レターレ・カンターレ

穂祥 舞

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エピローグ

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――お若い頃とは言え、篠原さんと片山さんのアンサンブルで、癒し効果が無い訳がない気がしますね。どういったところが、思い出深いのですか?

篠原 個人的に「恋するくじら」には思うところがあって、最初かなり気が進まなかったんです。でも片山くんって中毒的にいい声だから、一緒に歌っていてばちっと嵌まったら、クスリをやっているみたいに気持ち良くなっちゃう。いや、クスリはやったことないですけど(笑)。

――(笑)。共演の醍醐味ですね。

篠原 ええ、そのうちお互い悩みなんかさらけ出したりして、遅めの青春をエンジョイしていました。私こういう性格なので、当時もあまりいろいろ話せる相手がいなかったんですね。「恋するくじら」には原作があって、いるかとくじらとの出会いと、友情というと安っぽいのですが、信頼関係の構築の物語です。ちょっとそれに自分たちを重ねたりしていました。片山くんがどう思っていたのかは、知らないですよ(笑)。私としては、これまであんな楽しかった演奏はなかなか記憶に無いですね。

――なるほど、確かに思い出深いですね。それを今回リバイバルなさる。

篠原 はい、プログラムの最後に演ろうと2人で即決しました。11年前は、一緒に出演したハンドベル部の中学生が、海の生きものに扮して盛り上げてくれました。入居者のかたもご家族のかたもとても喜んでくださって、終わった後に私と片山くんは、お年寄りに可愛い可愛いって言われて。大学院生になって、そんな評価をされるとは思いませんでした。

――孫のようだったのでしょうね、きっと。今回は、可愛さは抜きでしょうか。

篠原 いえ、可愛いを目指しますよ(笑)。もちろんあの時は、若さゆえの良さがあったと思いますが、11年経ってお互いいろいろな経験をしていますから、今回はお客様のハートに何か重みのあるものを残せる演奏にしたいですね。

――最後に、今回のコンサートについて、ファンの皆様にメッセージを是非。

篠原 プログラムがマニアックですが、面白いので是非観に来てください。あの時「恋するくじら」を観てくださった施設の皆さんや、共演したハンドベル部の皆さんにお越しいただけたら、本当に嬉しいですので、この場を借りて「うみのみなさん」と呼びかけます(笑)。もちろん、私たちの歌や古楽が初めてのかたも大歓迎です。癒し効果もあるかもしれないので、疲れているかたにもお勧めしますよ。
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