19 / 25
閑話4
しおりを挟む
閑話4
とある運命の話をしよう。
とある親子は絶対にお互いの愛が成就する事がない運命にある。
だがそれと同時にお互い必ず邂逅し、絶対的に愛し合ってしまう運命にある。
世界の理を理解しているならコレが忌まわしい呪いだと理解できるだろう。
どちらか一つなら良くある運命だが、相反する運命を2つ抱えている組合せのカップルはかなり珍しい。
この組み合わせのカップルは大抵悲惨な最期を迎える運命しか用意されていない事も想像に難しくない。
だが、凄惨な結末が分かっていて受け入れる人間はいない。
当たり前だ。
だが両方とも運命としては当たり前に存在している。
果たしてどちらが当たり前なのか。
実に愉快な思考実験だ。
だが、世界の理を理解し、その運命が初めから分かっていた上で、
たかが個人の運命に俺が介入するとどうなるのだろうか?
答えは簡単だ運命が俺に牙を向く。
ま、正確には運命への介入者全般に、だがな。
どっちにしろ実に滑稽でくだらない。
まるでガキが自分の思い通りにならずに癇癪を起こして八つ当たりしている様だ。
俺達はお前らの決められた運命というレールを進む人形じゃ無いってのを何度も実力行使で教えてきたつもりだったが、まだまだ教育が足りなかった様だ。
この世界の管理者である俺に無断でこんな稚拙な運命を作りやがって。
それにあいつには生きて居てもらわなきゃ後々クソ面倒な事になりかねない。
明智の血筋が対魔王属性を持っている以上、此処で死亡し転生されることの方が捜索が困難になる。
100数億から1人を探すのは俺達でも意外と面倒臭いし、次回の邂逅がここまで比較的友好的な状況とも限らない。
それに自発的に娘と子づくりをひたすらしてくれているのは非常に助かる。
血筋を追うのがここまで楽で、
ここまで管理しやすくしてくれれば、数百年後も充分安泰だろう。
さて、さっさと運命改変してやろうじゃないか。
少しだけ改変しなかった未来を垣間見たが、掃いて捨てる程見て来たありふれた絶望と絶対的な死が見えていた事だしな。
「…って訳だ皆の力を借りるぞ?」
「はぁ・・・はいつも強引なんだから。」
「愛情系運命改変はちょっと厄介だよね~…」
いつの間にか部屋に臨戦態勢を取っている2人が現れていた。
「なんだ2人だけかよ」
「なっ!?他の子達は皆産休中だよ!だからい·つ·も計画的にって言ってるのに!」
「あー…分かった!分かった!俺が悪かったって!ほら来るぞ?」
「はぁ・・・痴話喧嘩は後にしてください、来ますよ!」
何も無い空間にヒビが入り空間が崩壊していったーーーー
ーーーそして関係者以外誰にも知られる事なく事は処理され、今日明日も世界は平穏そうに過ぎていく。
とある運命の話をしよう。
とある親子は絶対にお互いの愛が成就する事がない運命にある。
だがそれと同時にお互い必ず邂逅し、絶対的に愛し合ってしまう運命にある。
世界の理を理解しているならコレが忌まわしい呪いだと理解できるだろう。
どちらか一つなら良くある運命だが、相反する運命を2つ抱えている組合せのカップルはかなり珍しい。
この組み合わせのカップルは大抵悲惨な最期を迎える運命しか用意されていない事も想像に難しくない。
だが、凄惨な結末が分かっていて受け入れる人間はいない。
当たり前だ。
だが両方とも運命としては当たり前に存在している。
果たしてどちらが当たり前なのか。
実に愉快な思考実験だ。
だが、世界の理を理解し、その運命が初めから分かっていた上で、
たかが個人の運命に俺が介入するとどうなるのだろうか?
答えは簡単だ運命が俺に牙を向く。
ま、正確には運命への介入者全般に、だがな。
どっちにしろ実に滑稽でくだらない。
まるでガキが自分の思い通りにならずに癇癪を起こして八つ当たりしている様だ。
俺達はお前らの決められた運命というレールを進む人形じゃ無いってのを何度も実力行使で教えてきたつもりだったが、まだまだ教育が足りなかった様だ。
この世界の管理者である俺に無断でこんな稚拙な運命を作りやがって。
それにあいつには生きて居てもらわなきゃ後々クソ面倒な事になりかねない。
明智の血筋が対魔王属性を持っている以上、此処で死亡し転生されることの方が捜索が困難になる。
100数億から1人を探すのは俺達でも意外と面倒臭いし、次回の邂逅がここまで比較的友好的な状況とも限らない。
それに自発的に娘と子づくりをひたすらしてくれているのは非常に助かる。
血筋を追うのがここまで楽で、
ここまで管理しやすくしてくれれば、数百年後も充分安泰だろう。
さて、さっさと運命改変してやろうじゃないか。
少しだけ改変しなかった未来を垣間見たが、掃いて捨てる程見て来たありふれた絶望と絶対的な死が見えていた事だしな。
「…って訳だ皆の力を借りるぞ?」
「はぁ・・・はいつも強引なんだから。」
「愛情系運命改変はちょっと厄介だよね~…」
いつの間にか部屋に臨戦態勢を取っている2人が現れていた。
「なんだ2人だけかよ」
「なっ!?他の子達は皆産休中だよ!だからい·つ·も計画的にって言ってるのに!」
「あー…分かった!分かった!俺が悪かったって!ほら来るぞ?」
「はぁ・・・痴話喧嘩は後にしてください、来ますよ!」
何も無い空間にヒビが入り空間が崩壊していったーーーー
ーーーそして関係者以外誰にも知られる事なく事は処理され、今日明日も世界は平穏そうに過ぎていく。
10
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる