うちの娘と(Rー18)

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閑話4

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閑話4

とある運命の話をしよう。
とある親子は絶対にお互いの愛が成就する事がない運命にある。
だがそれと同時にお互い必ず邂逅し、絶対的に愛し合ってしまう運命にある。
世界の理を理解しているならコレが忌まわしい呪いだと理解できるだろう。

どちらか一つなら良くある運命だが、相反する運命を2つ抱えている組合せのカップルはかなり珍しい。
この組み合わせのカップルは大抵悲惨な最期を迎える運命しか用意されていない事も想像に難しくない。

だが、凄惨な結末が分かっていて受け入れる人間はいない。
当たり前だ。
だが両方とも運命としては当たり前に存在している。
果たしてどちらが当たり前なのか。
実に愉快な思考実験だ。

だが、世界の理を理解し、その運命が初めから分かっていた上で、
たかが個人の運命に俺が介入するとどうなるのだろうか?

答えは簡単だ運命が俺に牙を向く・・・・・・・・・
ま、正確には運命への介入者全般に、だがな。
どっちにしろ実に滑稽でくだらない。
まるでガキが自分の思い通りにならずに癇癪を起こして八つ当たりしている様だ。
俺達はお前らの決められた運命というレールを進む人形じゃ無いってのを何度も実力行使で教えてきたつもりだったが、まだまだ教育が足りなかった様だ。

この世界の管理者・・・である俺に無断でこんな稚拙な運命を作りやがって。
それにあいつには生きて居てもらわなきゃ後々クソ面倒な事になりかねない。
明智の血筋が対魔王属性を持っている以上、此処で死亡し転生されることの方が捜索が困難になる。
100数億から1人を探すのは俺達でも意外と面倒臭いし、次回の邂逅がここまで比較的友好的な状況とも限らない。
それに自発的に娘と子づくりをひたすらしてくれているのは非常に助かる。
血筋を追うのがここまで楽で、
ここまで管理しやすくしてくれれば、数百年後も充分安泰だろう。
さて、さっさと運命改変してやろうじゃないか。
少しだけ改変しなかった未来を垣間見たが、掃いて捨てる程見て来たありふれた絶望と絶対的な死が見えていた事だしな。

「…って訳だ皆の力を借りるぞ?」

「はぁ・・・はいつも強引なんだから。」
「愛情系運命改変はちょっと厄介だよね~…」

いつの間にか部屋に臨戦態勢を取っている2人が現れていた。

「なんだ2人だけかよ」

「なっ!?他の子達は皆産休中だよ!だからい·つ·も計画的にって言ってるのに!」

「あー…分かった!分かった!俺が悪かったって!ほら来るぞ?」

「はぁ・・・痴話喧嘩は後にしてください、来ますよ!」

何も無い空間にヒビが入り空間が崩壊していったーーーー

ーーーそして関係者以外誰にも知られる事なく事は処理され、今日明日も世界は平穏そうに過ぎていく。
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