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アオハル
しおりを挟む残暑と共に日差しが強いこの時期に
「久々にみんなで集まろうぜ」
だなんて。ノープランの塊のような
口約束をして、当日を迎えた。
なんやかんやそれでも、お互いの役割は分かっていて、自然と自分は何をすればいいかは
行動の中に現れていた。友達の家にお菓子やジュースなんかを買って、遊びに行くような感覚だった。焼肉の材料、焼きそばの材料
それに1人2つまでのお酒。不安だからって
烏龍茶も買った笑。ホットプレートの熱が高まって来た頃に肉を焼く、油が飛び散る。
「新聞引いてねー!w」
「タレこぼしたら死刑な!」
「あ、その菜箸とってー」
自然に出来ていた会話。
自然と笑い合えた空間。
乾杯するお酒の缶。
食べては飲むの繰り返し。
食べては「うめー!」の繰り返し。
そしてこの日は初めて麻雀というものに
触らせてもらった。なんだか大人になった気分がして、やけにワクワクした。
相変わらずアガることは出来なかったけど
アガることが大事じゃ無かったんだ。
「なにしてんだよーw」
「ばっか!お前それやめろよw」
「ぬぁにぃー!アガるだとー!貴様ァ!」
あぁ、なんだ。学生の頃に遊んでた
そのままの雰囲気だ。これを感じられたことが何よりも大事で価値のあるものだった。
体力も尽きて来た頃
お肉とお酒が搾り取った水気のせいで
喉が乾ききったアホ3人は
寝巻きのまま、深夜12時を過ぎた
街灯がポツポツとある
住宅街を横に広がって歩く。
さっきの麻雀の話だったり
お腹キツいわ~なんて話したり
自販機に行き着くまでが
学校の帰り道みたいな感覚で
目の前がキラキラした。
100円の安いお茶をピッと買って
1口飲んでまた家まで帰る。
ただの安いお茶のはずなのに
青春の味がした。
大きな月が出ていて明るいはずなのに
僕らは夜空になんか興味もなく
互いの顔を見合わせながら
笑って帰った。
なんだよ、アオハルかよ。
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