御伽噺に導かれ異世界へ

ペンギン一号

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死んだ先が異世界で

紡を捜索異世界で

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重たいな…
腹に感じる謎の重量感が急に押し寄せる。
暖かな日差しの中押し寄せる重たさにゆっくりと眼を覚ます。


目の前には3段タワーが立っていた。


「にゃー、やっと起きたにゃ」
「兄ちゃんおはよ」「おはよ…」
腹の上には3人が縦に乗っていた。
大きさ順に俺の上に乗るその姿は親子亀の様に見える。

「ああ、おはよう。悪いが降りてくれ」
3人はそそくさと退散していった。
仲のいいその姿に頬が緩む。

あー、今朝帰ってからそのまま寝てしまったみたいだな。
ボロボロの服を見て思い出していた。

「ご主人は寝すぎだにゃー」
憤るにゃん吉。
「もうお昼だよー」
どうやら、昼まで寝てしまったようだ。
思ったよりも疲れていたのかな…
そんな事を考えながら立ち上がり、節々から感じる痛みを解しながら背伸びをする。


「お兄ちゃん起きてるー?」
どうやらマリーちゃんが起こしに来てくれたようだ。
「起きてるから入ってきていいぞ」
部屋へとマリーちゃんが入って来る。
頭には何故かフォルが乗っており、マリーちゃんの可愛らしさに拍車をかけている。


「お父さんがこれ持ってけって!」
その手には新しい洋服が握られていた。
有難いな、換えがなかったからどうしようかと思っていた。

「ありがとう、使わせてもらうよ」
洋服を受け取り、ボロボロの服から着替える。


その間マリーちゃんはフォルを撫でながらベットに掛けていた。
「悪いがフォルと話があるから返してもらってもいいか」
「うん、いいよ!」
マリーの手から紡の頭までフォルが飛んでくる。

「フォルちゃん、また後でお喋りしよー!」
「ええ、また後で話しましょう」
二人は仲良くなれたようだ。
元気よく部屋からマリーちゃんが戻っていった。

「マリーちゃんの事気に入ったみたいだな」
「ええ、あんな優しい子気に入らないわけないですわ」
フォルの声は弾んでいた。


俺はニヤニヤしながら皆の前に立ち話しかける
「よし、戦いも終わったしどれだけ強くなったか確認しようぜ!」
お楽しみのステータス確認のお時間だ。俺はワクワクしていた。

直ぐに、一人一人ステータスを確認していった。



【名前】 御伽 紡
【種族】 人間種
【職業】童話契約師
【性別】男
【年齢】16歳
【レベル】108
【体力】2920/2920
【魔力】36800/36800
【攻撃】1840
【防御】916
【俊敏】1560
【運】5300
【スキル】 鑑定 飛行 お菓子魔法 無詠唱 刀術LV12 回避LV14 体術LV9 縮地LV2
魔力感知LV6 魔力操作LV11 身体強化LV10 威圧LV5
【オリジナルスキル】 童話契約 絵本の世界 スキルコピー(契)LV3
【称号】異世界を行き来する者 捨てられし者
魔導書契約者 バトルジャンキー 幸運 戦いに魅入られし者 ジャイアントキリング
【契約】にゃん吉 フォル チコ コア


【縮地】:特殊な歩法により移動速度を上げる。レベルが上がるにつれ速度と距離が伸びる。





【名前】 にゃん吉
【種族】 幻獣種
【職業】猫騎士
【性別】女
【年齢】6歳
【レベル】87
【体力】4120/4120
【魔力】3200/3200
【攻撃】1020
【防御】1590
【俊敏】830
【運】510
【スキル】 鑑定 魔力感知LV7 魔力操作LV9 身体強化LV6 雷魔法LV11 剣術LV7 精神耐性LV7
【特殊スキル】 騎士の誓い
【称号】 ゆるキャラ 苦労猫





【名前】 フォル
【種族】 幼鳥種
【職業】魔法師
【性別】女
【年齢】21歳
【レベル】71
【体力】920/920
【魔力】7320/7320
【攻撃】530
【防御】305
【俊敏】810
【運】11010
【スキル】 鑑定 飛行 無詠唱 魔力操作LV8 魔力感知LV6 身体強化LV7 風魔法LV9 精神耐性LV4
【特殊スキル】幸運操作
【称号】激運 苦労鳥


【名前】 コア
【種族】 精霊種
【職業】お菓子精霊
【性別】男
【年齢】9歳
【レベル】92
【体力】1240/1240
【魔力】14320/14320
【攻撃】1010
【防御】724
【俊敏】930
【運】350
【スキル】お菓子魔法 無詠唱 飛行 自己治癒LV6 鎌術LV10 身体強化LV6 魔力操作LV21 魔力感知LV23
【特殊スキル】 精霊眼
【称号】 お兄ちゃん大好きっ子 不思議精霊


