良くしたい。なんなら婚約者に……。』
そう思って近づいて来るため、好印象を与えようと必死になっているのが分かる。
どの貴族達も同じだ。
自分が王家という権力者が故に、仕方のない事なのは分かっているが、正直に言うと面倒だと思っていた。
とまぁ、令嬢とその両親達はこんな感じで、令息…つまり男側はと言うと…
『護衛を任されるように、良い印象を!』
と言うような感じが溢れ出ていた。
令嬢と差程変わらない。
だが目の前の彼女はどうだろうか。
笑顔を作ってはいるが、無理しているように見える。
本当は自分に会うのが嫌なのだろうか?
なんて事を考えてしまう。
(貴族のご令嬢なのに変な子だなぁ。親は立派な大臣。私を狙える立場のはず。だけど全くそんなことに興味はないって感じだ。それどころか避けられているような…?フフフ…興味が湧いたなぁ、あの子。)
彼女の父ラーノンス侯と話している間も、ついついヴァリフィアと言う少女を見てしまう。
自分と同い年だそうだが、貴族のこういう場は面倒だという顔をしている。
自分も同じ事を思っていた為、その気持ちがよく分かる。
彼女達が去っていった後、その後ろ姿を見ながら、
(今度プライベートでお茶にでも誘おうかな?)
そんな事を考えていた。
しかし、兄の様子の変化に、弟が気付かぬはずもない。
心の中で、第3王子は思う。
(ディル兄様、あの子の事を気に入ったみたい。珍しく口元が緩んでる……。ニヤニヤしてて少し怖い…。)
そうして、ヴァリフィアは第2王子ディルジアのお気に入りとなってしまった……。
目の前でそう言って笑顔を向けてくる同い年の少女。
他の令嬢達とは違う雰囲気を感じた。
ぎこちない笑顔。
笑ってしまいそうだった。
ここまで演技を隠せていない令嬢は初めてだ。
他の者はと言うと、
『殿下とお近づきになりたい。』
『少しでも仲良くしたい。なんなら婚約者に……。』
そう思って近づいて来るため、好印象を与えようと必死になっているのが分かる。
どの貴族達も同じだ。
自分が王家という権力者が故に、仕方のない事なのは分かっているが、正直に言うと面倒だと思っていた。
とまぁ、令嬢とその両親達はこんな感じで、令息…つまり男側はと言うと…
『護衛を任されるように、良い印象を!』
と言うような感じが溢れ出ていた。
令嬢と差程変わらない。
だが目の前の彼女はどうだろうか。
笑顔を作ってはいるが、無理しているように見える。
本当は自分に会うのが嫌なのだろうか?
なんて事を考えてしまう。
(貴族のご令嬢なのに変な子だなぁ。親は立派な大臣。私を狙える立場のはず。だけど全くそんなことに興味はないって感じだ。それどころか避けられているような…?フフフ…興味が湧いたなぁ、あの子。)
彼女の父ラーノンス侯と話している間も、ついついヴァリフィアと言う少女を見てしまう。
自分と同い年だそうだが、貴族のこういう場は面倒だという顔をしている。
自分も同じ事を思っていた為、その気持ちがよく分かる。
彼女達が去っていった後、その後ろ姿を見ながら、
(今度プライベートでお茶にでも誘おうかな?)
そんな事を考えていた。
しかし、兄の様子の変化に、弟が気付かぬはずもない。
心の中で、第3王子は思う。
(ディル兄様、あの子の事を気に入ったみたい。珍しく口元が緩んでる……。ニヤニヤしてて少し怖い…。)
そうして、ヴァリフィアは第2王子ディルジアのお気に入りとなってしまった……。
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