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少し子供っぽい……?(王子視点)
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ヴァリフィア達と会う前日、ディルジアは国王陛下に書斎へと呼び出されていた。
「ディルジアよ、またかと思うかもしれないが、お前に調査してもらいたい事がある。」
「国のため、陛下のために尽くす事が、この国の王子たる私の務めにございます。なんなりとお申し付けください。」
「そう言ってくれるとありがたい。……とある貴族が、己が贅を尽くすために民から金を巻き上げているという密告があった。」
「密告…ですか。」
「ああ。その貴族の邸に務めている者からな。そこで、だ。
その密告者に扮し、内部から情報を探ってもらう。」
「はっ、承知致しました。」
「とは言え、ディルジアは変身魔法が苦手だったな。」
「恐れながら…。」
「変身魔法が得意な者……アーリグェー公の次男が、変身魔法を得意としていたな。協力を取り付けると良い。」
「はっ。」
(密告者か……簡単に言うと、敵の敵は味方って事だよね。それにしても変身魔法か…。彼女も使えるよね。)
ディルジアはそう考え、提案することにした。
国王陛下は必ず許可を出すという確信もあった。
「陛下、一つよろしいのでしょうか。」
「構わぬ、申してみよ。」
「はい。……ヴァリフィアにも協力を要請してよろしいのでしょうか。」
「それなのだがな…毎度の如くヴァリフィアに協力してもらっている。今回は遠慮しようと思うのだ。」
「そうですか……。」
ディルジアは明らかに落ち込んだ様子になり、それを見て国王陛下は苦笑する。
そして少しにやりと笑いながら、
「ディルジアよ、ヴァリフィアの協力が必要だと思うか?」
「はいっ!」
「ならば、仕方あるまいな。ヴァリフィアにも協力を頼むと良い。」
「承知致しましたっ!」
途端に顔がぱっと明るくなり、笑顔になる。
王子らしさはどこえやら。
「話は以上だ。行って良いぞ。」
「はっ、失礼致します。」
(本当、ヴァリフィアの事となると分かりやすいな…。まぁ、ディルジアらしいと言えばらしいのだが。)
微笑ましく思う国王陛下。
報告の際、どのような様子で来るのか、少し楽しみになる--
「ディルジアよ、またかと思うかもしれないが、お前に調査してもらいたい事がある。」
「国のため、陛下のために尽くす事が、この国の王子たる私の務めにございます。なんなりとお申し付けください。」
「そう言ってくれるとありがたい。……とある貴族が、己が贅を尽くすために民から金を巻き上げているという密告があった。」
「密告…ですか。」
「ああ。その貴族の邸に務めている者からな。そこで、だ。
その密告者に扮し、内部から情報を探ってもらう。」
「はっ、承知致しました。」
「とは言え、ディルジアは変身魔法が苦手だったな。」
「恐れながら…。」
「変身魔法が得意な者……アーリグェー公の次男が、変身魔法を得意としていたな。協力を取り付けると良い。」
「はっ。」
(密告者か……簡単に言うと、敵の敵は味方って事だよね。それにしても変身魔法か…。彼女も使えるよね。)
ディルジアはそう考え、提案することにした。
国王陛下は必ず許可を出すという確信もあった。
「陛下、一つよろしいのでしょうか。」
「構わぬ、申してみよ。」
「はい。……ヴァリフィアにも協力を要請してよろしいのでしょうか。」
「それなのだがな…毎度の如くヴァリフィアに協力してもらっている。今回は遠慮しようと思うのだ。」
「そうですか……。」
ディルジアは明らかに落ち込んだ様子になり、それを見て国王陛下は苦笑する。
そして少しにやりと笑いながら、
「ディルジアよ、ヴァリフィアの協力が必要だと思うか?」
「はいっ!」
「ならば、仕方あるまいな。ヴァリフィアにも協力を頼むと良い。」
「承知致しましたっ!」
途端に顔がぱっと明るくなり、笑顔になる。
王子らしさはどこえやら。
「話は以上だ。行って良いぞ。」
「はっ、失礼致します。」
(本当、ヴァリフィアの事となると分かりやすいな…。まぁ、ディルジアらしいと言えばらしいのだが。)
微笑ましく思う国王陛下。
報告の際、どのような様子で来るのか、少し楽しみになる--
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