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「馬鹿っ………噛むんじゃない!!」
「だって嬉しくて………んっ」
ハムハムと首に噛みつく紬。
「ごめんなさい」と塩らしく謝りながら、今度は犬のようにペロペロと噛み跡に舌を這わす。
「くすぐったい……」
「《patient》」
「ん……」
今日、初めての紬からのコマンドだ。
笑ってしまうくらい、威厳も何もない。
「もう、笑わないでくださいよ」
「大丈夫だ、今日は早漏でも許してやるよ」
嬉しさに暴走する紬を人の悪い笑みで揶揄する。
「もう!!先輩の馬鹿!淫魔!!」
「お前が相手なら眠くならないんだから、俺にも楽しませろよ」
ストレスなど微塵もない証拠だろう。
実際、紬とのプレイの後はぐっすり眠れて目覚めもいい。
サブの健康にドムとの定期的なプレイが推奨されるわけだ。
勿論その逆も。
「出張帰りで疲れてないか?」
「さっきので全部吹き飛びました」
「そうか」
とはいってもスケジュールはなかなかの強行軍だったはず。
早めに休ませなければ。
「ほら、早くコマンドを寄越せ」
「先輩みたいな人がサブって本当信じられない」
「馬鹿言ってるんじゃない、それと忘れてるぞ?お前のサブ、だろ?」
「……!!あぁもうっ!!人が折角色々我慢してたのにっ!」
開き直った先輩半端ない、とぶつぶつつぶやきながら紬は真剣な顔でこちらを見つめ、ようやく次の命令を下す。
「present」
「よし来た」
「だからムード!!」
男らしく脱ぎ捨て目の前に立ってやったのに何が不満なんだコラ。
プレイ中に泣き崩れるドムとかおまえ位だぞきっと。
「Down」
「ん」
「……先輩の伏せって、キレが良すぎて全然服従してるように見えないんですよね…」
「そうか?ほら、次」
「Say。先輩の口から、俺のsubだって言葉をもう一度聞かせてください」
「欲のない奴だなお前。んなのいつでも言ってやるよ、お前が俺のドムで、俺はお前のサブだ」
「……!!」
「震えるほどうれしいか、そうかよかった、んで次は?」
「だから情緒!!!この欲しがり屋さんめっ!!」
「バーカ、そうなるように俺をこれまで躾てきたのはお前だろ?」
「ぐ」
「甘やかしすぎたって後悔するなら今からでも遅くないぞ?ほら、ほら」
挑発するように次を求める。
確かに、自分勝手なドム相手にこんなプレイをしているサブは俺だけだろうな。
犬で言うなら、完全に甘やかされた座敷犬か。
躾のなってない小型犬にじゃれつかれ、どうしようかと困ったような目で見下ろす育ちのいい狼の幻が眼前に浮かび、我ながら酷いと思わず笑いそうになる。
「いいんです。俺の調教方針は褒めて伸ばすなんで。
普段弱音も欲しいものも碌に言わない先輩が自分からこれだけ求めてくれるんだから、俺はそれで充分…」
「こら、やさぐれるなって。お前も大概優しいドムだな」
紬でなければ、こんなにもあっさりとプレイに応じられたかどうか。
お互いに思春期の頃から始まったこの関係は、猫の兄弟がじゃれ合っているのと感覚的には何も変わらない。
その感覚ゆえに、これまでその先へ踏み込むことをずっと躊躇っていた。
だが、もういいじゃないか。
「………やっぱりこれからはもう少し厳しくしようかな」
「好きにしろ。なにしろ今の俺は、全部お前のもんなんだからな」
「その言葉、後で後悔しないで下さいね」
「後悔はしなくても撤回はするかもな」
「絶対させません」
「……心配しなくても、急に掌返したりしないから安心しろよ」
もし、そんな日が来るとしたらそれは、紬が。
「お前が、俺を捨てない限りは」
「だって嬉しくて………んっ」
ハムハムと首に噛みつく紬。
「ごめんなさい」と塩らしく謝りながら、今度は犬のようにペロペロと噛み跡に舌を這わす。
「くすぐったい……」
「《patient》」
「ん……」
今日、初めての紬からのコマンドだ。
笑ってしまうくらい、威厳も何もない。
「もう、笑わないでくださいよ」
「大丈夫だ、今日は早漏でも許してやるよ」
嬉しさに暴走する紬を人の悪い笑みで揶揄する。
「もう!!先輩の馬鹿!淫魔!!」
「お前が相手なら眠くならないんだから、俺にも楽しませろよ」
ストレスなど微塵もない証拠だろう。
実際、紬とのプレイの後はぐっすり眠れて目覚めもいい。
サブの健康にドムとの定期的なプレイが推奨されるわけだ。
勿論その逆も。
「出張帰りで疲れてないか?」
「さっきので全部吹き飛びました」
「そうか」
とはいってもスケジュールはなかなかの強行軍だったはず。
早めに休ませなければ。
「ほら、早くコマンドを寄越せ」
「先輩みたいな人がサブって本当信じられない」
「馬鹿言ってるんじゃない、それと忘れてるぞ?お前のサブ、だろ?」
「……!!あぁもうっ!!人が折角色々我慢してたのにっ!」
開き直った先輩半端ない、とぶつぶつつぶやきながら紬は真剣な顔でこちらを見つめ、ようやく次の命令を下す。
「present」
「よし来た」
「だからムード!!」
男らしく脱ぎ捨て目の前に立ってやったのに何が不満なんだコラ。
プレイ中に泣き崩れるドムとかおまえ位だぞきっと。
「Down」
「ん」
「……先輩の伏せって、キレが良すぎて全然服従してるように見えないんですよね…」
「そうか?ほら、次」
「Say。先輩の口から、俺のsubだって言葉をもう一度聞かせてください」
「欲のない奴だなお前。んなのいつでも言ってやるよ、お前が俺のドムで、俺はお前のサブだ」
「……!!」
「震えるほどうれしいか、そうかよかった、んで次は?」
「だから情緒!!!この欲しがり屋さんめっ!!」
「バーカ、そうなるように俺をこれまで躾てきたのはお前だろ?」
「ぐ」
「甘やかしすぎたって後悔するなら今からでも遅くないぞ?ほら、ほら」
挑発するように次を求める。
確かに、自分勝手なドム相手にこんなプレイをしているサブは俺だけだろうな。
犬で言うなら、完全に甘やかされた座敷犬か。
躾のなってない小型犬にじゃれつかれ、どうしようかと困ったような目で見下ろす育ちのいい狼の幻が眼前に浮かび、我ながら酷いと思わず笑いそうになる。
「いいんです。俺の調教方針は褒めて伸ばすなんで。
普段弱音も欲しいものも碌に言わない先輩が自分からこれだけ求めてくれるんだから、俺はそれで充分…」
「こら、やさぐれるなって。お前も大概優しいドムだな」
紬でなければ、こんなにもあっさりとプレイに応じられたかどうか。
お互いに思春期の頃から始まったこの関係は、猫の兄弟がじゃれ合っているのと感覚的には何も変わらない。
その感覚ゆえに、これまでその先へ踏み込むことをずっと躊躇っていた。
だが、もういいじゃないか。
「………やっぱりこれからはもう少し厳しくしようかな」
「好きにしろ。なにしろ今の俺は、全部お前のもんなんだからな」
「その言葉、後で後悔しないで下さいね」
「後悔はしなくても撤回はするかもな」
「絶対させません」
「……心配しなくても、急に掌返したりしないから安心しろよ」
もし、そんな日が来るとしたらそれは、紬が。
「お前が、俺を捨てない限りは」
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