【精霊眼】 魔力を視認することが出来る。魔力の質により人物を見分ける事もできる。




【名前】 チコ
【種族】 精霊種
【職業】お菓子精霊
【性別】女
【年齢】9歳
【レベル】80
【体力】920/920
【魔力】12930/12930
【攻撃】870
【防御】591
【俊敏】710
【運】350
【スキル】お菓子魔法 無詠唱 飛行 鎌術LV7 身体強化LV11 魔力操作LV29 魔力感知LV19
【特殊スキル】 精霊眼
【称号】 お兄ちゃん大好きっ子 不思議精霊




いいな!かなり強化されてる。
俺も新しく無詠唱と縮地を手に入れる事が出来た。
命懸けの死闘の意味がステータスに表れている様でとても喜ばしかった。
他の面々もかなりレベルが上がっていて喜ばしい結果になった。

「それにしてもここまで俺のレベルが上がるなんてな」
予想だにしない上昇に驚く。
「当たり前にゃ!あれは王種、普通は一人では倒せない敵であり、強さも段違いだったにゃ。それを無謀にも一人で倒したご主人はとんでもなく強くなっているはずにゃ!」

あー、やっぱりあいつは一人で倒すようなやつじゃなかったのか。
まぁ、倒せたからよかった。

そんな中、話についていけてないチコが首を傾げながら聞いてくる。
「んー?つまりお兄ちゃんはとても強いって事?」
その仕草はとても可愛らしくついつい撫でてしまう。

「違うにゃ、ご主人はおバカってことにゃ」
隣ではにゃん吉が辛辣な呟きをしていた。

わいわいと上がったステータスを見比べながら皆で話し合う。そこには楽しげな時間が流れていた。




――――――――――――――――

side 領主館



此処は領主館。
モンスターの襲撃が終わり、賑わっていく街中で文官による戦争が行われていた。

「おい!早く被害報告をまとめて来い!」
「錬金ギルドと商業ギルドにこの書類持っていってくれ」
「周囲に広がっている死体の処理はどうなっている?」

終わらない事後処理に走り回る文官たち、怒号が響き渡り死屍累々の文官が狂気的な目で書類に対峙している。

一度はもう終わりだと絶望した。それが奇跡か騎士や冒険者達が守り抜いてくれた。次は俺たちがこの街のために戦う番だ。
此処にいる文官達は皆がその気持ちだけで一心不乱に作業を行なっていた。


そんな領主館で人一倍書類に囲まれている男がいた。
領主であるグラッドだ。
隣では文官長のフラットが控え、続々と届く書類に目を通していく。
延々と繰り返される単純作業の中疲れる目を抑えながら続々と判を押していく。
同じ動きを繰り返す、延々と判を押し、書類をめくる。その姿は機械の様である。

終わらない事後処理の中、執務室のドアが開く。
(追加の書類がまた来たのか…)二人は疲れた顔をそこに向ける。
開ききったドアの向こう、文官が立っていると思われたそこに居たのは騎士団長であるカインであった。
私服で現れたカインは休みを満喫している姿をしている。

防衛戦が終わり、本日騎士達は一定数を残し皆休みを取らせていた。
この街のために命を賭けた者にせめて休みをと、文官が進言した為であった。

当然ながらカインも休みである。しかし、どうしても解決しなければならない問題のためカインに一つ動いてもらっていた。

部屋に入って来たカインはグラッドとフラットが同じ動きを繰り返す姿にギョッとしながら入って来る。

「悪いな休暇中に頼みごとをして」
「いえ、それは宜しいんですがグラッド様の方が少しはお休みになられた方が宜しいのでは…」
話しながらも変わらずに手を動かし続けるその姿に狂気すら感じた為、進言する。

「そうはいかない、せっかく守りきれたんだ。この街のため、死んでいった者達のためにも俺は休むわけにはいかない」
そう語るグラッドの目は力強く輝いていた。


「それで、どうだった?」
「はい、調べた結果魔法士ギルドに登録しているようで、名前はツムグ オトギ 。グラッド様の仰っていたオトギという者はこの方だけでした」

そう、グラッドが出した指示とは紡の捜索であった。
戦場に突如として現れ、娘を救い、敵を屠っていった狐面。
何も言わず戦場から消えていったあの者に礼がしたいという一心で捜索を頼んでいた。

「そうか!それでその者は何処にいるんだ?」
「いえ、そこまでは分からず現在、街の宿屋などを捜索中です」

冒険者ギルドにも依頼として出し、広範囲を捜索していた。

「いいか!必ず見つけ出すんだ!」
鬼気迫る勢いでカインへと指示を飛ばす。
カインもその姿に必ず探し出すことを決意する。

だが…グラッドは一つ過ちを起こしていた。
探し出す事に焦りすぎてカインへと捜索対象の説明が抜けていた事。
そしてカインは捜索対象はFランクの魔法士だとギルドで聞かされていた。
このすれ違いにより捜索は混沌に包まれていく。


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