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5.光と闇
鷹の目
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降り注ぐ暑い日差しは、ヒデトの白い肌をジリジリと照らし続ける。
金の髪は通常よりも、その輝きを周囲に放ち、人の目を惹きつけている。
ヒデトは無事に第七地区へと来ることが出来たようだ。
蒸し暑さと、容赦なく照り続ける太陽は人の体力を容易に奪ってしまう。
ここではヒデトの容貌は目立ちすぎるようだから、日避けのためにも薄い布かフードになるような物を被る必要がありそうだ。
先に簡単にマーケットへと寄って物資も一緒に調達しよう。
武器は、いつでも使えるよう、身辺に隠すように用意してあったが、ゲートの検査で幾つか持っていかれてしまった。
やはり、大きい物だとすぐに武器だと分かってしまう。
ヒデトの能力は様々な武器を自由に扱える能力である。
それ故に、戦闘では武器を用いる事が多く、特に鎖の形状の物は捕獲にも使えて便利なので重宝している。
あぁ……、この青くキラキラと輝く海を奈緒様と一緒に見たかった。
あの護宝石のブレスレットでも食い入るように見つめていたんだから、きっと飽きる事なくこの海も眺めるのでしょうね。
本来、第七地区は貿易の街として有名で各地区の色んな物が集まってきて取引されている。
港に停泊してる船はどれも大きな荷物を出し入れしていて、男達の怒号が飛び交う。
これだけ人も物も多く交錯すれば、ヒデトの狙いの物も、そう簡単には見つからないだろう。
まるで、際限なく広がっている砂漠の中から一本の針を見つけなければならないようだ。
(はぁ……、気が遠くなりそうだ)
心では、そう思いつつもその手を止めようとはしない。
今の私は、ミナト様の代理。
きっと、ミナト様は今もデスクの上で悶々と悩まれている事でしょう。
私がいないからといって、サボったり変な事をしでかしていなければいいのですが。
確かに、お気持ちは分からなくもない。
幼い頃から、お側で仕えさせて頂いてるのだから。
ミナト様は今もその地位と家柄に縛られている。
思うようには動けない中で、やっと見つけた将来の伴侶が危機に瀕しているのだ。
奈緒様も、早くミナト様のお気持ちに気付いて受け入れて頂ければ……。
ヒデトは二人の仲睦まじい姿を想像して、幸せを感じるかと思いきや、少し引っ掛かりをおぼえた。
モヤモヤとしたら思いが続くのも嫌なので、頭からその想像を、振り払う。
最近の自分は少しおかしい気もする……。
ミナト様をお慕いし、ミナト様の愛する奈緒様もお支えする。
今の自分の役目は、そうなのだとずっと思っている。
この違和感は、ミナト様を取られたという嫉妬感から来るものなのだろうか……?
しかし、奈緒様には嫌悪の気持ちどころか寧ろその逆の……。
物思いに耽っていたら、既にマーケットの大通りの道へと入っていた。
人の流れも、これまでよりも激しい事に気付く。
しっかりと目的を持って動かなければ、すぐに流されてしまいそうだ。
少し先の通りで衣服を取り扱った商店が見えた。
とりあえず、そこに向かう事にした。
ーーー気にする事なく手繋ぎできるのにーーー
金の髪は通常よりも、その輝きを周囲に放ち、人の目を惹きつけている。
ヒデトは無事に第七地区へと来ることが出来たようだ。
蒸し暑さと、容赦なく照り続ける太陽は人の体力を容易に奪ってしまう。
ここではヒデトの容貌は目立ちすぎるようだから、日避けのためにも薄い布かフードになるような物を被る必要がありそうだ。
先に簡単にマーケットへと寄って物資も一緒に調達しよう。
武器は、いつでも使えるよう、身辺に隠すように用意してあったが、ゲートの検査で幾つか持っていかれてしまった。
やはり、大きい物だとすぐに武器だと分かってしまう。
ヒデトの能力は様々な武器を自由に扱える能力である。
それ故に、戦闘では武器を用いる事が多く、特に鎖の形状の物は捕獲にも使えて便利なので重宝している。
あぁ……、この青くキラキラと輝く海を奈緒様と一緒に見たかった。
あの護宝石のブレスレットでも食い入るように見つめていたんだから、きっと飽きる事なくこの海も眺めるのでしょうね。
本来、第七地区は貿易の街として有名で各地区の色んな物が集まってきて取引されている。
港に停泊してる船はどれも大きな荷物を出し入れしていて、男達の怒号が飛び交う。
これだけ人も物も多く交錯すれば、ヒデトの狙いの物も、そう簡単には見つからないだろう。
まるで、際限なく広がっている砂漠の中から一本の針を見つけなければならないようだ。
(はぁ……、気が遠くなりそうだ)
心では、そう思いつつもその手を止めようとはしない。
今の私は、ミナト様の代理。
きっと、ミナト様は今もデスクの上で悶々と悩まれている事でしょう。
私がいないからといって、サボったり変な事をしでかしていなければいいのですが。
確かに、お気持ちは分からなくもない。
幼い頃から、お側で仕えさせて頂いてるのだから。
ミナト様は今もその地位と家柄に縛られている。
思うようには動けない中で、やっと見つけた将来の伴侶が危機に瀕しているのだ。
奈緒様も、早くミナト様のお気持ちに気付いて受け入れて頂ければ……。
ヒデトは二人の仲睦まじい姿を想像して、幸せを感じるかと思いきや、少し引っ掛かりをおぼえた。
モヤモヤとしたら思いが続くのも嫌なので、頭からその想像を、振り払う。
最近の自分は少しおかしい気もする……。
ミナト様をお慕いし、ミナト様の愛する奈緒様もお支えする。
今の自分の役目は、そうなのだとずっと思っている。
この違和感は、ミナト様を取られたという嫉妬感から来るものなのだろうか……?
しかし、奈緒様には嫌悪の気持ちどころか寧ろその逆の……。
物思いに耽っていたら、既にマーケットの大通りの道へと入っていた。
人の流れも、これまでよりも激しい事に気付く。
しっかりと目的を持って動かなければ、すぐに流されてしまいそうだ。
少し先の通りで衣服を取り扱った商店が見えた。
とりあえず、そこに向かう事にした。
ーーー気にする事なく手繋ぎできるのにーーー
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