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気を抜かず……!!

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筆記考査が終わり、休憩時間となった。


「お疲れ様でした、皆さん。」

「お疲れ様です、殿下。ユリ達もお疲れ様。」

「「「お疲れ様です(わ)っ!」」」


(本当に疲れたぁ~。ヴァリフィア自体は記憶力が良くないんだよねぇ……。前世の私は良かったから、どうにかなったけど。中々良い点取れてるんじゃないかな?!)


目立ちたくは無かったが、侯爵令嬢としてやらねばならない。
『どうせするなら全力で』が私のマイルールだ。

この学園では、定期考査試験の結果が学年ごとに順位付けをして発表される。
無論、今行われた入学直ぐの筆記考査も同様だ。
そして高等部門では、その年で1番初めに行われた考査の上位5名が、生徒会に入る。

生徒会内でも、さらに役割が決められる。
簡単に言えば、『風紀委員』や『文化委員』などの様なものだ。
学年トップは、3年が生徒会長、2年が生徒会副会長、1年は書記と既に決まっている。


(私はせいぜい10位以内ってところかな。1位は確実にディルジアだろうし、ユリとシア、それにミエラの3人はとっても頭良いから。)


なんて事を考えつつ、筆記考査が終わった事に安堵していた。
しかし、定期考査は年に3回ある。
少なくとも、卒業までは気が抜けない。


(それに、バッドエンドがいつ来るかなんて分からない!卒業してしまえば、気にしなくてよくなるかもしれないけれど……。
ヴァリフィアの命が尽きるイベントは、学園中に数え切れないほどある。これからも気を付けないとっ!)


ディルジアに心を許すまいと、改めて心構える。


(最近のディルジアは、やけに色気……って言うのかな?そういうのを出してくるんだよねぇ。通常ならドキッとする場面なんでしょうけど、事情がある私からすれば普通にきもいだけなんだよね……。)


ディルジアの想いが伝わるのは、まだまだ先の様だ--
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